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ストックBOX/backnumber

「政策」に戻る6月相場

iwamoto |2017/05/29 7:27 am

 今日から6月受け渡し。実質6月相場入りとなります。

その前に5月相場の成果。26日現在で日経平均は前月末比490.1円(2.55%)高くなっていますから、きっと5月もプラスで終えるでしょう。月間プラスは2か月連続。5月プラスは4年連続となりそうです。「GWが明けたら2万円乗せ」という市場の期待は実現できていませんが、「ロシアゲート事件」への警戒感から1万9500円を割る場面もありましたが、諸々の不透明材料を消化して高値圏で底堅かった1か月、といえるでしょう。

 続く6月の星取りをみると、過去10年間では○●○●○○●○●●の順。5勝5敗の引き分け。昨年は英国でEU離脱の是非を問う国民投票があり、直前の予想を裏切って離脱派が勝利したことで、24日の日経平均は金融市場の混乱を警戒して前日比1286円(8%)安と1万5000円割れ水準まで急落。為替市場では円買いとなり、一時は1ドル100円割れとなって大騒動でした。月間でみると日経平均の下落幅は1659円、率にすると9.7%と1割近くに達しています。でも、この時に「大騒ぎしたところが大底になる」という教訓を残し、それが11月の米国大統領選挙での「まさか!」の際も生かされました。

 1990年、93年、94年、96年、97年と、バブル崩壊後の下げ相場では、この6月が戻り相場の天井となるケースが多くみられました。1949年の取引所再開以来の記録では、年間高値月としては12月が最強。全68年のうち21回と、約3割の比率で12月に年間高値をつけています。それに続くのが4月(7回)、1月(6回)、6月、8月(各5回)。ですから、6月はアノマリー的にはやや高値をつけやすい月、ということができるでしょうか。

逆に、この6月が年間安値となった年は68年中2回しかありません。その2回は2006年と昨年ですから、ITバブル崩壊までは安値になったことがないという珍しい(2月と6月は年間安値となる確率が極めて低い)月でした。

 さて、過去68回では、6月の星取りは44勝24敗。勝率64.7%も上昇確率が年間で2番目に高い月でした。

 今年4月から買い越しに転換した外国人投資家がこの6月まで買い越しを続けるかどうか、それが今の相場を決めていくでしょう。日経平均の予想PERが14.05倍(26日現在)と割安観の強い株価水準ですが、それだけでは株価上昇のインパクトとしてはいまひとつ弱い。何か材料のほしいところですが、かつては政策インパクトがこの時期からの相場を決めていた印象が強いようです。別表の「6月の主要な出来事」をみても、この6月に政策が決まり(施行され)、相場を刺激したケースが目立ちます。

 報道によると、安倍内閣は6月上旬にも17年版の経済成長戦略「日本再興戦略2017」を打ち出すそうです。「加計」問題、「改憲」問題にばかり話題が集中する政権ですが、株式市場にとって物色の原点は「成長」戦略です。「健康寿命」「移動革命」「フィンテック」…内容については、すでに報道されているため、新鮮味はないかもしれませんが、さらに深堀りするようなら興味深い展開となるでしょう。

<6月の主な出来事>
1914・6.28 オーストリア皇太子、ボスニアで暗殺(第1次世界大戦の発端)
1919・6.28 ベルサイユ条約(対独講和条約)調印
1928・6.04 張作霖爆死事件(奉天事件)
1934・6.01 東京株式取引所、南満州鉄道株の取引開始
1934・6.30 日本取引所設立 東株・大株、66年の歴史に幕
1944・6.06 ノルマンディ上陸作戦
1947・6.05 米、欧州復興支援計画(マーシャルプラン)発表
1947・6.23 新憲法による第1回国会開会式

1950・6.01 三菱化成工業3分割(→日本化成・旭硝子・新光レイヨン)
1950・6.25 朝鮮戦争勃発
1955・6.01 アルミニウム1円貨幣発行
1960・6.15 全学連デモ隊、国会突入
1961・6.06 ソニー株式のNY上場認可(日本株ADR第1号)
1961・6.01 三菱重工業発足
1972・6.11 田中通産相、「日本列島改造論」発表
1973・6.02 第一次オイルショック
1974・6.26 西独ヘルシュタット銀行の営業免許停止
1979・6.28 東京で第5回先進国首脳会議(サミット)開催

1982・6.22 米IBM産業スパイ事件で日立社員など逮捕
1983・6.14 セブン−イレブン・ジャパン上場、株価1万円乗せ
1987・6.09 わが国初の株式先物取引(株先50)の取引開始
1988・6.17 川崎市助役の未公開株取得が発覚(リクルート事件)
1989・6.04 中国で天安門事件
1989・6.12 大証が日経225先物、東証がTOPIX先物のオプション取引開始
1991・6.24 野村・日興証券首脳が相次ぎ辞任(証券不祥事)
1992・6.26 米24時間株取引システム「グローベックス」稼働
1993・6.09 皇太子さま・雅子さまの結婚の儀
1994・6.21 NY外為市場で円急騰、100円突破

1996・6.18 住専処理法・金融4法が国会成立
1997・6.13 証取審、「日本版ビッグバン」報告書提出
1999・6.15 ソフトバンクが「ナスダック・ジャパン」創設発表
2002・6.25 米ワールドコムが巨額粉飾決算を公表
2009・6.01 米GMが破産法11条の適用申請
2009・6.02 鳩山首相が辞意表明。菅直人内閣へ
2009・6.11 WHOが新型インフルエンザのパンデミック宣言

2010・6.13 小惑星探査機「はやぶさ」が地球への帰還に成功
2012・6.04 ギリシャ不安。日経平均がバブル崩壊後の最安値
2013・6.22 富士山が世界遺産に登録
2016・6.16 改正公職選挙法施行(18歳以上に選挙権)
2016・6.24 英「EU離脱」受け日経平均が1年8か月ぶり安値
(イワモト)

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大きな幅のある妥当株価(フェアバリュー)

r.matsushita |2017/05/26 8:14 am

 日経平均の「1株当たり利益」は今期予想ベースで現在1400円ほどだそうです。この数字に予想PERを掛ける計算で日経平均の水準を見ますと、日経平均のPERはだいたい14倍〜16倍で推移して来ているとのことですので、

・PER14倍なら、日経平均19600円、
・PER16倍なら、日経平均22400円、

といったところです。現時点の日経平均は19800円くらいですから、PER14倍〜16倍のレンジを想定するとすれば、だいたい妥当水準(フェアバリュー)の下限辺りということになりますか。PERの変動による上下の差は2800円です。

 今期は来年3月までありますので、円ドルの想定為替レート(対ドルで110円弱辺り)に対して現実の相場ががどう推移するか、とか、アメリカ景気や世界経済の拡大ペースがどうか、とか、いろいろ条件が変わることによってこの予想1株当たり利益の額は変わって来ます。ただ、その変化の規模はよほどのことがない限り10%に満たないものだろうと思います。10%下になったとして1260円、10%上に振れたとして1540円ということで、これらの数字に上記の予想PER14倍〜16倍を掛けて日経平均の水準を計算してみますと、

・1株当たり利益1260円でPER14倍なら、日経平均17640円、
・1株当たり利益1540円でPER16倍なら、日経平均24640円、

ということになります。「妥当な日経平均株価」という観点で見ても、利益が10%ぶれるとしますと、日経平均は下は1万7000円台、上は2万4000円台、ということで、上下の差は7000円もあることになります。(7000円の上下動があったとしても、それは「妥当な日経平均株価の範囲内」ということになるわけです。)

 企業収益は想定通りに行くだろうから向こう1年の日経平均の水準を決める要素のうちで一番大きいのはPERだろう、と見るとしても、さてではPERの水準が予測可能か?と問われれば(自分はこういう予想に賭ける、という観点を別にすれば)なかなかそうとも言えないわけですから、前述のようにその変動幅が3000円規模であったとしてもおかしくない、という話になります。

 株式相場だから日経平均で見て2000円や3000円の変動があるのは当然、と考えるのが妥当なようですが、その変動レンジが、1万9000円〜2万2000円になりそうなのか、1万8千円〜2万1000円になりそうなのか?その辺りの見極めと想定から外れた時に大ダメージを受けないような戦術を考えておく、ということが重要なのでしょう。(これは買いポジションでも売りポジションでも同じことです。)

 今年で見ましても、日経平均は、3月上旬から4月中旬にかけて1400円方下落していますし、4月中旬から現在までで1700円方上昇しています。同じようなことはこれからも起きても不思議はない、という程度には思っておくべきなのでしょう。

 ただ、これは相場全体の話でして、例えば数年スパンでの投資と考えて個別の銘柄を買っているとすれば、日経平均の変動がどうであれほとんど影響されずに保有を継続するという対応で何の問題もないでしょうし、個別材料を評価してトレーディングを実行する、という立場からしましても、少なくとも去年ほど日経平均の変動を気にしなくていい、と言えるのではないかと思います。

 アメリカの個人消費が少し陰っていること、トランプ大統領の政策遂行が思いとおりには行かないようだということ、それからなかなか解消しない地政学リスク、などからして、個人的には、日経平均のレンジとしては、1万9000円割れ〜2万1000円内外、と想定して、ただし、時間の経過とともに微調整して進む、というのが最も現実的ではないかと思っています。(相場の上昇とともに、どこかの業種、どこかの銘柄群から「バブル」が次々に生じて来る、といった展開になれば面白いと思うのですが、そこまでの熱狂にはまだ時間距離がありそうです。)

仮想通貨
 メガバンクが揃って自前の仮想通貨開発、仮想通貨ビットコインが3年で価格10倍、リップルの価格は1か月で10倍、といったニュースを受けて、仮想通貨の話題がまた賑やかになっているようです。

 仮想通貨の「仮想」というところが何やら怪しげですが、法律的な手当も整ったようですし、仮想通貨をどう捉えてどう活用するか、ということに関して基本方針のようなものを持っておくのもいいのかもしれません。

法律上の仮想通貨の定義(支払い手段、資産性)
資金決済に関する法律 第二条 5
この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの。
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移することができるもの。

 現時点で世界には1,000種以上の仮想通貨があるそうですが、そのほとんどは時価総額が何100万円にも満たない、ほとんど「洒落」レベルのものだそうですが、それがまさに「仮想通貨」という世界の良いところなのでしょう。

 仮想通貨については、私は個人的には以下の3点を押さえて関連する情報に接しようと思っています。

1. 仮想通貨の位置付けを確認しておく。
 「仮想通貨」は、「法定通貨(貨幣)」に対応する言葉ですが、その成り立ちからしておおまかに次のふたつの種類に分けて考えることができると思います。

ア. ビットコイン、イーサリアムのように法定通貨とは無関係に発行されている「暗号通貨」。本来的な仮想通貨はこれでしょうが、、
イ. より洗練された電子マネーとしての仮想通貨、というものもあります。

  前者は、よく「デジタル・ゴールド」などと呼ばれるように、「資産」としての性格が重要な仮想通貨です。後者は、支払い手段として(のみ)使おうというタイプの仮想通貨で、メガバンクが現在試験的に運営して使っているMFUGコイン、みずほコインなどが典型例です。

2. 仮想通貨の位置付けに従ってその利用を考える。
 上記の2分類のうち、ア.のタイプについては、「金」や「金ETF」と同じ対応で、いわば「デジタル・ゴールド」と考えて資産配分の一環、あるいは投資・投機の対象のひとつ、と考えて利用すればいいと思います。発行額が制限されており、その希少性から値上がりすることがあり得るという観点で見ることができます。

 イ.については、その利便性を評価して利用すればいいと思います。より便利な電子マネーとして利用することにしよう、ということです。このタイプの仮想通貨では、例えば日本円を使ったタイプでは、相場によって決定される「時価」はなく、1仮想通貨=1円、と取り決められており、値上がり値下がりといったことは起きないようにするのが普通ですから、ビットコインのような「資産」としての値上がり妙味はありません。(発行額を自在に増減させられますから、資産として希少性はないからです。)

3. 時価総額上位3〜5くらいの仮想通貨については新聞、ネット上の情報をチェックしておく。
 現時点で時価総額上位3銘柄の仮想通貨は、1.ビットコイン、2.イーサリアム、3.リップル、だそうです。ビットコインについては、よく知られていますが、イーサリアム、リップルについては、その仕組みを使って送金の低コスト化や不動産取引などへの応用などが注目されており、多くの金融機関、事業会社が研究開発に取り組んでいます。

 それから、ビットコインのような「時価」のある仮想通貨については、発行者の信用によるのではなく、仕組みに対する取引参加者の「信用」の上になりたっていますので、その信用が失われて資産価値が下落すること、あるいは、仕組み上の欠陥から問題が起きるといった不都合が起きることを完全には排除できない、ということを忘れることはできません。
 
平成29年5月26日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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外国人投資家動向

k.nakajima |2017/05/25 8:28 am

今期、2017年4月以降5月12日の週まで6週間経過したのですが、外国人投資家の積極姿勢が際立っています。 以下に買い越しの週を「勝」、売り越しを「敗」として投資主体別の動向を確認します。

外国人    6勝   0敗
信託銀行   0勝   6敗
投信     2勝   4敗
事法     3勝   3敗
生損保    1勝   5敗
銀行     0勝   6敗
個人(現物) 0勝   6敗
  (信用) 2勝   4敗

外国人の買いに対し、国内勢の総売りの姿が見てとれます。 この6週間の外国人の現物買い総額は1兆4740億円、先物は7785億円のそれぞれ大幅な買い越しを記録しています。 一方公的年金の買いが期待される信託勘定です、厚生年金基金の解散が続いており、それに伴う換金売りに晒され売り越し基調が止まりません。

さて今期に入り日経平均株価は4月17日の安値18224円から5月16日には19998円まで10%弱の上昇です。  一方為替は4月17日高値108.12円から5月11日は114.36円までの円安が進み、この円安が株価上昇を支えたと言えます。 外国人買い 為替、 株価の間に有る関係があるとの見方が有ります。

外国人投資家の株主比率は約30%です。 現在東証1部の時価総額は580兆円前後ですので外国人の保有株式はおよそ174兆円になります。 外国人投資家動向に詳しい専門家の見方ではその内20%程度には為替変動を避けるためヘッジが付いているとのことです。 つまり将来の株式売りを想定し円売りドル買いの為替が組まれており、その額はおよそ35兆円弱になります。

しかし仮に株価が5%下落するとおよそ1.7兆円分がオーバーヘッジになるため、その分の為替を解約する必要があります。 つまり円売りを解消するための円の買い戻しです。 此れは円高の要因になり、リスクオフの為外国人の日本株売りで株価が下落しても円高になる背景の一つです。

反対に今回のように株価が10%近く上昇するとおよそ3.5兆円の資産増加となり、その分の為替ヘッジを新たに行う必要が生じます。 つまり円売りドル買いの予約です。 これが更に円安を誘う事になります。 外国人の売買に左右されない株価形成の為に、日本人投資家の奮起が期待される理由がここに有ります。 
(中嶋)

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ニューヨークの光と影

k.suzuki |2017/05/24 8:05 am

NY株式市場が急速な戻り歩調を演じています。現地時間で5月23日(火)も上昇して4日続伸しました。先週木曜日の▲372ドルをほとんどリカバーしたことになります。

驚くべき復元力です。世界を揺るがす「ロシアゲート」なるトランプ大統領の疑惑はほとんど関係ないとの勢いです。これほどの力強さを備えた株価の源泉はどこにあるのかと言えば、あらためて問うまでもなく、それは個々の企業の強さです。

NYダウは史上空前の高みまで買われていますが、米国企業の業績はきわめて好調で株価の最高値をしっかりと裏づけています。NYダウ工業株を構成する主だった銘柄の配当利回りはいまだに2%台にあり、ボーイング、P&G、キャタピラー、インテル、ファイザー、シスコは3%台です。さすがに4%台の銘柄はもはや存在しません。

米国は激烈な競争社会です。成功者を賞賛する「アメリカン・ドリーム」との対比で、格差社会の底辺がより色濃く浮き上がってしまいます。オバマ政権の8年間はほとんどすべての期間、リーマン・ショックからの立ち直りに費やされました。その過程で底辺のそのまた底辺は一段と行き詰まり、取り残された「99%」が集合・離散して分断を繰り返しながら、そこからトランプ政権が生み出されました。

それとの対比で、光の世界を目指す人々はNYダウ工業株を構成する30社、あるいはS&P500を構成する全米トップ500社に結集します。組織のトップに登りつめる過程では猛烈なストレスもあるでしょうが、成功の暁には充分な報酬と社会的地位が与えられます。

たとえば今回の決算も順調に拡大したホーム・デポ。CEOのクレイグ・メニアー氏の場合、年棒は固定部分が130万ドル、成功報酬が420万ドル、将来のオプションが500万ドルで、総額1150万ドルにのぼります。日本円で12億円強で、高額報酬が非難される金融機関だけが高いのではありません。

この金額を高すぎると見るかどうかは、その社会や文化、風土が色濃く反映されるのでここではスルーします。

ここで指摘したいことは、報酬がこれだけあれば人生を賭けて必死でトライする人もたくさん出てくるだろう、という点です。そこには長時間労働も「働き方改革」も、生産性の向上もリストラも議論の余地はありません。やりたければやる、やりたくなければやらない。失敗すれば強制的に退かされるだけで、後がまはほかにもいくらでもいるのです。

これは野球のメジャーリーグの生存競争そのままですね。日本はメジャーに近づこうと、米国基準の低反発球を導入したはずでしたが、観客動員数の低減に悩み結局低反発球は捨てました。

打ち合い人気を優先した日本のプロ野球と、生存競争がすべてのメジャーリーグとの対比。米国の光と影のコントラストは目がくらむほどです。もう少し敗者にもやさしい社会であるほうがよいのですが。。
(スズカズ)

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「いろはのい」

e.sakurai |2017/05/23 7:23 am

地政学リスクやロシアゲート。
消えては出てくるRPGゲームのような悪材料。
恐怖に戦慄するだけでは勝てないのはものの道理。
それこそ敵の思う壺に嵌ると言わざるえません。
重要なのはイロハの「イ」、基本の「キ」を忘れないこと。
「イ」は株価が間違いなく企業業績を反映するという古今東西の歴史と現実。
先週225採用銘柄のEPSはほぼ1400円近くまで増加。
そして前期は減収でも増益。
今期は増収増益見通しということ。
「個人所得が伸びない分、企業が儲かっているとするならば所得のオルタナティブは株価に頼るべき」。
そんな声も聞こえてきます。

【世界主要国上場企業の業績予想とPER&PER】

○日本
売上高4.5%増、EPS12.1%増、PER13.9倍、PBR1.21倍
○米国
売上高5.4%増、EPS11.4%増、PER17.7倍、PBR2.82倍
○英国
売上高7.2%増、EPS13.5%増、PER14.6倍、PBR1.82倍
○ドイツ
売上高3.9%増、EPS10.3%増、PER13.9倍、PBR1.69倍
○中国
売上高11.3%増、EPS15.0%増、PER12.5倍、PBR1.54倍
○香港
売上高5.8%増、EPS8.3%増、PER15.8倍、PBR1.20倍
●世界
売上高6.1%増、EPS12.6%増、PER15.8倍、PBR2.05倍

TOPIXのPERを見てみると・・・。
2014年10月17日12.6倍→2015年6月24日16.0倍
2016年2月12日11.4倍→2017年1月4日15.2倍→4月20日13.3倍
TOPIXのPBRを見てみると・・・。
2015年10月17日1.20倍→2015年4月23日1.64倍
2016年2月12日1.05倍→2016年1月5日1.42倍→4月14日1.27倍
配当利回りは2016年10月17日1.96%→2015年4月23日1.46%
2016年6月24日2.40%→2017年3月13日1.87%

需給面で信用買い残の推移を見てみると・・・。
2014年11月14日2兆6619億円→2015年8月21日3兆5871億円
2016年11月25日2兆400億円→2017年3月31日2兆6256億円
裁定買い残は・・・。
2014年9月26日3兆6320億円→2015年1月16日2兆3135億円
2015年5月29日3兆6997億円→9月4日1兆7408億円
→11月27日3兆4511億円→2016年9月9日3326億円
2016年12月30日2兆431億円→4月21日1兆3901億円


株式市場は「自分の買い値よりも上の株価を誰かが買ってくれる」というのが大前提。
ココが結構忘れられます。
換言すれば「買い値よりも高い値段で買ってくれる投資家が賛同できるシナリオかどうかの見極め」。
熟練の先達は「みんなが認める株でないとダメです。
そのためには時代背景の読みが欠かせません。
時代をどう推察するかです」。
シナリオが万人の許容と理解と賛同を得られるのかどうか。
そういう意味では「感覚的に変なこと」なんていうのは大切にした方が良いのでしょう。



昨年6月に閣議決定された「ニッポン1億総活躍プラン」。
経済産業省などが目論んでいる「第4次産業革命」、
自民党の提言「経済構造改革戦略:Strategy5」と並んで見逃せない政策材料である。
ココを中心に「働き方改革」が進展し国策の中核となっている。
先週水曜に安部首相は同プランのフォローアップ会合に出席。
「毎年毎年フォローアップを行うことが大切で、各大臣に対応させたい」とコメントした。
つまり一過性の政策ではなく腰を据えた政策に他ならない。
待機児童や介護離職の解消などに向けた計画。
残業規制などの「働き方改革」について、「1億活躍の最大のチャレンジとしてスピード感を持って実行していく」と強調。
メンバーの有識者からは「地方の経営者の意識改革が必要だ」、
「実態に即したものになるよう中小企業を中心に現場の声を聞いてほしい」といった意見も出たという。
基本的考え方は「働く人の視点に立った働き方改革」。
労働生産性を押し上げ、より良い将来の展望を持ち得る方向にするというのだ。
残業などの働き方だけでなく、当然シニアや女性、そして介護などについても今後の拡大を持ってこよう。

http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/02.pdf

以下は今朝の場況。

「NYも中小型へ」

NY株式市場は続伸の展開。
「市場心理は落ち着きを取り戻した」との解釈。
特に買い材料があったわけではない。
市場の解釈は「(1)トランプ大統領の初めての海外訪問で特に大きな問題発言は出ていない。
(2)原油先物価格が堅調。
(3)月曜恒例のM&Aニュースの3つが背景。
シカゴ連銀全米活動指数が予想を上回ったことも好感」。
アマゾンが約1週間ぶりに上場来高値を更新。
アップル、アルファベットなど成長期待の高い主力ハイテク関連中心に相場全体を押し上げた。
サウジアラビアに1100億ドル(約12兆円)の兵器を売却することで合意したことは防衛関連セクターに追い風となった。原油先物相場は約1カ月ぶりの高値となり石油セクターが上昇。
NYダウは一時109ドル高まで上昇した場面もあった。
「5月17日(水)に372ドルの大幅安となったNYダウがは週末2日で約200ドル上昇。
押し目買い継続」という見方もある。
トランプ政権が初めて発表する予算教書。
給付金制度の見直しで1.7兆ドル削減を図る見込みとブルームバーグ。
ワシントンポスト電子版は「低所得者向けのフードスタンプを25%削減する。
低所得者向け公的医療保険(メディケイド)の適用を厳格かすることで8000億ドル歳出削減を図る」。
などと報じらている。
オバマ政策の完全なアンワインドといったところだ。
5月29(月)はメモリアルデーで休場。
アノマリー的には過去21年メモリアルデー前の1週間にNYダウは平均0.29%下落。
一方S&P500、NASDAQ、ラッセル1000、ラッセル2000は小幅に上昇していた。
特にラッセル2000は上昇確率が7割超。
「中小型株が強い展開が見込まれる」という声も聞かれる。

「売り方も苦しい」

上昇続伸はしたものの上値の重い展開だった月曜日。
東証1部の売買代金は約1カ月ぶりに2兆円を下回りエネルギーも枯渇してきた格好。
「寄り引けの価格差が少ない実体の短いローソク足が継続。
目先は外部要因に一喜一憂」という声が聞かれる。
一方で、日経ジャスダック平均は先週まで5週続伸。
3100ポイント台と年初来高値を更新。
東証マザーズ指数も日足で強い陽線。
「主力から新興市場への資金シフトが鮮明」という指摘だ。
もっとも「くりっく株365(CFD)」の売り建玉は5月に入って18万枚台で過去最高水準。
背景は個人投資家の逆張り投資との観測。
買い建玉も高止まり。
売り建玉から買い建玉を引いたネットベースでは17日時点で1万902枚の買い越し。
5日に3469枚まで買い越し幅が減少し。
2015年5月22日以来の低水準まで減少後は増加傾向だ。
225先物大証夜間取引終値は日中比20円高の19690円。
17日にあけた窓の安値19764円まではまだ届かず。
その先のSQ値19991円も遠い。
もっとも25日線からのかい離は2.2%。
騰落レシオは143%。
空売り比率は38.3%と40%割れ継続。
日経VIも16.39と低下傾向だ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲10.251%(前日:9.925%)。
買い方は▲5.472%(前日:6.287%)と差は拡大。
売り方苦しい場面に映る。
日経平均のPERは14.07倍。
EPSは1398.60円と過去最高を更新。
為替にかぶれて海外動向や罫線とスケジュールに付和雷同するよりも足元の日本企業の「稼ぐ力」を再認識するべきだろう。
5月1日終値(月足陽線基準)は19310円と今月も月足陽線の可能性大。
(櫻井)。

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6月まで買い続く?

iwamoto |2017/05/22 7:50 am

 外国人投資家は日本株を4月月間で7556億円買い越しました。4月の日本株買い越しは2001年から2016年まで16年間、毎年続いた出来事で、彼らにとって恒例行事です。その背景に何があるのかよくわかりませんが、17年も同じことを繰り返した、ということは確かです。

 では、5月以降はどうなのか。足元で5月第1週、第2週は買い越しが続いたと主体者別売買動向は語っています(第3週は17日のショック安があるので、微妙)が、これが続くのかどうか、です。4月に買い越した過去16回のうち、5月も連続して買い越したのは10回。さらに、6月も買い越したのは8回。つまり、半分は、4〜6月という四半期を通じて買い越したという実績があります。

 この4〜6月は間に「セル・イン・メイ」の5月を挟んでいるため、買うか売るかは重要。この5月にも日本株を買い越していたケースが16年間で10回、4〜6月を通じてずっと買い越していたのが8回でした。

 その8回を上げてみると、2002年、03年、05年、07年、08年、09年、11年、13年でした。

 それぞれの年の特徴をみると、(1)年初から株価が下落して3〜4月に底打ち…03年、05年、08年、09年、(2)イベントが刺激に…02年(金融庁・空売り規制)。03年(りそな銀に公的資金投入)、08年(サブプライム危機、ベア・スターンズに連銀緊急融資)、09年(リーマン後の安値)、11年(東日本大震災)、13年(アベノミクス相場始動)…などが上げられるでしょう(それ以下にもあるかもしれませんが…)。

 今年はどうか。株価位置はちょっと中途半端(上がってはいないが、急落後ではない)。株価にプラス面で刺激を与えるような材料も見当たらない−ということで、今回の外国人買い、スケールも持続性も期待できないかな、と思いましたが、大事なことを見逃していました。株価の割安感です。

 19日の日経平均予想PERは14.06倍(1株利益は1393円)。18日には14倍ギリギリまで下がっていました。企業の想定為替レート(1ドル105円近辺)と最近のドル円相場との乖離がそのまま継続すると、企業業績は5〜6%上振れ余地があるようですから、PER13倍台も考えておいていいはず。

 仮に、PER13倍台となると、16年9月末以来のこと。それは米大統領選挙を前に日経平均が戻り相場に入り始めた時期でした。海外株との比較感(米国株は18〜19倍)からも、日本株に海外勢の関心が高まると期待してもいいはずです。なら、今年も4〜6月買い越し、と考えるのは楽観的過ぎるでしょうか。

「野球でいえば、米国株は7回だが、欧州株はまだ3回」と先週開かれたヘッジファンド関係者の集まりで欧州株の相場の若さが話題になっていたそうですが、その伝で言えば日本株は「1回の表」でしょう。

 ところで、先週18日、19日と後場になって強い相場が続きましたが、あれは日銀のETF買いがは背景にあったようですね。17日は分かるけど、18日、19日もというのは…。株価がなかなか下がらないはずです。(イワモト)

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政権(政治)リスク?

r.matsushita |2017/05/19 7:43 am

 昨夜の時間外の先物市場で、日経平均指数先物6月限は一旦は1万9300円まで下落した後、引けは1万9620円にまで戻しています。今日の東京市場で株価がどれくらい戻せるか注目です。

 昨日の下落が大きかったので、何らかのリスクへの反応では、と考えてしまうのですが、言えるとすれば「米国政権リスク」とでもなるのでしょうか。ロシアゲート≒ウォーターゲート→トランプ弾劾又は辞任も、と想定すれば確かにショックを伴う恐れのあるリスクなのでしょう。

 ただ、先走って考えれば、仮にトランプ大統領が弾劾される又は辞任するとなれば、次の大統領はペンス現副大統領であり、政治家としては素人のトランプ氏に代わって、プロの政治家がアメリカ合衆国を率いるようになるということで、歓迎すべきことだという気もします。

 それにしましても、だからヒラリーの方がよかったのだ、という気にもなりますね。ヒラリー大統領なら、もう少しそつなく大統領業務をこなしていたのでは、ということで。しかし、もしヒラリーが当選していたら、クリントン財団の問題だの私用メール問題を蒸し返されるだの、ということで、やはり混乱していたかも知れません。(それに、上下両院が共和党優勢ではうまくやりようもないかもしれませんし。)

 今のところ日本株の下落は、見ようによっては円ドル為替相場の円高分に相当するもの、とも言えるわけで、これまでのトレンドが変わったわけではない、とも思えます。絶好の押し目→ここは目一杯買い、というわけにはいかないと思いますが、とりあえずは買いの側に重心を移して行動、ということになるのではないかと思います。

 いずれにしましても、来期の企業業績はそこそこの増益基調で、日経平均の一株当たり利益は1400円規模になりそうということですから、日経平均の先行きについて上昇を見込むことは不自然ではないのでしょう。

 昨日の下げで東証一部の騰落レシオ(6日)は急速に低下して70になっています。ゴールデンウイーク前後の短期的な過熱状態からは脱したということでいいのでしょう。

 ただ、昨日発表された1−3月期のGDPは、実質年率2.2%プラスと聞いて安心するわけに行かなそうだ、という意味でちょっと心配です。名目で見るとほとんど成長していなかった=成長はデフレータのマイナス分、ということで、何やらまたデフレ状態に舞い戻ったような塩梅です。国債の買い付けという金融政策で量的緩和が難しくなりつつあるとすれば、そろそろどこかで財政支出を増やす政策が必要なのかもしれませんね。(ETF買いは当然としまして。)

時価総額で株価を見る
 トレーディングでも配当利回り重視でもなく、投資対象企業の将来の価値の増加を目指して、という立場の株式投資を想定してみます。

 株価の評価をしようということでよく使われる「投資尺度」の中に、PERとか、PBRがあるのですが、それらは普通には「株価」と「1株当たり利益」、「1株当たり純資産」を比べる、という形をとっています。

PER=株価÷1株当たり利益

PBR=株価÷1株当たり純資産

 株価は、1株当たりの市場におけるその企業の価値、ですから、1株当たりの利益や1株当たりの純資産で割ることで、株価がどの程度の水準になっているかを割り算して見てみようというわけです。

 定義に基づく計算で何の間違いも不都合もないのですが、この計算だと、企業の「規模」が感覚として分からないという欠点があります。同じ1000円の株価の企業でも、超大企業もあれば小ぶりな企業もあります。同じ100円の1株当たり利益でも、1兆円の利益水準もあれば数千万円の利益水準もある、ということですので。

 企業の規模は、売上高であったり、資産額であったり、従業員数であったりするわけですが、株価に関連する企業規模としてはやはり「時価総額」を見るのが普通でしょう。

(企業の)時価総額=株価×発行済み株式総数

です。(つまり、株価=時価総額÷発行済み株式総数、ということです。)

1株当たり利益×発行済み株式総数=(その企業の)税引き利益
(というより、1株当たり利益=税引き利益÷発行済み株式総数)

1株当たり純資産×発行済み株式総数=(その企業の)純資産
(というより、1株当たり純資産=純資産÷発行済み株式総数)

ですから、

PER=時価総額÷税引き利益

PBR=時価総額÷純資産

です。

 税引き利益が1兆円、純資産が5兆円で、時価総額が10兆円なら、PERは10倍、PBRは2倍です。税引き利益が1億円、純資産が5億円で、時価総額が10億円でもPERは10倍、PBRは2倍です。

 同じPER10倍、PBR2倍でも、この計算をしますと、「規模の違いから来る何とはなしの違い」を感じることができることもあるのではないか、と思います。

 株式投資のアノマリーのひとつに「小型株効果」というものがあります。このアノマリーを信じて投資したいかどうか、は別として、PERやPBRを見るときに、「企業の規模感」も同時に見ておきたい、とするなら、PERやPBRを「1株当たりの数字」から計算するのではなく、「時価総額、税引き利益、純資産」などの「そのままの数字」から計算する方が直感的に分かりやすくなると思います。 
 
平成29年5月19日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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2万円の壁(2)

k.nakajima |2017/05/18 8:13 am

採用30銘柄           除外30銘柄

2914 日本たばこ産業     1331 ニチロ
4452 花王          1501 三井鉱山
4505 第一製薬        1503 住友石炭鉱業
4523 エーザイ        2103 日本甜菜製糖
4543 テルモ         2601 ホーネンコーポ
6762 TDK          3104 富士紡績
6767 ミツミ電機       3403 東邦レーヨン
6781 松下通信工業      4022 ラサ工業
6857 アドバンテスト     4064 日本カーバイド工業
6952 カシオ計算機      4092 日本化学工業
6954 ファナック       4201 日本合成化学工業
6971 京セラ         4401 旭電化工業
6976 太陽誘電        4403 日本油脂
6991 松下電工        5105 東洋ゴム工業
7211 三菱自動車工業     5302 日本カーボン
7276 富士重工業       5331 ノリタケ
8035 東京エレクトロン    5351 品川白煉瓦
8183 セブン・イレブン    5479 日本金属工業
8264 イトーヨーカ堂     5480 日本冶金工業
8267 ジャスコ        5563 日本電工
8302 日本興業銀行      5632 三菱製鋼
8319 大和銀行        5721 志村化工
8321 東海銀行        5805 昭和電線電纜
8355 静岡銀行        5981 東京製綱
8403 住友信託銀行      6461 日本ピストンリング
8404 安田信託銀行      8061 西華産業
8753 住友海上火災保険    8088 岩谷産業
9020 JR東日本       8236 丸善
9433 DDI         9065 山九
9437 NTTドコモ      9302 三井倉庫

前回のブログ「2万円の壁」を参照下さい。 日経平均の銘柄入れ替えでハイテク株中心にニューエコノミー30銘柄が採用され、低位株価のオールドエコノミー30銘柄が除外されたことが、2000年4月12日に高値20833円を最後にその後の長い指数低迷の原因になったと指摘しました。 除外30銘柄のうち10銘柄が企業規模が小さいながら頭に「日本」を付けているのが如何にも旧来型銘柄を彷彿させます。 採用銘柄では日本たばこ、日本興業銀行の巨大2銘柄に止まっているのも象徴的です。 指摘したようにテクニカルな要因もあり、2015年の6月迄15年間2万円を回復出来ず、その後も下押した後、今3度目の挑戦の最中です。  過去2回の未達の事実から、日経平均株価が2万円を超え持続的に上昇を維持するには、値がさハイテク株が突破口を開き、銀行など金融株が下支えするそうした構図が必要になるのでは。  花王の上場来高値更新、テルモ、東京エレクトロン等年初来高値更新等その気配が見え始めている今、個人的には3度目の正直に期待しているのですが。
(中嶋)     

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いつまでたっても、バブルの話題ですね

k.suzuki |2017/05/17 8:06 am

米国の株式市場が堅調です。NYダウ工業株は少しもたついていますが、S&P500とNASDAQは史上最高値を更新し続けています。この1年間でS&P500は+15%、NASDAQは+27%も上昇しました。

この1年間は決してたやすい相場ではありませんでした。昨年の今ごろはFRBがいつ利上げを行うのか、為替・債券・株式市場はそればかりを気にして毎日ピリピリしていました。英国の国民投票も1か月後に控えており、米国の大統領選挙もすでに佳境を迎えていました。ポピュリズムを標榜するトランプ旋風が徐々に世界をかき回していたものです。

大統領選挙の結果が判明し「トランプラリー」という、当時誰も予想しなかった株価の大幅な上昇が始まりました。その恩恵もあって、この1年間の米国のパフォーマンスは見事なものです。

米国ばかりではありません。ドイツ、イギリス、インド、世界の主要マーケットの株価も最高値をつけました。世界同時に空前絶後の上昇相場が始まっている可能性もあります。

こうなると今の株価は「バブルだ」という見方がすぐに出てきます。とりわけ米国は景気拡大の期間が過去の趨勢を超えて長期化しているため、バブルの度合いもかなり深化しているとされがちです。そうかもしれません。

ただ、今の相場レベルがバブルかどうかは誰にもわかりません。そう述べたのはグリンスパン・元FRB議長です。バブルは破裂してみて初めてそうだとわかるものです。投資指標もあまり当てにはなりません。PER(株価収益率)は高ければいちおう警戒されますが、かといってPERが低くてもそれは成長性の欠落だとして投資家には忌避されます。そもそもどのレベルが高くて、どこからが低いのかがあまりよくわかりません。

ひょっとしたら金融市場の原理原則に戻って、株式市場でも利回り採算が有効になるかもしれません。誰も買えないほどの水準まで株価が舞い上がったとしたら、それは利回りベースでもとても投資採算に合わないということになるでしょうから、その時に株価も大天井をつけます。

現在、NYダウ工業株の予想利回りは2.6%です。S&P500は2.0%となっています。日経平均の予想利回りが1.8%弱ですからそれよりも少し高いことになります。ドイツは2.8%、インドは1.5%、香港は3.3%、上証50は3.0%です。

配当利回りも金利水準との比較で見なければなりません。それはその通りなのですが、ひとまずNYダウの2.6%は少しほっとさせられる水準のように感じられます。企業業績の好調さに見合った配当支払いが維持されています。

よって現時点では「米国株はバブルではない」と述べておきましょう。ウォーレン・バフェット氏と同じような結論ですね。
(スズカズ

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「アチコチ史上最高水準だらけ」

e.sakurai |2017/05/16 7:28 am

日曜日経では「新興国、株・債券・通貨トリプル高」の見出し。
サブは「米利上げでもマネー注入」。
アメリカのバラマキ的金融緩和が世界の新興国市場に流入。
だからアメリカの金融緩和縮小は世界株安になると言っていたのは一昨年。
これがまるでお門違いだったということになります。
何年か経って間違いが是正されるのがマーケット。
そして起こっているのは「株と通貨、債券が同時に買われるトリプル高」。
これが25年前の世界の常識。
本来の姿であること間違いないでしょう。
株と通貨、債券のアンバランスな動きはどこかで是正されて欲しいものです。

紙芝居を見れば「マド」が2つ。
4月21日18648円→4月24日18840円。
5月2日19464円→5月8日19705円。
概ね200円程度のマド。
いずれもマクロン仏大統領選に絡んだ上昇でした。
2回あいたマドは3回明けるのがお約束というセオリーもあります。
となるとあと1回の窓に期待というところ。
雲から見てみると、一目均衡の雲は6月13日に白くねじれ。
勝手雲は5月11日に白くねじれて5月25日には上限が19733円まで上昇。
雲をサポートとすれば、あと2週間くらいは強い動きとみても悪くはなさそうです。

5月連休明けの一段高で日経平均・TOPIXともに年初来高値を更新。
大和のレポートは「1990年代以降で日経平均が5月に当時の年初来高値を更新した年の株価推移」。

1993年 5月10日21054円 その後の高値9月13日21148円
1994年 5月31日20973円 同6月13日21552円
1997年 5月19日20489円 同6月16日206781円
1999年 5月6日17300円  同12月30日18934円
2001年 5月7日14529円  同年内更新なし
2002年 5月23日11979円 同年内更新なし
2009年 5月29日9522円  同8月26日10639円
2013年 5月22日15627円 同12月30日16291円
2015年 5月29日20563円 同6月24日20868円

1999年はITバブル、2013年はアベノミクス相場の初動。
今回はトランプ相場と考えれば12月30日高値となっても不自然ではないでしょう。

先週木曜日経朝刊で「成長戦略、首相に提言」の見出し
自民党の経済構造改革に関する特命委員会の最終報告のこと。
題して「経済構造改革戦略:Strategy5」。
日経では「先端技術の活用と地域活性化を提言」となっていました。
具体的に紹介されているのは以下。
★がんや難病治療にAI活用
★先端技術導入に合わせ新慮報酬・介護報酬を見直し
★自動運転など安全な自動車に減税検討
★優れた研究開発に報奨制度
★地域の中核会社2000社に補助金など集中
★IT・ロボットで中小企業の生産性向上

その他の部分にも結構興味深いものが多々。
株式投資のために限らず必読するべき代物です。

☆サンドボックス型特区制度の創設
新たな特区を創設。
近未来技術の活用・実装についてチャレンジできる環境整備。
自動走行・ロボット・遠隔医療・シェアリングエコノミー、ドローン、AI
IoT、ブロックチエーン、フィンテックなどの実装実験などでの規制の大幅な緩和。
☆「G空間情報」の活用など自動走行のためにデータ利活用環境整備
☆革新的「創薬」の支援
☆医師が患者の病歴・薬歴を瞬時に把握できるデータ利活用システムの構築
☆文化GDPの拡大
☆世界トップのESG先進国
☆東京の国際金融プレゼン向上
☆フィンテック時代に適合した新しい金利体系のあり方
☆キャッシュレス社会の構築
☆NISAの普及・発展

https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/134843_1.pdf

以下は今朝の場況。

「アチコチ史上最高値」

週明けのNY株式は上昇。
NYダウは5日ぶりの反発。
NASDAQ総合株価指数とS&P500指数はともに史上最高値を更新した。
サウジとロシアが減産で合意すると報じられた。
一時バレル49ドル台まで上昇した原油先物相場を背景にエネルギー関連セクターが上昇。
大規模なサイバー攻撃の被害を受けて情報セキュリティー関連セクターも上昇した。
中国の習主席が新たに1000億ドル(約11兆円)超をインフラ投資に拠出すると表明。
好材料視された。
NY連銀製造業景況感指数はマイナス1.0と市場予想に反して低下。
「縮小局面に入った」と解釈されたが見えないフリ。
NAHB住宅市場指数は横ばい予想に対して上昇とマチマチ。
VIX(恐怖)指数は10.42まで小幅上昇。
今月は5〜10日に9台まで低下していたからボラの低下は一服感。
ただ終値ベースでは16営業日連続で11台を下回っている。
2006年11月に10日連続で11台を下回っていたのが過去最高記録。
このままいけば記録を大幅に更新する。
ドル円は113円台後半。
3月の対米証券投資は3カ月連続の流入超。
英国FT100株価指数は8日続伸で史上最高値を更新。
独DAXも続伸で史上最高値更新。
イタリアのFTSEも2015年12月以来の水準まで上昇した。
世界の主要株価指数のうちで年初来マイナスはロシア・サウジ・上海・タイの4か国。

「225採用銘柄のEPSは過去最高」

月曜の東京株式市場はマイナス展開ながら日経平均、TOPIXともに高値引け。
日本郵政の野村不HD買収観測が不動産セクターへのサプライズとなった。
「大型の業界再編に関する話が登場。
株価にも強い反応が見られたことは、日本株全体にとって非常にポジティブ。
異業種間の組み合わせというのも新味。
株式市場が求めているのは変化」という声が聞かれた。
週明けの欧米市場は揃って上昇。
米S&P500、NASDAQ、英FT100、独DAXが史上最高値を更新という環境が悲観につながる訳はなかろう。
225先物大証夜間取引終値は日中比80円高の19970円。
シカゴ225先物の高値19955円を抜けた。
先週末の幻のSQ値19991円も視野に入った格好。
25日線からのかい離はプラス4.3%(前日プラス4.6%)からやや低下。
騰落レシオは132.43%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲10.803%(前日▲10.969%)。
買い方は▲5.465%(前日▲5.166%)。
空売り比率は38.4%と安定的。
日経VIも14.50レベル。
日経平均採用銘柄のPERは14.94倍と昨年11月15日以来の15倍台割れ。
EPSは1329円まで増加し2000年10月以降の過去最高水準。
3月決算は全体の97%を通過したが今期9.3%増益見通し。
東証1部の株式益周りは6.13%。
225採用銘柄だと6.8%。
数字は多くを語ってくれるし裏切られることは少ない。
5月16日は1878年に東京株式取引所創立の日。
そして1949年に東証など3市場で株式取引が再開された日。
明日17日は1792年にすずかけの木協定でNY証券取引所が創設された記念日かつ株高の特異日。
どちらが日経平均2万円とかTOPIX1600ポイントにふさわしいのだろうか。
(櫻井)。

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雑音?因縁?

iwamoto |2017/05/15 8:06 am

 「ウォーターゲート事件以来」−。先週半ばの話題ですが、トランプ米大統領によるコミーFBI長官の解任事件。これを米国で史上最大の政治スキャンダル・ウォーターゲート事件になぞらえる声もでているようです。

 ウォーターゲート事件は1972年6月17日、5人の元CIAや軍関係者が民主党本部に盗聴器を仕掛けようとしてワシントンにあるウォーターゲートビルに侵入して警備員に発見され、警察に逮捕されとことが発端。逮捕されたメンバーの1人がニクソン大統領の再選委員会のスタッフだったことから、ホワイトハウスの関与が疑われるようになりますが、当時のニクソン大統領の圧倒的な人気を背景に、当初はほとんど問題視されず、11月の大統領選挙では圧倒的なニクソン勝利となりました。この72年末にかけてダウ工業株30種平均は初めて1000ドルの大台に乗せています。
 
年が替わって73年。ダウ工業株は1月11日に1051.70ドルという当時の高値を記録しました。これは、ちょうどニクソン大統領の2回目の就任式の頃でしょう。
しかし、73年3月には、犯人が議会で大統領顧問が関与していたことを証言。それを受けて5月には事件解明に向けた特別検察官が任命。10月にはニクソン大統領がその特別検察官や司法長官を解任する(「土曜夜の虐殺」事件)といった流れとなり、捜査妨害、もみ消し、口止めなどニクソン政権の汚いやり方が一気に暴露されていくことになります。事件は、74年7月に議会が大統領弾劾を決議、翌8月に辞意表明−という形で閉幕。この間、2年余りの出来事です。

この73年から、米国株は悲惨な状況に陥ります。74年まで2年間下げ続け、74年12月につけた安値が577.60ドル。73年1月の高値1051ドルからの下落率は実に45%。なんと、2年間でほぼ半値となったのです。もちろん、政治スキャンダルだけでなく、ドル切り下げによる物価高、景気停滞によるスタグフレーションの進行、第1次石油危機(73年10月)など経済的にも厳しい時期だったわけですが、この、時期の重なり具合、印象は良くありません。それと、この1051ドルはその後、10年間にわたって抜けない上値の“壁”となりました。経済誌が「株式の死」と表現したのは79年夏のこと。

先週の米国株の下落率はわずか0.5%。コミー解任事件を「雑音に過ぎないと判断した」(バロンズ誌)ようですが、少なくとも現政権の焦りを表していることは確かでしょう(何となくキャラクターが似ている、と考えるのは異国人だからでしょうか)。雑音に過ぎなければいいのですが、頭の片隅に置いておいてもいいでしょう。「五月の蠅」はウルサイと読みますから。

 決算発表が一巡し、個別企業の業績動向に関心が向きやすい週明けですが、水を差すのは北朝鮮による新型(?)ミサイ発射。なおリスク要因にも目配りをしなければならない外部環境を示唆しています。為替は朝方、113円10銭台まで円高が進みました。
(イワモト)

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順調

r.matsushita |2017/05/12 8:14 am

 日経平均2万円は目の前ですが、なかなか到達しないのだからそろそろ限界なのか・・・しかし、全体としては順調なのでしょう。

 相場の局面を的確に表現するのは難しいのですが、今は徐々に業績相場に移行中といった見方でいいのでしょう。世界経済は拡大傾向、金融政策は米国はすでに利上げ局面、欧州はそろそろ出口、日銀も近い将来(金利くぎ付け政策は継続するとしましても、量的には)緩和拡大終了ということになるでしょうから、金融相場→業績相場、という局面と認識しても(多分)いいのでしょう。

 業績相場ですから、基本的に企業業績の拡大に連れてその分だけ株価は上昇するはず、アメリカのように海外からも潤沢に資金を受け入れる状況の株式相場では、業績見通しの明るい会社の株はややバブル的な水準にまで買われる、といったことが起きるのは理解できるところ、となるのでしょう。

 日経平均の一株当たり利益はおおむね1300円超えの水準にまで戻っているようです。今日の1000社近い決算発表を過ぎれば、前年度の企業業績と今期見通しの数字が明らかになります。業績を買うという相場がこれから順調に進展して行くと見ておいていいのではないかと思います。

 ただ、金融相場→業績相場、の間にはけっこう深い過渡期の下げがあるかもしれない、といったことは多くの市場関係者が意識するところです。

 騰落レシオ等のテクニカル指標面からは、5月の下旬辺りで当面の買いのピーク到来、といった想定もできるように思います。3月中旬〜4月中旬の下げでも日経平均で1000円幅以上あったのですから、今後も同じかあるいはそれ以上の下げ(というより相場の「うねり」)があるとしても不思議はない、くらいは考えておく方がいいだろうと思います。

ラッファー曲線
 「ラッファー曲線(ラッファーきょくせん、英: Laffer Curve)は、最適な税率に設定することにより政府は最大の税収を得られるということを示すために、経済学者アーサー・ラッファーによって提唱され、ウォールストリート・ジャーナル記者ジュード・ワニスキーによって広められた。

0%と100%の両極端な税率では政府は税収を得ることができない。0%では当然税収はゼロであるし、100%では勤労する意欲がなくなる(あるいは税率の低いところに逃避しようとする=松下注)からである。従って、0%-100%のうちのどこかに、最大の税収を得られる税率があるとする。もし現在の税率がその「最適な税率」を超える水準にあるのであれば、減税によって税率を「最適な税率」にすることで、税収を増やすことができるとする。アメリカにおける1980年代の減税の基となった概念である。」(ウィキペディアより引用)

考え方はシンプルで一休さんの頓智のような感もあります。Laffer CurveではなくLoughable Curve(笑える曲線)だ、などと揶揄されもしたそうです。ただ、「どの水準か分からない」し、「一意に決まるのかどうかも分からない」ものの、「ある条件の下で税収を極大化する税率の水準があるに違いない」ということは言えるのでしょう。

レーガン元大統領は、自らの減税政策を実施するにあたってこのラッファー曲線の理論を参考にしたそうです。(レーガン減税は実施され、その結果アメリカは「双子の赤字」を抱えることとなるのですが。)

これは私の推測ですが、今アメリカで検討されている「法人税減税」、「法人税法改正」等々を立案しようとしている関係者の多くが「ベース」として、ラッファー曲線の考え方を持っているのではないかという気がします。

私は税理論の専門家ではありませんので、正確な議論になるかどうか心配ですが、日本株相場への影響という観点からトランプ減税を考えてみたいと思います。

アメリカの税制の目指す方向は次のふたつにまとめられるように思います。
1. 減税とインフラ投資によるアメリカ経済活性化・競争力強化。
2. アメリカと他の先進国との税制に違いによってアメリカから脱出した企業と資金を取り戻すこと。

 ラッファー曲線(の考え方)は、1.2.の両方に関連しています。つまり、現時点のアメリカの法人税率が税収極大化の観点からして最適でないとすれば、それらを最適な水準に設定することによって、(主として所得税)減税による税収減少を最小限に止め、インフラ投資の財源確保に資する、ということか可能でしょうし、アメリカの現時点の税率(と税制)が、アメリカ企業にとって海外に脱出する誘因となっているなら、それらを変えることでアメリカ企業をアメリカ本土に取り戻すことに資するはずだろう、というわけです。

(松下注:アメリカ企業が海外に出てしまう現象=グローバリズム、については、税率の問題の他に税制の問題、さらには国際的な賃金格差等が重要なことは明らかです。番組の中で時折ふれていますが、アメリカは先進国の中で唯一「付加価値税(欧州のVATや日本の消費税)」を持っていません。その結果、「他国は付加価値税から来る輸出促進策を持つのに、アメリカはそれがない。結果、アメリカの貿易赤字が増え、アメリカ企業が競争上不利になる」という不満を持ってしまいます。米下院が検討しているいわゆる「DBCFT」(仕向け地ベースのキャッシュフロー税制)が導入されれば、アメリカも付加価値税と同様の方策を持つことになるそうです(日本を始めとする対米輸出国には打撃になります)が、トランプ大統領は、DBCFTを複雑すぎると評しているようですし、課税対象を法人の利益からキャッシュフローに替えてしまうといった大掛かりな変更が本当にできるのだろうか、という印象を持ちます。ありそうなことは、トランプ大統領は、今は国境調整税制を提出していませんが、個別に輸入税を課すことでいわゆる国境調整を達成しようとしようとするのではないでしょうか。それから、単に、税収を増やすという観点であれば、すでに報じられているように、ガソリン税を引き上げるとか、リパトリ減税を一時的に実施する、といったことも可能でしょう。ちなみに、蛇足ですが、アメリカの通貨であるドルが国際的な決済通貨として信認を失わない限り、アメリカの貿易赤字は別に困ったことでも何でもありません。)

 感覚的な話ですが、アメリカの法人税率(実効税率で現在40%程度)は、多分ラッファー曲線からしますと、税率が高すぎるのでしょう。トランプ大統領の言う15%(プラス州税5%で合計20%)が案外「最適税率」なのかもしれません。(トランプ氏は実業の経験から言っているのでしょうから。)

 15%か20%か分かりませんが、アメリカの法人税率が大幅に引き下げられるとして、ラッファー理論によって、法人税収が増えたとしましても、個人の所得税減税、巨額のインフラ投資資金(財政支出増)を考えますと、それでは足らず、税の増収策が必要でしょう。おそらく、それが、(経済成長に伴う自然増収に加えて)ガソリン税率引き上げ、リパトリ減税によるリパトリから得る税収、国境調整税、などになるだろう、そんな感じを私は持っています。

 長々と書いたのですが、さて、そこで日本株への影響、となると、これがなかなか想定するのが難しいのですが、いくつかのことは言えるのではないかと思います。

1. 日米の間で、貿易摩擦的なことが頻発するだろう、ということ。これは、国境調整税の(事実上の)導入による日本の対米輸出企業への悪影響のみならず、アンチダンピング的な報復関税の発動(すでに日本の鉄鋼製品の一部に対して決定しています)、といった摩擦も含みます。けっこう注意しておいた方がいいように思います。⇒輸出関連株への逆風。

2. 法人税率15%となりますと、ほとんど「アメリカをタックスヘイブンにするつもりか」といった風情です。日本からアメリカへの企業と事業の移転を心配しないといけない、あるいは、アメリカに事業移転して成功する(株主の利益を増やす)企業が出て来るかもしれません。⇒アメリカで強い日本のグローバル企業への順風、対して日本も黙っていないでしょう。日本でも法人税率のいっそうの引き下げ⇒株主利益の増加⇒株価の全体的な上昇、が起きる可能性ありですね。

3. 昔と違って今の世界経済は高度に「リンク」しています。アメリカが減税策を強行すれば、それはドル高要因となるはずです。一方で過度なドル高をトランプ氏は嫌うでしょう。となりますと、FRBに緩和圧力が掛かるとか、為替市場に妙な介入もどきが行われる、といった混乱要因が出て来る恐れがありそうです。⇒これまで通り為替相場に振り回される株式相場。

4. ちょっとせこい話ですが、アメリカでガソリン税率が引き上げられますと、燃費の良い日本車(日本で生産される日本車のみならず、アメリカで生産される日本車)の売れ行きが向上する、そんなことが起きる可能性がありますよね。あるいは、電気自動車が急速に普及し出す、とか。トランプ政権は、エネルギー消費を抑えるといった「地球にやさしい政策」に背を向けている感がありますが、何のことはない、アメリカの「反地球的」エネルギー消費の一番は自動車のガソリン消費でしょう。ガソリン税率が上がって燃費の良い車が増えれば、結果としてトランプ氏は「地球にやさしい」政策を実行するという話で、トランプ氏自身にとって悪いことでなくなる可能性がありますよね。⇒日本車メーカーの業績向上+電気自動車の普及(?)+アメリカとの自動車摩擦激化。

平成29年5月12日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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2万円の壁

k.nakajima |2017/05/11 8:05 am

日経平均株価2万円乗せへの期待が高まっています。 安部政権発足後から順調に水準を切り上げてきた日経平均は、2015年6月24日に20868円のリーマンシック後の戻り高値を付けます。 背景には6月30日に発表になる「骨太の方針」への」期待が有り、更に並行的に進められた「産業競争力会議」の提言など先行きに対する期待が大きく高まったためです。  しかし6月12日に5178の高値を付けた上海市場が突然急落を始めます。 有力金融グループのリーダーが拘束され、シャドウバンク(影の銀行)への懸念が初めて具体的に表れ、 更に8月11日の通貨元の対ドル切り下げが突然発表になります。 日経平均もこうした動きに抗する事が出来ず2万円を大きく切り下げることになります。

その前の2万円の高値は2000年4月12日に記録した20833円です。 所謂ITバブル高値と呼ばれるものです。 そして株価の下落が始まります。 高値警戒からNYダウは既に下落に転じており、14日(金)に終わったこの週だけで▼9%近い暴落です。 そして日本では4月15日(土)に日経平均採用銘柄の突然の大幅入れ替えの発表が行われます。 ITバブルで株価が急騰していたハイテク、ネット系銘柄中心にニューエコノミー30銘柄を新たに採用、そして低位株価のオールドエコノミー銘柄30を除外するものです。 ここで大きな問題が発生します。 残った195銘柄の株価の合計と新規に採用になった30銘柄の株価合計が「ほぼ同じ」になったことです。 その為従来日経型の1 バスケットを買うには約2億円必要だったものが新規採用では4億円必要になります。 具体的には100億円のバスケットを作るとき今までは50バスケット買えたものが25しか買えないことを意味します。 その為従来通り50バスケットを買うためには195銘柄の買持分を半分にする必要が生じたのです。 4月17日(月)から195銘柄が一斉に売られることになります。 日経平均株価は14日(金)の終値20434円から17日(月)の始値が19008円と1440円以上の大きな窓を開けて始まり、それ以来2015年6月までおよそ15年間2万円を回復することはありませんでした。

さて今回再び2万円への期待が高まります。  最高値を更新するNY市場、地政学リスクの後退、好調な世界景気、そして円高にも拘らず好調な日本企業の業績などが株価の下支えになっています。 「3度目の正直」になるのか、「2度ある事は3度有る」になるのか暫くは目が離せないことになりそうです。
(中嶋)

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本当にたいせつなこととは

k.suzuki |2017/05/10 7:52 am

はじめに申し上げますが本日のコメントには何のオチもありません。
朝から失礼いたします。

GWは好天にも恵まれて、どこもたいへんな人出でした。関東ではサツキやアヤメが咲き、青森や函館では桜が満開となり、外国から観光で訪れたお客さんも初夏の日本の美しい景色をさぞ堪能されたことでしょう。

この季節、渋滞の道路を避けて遠出をするには鉄道が一番です。私も世間の男の子の例にもれず、鉄道が大好きです。決して「鉄ちゃん」ではありませんが、初めての路線に乗るとそれだけでウキウキします。とても座ってなどいられず、ドア付近に立って窓からの景色を飽きもせず眺めています。

列車に乗ればその街の風景と空の景色が一望に見られます。流れゆく雲の表情や光のかげんなど、普段の生活ではまず注意を向けませんが、旅に出るとそんなことばかりが気になります。田植えは終わったのでしょうか、その土地に根づいた季節の移ろいも眺められます。

車窓からの眺めには全国どこでも味わいがあります。こればかりは新幹線では味わえません。列車に乗れば本も読むし、ぼーっと空想にもふけります。昼寝もできます。そこのお兄さん、できれば車内でパソコンなど使用しないでいただけませんか。

日常ではない場所に身を置くことが旅の醍醐味なので、迷子になることも楽しみのひとつです。連れがいるとそうもいきません。旅はひとりに限ります。しかもそれは列車で。

田んぼの向こうにどこかの家の屋根が見えれば、そこには家族がいて、お父さんがいてお母さんがいて、子どもがいて学校に行き、友だちがいる。そういう特段のドラマもなにもない、何者でもない日常の暮らしが好きです。自分もそのひとりで同じ時代を生きているという、ただそれだけのことです。それだけのことになぜか無性に心が惹かれます。

米国、フランス、韓国。いずれの大統領選挙もすべてテレビのモニターの向こう側のお話。為替の変動やボラティリティの変化も大切なことですが、実はそれよりも大切なことはたくさんあるという、ごく普通の暮らしが日本中に広がっています。大切なのはむしろそちらのほうだと痛切に思います。
(スズカズ)

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「リラックス」

e.sakurai |2017/05/09 7:22 am

外部材料に目を奪われがちな市場で同時並行的に起きているのは企業業績の発表。
昨日時点で日経平均採用銘柄のEPSは1272円まで増加しました。
これは1300円まで増加してPER16倍ならば日経平均は20800円。
立ちはだかるのは過去の経験則。
東証1部の時価総額600兆円、あるいは25日移動平均からの5%超のプラスかい離。
「山より大きなイノシシは出ない」と見るべきか。
あるいは「今回は違う」と見るべきか。
上昇局面での悩ましいテーマです。
注意したところで、警戒したところで、勢いに投資心理は勝てないものですが・・・。


そしてもう一つ。
リーマンショックの前兆からほぼ10年が経過。
その後本当の意味でのショックはリーマン以外には登場しませんでした。
それでも日々やってくる悪材料の芽。
ギリシャも中国も英国も中東も株価を痛めつけるものではありませんでした。
米国の景気拡大が8年続いているからと言って警戒論も登場。
クリントン時の10年、レーガンの7年8ヶ月。
オバマとトランプで12年というのもアリというのは気のせいでしょうか。

何十年もゴルフをしていればそうスイングは変わらない筈。
ところが、未体験のコースに行くと個人的には不思議とショットが乱れます。
フツーに振ればいいのに、と頭で思っても体は委縮。
何か悪いことが起きるんじゃないかという指令が筋肉に飛ぶのでしょう。
コースに負けてはいけないとわかっているのにコースに負ける傾向。
株式市場も同じかも知れません。
未体験ゾーンでは委縮するのか、あるいはのびのびとできるのか。
これが相場の未来の方向。
できればリラックスというのが望ましいのでしょう。

以下は今朝の場況。

「アップル活躍」


週明けのNY株式市場は小幅続伸。
NYダウは3月1日以来の高値水準。
NASDAQ総合株価指数とS&P500指数は連日の最高値更新となった。
アップル、アルファベット、フェイスブック、アマゾンまど主力株が上昇。
業種別S&P500では「エネルギー」、「IT」が上昇のけん引役。
特に市場最高値を更新したアップルはNYダウ上昇寄与度が27ドル。
ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが買い増したことを好感。
株価上昇が加わって同ファンドが3月末で保有するアップル株は昨年末比2.7倍の増加。
8日の株価上昇でアップルの時価総額は一時初めて8000億ドル(約90兆円)に達したとの観測も聞かれる。
相場下落を警戒する投資家は減少。
VIX(恐怖)指数は9.77ポイントまで低下。
終値ベースで1993年12月27日以来23年4カ月ぶりの水準。
企業業績の改善が確認されフランス大統領選でマクロン氏が勝利。
多くのリスクの低下が影響した格好だ。
また防衛関連銘柄を組み入れるiシェアーズ米国航空&防衛ETFは3日ぶりに反落。
「北朝鮮が核・ミサイル開発を放棄すれば金正恩委員長を米国に招いて首脳会談に応じる」との報道もある。
韓国の大統領選挙を控えて北朝鮮リスクがやや緩和された格好と見られている。
10年国債利回りは一時2.39%に上昇。
4月10日以来ほぼ1カ月ぶりの高水準となった。
原油先物相場の下落は一服。
債券→株式のマネーの流れは明確になってきた。
英FT100は4日続伸。
独DAXは史上最多高値更新後4日ぶりの反落。
仏CAC40は4日ぶりの反落。

「鬱憤晴らし」


鬱憤を晴らすかのように年初来高値をようやく更新した昨日の日経平均株価。
連休明けに大きく下落した昨年とは違って「連休明けの大幅高」となった。
東証1部の売買代金は3兆4423億円まで増加。
値上がり銘柄数は1875と全体の9割超でエネルギーを伴った上昇となった。
日経平均は4月21日から9営業日のうち7営業日が3ケタの上昇。
直近の3日続伸での上昇幅は約700円となった。
225先物大証夜間取引終値は日中比40円高の19910円。
ドル円は113円高前半と追い風モード。
昨日段階でドルベース日経平均はザラバ177.07ポイントと年初来高値を更新。
日経平均の25日線からかい離はプラス5.5%で第一次限界水準は超えた。
騰落レシオは112.80。
サイコロは9勝3敗で75%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲11.991%(前日▲11.592%)。
買い方は▲4.542%(前日▲6.033%)。
日経VIは15.14と低下。
一番大きいのは日経平均採用銘柄のEPSが1272.10円まで増加したこと。
2015年12月8日の1270円を1年半ぶりに超えた。
昨年5月6日の1091円からは16.5%の増加となっている。
PERは15.64倍。
16倍で20353円と計算できる。
この業績の増加と紙芝居チックな25日線プラス5%超との綱引き。
一休みして再バトルが良いのか、一気呵成が良いのかが悩ましい日。
気分的には「2万円が見たい」だ。
(櫻井)。

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見上げると、五月晴れ

iwamoto |2017/05/08 7:41 am

 大型連休明け、朝一番のニュースはフランスから。7日行われた大統領選・決選投票の結果、中道系独立候補エマニュエル・マクロン元経済産業デジタル相が勝利しました。年齢は39歳。史上最年少の仏大統領の誕生です。トランプ米大統領も「一緒に仕事ができることを楽しみにしている」と祝福のメッセージを送ったそうです(この人、敗れたルペン候補支持ではなかったか…)。事前予想通りの結果とはいえ、「EUとの連携強化」「移民受け入れ」を政策として掲げたマクロン氏の勝利を改めて好感し、アジア・オセアニア時間早朝の為替市場ではユーロが対ドルで1.1ドル台、対円で124円40銭台と急伸しています。

 そのほか、今回の連休中に表面化した材料のうち、主なものを見ていきましょう。
(1) 米4月雇用統計は非農業部門雇用者数が21万1000人増加と市場予想を上回る伸び。3月の急減速は季節要因だったことが明らかに。失業率も市場予想に反して改善し4.4%と5007年5月と並ぶ水準。
(2) 2〜3日の米FOMCでは金融政策は「緩やかに調整」と現状維持を表明。1〜3月GDPの減速について「一時的なもの」とタカ派スタンス。6月利上げに含み。これによって、FEDウォッチによる6月利上げ確率は7割。
(3) 米議会上下両院で17年度予算が成立。政府機関の閉鎖は回避。
(4) オバマケア代替法案が米議会下院を通過。トランプ大統領は祝賀会を開催。これで大型減税など経済対策具体化への期待がかかるものの、上院通過は難航の見通し。
(5) 欧米の株価は強調。仏CAC40は5日現在5432.4と4月19日の安値4980.41から9%上昇、2008年1月以来の水準。独DAXは4日続伸し過去最高値更新中。5日米国株はS&P500、NASDAQが高値を更新。ダウ30種も2万1000ドル台を回復し3月1日(2万1115ドル)以来の水準。

 見上げると、どうやら五月晴れ。CMEの日経平均先物夜間取引は朝方、一時1万9800円台の商いもありました。あれこれ懸念されたリスク要因がひとまず収束し、株式投資に腰を据えて取り組める環境になってきたようです。今週は決算発表がピークとなる週。各企業の業績動向をしっかりチェックしましょう。

 ただ、本日は猛暑日とか。連休疲れが残る方々はくれぐれも体調管理にお気をつけ下さい。(イワモト)

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「グッドクエスチョン」

e.sakurai |2017/05/02 7:33 am

「4月は海外投資家が2001年以降16年連続で日本株買い越し。
ただし前半は弱い場面の年もあったから4月の第2週半ばまでは注意。
第1週〜第2週にかけて底値形成。
4月の最終週に向かって上げてあげてくる傾向も・・・」という声があったのは4月7日。
第3週までの外国人投資家は3週連続の買い越し。
これで17年連続。
来年も使いたい「アノマリー」となりました。

昨年11月のトランプ選挙は9日。
半年経過した信用期日は5月8日。
11月9日に日経平均は16111円まで下落してました。
売り方は単純計算では約3000円担がれたことになります。
この週(11月11日)の信用売り残は前週比318億円増加し7522億円。
翌週(18日)はさらに1133億円増加し8655億円。
12月16日の週には9898億円まで増加しました。
その後株価は下がっているのでいくらかは買い戻せたにしても直近は8437億円。
この踏みがあるとすれば連休のハザマもまた楽しからずやになるのかも知れません。
因みに昨年2月12日14952円までの下落したときの売り方期日は8月11日。
日経平均は14952円→16919円。
上昇幅は約2000円。
昨年6月24日14952円までの下落したときの期日は12月24日。
日経平均は14952円→19427円。
上昇幅は約4500円。
3匹目の泥鰌になるとすると日経平均は16111円→約3000円の上昇という計算になります。

空売り比率は期初の4月3日に39.9%。
4月7日に45.3%と過去最高水準。
SQの4月14日に一度39.4%まで低下。
週明けの4月17日に日経平均は安値を付けましたが41.5%。
23日に40.0%と微妙な水準に低下しました。
先週は38.2→36.8→35.8→36.8%と見事に40%割れ。
過去のピークは2016年6月9日の47.0%。
最近は4月6日の45.3%。
意外と反発タイミングを示してくれる指標でした。

そう考えると・・・。
因果応報、輪廻転生、永劫回帰。
どうもシックリ来ません。
盛者必衰、諸行無常、生者必滅、会者定離。
邯鄲の夢、 一炊の夢、世間虚仮、栄枯盛衰。
上がった株はいつかは下がるし、下げた株もいつかは上がるもの。
そう考えれば大切なのは直観的経験的な「見極め」。
あるいは昭和チックな表現を借りれば「相場の息使いを感じること」。
これだけはAIも叶わないでしょう。


「ファスト&スロー」はノーベル経学賞を受賞したダニエル・カーネマン氏の著書。
「ファスト」は人間の直感のこと。
多くの場合の行動原理ですが非合理的なことが多いもの。
「スロー」は論理的な思考のこと。滅多に作動しないが直感と違って合理的判断とされます。
直観的な動きで株価が動き、後から合理的判断が付いてくると頭で理解していても、直感で動くクセはなかなか治りません。
そこで必要なのは自分が「ファスト」なのか「スロー」なのかの判断。
次の質問を解いてみると傾向はわかるでしょう。
【問い】。
「バットとボールがセットで1ドル10セント。
バットはボールより1ドル高い。
ボールはいくらですか?」。
直観と合理性の違いを教えてくれるグッドクエスチョンです。

以下は今朝の場況。

「ハイテク中心に堅調展開」

NY株式市場はマチマチの動き。
NYダウは直近上場していたボーイングやホームデポなどが売られて小幅続落。
2銘柄でNYダウ下落寄与度は30ドルあまり。
一方、アップルやファイスブックなどハイテクセクターは上昇。
アップルは分割後の最高値を更新した。
NASDAQ総合指数は大きく反発し過去最高値を更新。
アマゾン、アルファベット、ツイッターなどの上昇が目立った。
ISM製造業景況感は54.8と前月から低下し着地。
個人消費・所得は予想を下回り、PCEデフレータは前年比プラス1.8%と前月から減速。
しかし米議会が9月までの連邦予算案で合意。
政府機関の閉鎖は避けられる可能性が高まったことを評価した格好。
引け後に決算を発表したAMDは8%近く下落。
「NY株式の5月の最初の営業日は高い」というアノマリーが成立したのかどうかは微妙。
NYダウは過去22年で平均0.54%。
S&P500指数は16.13%上昇していた。
上昇は15回、下落したのは7回で勝率は68%だった。
ラッセル2000が平均0.41%の上昇。
NASDAQは同0.58%の上昇。
「ハイテク株がアウトパフォームする傾向」は今年も続いた。
投資誌バロンズ電子版のアンケート。
「年末までの株式相場の見通しについて強気(ブル)は51%。
前回調査の2016年秋の45%から6ポイント上昇。
弱気(ベア)の比率は40%。
前回(39%)から1ポイント上昇」。
10年物国債利回りは2.32%と4日ぶりの反落。
ドル円は一時111円93銭まで円安傾向となり3日続落。
約1ヵ月ぶりの水準まで戻した。

「225採用銘柄のEPSは感動的に1266円まで増加」

11か月連続での上昇となった初日商い。
「4年連続の5月上昇に向けての好スタート」という声も聞かれる。
2010年のギリシャ・ショック。
2011年の欧州債務危機の深刻化で急落した5月。
しかし2014年以降は3年連続で5月は上昇している。
225先物大証夜間取引終値は日中比60円高の18370円。
シカゴ225先物高値と並んで終了した。
ドル円が112円台をうかがう動きは好感されよう。
25日移動平均からのかい離はプラス2.6%。
騰落レシオは105.48とまた100を超えてきた。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲11.108%。
(前日▲10.678%。2014年1月10日が▲15.37%)。
買い方▲6.591%(前日▲7.078%)。
差は拡大してきた。
空売り比率は38.0%と30%台継続。
日経VIも15.05と安定水準だ。
感動すべきは日経平均採用銘柄のEPSの増加。
先週末時点1203円→昨日1266.26円。
(2015年12月8日1270.70円、2016年5月6日1091.24円)。
4月11日以来半月ぶりに1200円台を回復し2015年12月の1270円に肉薄してきた。
PERは15.25倍。
全体の16.4%が通過した3月決算。
今期売上高は3.8%増(前期4.0%減)。
経常利益6.4%増(前期3.8%減)。
純利益13.1%増(前期5.7%増)。
足元の業績を焦点にすれば闇雲な弱気に雷同する必要もなかろう。
ボリンジャーのプラス2σ水準は19407円。
結構上値は重たそうだが足取り軽い火曜日に期待。
むしろ「GW期間上昇リスク」に備える動きが見たいところ。
(櫻井)。

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バイ・イン・メイ

iwamoto |2017/05/01 7:51 am

 本日から5月相場。取引所再開以来の日経平均星取りをみると、5月は34勝33敗とほぼ拮抗。いってみれば中庸ですが、それはまた上げか、下げか、どちらに傾くか判断しにくい月ということでもあります。もっとも、この10年間の成績では○○○●●●●○○○と、これは傾向がはっきり。これを「過去3年間○が続いたから今年は●」と慎重に考えるか、「3連勝の勢いがまだ持続する」と楽観的にとらえるか、これもまた難しいところです。

 ウォール街に「セル・イン・メイ(5月に売り抜けろ)」の格言があるように、年間高値となりやすい月、とのアノマリーもあります。実際、2013年には、5月23日に日経平均が1143円(7.32%)安と、歴代の下落率ランキング11位(下落幅では12位)に顔を出すほどの暴落を記録したことがありました。この時は(1)9中国の景況感悪化、(2)円高、(3)金利上昇−への警戒感などが背景要因として指摘されましたが、実際にはよくわからない面があり、それまで株価が大きく上昇していたところへ、前期要因で振れが大きくなり、海外勢の売り仕掛けに日経平均先物取引にサーキットブレーカーが発動されるなどテクニカルな要素が下落に弾みをかけたのでは…などと分析されていました。大いに上がった後は要注意、という教訓でしょうか。

 この2013年のケースが「5月売り」の典型ですが、その他には、上場記録でも下落記録でも(20位まででみると)5月の記録は見当たりませんから、大きな変動は起こりにくい月−と言っていいかもしれません。逆に、03〜05年のように、5月が底入れ月となったケースもありますから、あまり「セル・イン・メイ」に拘らない方がいいかもしれません。要は株価の居どころということ。
 過去データによる月中の騰落特異日は、4日が最強(上昇確率76.6%)、14日が最弱(同37.74%)ですが、ともに今年はお休み。31日(70.37%)が最強、16日(38.46%)が最弱の日ということになります。

 さて、米トランプ大統領の就任100日間の株価パフォーマンスはS&P500種で5.3%上昇となったようです。今後さらに、株価を押し上げることができるか、ですが、その勝算は「十二分にある」と米バロンズ誌では見ています。就任後100日間で株価が上昇した大統領はフーバー大統領以来7人いて、そのうち5人がその後も年末にかけて株価が上昇した、という記録があるそうです。そうした運のいい大統領になれるかどうか、経済政策に注目ということでしょう。

最後に、5月の出来事を振り返りましょう。株式市場にとって重要なイベントがあった月、ということがわかります・

1792・5・17 NY証券取引所が創設(「すずかけの木協定」)
1871・5・10 新貨条例布告(金本位制採用、円が通貨単位に)
1878・5・1 パリ万国博覧会開催
1878・5・16 東京株式取引所創立(6月1日営業開始、初立会は公債3銘柄)

1900・5・15 中国・義和団事件勃発
1905・5・27 日本海海戦(〜28日)
1920・5・1 上野公園で第1回メーデー
1932・5・15 5.15事件(陸海軍青年将校が首相官邸などを襲撃)
1933・5・27 米、1933年証券法制定(投資銀行と商業銀行を分離)
1939・5・12 ノモンハン事件勃発

1940・5・6 スターリンがソ連首相に就任
1940・5・11 英チャーチル連合内閣が成立
1945・5・5 ドイツが連語国に無条件降伏
1949・5・16 東証など3市場で株式取引再開

1952・5・1 皇居前広場でメーデー事件
1956・5・21 米国がビキニ環礁で水爆実験
1956・5・18 東証・大証が株式売買単位引き上げ(一般銘柄は500株へ)
1959・5・26 IOCが「1964年五輪」東京大会開催を決定

1960・5・24 政府が外資導入の緩和措置を決定
1965・5・21 山一證券の危機報道、日銀が特別融資を決定(28日)
1975・5・1 NY証券取引所が株式手数料を完全自由化
1975・5・1 日経新聞社、「日経ダウ平均株価」の算出・発表開始
1976・5・1 フィルムなど100%資本自由化。資本自由化が完了
1978・5・20 新東京国際空港(成田空港)開港

1984・5・17 米国政府がコンチネンタル・イリノイ銀への救済融資を決定
1984・5・17 東京市場、中東情勢緊迫化に市場第2位の下落幅記録
1986・5・4 東京サミット開幕
1986・5・27 日本が世界一の債権国に
1987・5・1 東京市場が時価総額で世界一に
1988・5・2 三洋証券(当時)が世界最大規模のトレ―ディング・センター開設

1991・5・15 横綱千代の富士引退
1991・5・28 「組織暴力団が東急電鉄株式を大量買い」との報道→証券不祥事
1995・5・16 地下鉄サリン事件でオウム真理教麻原代表逮捕
1999・5・6 東証のシステム売買が全面スタート

2000・5・9 「東証アローズ」オープン
2002・5・12 トヨタ、日本企業で初の連結経常利益1兆円乗せ
2003・5・17 りそな銀行が公的資金申請へ
2004・5・26 ソフトバンク、日本テレコムを買収
2006・5・1 会社法施行
2008・5・12 中国・四川省でM7.8の大規模地震

2011・5・1 米特殊部隊がアルカイダのビンラディン容疑者を殺害
2011・5・23 ソニー11年3月期決算、東日本大震災で上場来初の3期連続赤字
2012・5・15 ギリシャ総選挙で連立政権失敗。EU離脱懸念
2013・5・23 中国景況感悪化などで日経平均暴落。先物に値幅制限
2014・5・30 GPIFがスチュワードシップ・コードを導入
2015・5・29 日経平均11日連続高。月間上昇幅1000円超と21年ぶり上昇
2016・5・26 伊勢志摩サミット

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GW対策

r.matsushita |2017/04/28 8:02 am

 東アジアの地政学リスクはとりあえず後退、さしもの北朝鮮トップも現実を理解していることが分かったということなのでしょう。中国がそれなりに真剣に手を打っているということでもあろうかと思います。偶発的な暴発リスクは依然残ったままですので、エクスポージャーを考える上で普段よりはポジションを控えるべきということは言えるでしょうが、過度に地政学リスクを意識することはなくなったと思います。

 これからわが国はゴールデンウイーク入りです。日本は市場が休みですが、海外市場は開いているわけですから、その間のリスクに対する対策は講じておくべきということになります。

 地政学リスクはひとまず遠のきましたので、目先のリスクは?と見ますと、最大のリスクはどうやら5月7日の仏大統領選決選投票でルペン女史がまさかの勝利、ということになろうかと思います。

 マクロン対ルペン、大方の予想はマクロン勝利で何事も起きないだろう、というものかと思います。ルペン勝利は「テールリスク」扱いで、ルペン勝利の可能性はわずか、といったところでしょうか。

 しかしながら、私は個人的には、ルペン勝利の可能性は5割よりは小さいかもしれないが、3割や4割はあるのではないかと思っています。

 仮にルペン勝利でも、EUが崩壊するとか、フランスがユーロから離脱する、などということは実際には起きないと思います。人工的で不自然な制度であれ、これだけ続けて来た枠組みをそう簡単に崩すことはできませんし、フランスにとってそれが有益でもないでしょうから。

 ただ、EUの在り方がこれまでのものから多少変わる(例えば移民に対する対応とか)といった方向は出て来る可能性があるように思います。雑な言い方ですが、要するにこれまでのようにドイツ独り勝ちのEUが少し変わる、といった。

 フランスの有権者の気持ちが私に分かるはずはありませんが、フランスとドイツの仲がいい、などということはあり得ないでしょう。フランス人は心情的にはアンチ・ドイツの部分を持っているだろうと思います。とすれば、心情的にルペンに傾く有権者が想像以上に多かった、ということはあり得るのではないか、そんな気がします。

 マクロン勝利ならそれはそれでいいわけですが、GW前の対策としては、テールリスクであるルペン勝利のシナリオも考えておく方がいい、というのが結論です。

 日本の株式市場は欧米のイベント後に最初に開く市場ですから、ルペン勝利となれば、まずは日本株が売られることを覚悟しなければなりません。海外勢中心に日本株を売る、となれば、日本株買い+日本円売り、のポジションが解消されるわけですから、株安とともに円高となると考えておく必要があります。

 ただ、ルペン勝利で日本株が売られるとすれば、その下げはほぼ間違いなく「買い場」となると思います。フランスの大統領がだれになろうが、日本経済とは基本無関係ですし、日本企業の業績もごく一部の企業を除けばほとんど影響を受けないはずですから。

 今日は企業業績発表の集中日です。企業業績は総じて良好、今期の予想もさほど悪くないと思われます。日銀の見立て通り日本経済は緩やかな拡大局面になったと見ていいのだろうと思います。業績を見ながらある程度長期スタンスで個別銘柄を買っているという対応であれば、GW対策などというものはほとんど不要でしょう。

 「11月買い→(翌年の)5月売り」となるのではないか、と思って来たこの相場ラウンドでしたが、地政学リスクもあって、あやうく「3月売り」になりそうだったのですが、4月17日の底値から見て1000円幅の日経平均上昇となって、また「5月売り」路線に戻れたような気もします。

 5月相場で日経平均今年の高値到達(2万円からみにまで上昇すれば万歳ものでしょう。)となって「5月売り」となるのであれば、昨年11月からの相場はまずまずの成果を得て通過、となると思います。その後については、「トランポノミクスの成否」、「企業業績」、「企業の成長性評価」などを見て個別株中心に見て行けるようになれば十分でしょう。

平成29年4月28日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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日本橋・兜町に新金融街

k.nakajima |2017/04/27 8:24 am

豊洲移転問題ばかりがクローズアップされる小池都知事の政策論争ですが、知事が政策課題として常に挙げていたのが、東京国際金融都市構想です。 既に政府主導の特区構想会議に要望を示しており、6月発表の骨子案を待って、7月の都議選の重要な争点にしたい考えの様です。 実はこの金融都市構想ですが2007年6月の安倍第一次内閣が表明した「骨太の方針」の中で、金融機能の強化策として示されたものが始まりです。 具体案は金融庁主導で日本銀行のある日本橋から東京証券取引所のある兜町に至る区域に内外金融機関を集積し新しい金融街を作るというものでした。

こうした流れを受けて都は2020年までに金融系外国企業を少なくとも40社程度誘致したい考えですが、その柱として期待されるのが資産運用会社です。 香港やシンガポール等アジアの有力金融都市と比較して東京が劣っているのが資産運用会社の数だと言われています。 特にアジア太平洋地域で昼夜と問わず運用を行うヘッジファンドの60%以上が香港、シンガポールに拠点を置いており東京ベースの業者は10%を下回ると見られています。

外国系金融会社を誘致するには、オフイスの提供で事足りるわけではありません。
そこで働く外国人向けの高級マンション、短期滞在者向けのホテル、英語の通じる病院、外国人子弟向けの学校、時差の関係で深夜、早朝に働く人向けに24時間出入り自由なビル、その中にはレストラン、スポーツジムなども必要でしょう 更にビルにも高度な耐震性、バックアップシステム、柱の無い広いフロアー、など高規格な仕様が求められます。 更に投資家育成も重要な課題です。
金融街には教育施設、イベントの出来る大きなホールも当然必要になります。

そしてこうした方向に向け、既に動きが始まっています。 兜町界隈では再開発を待つかのように空きビルが目立ち始めています。 兜町の大家ともいえる平和不動産主導の再開発プロジェクトが動き出しています。 東京駅の日本橋側では高さで日本一を目指す高層ビルの建設が始まりました。 日本橋1丁目には野村証券日本橋本社ビルが有ります。 敷地面積1100平方メートルの大きさを誇りますが老朽化が進んでいます。 本社機能は既に大手町のビルに移っており、このビルの再開発が始まれば位置関係から日本橋―兜町を繋ぐ役割が期待されます。 この様に日々変わる風景に期待が高まっています。
(中嶋)

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マクロン候補がトップ通過

k.suzuki |2017/04/26 7:33 am

フランス大統領選の第1回投票の結果が判明しました。エマニュエル・マクロン候補がトップで通過したことを好感して、世界中の株式市場が上昇しています。ドイツDAX指数は史上最高値を更新しました。

まだマリーヌ・ルペン候補との決選投票が残っています。大勢はすでにマクロン候補に傾いているとは言え、少し喜び過ぎのようにも感じるのですが、それだけ昨年の英国と米国での選挙で受けた反省がマーケットに刻み込まれているというなのことでしょう。

事前の世界中から「政治の年」と言われてスタートした2017年。それだけに投票前2週間は世界中が完全に動きを止め、そして結果判明の後は激流のようにマネーが流れ出すという傾向が見られます。スイッチひとつで急停止と急発進が切り替えられるという、まさにAI的な、フィンテック的な動きが定着しつつあります。

ということであれば、市場に携わる者として今後の対処法も変わってきます。動きが止まった時は無駄に体力を浪費することなく、やきもきせず果報を寝て待つ感じで、動き出したらとにかくその流れに付いてゆくということですね。

あまり賢い戦法ということにはなりませんが、世界はますますシンクロして動くようになっています。それだけ世の中とマーケットの先読みがむずかしくなっているということなのでしょう。

折りしも日本では3月決算企業の決算発表が始まりました。GW目前ですが、今日と明日は早くも最初のピークがやってきます。これほどまでに先読みが困難な世の中なのですから、企業経営者もたいへんです。今期の収益見通しが多少低めであったり、設備投資に慎重であるくらいのことは大目に見てあげたいと思います。
(スズカズ)

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「味なしの素材」

e.sakurai |2017/04/25 7:34 am

フランスでは大統領選パート1通過。
北朝鮮などの地政学リスクはあるものの欧州での焦点は英国。
その英国総選挙の予定日は6月8日。
この日は「バイキングの日」。
バイキングは北欧出身の海賊の総称。
西暦793年6月8日。
剣や斧で武装した彼らがイギリスのリンディスファーン修道院を襲撃。
キリスト教西欧社会を震撼させました。
この事件からヴァイキング時代が始まったと言われています。
島の教会は破壊され略奪に遭い僧たちは島から逃亡。
リンディスファーンの司教座は1000年にダラムへ移設。
リンディスファーンの福音書は現在ロンドンの大英図書館に保管されています。
ECB理事会があって翌9日はメジャーSQ。
厄介なスケジュールが登場したという印象は拭えません。

面白い陰謀論を一つ。
ナポレオン戦争の時。
ナポレオンの敗北をいち早く知ってた銀行家ネイサン・ロスチャイルド。
ポンド債の空売りと買い戻しで巨額の利益を上げました。
そのときと同じ。
あらかじめ英国の国民投票でEU離脱が可決されることがわかっていれば・・・。
FXでも英国債の売却でもとにかく大量のポンドをユーロに換えておくだけで一夜にして莫大な利益を得ることが出来た筈。
そのため必要だったのは世論をブレグジットに向けて誘導する影響力。
そして投票締め切り前の正確な予測情報。
この渦の傍らに株式市場がいたのかも知れません。
陰謀論パート2。
今回の英国下院解散総選挙。
紙面などでは「保守党の勢力強化でEU離脱を安定的に」みたいな論調。
でも穿ってみれば、選挙で負けてEU離脱混乱というのもナシではないような気がします。
マーケットにとっては与党敗北シナリオはあまりよくありません。
でも島国の英国にとってEU離脱で大陸からの輸入の一部が途絶えることは耐えられない筈。
過去の過ちを悔いての投票というのがあるのかも知れません。
ネットなどでは「オランダのユニリーバが作っている国民食品マーマイトを英国スーパー最大手は中止。
日本に置き換えれば大手スーパーが納豆の取り扱いを停止するようなこと」とあります。
これを厄介と考え悔いた英国民も結構多かったのではないでしょうか。。
「過ちては改むるに憚ること勿れ」という中国の故事も浮かび上がってきます。
さらに加えれば、トランプ大統領とルパード・マードック氏の関係は一転好調。
陰謀論というのは所詮夢想にしか過ぎませんがチャタムハウスはどんな解釈をしているのか興味深いところです。

セブンイレブンでコーヒーを買うとカップの蓋が品切れ。
この場合「ああ、売れているんだ」とフツーに思います。
ヤマト運輸でゴルフバッグを送るときに「アイアンのカバーが切れてまして」。
この場合「ああやはり下方修正するほど業績はイマイチなんだ」と考えてしまいます。
あるいは「こんなところで経費節減?」なんて穿った見方も。
事実はそんなことは全くなくて、単に現場の怠慢だけなのかも知れません。
でも「物流が人手不足で大変」なんて刷りこまれるとどうもその方向で物を考えがち。
先入観と言うのは厄介なものです。

昨日の仲田キャスターのブログ。

ちなみにストボでもポテトチップスのお気に入り、 聞いてみました。

今野記者・・・コンソメ
藤波キャスター・・・のり塩
(トウモロコシ系のスナックの方がお好みだそう)
櫻井キャスター・・・うす塩
(ジャガイモに何か味をつけるのは邪道!だと怒られました)。

怒ってはいませんが素直な元の味を堪能するというのは株の銘柄も一緒でしょう。
味付けして見栄えが良くなったシナリオではなく、素材の良さを発掘するのが仕事。
マグロにワサビとか鰻に山椒、シューマイに辛子などの組み合わせの妙味は舌で理解できます。
でもデコレーションだらけの株は甘くて本当の味はわからないもの。
だから素直な味が大切なのでしょう。

以下は今朝の場況。

「世界的株高に減税期待が加わる」

週明けのNY株式は大幅反発。
フランス大統領選の第1回投票でマクロン候補がトップとなりEU離脱の可能性が低下したことを好感。
NYダウは216ドル高の2万763ドルまで上昇。
3月1日の303ドル高に次ぐ上昇幅となった。
VIX(恐怖)指数は10.84まで低下。
「世界的な国債利回り上昇を背景に金融株が買われNYダウ平均を押し上げた」との解釈。
アマゾンなど大型IT関連株の決算期待からNASDAQ総合株価指数は反発。
過去最高値を更新した。
追加の支援材料となったのはトランプ大統領の減税策の可能性。
「26日に法人税率を35%から15%に引き下げる方針を発表予定」とWSJ電子版の報道。
トランプ大統領は経済チームに「やり遂げろ」と指示を出しているという指摘もあった。
28日が政府債務上限、29日が就任100日目となっており実勢が欲しいとの観測もある。
「Tモバイル買収以外の再建策模索」と報道されてスプリントが上昇。
好決算への評価で玩具のハズブロが大幅高。
引け後に決算を発表したのが非鉄のアルコアはEPSが市場予想を上回ったことを好感し2%超の上昇。
明日の朝への期待感につながる動きとなった。
10年国債利回りは2.273%。
ドル円は109円台後半とドル安円高トレンド。
独DAX指数は4日続伸で過去最高値更新。

「4月権利付最終日」

フランス大統領選挙を受けての大幅上昇。
日経平均もさることながらTOPIXの1500ポイント台回復の方を好感したいところ。
本来の予想の展開でサプライズがあった訳ではないのに大袈裟に騒いだ反動がこの結果と見ることもできなくはない。
SQ値18613円は奪還し4月月足陽線の芽も出てきた。
週明けのNY株式も大幅に上昇。
債券利回り低下も止まった印象。
為替は109円台後半と希望的観測を含んだ円安トレンドは止まった。
円高トレンドの影響もあり225先物大証終値は日中比10円安の18930円。
昨日の日中高値18940円をトライして欲しい水準だ。
もっともシカゴ225先物終値が18870円だったことからすると悪くはない。
25日移動平均(18805円)からのかい離は+0.4%とようやくプラス転換。
松井証券経由の信用評価損率速報で売り▲8.962%、買い方▲8.851%と拮抗。
マザーズ信用評価損率で買い方がマイナス17.33%まで悪化したのは気になるところ。
空売り比率は38.1%(前日40.0%)に低下し今月2回目の30%台。
日経VIも16.79(前日20.22)まで低下。
3月21日以来の低水準となった。
日経平均のPERは15.77倍。
EPSは前日の1189円→1196円と増加し1200円台への復活感が漂ってきた。
ココは決算発表の通過ともに増加してくるだろうし今期予想EPSは1300円台も視野に入ってこよう。
北朝鮮の創軍記念日で地政学リスクは高まっているが、ボラの低下はミサイル発射や核実験等のリスクを否定した格好だ。
気になるのは上海総合指数の下落。
1月20日以来3カ月ぶりの安値水準まで下落。
下落率は昨年12月12日以来の大きさだった。
「中国当局が違法証券取引への取り締まりを強化し、投資家間に警戒感拡大」との解釈。
地政学リスクや景気動向が主役ではなく投資マネー規制への反抗が理由とされている。
世界の流れに逆らった株安は良くない。
4月権利付最終日。
下落印象の高い火曜に燈明がともって欲しい日。
(櫻井)。

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「ピンチヒッター」

e.sakurai |2017/04/24 7:06 am

週末を沖縄で過ごして日曜夜に帰京。
そして月曜前場のピンチヒッター。
因果というか、何というか・・・。
フランス総選挙はルペンさんとマクロンさんの組み合わせ。
所詮第一次選にしか過ぎませんが、一応好感した動き。
マクロン陣営への観測が5月7日まで続くのでしょうか。
世界はフランスだけではなく米国の税制等規制緩和、あるいは北朝鮮の地政学リスクなど多くのファクターで動いています。
それでもデフォルメされた一つだけを焦点に市場は動くことが多いもの。
そんなに賢い場所ではないようです。
日本シリーズで代打ホームランを打ったことのあるバッターの言葉は「振らなきゃヒットは生まれない」。
振らない人ばかりの株式市場というのもいかがなものなのでしょう。

「3日新甫は荒れる」としてスタートした4月3日終値は18983円とまだ上空。
米10年債利回りは2.24%。
国内10年国債利回りも水曜の0%→0.015%まで戻してきました。
まだ物足りない水準ながら当面は「金利上昇→株高」の構図が続いてほしいもの。
3月の海外投資家の公社債買い越しは約17兆円。
2016年度は218兆円で過去最大の買い越し。
単にドルを円に換えることで利益が上がるのはマイナス金利のなせる業。
海外投資家にとっての錬金術という不公平の是正は望まれるところです。

OECDに次いでIMFも世界経済見通しを発表。
世界の成長率は2017年3.5%、2018年3.6%。
日本は2017年1.2%、2018年0.6%。
米国2017年2.3%、2018年2.5%。
ユーロ圏は2017年1.7%、2018年1.6%。
中国は2017年6.6%、2018年6.2%。
米国は2016年の1.6%を大幅に上回る見通し。
日本の2017年は0.4ポイント上方修正ながら世界に見劣りします。
デフレ経済からの脱却が急務だし、異常な低金利の影響から逃れられていません。
ユーロ圏と比べて、ここまで劣後しているのは許せないという声もあります。
イギリスでさえ2017年は2.0%、2018年は1.5%。
率で行くと日本の2倍の成長。
どこか政策がおかしい、あるいはどこがおかしいという議論が聞かれないのが残念。

以下は今朝の場況。

「仏大統領選挙を警戒はしたものの・・・」

週末のNY株式市場は仏大統領選の第1回投票を控え、警戒感からの下落。
週間では上昇しS&P500は3週間ぶりの上昇となった。
週間でNYダウは0.5%、S&P総合500は0.8%、NADAQは1.8%上昇。
SP500採用銘柄で四半期決算発表を終えたのは95社。
そのうち約75%が市場予想を上回っている。
またトランプ大統領は26日に税制改革に関して大きな発表を行うと発表。
多少の期待感がある。
4月製造業PMI速報値は前月から低下し市場予想を下回った。
中古住宅販売は予想に反して前月比4.4%の増加。
公益・資本財・サービスセクターが堅調。
電気通信サービス・一般消費財セクターが下落。
債券市場はほぼ横ばい。
WTI原油先物はバレル50ドル割れ。
フランス大統領選挙の大波乱は、マリーヌ・ルペン氏とジャン リュック・メランション氏の組み合わせの決選とされた。
この組み合わせでは「ペストとコレラ」の究極の選択になるとの言われたが、結果はマクロン氏とルペン氏の決選投票の方向。
これを受けて週明けの為替市場は安全資産としての円買いから解放されドル円は110円台で推移。
多少は潮目の変化となってきた。
気になるのは先週英国FT100指数が年初来マイナス0.40%と落ち込んだことだろうか。

「思わぬ円下落で」

日経平均は6週ぶりに上昇。
「買い戻しにすぎない」という声もあるがリバウンド期待も漂ってきている。
4月に入っての下落セクターは、石油・石炭、海運、水産・農林、非鉄金属、鉱業。
年初からのワ ース5は、輸送用機器、鉱業、不動産、銀行、倉庫・運輸となっている。
日経平均は週間では約285円(1.6%)の上昇。
TOPIXは2.0%高。
東証マザーズ指数は3.9%高で2週ぶり反発。
日経ジャスダック平均は3.0%高で3週ぶり反発(5日続伸)。
東証2部指数は4.7%高で2週ぶりの反発。
225先物大証夜間取引終値は日中比30円安の18620円。
フランス大統領選挙はマクロン氏とルペン氏の決選投票の方向。
これを受けてドル円は一時110円台まで下落。
思わぬ援軍というべきか、所詮通過するだけの材料とみるべきかは微妙。
「まだ既成事実ではない」.
あるいは「マクロン氏の勝利はマーケット・フレンドリーとなることは確かだ。
しかしまだ不確実な要素が残っている。
5月7日の決選投票を終えるボラタイルな展開が見込まれる」という声も聞こえる。
ただおかげで6日ぶりに上回ったSQ値18613円をキープはできよう。
18800円台に期待する声も聞かれる。
4月月足陽線基準18913円も視野に入ってこようか。
(櫻井)。

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落ち着きを取り戻した

r.matsushita |2017/04/21 8:15 am

 空母カール・ビンソンの行動は不可解ですが、中国による影響力行使の時間を与えるためだった、ということであれば理解できるように思います。(米中首脳会談で、習氏がトランプ氏に、韓国は中国の一部だったと発言した、との報道には驚きましたが。)

 今回の地政学リスクは一応峠を越えて、株式相場は徐々に落ち着きを取り戻しつつあります。さて、ここからは本題に戻って株式相場を考えましょう、という展開になるのでしょうね。新年度で機関投資家の買いが入るのでは、という気でいたのですが、地政学リスクですっかり様子見になっていたようです。それが、徐々に出て来るのでは、とも思います。テクニカル面ではどん底っぽい局面入りもしていますし。

 次の日曜日の仏大統領選挙(第1回目)、その後の韓国大統領選挙、6月には英国の総選挙が加わることになりました。

 トランプ大統領の政策の進展、世界経済の動向、米景気,FRBの金融政策,米国株の動き、日本経済の見通し、これから発表が本格化する企業業績の動向、等々。

 この間の地政学リスク相場で、石川製作、細谷火工、重松製作、アゼアスなどに注目して相場を張った人たちの慧眼には敬意を表したいとは思いますが、それにしましても、東アジアの地政学リスクというのは厄介なものです。

地政学リスク、当面の結論
 地政学リスク、などとあいまいな表現をしてはいるのですが、はっきり言えば北朝鮮(と中国)問題です。特に北朝鮮は、核兵器開発、(生物)化学兵器開発と使用(VX)、禁止薬物密輸、紙幣偽造(米ドルと人民元中心)、拉致,弾圧等の人権侵害等々、ならず者国家と呼ぶのを多くのひとが躊躇しない振る舞いの国ですから、近い将来何が起きるか想定が難しいのですが、当面の結論とすれば以下のようなものではないかと思います。

1.米国は「レッドライン」をはっきりと示し、それを北朝鮮は認識したようだ。
2.中国は、対米関係への配慮から、これまでよりも真剣に北朝鮮に影響力を行使するつもりのようだ。
3.米国は、北朝鮮の体制変更を求めず、レッドラインを超えない限り軍事行動は取らない方針のようだ。

 こうした情勢判断からすれば、当面この地政学リスクは沈静化、という結論でしょう。したがいまして、日本株への悪影響は薄れて行くだろう、と。

 ただ、リスクはリスクとして残るので、ポジション管理の面から慎重な運用が望ましい、という点は残ると思います。

 一部にトランプ大統領が選挙中に言っていたことと違う行動を取っているとの見方があるようですが、私にはそんな風には見えません。例えば上記の「レッドライン」は、米本土が核攻撃を受けないため、ということであって、別に日本や韓国を米国兵士の犠牲によって守ろう、というわけではないでしょう。(安全保障条約上の義務は果たす、ということではあるでしょうが。)

 軍事面で専門家のオプションのうちの一部を実行する命令を出している、ということはありますが、基本は間違いなくアメリカ・ファースト、ということです。

フィリップス曲線
 「フィリップス曲線というものがありまして、「縦軸にインフレ率(物価上昇率)、横軸に失業率をとったときに、両者の関係は右下がりの曲線となる。フィリップスが初めて発表した時は縦軸に賃金上昇率を取っていたが、物価上昇率と密接な関係があるため、縦軸に物価上昇率を用いることが多い。

これは、短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下することを意味する(インフレーションと失業のトレードオフ関係)。つまりフィリップス曲線とは、短期において「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」ということを表した曲線である。」

なのだそうです。失業率が低くなるということはインフレ気味なのであり、当然勤労者の所得が増え、(名目の)個人消費は伸びる、そんなイメージでしょう。
 そこでわが国の過去20年を振り返ってみます。ほぼ一貫してデフレっぽい推移、失業率は足元の2.8%に向けて低下傾向・・まるでフィリップス曲線のイメージではありません。アベノミクス初期にインフレ率2%超えが瞬間的にありましたが、その後また低下に逆戻りしています。(インフレ率のターゲットを2%に置いて来たのですが・・)

 インフレ率が上がらないので給料も上がらない(物価が上がらないのだから賃金も上がらなくていい?)となってしまって、これでは個人消費が伸びないのは当然です。
 過去10年という区切りで見ますと、実は企業収益は大幅に好転しています。つれて、企業(特に大企業)の役員・幹部の報酬は大きく上昇しています。株主への配当金も増えています。しかし、一般の勤労者の所得は増えていない、つまり、格差が拡大した。
 勤労者への配分を増やさないのがけしからん、とか何とか、そういうことを言いたいのではありません。失業率の低下とインフレ率の低下が共存して来た原因は何だったのだろう?ということが大いに疑問なのです。そして、それが株式相場にどんな影響を持っているのだろうか、と。

 日本は市場経済なのですから、企業努力で企業収益が向上するのは大いに歓迎です。失業率が低下しても勤労者の所得が増えないとすれば、そうなる理由がちゃんとあるからでしょう。それは何なのか?
 おそらく、トランプ米大統領は、その原因は「過度のグローバリズムと不公正な貿易だ」と断じた、のでしょう。アメリカは日本ほどデフレっぽいわけではありませんが、過去に比べればインフレ率は低下し、同時に労働者の所得は伸び悩んでいます。(というより、業種間格差、企業間格差が拡大した、というべきでしょうか。)起きたことは日本と似ていると私は思います。

 実は、フィリップス曲線は生きていて、これだけ失業率が下がったのだから、いよいよこれからインフレ率が高くなり、賃金も本格的に上がる、ということなのかもしれません。(その兆候もなくはないようです。)

 しかし、私は、世界的にマネーの供給が過大で、モノの生産力・供給力が技術の発達で素晴らしく洗練されたものになっており、いくら反グローバルの動きが出たとしてもグローバル化がそんなに簡単に止まるわけではない、ということからしますと、フィリップス曲線が機能しないことがこれからも多いと思います。(金利の低さについて考えてみた、先週のブログと同じことです。)そして、株式相場との関連で見れば、フィリップス曲線など論じても何の意味もない、のではないか、と思います。株式市場を考える時に考慮する必要は、たぶんない、と。

平成29年4月21日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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「ひよっこ」の時代

k.nakajima |2017/04/20 9:56 am

 NHKの朝ドラ「ひよっこ」にハマっています。時代は1964年の東京オリンピックの年、主人公の「谷田部みね子」が当時高校3年生の設定になっています。私と言えばオリンピックの年には高校2年生でしたので、主人公とほぼ同じ時代を生きたことになります。小道具として登場する、車のスバル360、三輪トラックなど懐かしい限りですが、これまで大事に保存されていたのでしょう、新品同様なのは仕方無いのでしょう。私の記憶の中のスバル360は喘ぎながら、低速で健気に走る姿です。 

東京オリンピックまでのほぼ10年は日本が高度成長を続け、その後の経済の枠組みを作り上げたと言っても過言ではないでしょう。 以下に日経新聞社の「経済史」を参考に数字を確認します。

昭和30年(1955年)〜昭和39年(1964年)
実質国民所得      2.6倍
個人所得        3.0倍
一般会計予算規模    3.3倍

米国国民総生産     1.3倍
英国  “       1.3倍
西独  “       1.7倍

欧米諸国と比べてもその間の日本の経済成長が如何に驚異的であったかが知れます。  特に1960年に安保闘争の結果岸内閣が倒れ、続く池田内閣が打ち出した、向こう10年間で実質国民総生産を2倍に拡大し、其の結果として所得倍増を目指す目玉政策が大きく寄与していました。 当時、朝、目が覚めたら家電製品がまた一つ増えていたと言われたものです。  ではその家電の普及率を確認します。

昭和32年(1957年)    昭和40年(1965年)
テレビ     8%         90%
電気冷蔵庫   8%         62%
電気洗濯機   20%        73%

今では当たり前のこうした家電製品を使う生活の形が出来たのもこの頃です。
テレビの普及が急激ですが、1959年の今生天皇と美智子妃のご成婚を何とかテレビで見たいとの動機が普及を促したとの見方が一般的です。

こうして日本の経済、国民生活は1990年のバブル崩壊までトレンドとしては右肩上がりの成長、拡大を続けます。 こうした基が「ひよっこ」の時代に作られたことを意識して番組を楽しむつもりです。
(中嶋)

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始発列車の大問題

k.suzuki |2017/04/19 7:56 am

始発電車には独特のルールがあります。平日であればほとんど毎日、どこに誰が座るかが決まっています。

座る席が決まっているだけではなく、立っている人も立つ場所がだいたい決まっています。ほぼ毎日、同じ時間、同じ場所にいる人が決まっているので、挨拶を交わすことはありませんが、周囲はほとんど顔を知っている人たちばかりです。毎日ほぼ同じような場所で、同じ新聞を読みスマホを開いて、あるいは音楽を聴いたりすぐに眠ったり、そうしてそれぞれの目的地に向かいます。

そんな始発電車にごくまれにですが、見知らぬ人が紛れ込んでくることがあります。始発列車に乗り慣れていない人なので、独特のルールに慣れておらずはじめはキョロキョロしています。ですから一目でそれとわかります。そうなると車内に微妙な緊張が走ります。

目的の駅に着いたのか、そういう人たちが下車してゆくと、いつもの光景に戻ります。常連の乗客の緊張が解け、お互いに目を見交わして安堵のため息をつき(ウソ)、それぞれ普段どおりの一人の世界に戻ってゆくのです。日本の各地で平日の朝は、だいたいこんな感じで始まってゆきます。

想像力を羽ばたかせて、この始発列車の光景をもう少し広げて考えてみると、移民問題とはまさにこういうことなのでしょうか。

ある日、マンションの隣の部屋に外国人ファミリーが住むようになって、マンションでなくても戸建てでもよいのですが、異国の一家がすぐそばに暮らし始めて、そのうちに世帯数が増えてゆき、気がついたらかなりの世帯数を成すようになっていたというケースです。

ゴミ出しや子どもの集団登校などのルールをひとつずつ片付けていれば、普段の生活上はさほどの問題はありません。しかしそのうちに宗教的な集まりが始まったり、政治的な要求が強まったりしだすと、そこから先の物事はそう簡単には進みません。

隣近所とは仲良く暮らしてゆけさえすれば何も問題はありません。しかし日常の生活空間には様々な人がいて、様々な価値観が渦巻いています。受け入れられることと受け入れられないことがどうしても出てきます。

日本は四方を海に囲まれているので、移民問題もごく繊細な部分は理解しにくいところがあります。しかし国としてそろそろ避けて通ることはむずかしくなってきました。

これが「始発列車の大問題」です。始発列車には「これから一日が始まるぞ」という静謐な決意というか、なんとも不思議な心地よさがあります。朝は眠いものですが、どうせなら気持ちよくいきたいですね。
(スズカズ)

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「付け入る投資もアリかも」

e.sakurai |2017/04/18 7:27 am

内閣府のHPは時折見ておく価値のあるものと考えています。
今回見つけたのは「科学技術イノベーション官民投資拡大推進費ターゲット領域検討委員会」(4月4日開催)の資料。
その中の「ターゲット領域検討に向けた全体俯瞰図」は結構お宝。

http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/target/4kai/siryo4-2.pdf

材料のデパートともいえます。
「AI・IoT・ビッグデータ・ネットワーク」が全体の中核。
そこから「セキュリティ・サイバー」につながり時計の左回りに材料満載。
エネルギーバリューチエーンで「海洋開発・再生可能エネルギー」。
そして「水素・電池」→「自動走行」→「i−construction・遠隔作業」→「G空間」
→「センシング・テロ対策・災害対応ロボット」→「気候変動予測・水資源・リサイクル」
→「ゲノム情報・ロボット・育種=革新的バイオ産業基盤技術」
→「介護支援・ウェアラブルバイオセンサー・健康ビッグデータ」。
これらが順番に市場に登場していると思えば良い筈。
人間は神様ではないのですから所詮マーケットの登場するテーマはそんなに立派な独自性があるものではないでしょう。
何らかのテキストを見つけて参考にすると仮定すれば結構興味深い資料です。

AIが頭脳労働をしてくれて、ロボットが肉体労働をしてくれる。
これが未来図。
データを用いて作業をする能率では人は絶対にかなわなくなります。
彼らは急速に成長。
その先で彼らがヒトの表情や感情を読み取れるのかどうか。
ココが課題でしょう。
というか、データを用いて勝てないのならば心理の揺れなどの分野での勝負ならば勝てる可能性があります。
相場も同じような立ち位置。
データでは勝てない、アルゴリズムでは太刀打ちできない。
だったらユッタリ投資で感情の動揺や心理の微動、表情の皺を読むことがプライオリティになるかも知れません。
筋肉を鍛えてもロボットには負けます。
記憶力や推理力を鍛えてもAIには負けます。
相手の得意でない分野で勝負することは必須でしょう。
そもそも、AIだって優先順位を付けられたトップ材料を第一に考えるもの。
二次的材料やささいな材料は見逃しがちです。
ココに付けいる投資っていうのが次の時代の相場観になる可能性はあります。


以下は今朝の場況。

「金利上昇を背景に4日ぶりの反発」

イースター3連休明けのNY株式市場は4日ぶりの反発。
背景は「決算への期待感と大規模な景気刺激策への思惑」との解釈。
NYダウは183ドル高の20636ドル。
上昇幅は3月1日以来およそ1カ月半ぶりの大きさだった。
特に航空機のボーイングが3日ぶりに反発し1銘柄でNYダウを約22ドル押し上げた。
アマゾン・ドット・コムやグーグルの持ち株会社アルファベット、フェイスブックといった代表的ネット関連株は軒並み上昇。
ムニューシン米財務長官の英FT紙のインタビュー。
「オバマケア代替法案の撤回に伴い税制改革が遅れる可能性はある。
しかし国境調整措置に頼らず1兆ドル規模の景気刺激策の財源を確保」。
この方向性を好解釈したとも言えよう。
また長期金利の上昇も好感されたとの解釈。
このところの金利低下は株下落要因と認識する必要があろう。
一時ほぼ5カ月ぶりの水準に低下した米長期金利の上昇で日米金利差が縮小するとの観測は後退。
「投資家のリスク回避が和らぐ」との見方も拡大。低
金利通貨の円は下落した。
北朝鮮などの地政学リスクに何ら変化はないが、業績や政策を注視した結果見えないフリというところ。
米金利動向が地政学リスクよりも上位の材料に他ならない。

「先週末SQ値までの維持の有無」

昨日の東京市場は「4月17日株安のアノマリー」を跳ね返して5日ぶりの反発。
25日線からのマイナス3.8%かい離。
騰落レシオの70%割れ。
空売り比率の40%割れなど週末の指標の底打ち感がアノマリーに勝ったということだろうか。
「売りで邪魔する外国人投資家不在が幸いした」という穿った見方もある。
東証1部の売買代金は1兆6337億円と今年最低だったから荒唐無稽でもなかろう。
「今年の続落は4日まで」のリズムは崩れなかった。
むしろ「今年の続落は3日まで」のリズムの変化に期待したいところだ。
シカゴ225先物、大証夜間取引終値ともに日中比160円高の18470円。
昨夜の余韻は続伸示唆となっている。
昨日の騰落レシオは68.06まで低下。
25日線からのかい離はまだマイナス3.5%。
松井証券経由の信用評価損率速報で買い方はマイナス10.877%。
売り方はマイナス7.136%と差は縮小。
マザーズ評価損は買い方16.96%(前日19.41%)まで戻してきた。
気になるのは空売り比率が41.5%とまた増加したこと。
もし続伸期待を裏切るならばこれが効いたことになろう。
そして10年国債利回りの0.005%までの低下(価格は上昇)。
諸悪の根源はココにある。
週末の異常に高かったSQ値18613円を取りに行く気概と覚悟の有無が問われる週でもある。
中途半端な上昇や下落ではダラダラ感は拭えない。
(櫻井)。

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開幕戦はMOTOMAN

iwamoto |2017/04/17 7:28 am

 今週20日(木)に安川電機が17年3月期決算を発表します。
 同社は3月20日が決算期末のため、31日締めの企業に比べて発表日が早くなりやすい(それでも通常より早く発表される!)のですが、そうしたシーズン先頭を切る位置づけだけでなく、典型的な設備投資関連の中堅銘柄であり、産業ロボットやIoT(モノのインターネット化)関連のテーマ銘柄ということから、その実績や翌期見通しが企業業績全般の動向を、そして発表内容に対する株価の反応が市場センチメントを、それぞれ映し出すシグナルとして注目されることの多い銘柄です。

 そこで、同社の、今回の決算発表を見るうえでの注意点をいくつか見てみましょう。

 (1)慎重発進の会社です。昨年は16年3月期実績で営業利益、経常利益が過去最高を記録したものの、翌17年3月期見通しとして経常利益21%減の285億円と大幅な減益予想を明らかにしたため、発表翌日には株価が64円(4.2%)安の1272円まで急落した経緯があります。もっとも、そこから下落トレンドに入ったわけではなく、3カ月ほど安値圏での往来相場を形成した後、夏場以降は上昇相場となり、今年3月には2294円の高値をつけました。

 (2)今年1月には通期見通しが増額修正されました。売上高3950億円(前期比4%減)、経常利益315億円(同12.1%減)が現在の会社側見通しです。経常利益は期初の発表数字に比べると10%ほど増額修正されましたが、これは第3四半期末までの状況を受けた予想数字。どこまで利益を積み上げるかが焦点です。

 (3)着地数字は読みにくい。‖3四半期累計実績の通期計画に対する進捗率が69.7%と低い(前年同期間の進捗率は74%)、第4四半期の想定為替レートがドル115円、ユーロ120円とやや円安前提で弾かれている−といったマイナス要因がある一方、主力事業であるサーボモーターやロボットが中国の半導体向けに好調が続いている可能性が大きいことがプラス要素。

 (4)株価は4月13日に一時2000円割れとなり、3月高値から13%強下落。先の会社側予想(経常利315億円)に対し、市場予想(QUICKコンセンサス)は319億2500万円(16社平均)、会社四季報予想は325億円となっています。上振れ着地なら株価反発のキッカケになるか。

 (5)関心の高い今期は決算期変更。これはちょっとやっかい。同社は今期から2月末を新しい事業年度末とする、と発表しました。18年2月期は17年3月期に比べて営業日数が20日ほど少なくなります。そのため、前期比較が難しくなります(参考数字として比較を公表するかもしれませんが…)。ちなみに、QUICKコンセンサスの18年2月期予想は経常利益で372億5000万円とかなり高い数字。これは参考になりそうにありません(社数も4社です)。

 いづれにしても、この安川電機を皮切りに決算発表シーズン入り。
 公表予定社のスケジュールを見ると、来週28日(金)が前半のヤマ。この日には274社の発表が予定されています(3月決算企業だけでなく、12月、9月、6月など3月に四半期決算期末を迎える企業を含む)。
 後半のヤマはゴールデンウィークが明けた週の5月12日。ここでは実に907社が発表する予定です。4月28日には化学、鉄鋼、機械、電機、自動車など輸出系中核企業の発表が注目されます。5月12日はとにかく、発表企業の数が多い。後半の時期ですから、内需系の銘柄の発表が多くなります。
 
◆4月28日の主な発表企業=
大東建託、関電工、山パン、キリンHD、サントリー食品、カゴメ、信越化、ゼオン、日電硝子、新日鉄住金、神戸鋼、日新鋼、大和工、愛知鋼、日立金、大チタ、オークマ、牧野フ、豊田織、ナブテスコ、タダノ、ジェイテクト、三菱電、富士通、シャープ、ソニー、ヒロセ、デンソー、新光電工、村田製、日東電工、アイシン、マツダ、本田技、ショーワ、リコー、JSP、東エレク、大和証、JPX、東武、小田急、JR東、JR西、郵船、商船三井、JAL、ANA、三菱倉、関電、東ガス、SCSK

◆5月12日の主な発表企業=
大成建、鹿島、前田、NIPPO、住友林、森永、明治HD、ハウス食、永谷園、東洋水産、王子HD、日本紙、日産化、三井化学、三菱ケミ、そーせい、大塚HD、ペプチドリーム、日本ぺ、関西ぺ、資生堂、昭シェル、浜ゴム、板硝子、住友電工、リクルートHD、ツガミ、アマダ、アイダ、SMC、千代化、セガサミー、日立、ルネサス、いすゞ、スズキ、ヤマハ発、コナカ、大日印刷、ユニ・チャーム、サンリオ、三井不、東急、阪急阪神、セイノーHD、三井倉HD、住友倉、上組、よみラン、日空ビル、ニチイ学館

 北朝鮮情勢の推移はなお視界不良ですが、市場心理的には16日の「ミサイル発射失敗」でひとまず落ち着くのではないか、と期待します。
 この問題に振り回された先週1週間。韓国総合指数(KOSPI)の下落率は0.8%にも届いていません(日経平均は▲1.8%)。当事国の株価より日経平均の方が下落率が高いのは「リスク回避の円高」という呪文のようなものがあるから(というより、それを唱えて売ってくる人たちがいるから)に他なりません。
 イースター休暇を控えたポジション調整というこの時期特有な需給失調も先週で一巡したはず。日米ともに、決算発表に注目すべき時期を迎えています。(イワモト)

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地政学リスク

r.matsushita |2017/04/14 8:01 am

 先週の本欄で地政学リスクは実に厄介、と書いたのですが、本当に厄介なものです。米軍が北朝鮮を攻撃するのではないか、と思ったとしますと、株式相場への悪影響はいくらでも膨らますことができてしまいます。現実には、北朝鮮は米国と全面戦争となれば体制の維持が難しくなるわけですから、自らそういう方向に進むとは(リーダーが賢明であるなら)考えにくいですし、米国にしましても、今は中国の北朝鮮への働きかけを見ている段階ですから、突然攻撃に出ることはないだろうと思うのがふつうです。

 とはいえ、株式相場の大前提は「(巻き込まれるような)戦争なしの状態」ですから、日本にも影響が及ぶかもしれない地政学リスクがあるとなりますと、ポジションを控えめにして様子を見ようとなるのは当然なのでしょう。

 日本に対する地政学リスクを意識、という割には、株価の下落は理解できるところとして、円相場の上昇は解せない反応です。VIX指数は多少上がりましたが、それほどの上昇ではありませんし、投機筋は地政学リスクをネタに、それが深刻化すると思っているわけではないものの、日米経済対話とか、欧州の政治情勢、等々を総合的に判断して日本株安・円高狙いのいささか流行遅れの仕掛けをしているのかもしれません。

 それにしましても、現在の地政学リスクについて言えば、過去30年くらいの間に解消の方向に持っていくことはできたはずでしょうに、それができなかったのは残念なことです。

何故こんなに低金利なのか?
 景気が良いときは金利が上がり、景気が悪くなると金利は下がる、というのはわれわれが経験上知っているところです。

 そして、景気が良くて企業業績が好調なら、多少金利が上がっても株価は上昇、しかし、金利がどんどん上がるとやがて株価は反落、金利の上昇が景気を冷やす恐れが強くなるし、金利の上昇で債券利回りが高くなって、株よりも債券を買う方が有利になるから、と、こういうのも常識の部類だろうと思います。金融相場と業績相場、その繰り返し、そんな風に株式相場を見ているひとも多いと思います。

 で、さて、今の金利、株式相場は?と見てみますと、金利は低いまま、株式相場は金融相場とか業績相場とか、そういうのがどうも馴染まない、そんな感じになっているように思えます。

 わが国に話を限定するとしまして、今現在の金利水準、ほぼゼロ金利、これは果たして景気の低迷に伴う一時的なものなのか?

 どうもそういう風には見えません。景気はもたもたしながらも5年近く景気拡大を続けています。しかし、景気が拡大することによって金利が上昇圧力を受ける、などということが起きているようには見えません。

 どうしてそういうことになるのか?理解の難しいことだと思うのですが、こうしたことが起きている「原因」、「要因」についてはいくつか思い当たることがあります。

1.経済のグローバル化の日本経済への影響
2.グローバル化に関連するのですが、工業製品の供給力の圧倒的な整備
3.わが国経済の成長余力の縮小

 それから、これが大きいと思うのですが、
4.世界的な資金のだぶつき(マネーの増加)

 1.の経済のグローバル化はいろいろな影響をわが国経済に及ぼしていますが、一番大きな影響は「雇用の流出=日本経済の空洞化」であろうと思います。要するに海外(特に新興国)にわが国の雇用が奪われた、ということです。

 この点は、アメリカでトランプ氏が声高に言っていることとほとんど同じです。ただ、わが国では、他国に日本の雇用が奪われたなどと政治的なメッセージを政治リーダーが発しないだけのことです。(例え他国に日本の雇用が奪われるとしてもグローバル化のメリットの方が日本にとっては大きいので、それは我慢する、ということかもしれません。)

 雇用が奪われる⇒労働者の所得全体の縮小⇒個人消費の減退⇒デフレ、となって、これは金利を押し下げる効果を持っていると考えることができるでしょう。

 2.の工業製品の供給力の圧倒的な整備、は、工業製品の価格引き下げを可能にします。典型的には、PCやスマホ、ということで、性能が劇的に向上するのに価格は下がる、これまたデフレの要因になっています。

 工業製品の価格が下がるのに、農産物や住宅の価格は下がりませんので、その分、全体として所得が落ちた勤労者にとっては、生活の余裕(感)が減ってしまいます。

 3.のわが国の経済成長余力の縮小、これは、部分的には日本企業の努力不足にも原因があります。(つまり、日本企業が国際競争に負けることが多くなった、ということです。)
 
 しかし、もっと本質的には、日本の経済が成熟した、ということが原因でしょう。となれば、わが国は産業構造を変化させる、そのために教育を変えて充実させる、といったことが必要なわけですが、これまでのところこうした努力が十分になされて来なかったようです。

 経済成長率、特に名目の経済成長率が低下すれば、これは金利の下押し要因となるのは当然でしょう。

 とは言え、わが国の経済が決定的に劣化した、というわけではなく、国際比較で見ればそこそこ立派なものだ、というのも事実です。日本経済は成長率が低下したものの、けっこう健全というのが実態でしょう。(国際収支はたいてい経常黒字、巨額の外貨準備と対外純資産、というのを見れば明らかでしょう。また、日本の通貨、円に対する信認が保たれていることからもそれが分かります。)

 4.の世界的な資金の過剰、実はこれがわが国の低金利の一番の原因だろうと私は思っているのですが、世界的な経済危機の度に資金が供給された結果、世界的に資金がじゃぶじゃぶになっています。そうした資金の一部が日本円資産に向かう結果、円の金利は下押し圧力を受ける、それで金利は下がる、そういう連鎖があるのでしょう。

 長々と書いたのですが、こうした現状認識をするとして、、

1.今後、状況がどう変わるのか?あるいは変わらないのか?
2.株式相場への影響をどう見るか?

 当然、これらに最大の興味があるわけですが、さてどう考えるか?

 考え方、予測はさまざまですから、いろいろな見方があると思いますが、個人的には以下のように考えています。

1.上に指摘した、1〜4の状況は基本的に変わらない。もちろん、トランプ氏のように、反グローバリズムを標榜するリーダーがいて、多少はグローバル化の進展にブレーキが掛かるかもしれませんが、大きくは変わらない、と私は思いますね。つまり、いくらトランプが言っても、アップルがアイフォーンの生産を全面的に米国内に移すことはない、ということですね。

2.金利は、相対的に低いまま。日本の金利は多少上がるかもしれませんが、以前のような10年金利が5%、6%といったことにはなりそうもない。もしそうなるとしたら、それは、日本に何らかの危機が起きて、円の信頼が失墜する時である、と思います。(そんな状況になりそうであれば、それは深刻な状況ですから別の対策を考える必要が出て来ます。)

3.株価はバブル化を繰り返し、かつ、投機的な資金によって変動が激しいものとなる。

 過剰な資金が特定の銘柄や銘柄群の買いに向かえば、バブルが生成されます。そういうことが数多く起きるという意味です。また、投機筋の資金によって相場の変動が拡大される、ということも頻発すると思います。(私は実のところ、こうした投機筋の仕掛けによって、債券市場が不安定になることが最大のリスクだと思っています。)

 で、最後ですが、では、どう対処するのが良さそうか?私見は以下のとおりです。

1.リスク資産への配分は控えめにする。レバレッジは原則使わない。これにはふたつ意味があります。リスクの実現時の損失を抑えること、及び、チャンスと見た時に資金を投入できるように余裕資金を確保しておくこと、です。

2.バブルの活用を心掛ける。バブルには乗る、しかし、バブル崩壊には付き合わない、ということ。(私は個別銘柄の株価については、PBR5倍以上、中小型株でも10倍以上、はバブル株価と思うことにしています。)

3.相場変動の内、下落相場時の行動を用意しておく。具体的には指数先物の売りがたぶん一番使いやすいでしょう。他に、リバース型の指数ETFを現物で買う、といった方法もあるでしょう。(レバレッジを効かせた空売りポジションは、元本超過損の恐れがありますので不可です。)

平成29年4月14日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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和牛の話

k.nakajima |2017/04/13 8:24 am

肉派もしくは魚派と聞かれれば、やはり肉派です。 食べ物の好みの話です。 それでも若いころは刺身を大好物にしていた時期もありました。 海外駐在が長く、たまに帰国すると友人が連日夜をセットしてくれるのですが、決まって海産物中心の居酒屋になります。 海外では新鮮な刺身が食べられないとの配慮ですが、連日続くと食傷気味になり、その頃から刺身が苦手になってしまいました。 一方肉では、現地で特に冬の時期にはジビエ中心に各種肉を味わう事が出来、好みは肉に傾いて行きました。 牛肉、鶏肉、豚肉から鴨、鳩、蛙、兎、猪、鹿、駝鳥等、独特の調理法で味わえた事は幸いでした。 

さて肉の頂点に立つ和牛ですが、数十年前から海外でもその美味さは鳴り響いていました。 松坂、神戸の固有名詞を訪日経験のある現地の顧客が語るときは特に熱が入っていた記憶があります。 こうした日本の和牛の高い評価に目を付けたオーストラリアの畜産業者が、和牛の血を引く「WAGYU」の開発に成功したのです。 狂牛病問題で輸出が停滞した日本の和牛を尻目に、味の点で和牛に近い高級品としてヨーロッパ、アメリカに輸出攻勢を行い大きなシェァーを獲得したのは自然の成り行きでした。

残念な思いでWAGYUの攻勢を見ていたのですが、4月1日の日経報道で嬉しい記事を見ました。 こうしたWAGYU優位の状況を打破すべく、日本の業界が2014年以降海外での販売促進を強化、ブランドイメージが徐々に定着しヨーロッパの高級レストランも高級肉としての「WAGYU」から日本産の「和牛」に採用を代えるところも出始めたとの事でした。 更に記事ではロンドンの老舗高級百貨店ハロッズの精肉売り場で、最も高い値札が付いたのが高級ブランド牛の神戸牛で、鹿児島産和牛もほぼ同じ価格で並んで売られていたとのことです。 オーストラリア産「WAGYU」の最高値の更に2倍で販売されていたのと事です。 ハロッズはロンドンのスローン通りに面し世界のハイソの金持ちが集まる高級住宅街の一角に有ります。 余談で確かな情報でしかありませんが、この界隈に住む金持ち層をスローン通りをもじって「スロネーゼ」と呼ぶようで、此れが日本のそうした層を呼ぶ「白金ネーゼ」の語源になったとか。

この様に和牛は高品質で特に海外で高い評価を得ていますが、日本の手作りの文化がここでも発揮された結果です。  国内ではその値段の高さ故、消費が低迷していますが世界的に評価が確立した和牛です、官民知恵を絞って不動のブランドとして定着させてほしいものです。
(中嶋)

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