HOMEHELP

ストックBOX/backnumber

メタンハイドレート

k.nakajima |2017/03/30 7:59 am

メタンハイドレート(methane hydrate)とは、天然ガスの主成分のメタンガスが深海の低温、高圧下で水と混ざり合い結晶化した物資で、見た目が氷の様なので「燃える氷」とも呼ばれています。 又ハイドレートは水が他の物質と結合して出来た化合物を指します。 石油や石炭に比べて燃やした時の二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しい燃料との評価が確立しています。 しかし抽出を間違いメタンガスが空気中に漏れると、その環境への悪影響は極めて大きいため掘削には特に注意が必要になります。

日本近海には豊富に存在すると指摘されていましたが、2013年3月に愛知・三重県沖の海底にあるメタンハイドレートから、世界で初めてのガスの取り出しに成功し、事業化、商用化への期待が一気に高まったのです。 その時は水とガスに分解して取り出す手法で計12万立方辰鮖砂个靴燭里任后△砂が混じるなどのトラブルが発生、技術的には未完成との評価でした。  ただエネルギー自給率が5%未満と先進主要国の中で一番低い日本にとって、次世代の国産エネルギーとしての期待は当然高く、その開発は国策として位置付けされたのも当然と言えます。 今年3月16日の新聞報道では、2023年以降の商用化を目指し、関連する約50社が連携し専門組織を4月に立ち上げその開発の提案を安倍首相に提言することになっています。

日本が採掘や調査を他の国に邪魔されずに自由に出来る排他的経済水域(EEZ)内には国内で消費する液化天然ガス(LNG)の100年分に相当するメタンハイドレートが眠っているとの試算もあります。 排他的経済水域とは基線(干潮時の海岸線)から200カイリ、キロメターでは370kmに相当する広い範囲です。
この開発が軌道に乗れば液化天然ガスだけではなく原子力に代わる新しいエネルギーになる可能性が高く、原発問題にも一石を投じる事になりそうです。
大いに期待し行方を見守りたいものです。
(中嶋)

コメント(20)

4月から大きく変わる。。何が? 働き方が

k.suzuki |2017/03/29 8:04 am

今年の春の話題は、横綱・稀勢の里の涙の春場所優勝、WBCサムライ・ジャパンの活躍(惜しくも準決勝で敗退)、サルマン国王の46年ぶりの来日、英国のEU離脱通告、あたりでしょうか。

少し前まであれだけ大騒ぎしたトランプ大統領に関する話題がめっきり減っています。それは世界にとって少しだけ平和を意味します。トランプ政権の誕生過程にロシア政府がどこまで関与したのか、いわゆる「クレムリン・ゲート」に関してFBIを開始したようで、いずれ世間を騒がせることになるかもしれません。つかの間の平穏と思っていた方がよさそうです。

本日(3月29日)の日本経済新聞に興味深い記事が載っていました。社会的責任投資の残高が昨年、世界全体で2500兆円に達したそうです。世界持続的投資連合(GSIA)がまとめました。前年比で+25%もの高い伸び率だそうです。

2500兆円とはたいへんな金額です。ヘッジファンドの残高が1000兆ドルとか、デリバティブズが3000兆ドルとか言われますが、それはレバレッジを効かせた想定元本であって、必ずしもその金額が実際に投資されているわけではありません。それに対して今回の記事にある2500兆円は、おそらくすべてが現物投資されていることでしょう。

調査に当たったGSIAは、環境保護や社会問題への取り組みを考慮した上で企業への投資の可否を決める、持続可能な投資を普及させるための国際組織です。本名は“Global Sustainable Investment Alliance”です。

本日の日経新聞によれば、これほどまでに投資残高を拡大させた原動力は欧州の投資家です。欧州全体で2500兆円の半分強を占めており、それに続く米国と合わせて欧米が全体の9割を占めています。日本は2%に過ぎません。

これとは別の記事で3月7日の日本経済新聞には、世界最大の機関投資家であるブラックロックが、投資している日本の上場企業400社に対して「働き方改革」を推進するよう求める書簡を送ったと報じられました。ブラックロックは日本だけではなく、全世界で1200社の投資先に同じような書簡を送付したそうです。

ブラックロックの真意はどこにあるのでしょうか。手紙の内容は、グローバリゼーションの果実が都市部に偏っていることが無視できなくなったこと、テクノロジーの進歩で職を失う労働者が出てくる恐れがあることを書面では指摘しています。その上で企業の持続的成長には、社員の働きがいや満足度を高めることがこれまでになく重要になっていることが強調されています。

安倍政権は「働き方改革」を強く推し進める方向を打ち出しました。有識者会議で議論を続け骨格はできあがりました。4月以降は関係省庁で具体的に練り上げてゆき、予算審議を終えた終盤国会や秋の臨時国会で法案に仕上げてゆく方針です。概念が先行してとらえどころになかった「働き方改革」が、日本経済の枠組みを根本から変えてゆくことになる可能性が出てきました。

まもなく4月、さまざまな物事が動き始めます。金曜日からはいよいよプロ野球も開幕ですね。
(スズカズ)

コメント(21)

「逆利回り革命のハザマ」

e.sakurai |2017/03/28 7:30 am

北米では2017年1月分からBBレシオが突然公表中止となりました。
背景は一部の製造装置メーカーがデータを出さなかったため。
「出荷が間に合わない程の状況なら、他社が付け入る隙があることを公表することになりかねない。
だからデータ提出を拒んだのではないか」という指摘も聞こえてきます。
20年前にも半導体チップの分野で起こりました。
米半導体工業会(SIA)は1997年1月発表をもって半導体チップの米国BBレシオの発表を中止。
理由は北米半導体メーカーのシェア低下など。
しかしIT関連株が世界的に1995年頃から2000年まで集中物色の対象であった最中の出来事。
その後にITバブルが登場したことは記憶に新しいところです。

日経ヴェリタスの特集は「花開く増配株投資」。
「目指せ配当長者」というのがサブタイトル。
花王(4452)は2017年12月期に28年連続の増配予定。
これが日本の上場企業で最長記録。
上場企業全体で2016年度の配当総額は過去最高の11.9兆円。
金融危機の09年度比でほぼ倍増します。
しかも配当性向は平均35%程度。
「3分の1時代」が到来する訳です。
因みに、野村証券調べでは欧州企業の平均的な配当性向は5〜6割。
米国は3割で配当性向だけ見れば日本と同水準。
しかし自社株買いを合計した総配当性向は主力企業で100%を超えています。
「日本では長期金利を配当利回りが上回る「逆利回り革命」が常態化。
日銀が金融緩和継続しているだけにこの状態は当面変わりそうにない。
配分積み増しの動きが広がれば配当利回りが高まる。
債券から株式への投資マネーのシフトが加速する可能性もある」というのが結論。

土曜の日経朝刊の見出しは「のれん、適宜再評価を」。
国際会計士連盟の会長さんへのインタビューでした
「日本で監査への信頼感が高まることがアジア全体として重要」。
ごもっともなこと。
「東芝などのれんの扱いは小刻みに再評価すべきだ」との提言。
「監査人が具体的な意見を記す長文監査報告所が世界中に普及しはじめた」。
「監査に責任を持つパートナーを5〜7年で交代させる制度が望ましい」。
だったら時価評価重視のアメリカ的国際会計基準を改廃するのも一考でしょう。

以下は今朝の場況。

「NYダウは5年半ぶりの8日続落」

NYダウは8日続落。
2月14日以来ほぼ1カ月半ぶりの安値となった。
8日続落は2011年7月22日から8月2日までの8日続落以来。
5年8カ月ぶり。
もっとも朝方の下落幅は180ドル超。
トランプ米大統領の議会運営力への警戒感が台頭した。
その後「金融などの規制緩和は議会を通す必要はなく、景気押し上げ効果への期待は残る」という楽観的な見方もあり
下落幅を縮小した格好。
NASDAQ指数は続伸、S&P500指数は小幅続落。
化学のデュポン、半導体のインテル、製薬のファイザーが上昇。
シェブロン、ゴールドマン、通信のベライゾン、GE、アメリカン・エキスプレスが下落。
ゴールドマン・サックスのレポート。
「議会の焦点は予算問題などに移ろう。
財政改革着手前に、18年度予算決議を成立させなければならない。
税制法案が来年可決の見通し。
審議開始の時期は6月以降になると予想。
法人税引き下げと個人税の小幅減税を含む法案に対して議会共和党の幅広い支持を得られるだろう」。
10年物国債利回りは2.38%まで下落(価格は上昇)。
6月の利上げ確率は前日の53.9%→48.5%へ低下。
VIX(恐怖)指数は13ポイント台半ばまで上昇。

「反騰か」

週明けの日経平均株価は3日ぶりの反落。
NY株式夜間取引の大幅安を横目て見ながらの展開だった。
ドル建て日経平均は金曜が173.31と昨年来高値を更新しており機関投資家の利食い売りがあっても不自然ではなかった。
「最後の大バーゲンでも高配当銘柄や優待に手厚い銘柄などを物色するような動きはあまり見られない」という声が聞かれた。
東京個別の上昇は「指数ではなく個別の個」の象徴のように思える。
シカゴ225先物終値は大証日中比170円高の18980円。
権利配当落ち130円程度を加味すれば現物指数で19110円レベルで19000円台回復となっている。
25日線からマイナス1.9%かい離は中途半端な水準ながらさすがにスピード違反的だったということかも知れない。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲9.653%(前日▲11.199%)。
買い方は▲5.867%(前日▲4.791%)と接近。
空売り比率は41.1%とまた40%台までの上昇した(前日35.7%)。
22日の下落で40%台になり23日には30%台に低下。
このリズム感は残っていよう。
火曜日ながら期末権利配当付き最終日だ。
(櫻井)。

コメント(22)

「断念」は「残念」か

iwamoto |2017/03/27 8:01 am

 24日米議会で採決が予定されていた、オバマケア(医療保険制度改革法)代替法案が取り下げとなりました。背景には共和党内の保守強硬派と穏健派の対立があり、それをライアン下院議長がまとめきれなかったと解説されています。トランプ大統領にとっては優先順位の高かった政策を成立させることができなかったことで「大規模減税やインフラ投資、規制緩和など他の経済対策に支障が出る」との直前まで市場を覆っていた懸念材料に現実味が出てきたことから、NYダウは24日も下げ続け、結局は7日続落して59ドル安。週明けの東京株式市場にも暗雲…と、一見するとそう思われますが、実はそうでもないかも。

NY市場の24午後の動きは興味深いものがあります。午前中は高く始まり、午前11時過ぎに前日比61ドル高の高値。午後になって「採決先行きに不透明」との観測に下げ始め、午後3時15分には126ドル安まで下げました。その後「採決を断念」との報道があった後から切り返し、一時は前日比変わらずに近いところまで引き戻し。終値は59ドル安−という推移でした。

 「断念」が伝わった後の株価切り返しは単なる売り方の買い戻しとも考えられますが、「これで、トランプ政権が現在など税制改革に集中できるようになる」との期待が市場に広がったことによる買い、との解説もあります。実際、トランプ大統領は記者会見で「オバマケア代替案が成立しなければ、今度は税制改革に力を入れる」と語っているようですし、ライアン議長も「それは不可能ではない」と気弱な言い回しながら、軸足を経済政策に移すことを示唆しています。

 減税など経済政策こそ市場が期待するもの。そもそも今回の撤回は「共和党の敗北」を強く印象づけるもので、トランプ大統領の実行力は僅かしか損なわれていない。今後、速やかな税制改革の実現につながるようなら、今回の「断念」は朗報かも知れない−という声さえあります。

 そこまでアッサリと気持ちを切り替えることができるものか、と思いますが、どうやらトランプ政策への期待、今回の出来事で霧消してしまうようなことはなさそう。そういえば、ダウの7日続落は16年10月27日〜11月4日以来のこと。つまり、トランプラリーが始まる直前以来、ということです。何となく因縁めいています。

 今週は年度末の週。一番高いのは28日の権利付き最終日。権利落ち後にはやや軟調な市況になりやすく。強さを取り戻すのは4月から…という展開が恒例です。

 さて、稀勢の奇跡。大感動でした。「自分の力以上のものが出ました。本当にあきらめないで、最後まで力を出して良かった」。
 ほんとうに、よかった。(イワモト)

コメント(24)

動あれば反動あり・・

r.matsushita |2017/03/24 8:06 am

 今週も言うなればイベント通過待ち、という感じだったと思いますが、金融政策とか、大統領の新政策といったこととは違って、わが国では学校の理事長の国会証人喚問というイベントに注目ということで、懸念と言いますか、何とも白けた話でした。

 首相及び首相夫人が関連する事案にはおそらく重大な事件性はないでしょうから、普通であれば株式市場はほぼ無視、のはずなのですが、そうならないところが困ったものです。

 アメリカでは、トランプラリーが一頓挫、という様相になっています。「驚くべき税制」が出て来るはずが、オバマケアーの修正にすら手こずりそうだ、ということでは楽観ムードにブレーキが掛かるのは致し方ないところでしょう。とはいえ、少し長い目で見たトランプ相場は終わっているわけではないでしょうから、今は「動あれば反動あり」ということで短期的な押し目形成の局面なのかもしれません。

 日本株相場は、アメリカ相場のミラー・イメージで下げた、という面もありそうです。現に、一時は為替離れか?と思わせたのに、株安+円高、というアベ・トレードが蘇ったかのような動きを見せています。アベ・トレード復活の要因が森友学園問題だったかもしれない、ということになりますと、話が最初に戻って何とも白けた気分になってしまいます。

 日本株相場は年度末から新年度に強調となって日経平均2万円超え、そこまで上がれば今年は「5月に売れ(セル・イン・メイ)」となるか、といった感じで作業仮説としての相場想定をしているのですが、このまま下落が続いて、実は「セル・イン・マーチ」だった、などということにならなければいいがと思っているところです。

 世界的に景気回復局面入りしており、日本企業の業績も来期は増収増益傾向、しかも、全体として(投資尺度を)見ればさほど高いわけではない、となれば、日本株相場(全体)の先行きを悲観することはないと思っています。(ただ、地政学的リスクには注意が必要でしょうが。)

個人パワー
 日経平均、トピックスで見ますと、日本株は市場全体では今年初来ほとんど横ばいで上がっていない、となるのですが、ジャスダック平均やマザーズ指数で見ますと、まったく様相が異なります。

 今年ここまでの株式相場は個人パワーで上昇したが、海外勢の売りもあって日経平均、トピックスはあまり上がっていませんね、というのがざっくりと言えるところかと思います。

 個人パワーと言えば、実は昨年初から春にかけてバイオ株相場といった感じの個人主導の相場があったことを覚えていると思います。

 今年は、昨年春の主役であったバイオ株は大きく値を下げる銘柄が多いのですが、代わりにAI関連とか、フィンテック関連とか、Iot関連、さらにはIPO銘柄、などが上がる、という展開を見せています。

 個人がいくら元気でも、海外勢が大量に売る、となれば相場はひとたまりもなく下落する、というのが(非常に残念なことに)現今の日本株相場です。(外国人が日本株の最大の保有者でその保有割合が3割規模で、売買に占めるシェアでは過半というのですから仕方がありません。)そうではあるのですが、海外勢の売りが大規模でなければ、例えば新興市場株、あるいはIPO銘柄、といった形で言わば局地戦(ゲリラ戦?)は成立する、ということなのでしょう。

 個人はゲリラ戦しかできないのか、と思ってしまいますと忸怩たるものがありますが、グローバルとローカルの混在が現在の世界の実相であり、わが国の株式市場もそうしたグローバルとローカルの要素を持っている、と考えるのが現実的なのでしょう。 

平成29年3月24日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(28)

動かないマネー

k.nakajima |2017/03/23 8:28 am

2016年12月末の個人金融資産残高は、前年比17兆円増の1800兆円と過去最高を更新し1800兆円の大台に乗せています。 現金預金は937兆円と全体の52%を占め、9月末の現金預金の916兆円から21兆円の増加になっています。 その内9月末に個人が『現金』、所謂タンス預金として保有していたのが78兆円になります。 12月末の現金流通高は約97兆円と過去最高を更新していることからタンス預金は更に拡大しています。

日銀のマイナス金利の影響で、無視できるほどの低金利で資金を長期に渡り固定されることを嫌い、主に法人中心に定期預金から普通預金に資金が流れているようです。 事実12月末の定期預金残高は約245兆円と前年末比▼3.9%減、一方普通預金は∇11%増の380兆円と明暗を分けています。 個人も普通預金に一部資金を向けていますが、日本は治安も良く盗難のリスクも小さいため、ATMを使って手数料を取られるならタンス預金で構わないと考える個人が増えているのです。

2015年末の統計数字をもとに日銀が分析したところ、日本で流通する現金残高の名目国内総生産比は19.4%と、2位香港の15.5%を大きく引き離しています。 現金払いが主流のインドですら12%弱の3位に止まっています。 ちなみにキャッシュレス化の進んだスエーデンでは1.7%ですので、日本はその11倍以上になります。

日本人はもともと現金へのこだわりが強いと言われています。 しかしそれ以上にデフレ心理が払しょくされていない事が現金志向に走らせているようです。 今年より来年には更に物価が下がると見るデフレ心理がある限り、財布の紐はどうしても固くなります。 年金や社会保障に対する漠とした不安も支出を抑えています。 しかし手元に現金を置いておくだけでは何も生まれません。むしろ家計の身の丈に合った投資行動は長い目で見て将来の備えにもなる筈です。

その点で公務員や主婦など2700万人を新たに対象とした個人型確定拠出年金(イデコ)の導入には期待するところ大です。 これで従来の4000万人に加え全ての年金受給資格者6700万に資産形成のツールが与えられたことになります。 残るは投資家育成の教育になりますが、当番組の重要性を感じる昨今です。
(中嶋)

コメント(21)

「2位ではだめなのですか?」

k.suzuki |2017/03/22 7:51 am

「IoT」=アイ・オー・ティー、“Internet Of Things”。

何とも書きにくいし発音しにくい言葉ですね。今の世の中は「IoT」を抜きにしては少しも前に進みません。あらゆるモノとモノとがインターネットでお互いにつながるという構想が現実にスタートしています。

日常生活の中でも「IoT」なる言葉に触れない日はなくなりました。雰囲気としては、インターネットが世の中に急速に普及していった90年代末の状況とよく似ています。

日本が3連休だった今週初め、ドイツのハノーバーで世界最大規模のIT見本市「CeBIT(セビット)」が開かれました。欧州4カ国を歴訪中の安倍首相も会場を訪れ、メルケル首相とともに視察しました。

それに合わせて日独両政府は、「IoT」や次世代自動車の規格に関する「第4次産業革命に関する日独共同声明」、いわゆる「ハノーバー宣言」を採択しました。あまり目立たないニュースですが、日本とドイツが歩調を合わせて「IoT」の規格統一に向けて動き出したのです。

ソフトバンクは英国の半導体メーカー、アーム社を3兆円で買収しました。三菱自動車の会長に就任したカルロス・ゴーン日産社長は、「IoT」を使って三菱自動車の生産ラインの改善を進め生産性を一気に高めようと計画しています。

風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギーは、環境負荷の面では他のエネルギー源を圧倒していますが、普及に向けた唯一のネックが発電コストの高さです。普及に向けた解決策のひとつとして、ここでも「IoT」を活用して効率的な供給体制が模索されています。

春は人事異動の季節です。上場企業もメーカーのみならず、サービス業・金融業を問わず「IoT推進室」や「IoTソリューション」などの新しい部署を設立して人材を配置し直している様子がうかがえます。佳境を迎えている来春の就職活動でも、理工系学生の採用に特に力を入れている傾向がはっきりと浮かび上がります。

「インターネット革命」が本格普及した2000年代初頭の日本は、不幸にも官民あげて不良債権処理に忙殺され、貸し渋りの憂き目にあった企業は資金繰りに汲々としていました。そのためにろくな採用活動も設備投資も行えず、ネット革命では諸外国と比べて「周回遅れ」となって大きく水を開けられました。

それが結局は、2000年代以降の日本の産業界の競争力低下に直結していった一因でもあります。

同じ轍を踏まないためにも、ここで「IoT」の波に遅れを取るわけにはいきません。幸いにも「IoT競争力」に関しては、今のところ日本は主要10カ国の中で米国、中国に続く第3位の位置をキープしているそうです。ただしこれも、ロボットや自動車産業の伝統的な強さに支えられている部分が大きいと見られます。

デフレ脱却、財政立て直しのためにも、ここで負けるわけにはいきません。先端分野における人材獲得の点においても、やはり第2位以下ではだめなのです。この分野にはどんどん官民の支出を増やしていってほしいものです。
(スズカズ)

コメント(31)

「韓非子」

e.sakurai |2017/03/21 8:20 am

米3月FOMCは想定通りの利上げで通過。
しかし今年の利上げの可能性があと2回となったことからの円高トレンド。
「勝手に想像して勝手に警戒して勝手に着地」みたいな格好でした。
フツーに考えれば、利上げ=米景気好調。
あと2回の利上げ=2回だろうと3回だろうと基本スタンスは不変。
にもかかわらず局所を捉えてドル売りに走る短期筋の思考法が優先されたという印象。
いずれどこかで是正はされるのでしょう。
「QE3を止めたら株が下がる、アメリカが利上げをしたら株は下がる」と言っていた市場筋の声。
それに反して株は上昇したのがここ数年の現実。
小手先の解釈は間違うことが多いものです。
「年4回でないからドル安円高」というような為替かぶれチックな表面的発想には縛られない方が良いのでしょう。

中国の古典に「韓非子」というのがあります。
根底にあるのは「人間は欲望と利益の二つで動くもの」という思考法。
もともとは国家統治とか転じて経営学などで用いられるものでした。
でも株式市場で渦巻いているのも「欲望と利益」でしょう。
市場参加者の欲望と利益を忖度しないで相場観はなかなか成立しないもの。
でも、市場関係者はこういう低レベルなことは忖度することは滅多にありません。
学問チックにROEだ、ESGだ、あるいはEBITDAだ。
アルファベットを並べれば相場が事足りる訳ではないのでしょうが、どうもそっちに流れる傾向です。
売る人が多いから株価は下落、買う人が多いから株価上昇。
不滅の定理の筈なのに、この解釈では失笑されるばかり。
株式市場はもともとそんなに高級な場所ではない筈。
欲と利益への願望が渦巻いて株価は形成されるもの。
何か不都合がある訳でもないのでしょうがまぜか最近はこの部分をあまり語ろうとはされません。
やはり事の本質を見ることは必要でしょう。
「虎の能く狗を服する所以は、爪牙なり」。
「巧詐は拙誠に如かず」。
「人を恃むは自ら恃むに如かず」。
「事の理によるときは、労せずして成る」。
古い言葉でも案外と参考になるような気がします。

以下は今朝の場況。

「ダウは3日続落、NASDAQは4日続伸」

週末のNYダウは19ドル安、週明けのNYダウは8ドル安と3日続落。
一方アップルが史上最高値を更新し検診しているNASDAQ総合株価指数は小幅に4日続伸。
FOMCを通過しG20も通過し結局は方向感のない展開。
主な経済指標や目立った大型N&Aの発表などの物色材料が乏しいことも影響した格好。
「重要イベントを波乱なく終えた安心感が漂う」という声も聞こえる。
緩やかな金利上昇の方向性を受けて10年債利回りは2.464%まで低下。
連動して金融セクターが軟調展開。
2月の米鉱工業生産指数は横ばいで着地。
3月のミシガン大学消費者態度指数速報値は97.6と前月から改善した。
キャタピラーは減収幅が縮小し上昇。
ウォルト・ディズニーは前週に公開された映画「美女と野獣」の北米の興行収入が市場予想を大きく上回ったことから上昇。
画像処理半導体大手のエヌビディアやAMDなど半導体関連も上昇した。
セキュリティソフトのFEYEが証券会社の投資判断引き上げを受けて急伸。
先週のNYダウは0.1%高。
NASDAQ総合指数は0.7%高。
S&P500指数は0,2%高。
ともに2週ぶりの反発となった。


「225採用銘柄のEPSは1210円まで増加」

週末の日経平均は三連休を前に見送り姿勢。
日中値幅は60円程度のこう着状態だった。
国会の証人喚問を除けば大きなイベントも少なく動きづらい展開と見る向きも多い。
一方で総額12兆円に及ぶという配当取りの動きもみられる可能性も大きい。
いずれにしても自ら動く努力の少ない東京市場は欧米株式市場の動向如何の展開。
シカゴ225先物終値は大証日中比80円安の19270円。
ドル円の112円台を嫌気した格好での下落となった。
メジャーSQ値決定以来6日連続で上回って来た記録が途絶えそうな気配。
25日線19394円が微妙にサポートしてくれれば明日につながる動きに期待できようか。
空売り比率は34.5%と意外と上昇していないことは安心感になる。
日経平均採用銘柄のPERは16.13倍。
EPSは1210.27円まで増加してきている。
素直に考えればこれは救いになろうか。
週間ベースでは、日経平均株価は0.4%。
TOPISは0.5%安でともに4週ぶり反落。
東証マザーズ指数は4.8%安で6週ぶり反落。
日経ジャスダック平均は1.2%安で8週ぶりの反落。
東証2部指数は2.0%高で8週続伸(累計11.0%上昇)。
(櫻井)。

コメント(18)

イベントは通過したのですが・・

r.matsushita |2017/03/17 8:01 am

 米金利引き上げ(FOMCは理事10人中9人の賛成で利上げ)、日銀金融政策決定会合(政策変更なし)、オランダ選挙(極右勢力伸びず)などの重要イベントを通過しても、米国・日本ともに株式相場は気迷いを脱出とならないところが、いかにも相場らしいところです。(米予算教書提出というイベントも昨夜あったのですが、相場への影響は限定的だったようです。)

国内的には、安倍首相による学校法人への寄付などというものが出て来たりしていますから、市場参加者の不安と躊躇のレベルが上がってしまっているようです。

 日本の株式相場は円ドル相場離れ、となるのであればいいのですが、イエレン議長の立場をややハト派と見れば、日米の実質金利差拡大ということにならないかもしれないということで、円ドル相場は何となく円高に賭ける向きも多いかもしれない、といった感じがありますので何とも気持ち悪いところです。

 日本の企業業績はしっかりの推移でしょうし、株価はどちらかと言えば割高でない、需給面も個人の積極的な参加が出始めている、ということで、新年度に向けて株式相場は強調を期待したい、と言えるのでしょうが、ここは「5月に売れ」という標語を頭の片隅に置きつつ進むところなのかもしれません。

東芝株の投資価値
 東芝という会社が厳しい状況にあることは確かでしょうが、上場廃止にならないことを期待したいと思っています。日証協の会長も上場廃止回避を目指して東芝の経営陣に取組み強化をと発言、という新聞記事もありました。
 
 しかし、上場維持・廃止を決めるのは取引所(の傘下の自主規制団体)ですから、東芝の経営陣が直接どうこうできるわけでもなく、どうなるかなかなか見通しの難しいところです。

 東芝にはすでに投資価値がない、といった意見もあって、しごくもっともな話です。おそらく多くの機関投資家のファンドマネジャーはすでに東芝株を投資対象ユニバースから外しているでしょう。(いわゆるハゲタカ・ファンドは魅力ある獲物の候補として注目しているでしょうが。)東芝株に投資した場合、今後どんな投資成果になりそうか?想定するのがあまりにも難しいのですから当然のことです。

 しかし一方で、今の東芝株には非常に大きな投機妙味があります。日日の変動率が大きく、出来高も大きいのでそのように妙味あるトレーディング対象になっている、というわけです。将来像に大きな幅があるので、それに対する思わくが働いて売り・買いが活発化しやすいということでしょう。

 それから、急速に縮んだとは言え、東芝株には今でも7000億円からの時価総額があります。時価総額は倒産すれば消えてなくなりますし、上場廃止になれば事実上ないのと同じとなってしまいますが、東芝が倒産せずに上場を維持できれば、かなりの額の時価総額は残ります。つまり、好んでかどうかは別にして現に保有している株主から見れば、それなりの流動性ある資産として機能してくれるわけですし、マクロで見れば日本経済の中の財産の一部である、ということです。

 事業から見れば、生き残るために事業の切り売りをしても、4兆円かそこらの事業は残る、と経営陣は表明しています。これは小さな事業規模ではありません。

 さらには、シャープの例もあります。あれだけ苦境に陥っても、経営次第で立ち直ることができる、というのが実際に起きていることなのです。

 東芝という会社の経営に大きな問題があったことは確かだろうと思います。しかし、経営に問題があったのなら、それを改善すればいいだけのこと、とも言えるでしょう。ガバナンスの不備を重視して上場廃止というのは何とも勿体ない話です。

 東芝株を売買する個人の市場参加者、という立場からすれば、突然上場廃止にならない限り、現時点で投資価値は計れないとしても投機妙味はあるし、どこかで何とかなるかもしれない、ということであれば上場が維持されていても別に困らない、ということになると思います。

日本のデフレ体質
 一時のようにデフレがますます深刻化するという状態ではないものの、わが国はデフレ体質からなかなか脱出できないでいるようです。

 安倍首相は、繁忙時の残業時間規制で100時間未満を要請したり、今春闘で、欲を言えばもう少し力強く、と陳べたり、と、まるで社会主義体制下のような感じですが、それだけデフレからの脱出に向けて努力しているということなのだろうと思いますね。(プレミアム・フライデーもその線上の話ですよね。)

 いろいろ原因は考えられるのですが、私はわが国のデフレの真犯人は「働く人の値段が安すぎる」ことだと思っています。逆から見れば、働く人にもっと多くの給料を出せるだけ自分の会社の製商品やサービスを高く売る力がない、ということだと思いますね。

 このことはすでに多くの人たちによって散々論じられて来ていることです。番組の中でよく取り上げる伊藤レポートでも、日本の企業のROEが低いのは、売上高利益率が低いこと、つまり日本企業が安売り体質だから、という趣旨のことを強調しています。

 市場において競争をしているわけですから、思うように自社の製商品やサービスを高くする(つまり値上げ)などできるはずがない、と言うかもしれませんが、努力して努力して自社の製商品・サービスをより高く買ってもらえるようにすることが企業努力というものだ、と思いますね。(結果としてROEが上がりますし、デフレからの脱却もできるでしょう。)

 よく、日本は労働生産性が低い、と言われます。何だか日本人の働きっぷりが非効率で悪い(一人でできることを二人でやっている、というようなところはあるのかもしれませんが)、と言われているような気になりますが、ごく素直に見れば、労働生産性は付加価値額(簡単に計算するとすれば、=人件費+減価償却費+営業利益)を働く人数で割って計算する数字で、付加価値額の大きな部分を占めるのは人件費(給料)ですから、日本の労働生産性が低い(付加価値額が小さい)のは、給料が安いせいだ、ということになるような気がします。

 宅配便の料金ではありませんが、どこかで労働に見合う給料を払える程度に値上げをしないと、日本の労働生産性は低いままで一向に改善せず、デフレも解消しない、となりかねませんよね。

平成29年3月17日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(22)

膠着相場の背景

k.nakajima |2017/03/16 8:16 am

株式相場の膠着感が強まっています。  3月14日の日経平均の値幅は37円93銭と2014年9月1日以来の小幅に留まっています。 年初からの日経平均の値幅もザックリと19000円―19500円のレンジを往復している限定的なものです。  TOPIXも同様に年初からの値幅は1500−1550㌽にほぼ収斂していますが、ここではTOPIXを中心にその膠着の背景を需給面から探ってみたいと思います。 TOPIXの上期の終値は1322㌽(9月30日)です。 そこを起点に年末の12月21日には1558㌽まで急伸します。 しかしその後年初から直近まで1500−1550のレンジ内の動きに留まります。 下期は10月初めからデーターの取れる今年3月3日まで22週経過していますが、週単位の買い越し(勝)売り越し(敗)は以下の様になります。

外国人    14勝 8敗
信託銀行   4勝 18敗
投信     2勝 20敗
事業法人   19勝 3敗
生損保    4勝 18敗
銀行     2勝 20敗
個人     2勝 20敗

大幅に買い越しを演じたのは外国人と、自社株買いと従業員持ち株会の買いが続く事業法人のみです。 国内勢は法人、個人とも大幅な売り越しになっています。 さて大幅買い越しの外国人、事業法人の動向を指数が急伸した10月−12月と、膠着相場に入った1月−3月3日に分けて見たのが次の数字です。

       10−12月(TPX1322−1558) 1月−3月(1500−1550)
外国人    11勝2敗(+2兆5000億円)  3勝6敗(▼3000億円)
       合計14勝8敗 +2兆2000億円の買い越し

事業法人   12勝1敗 (+7820億円)   7勝2敗(+1200億円)
       合計19勝3敗 +9020億円の買い越し

大幅買い越しの両者とも昨年12月までは買い越しを続け、相場を押し上げていましたが、年初からはその勢いが鈍っているのが見て取れます。 買いの主体が見当たらなくなったのです。 今年に入ってからの膠着相場の背景が見えてきたようです。 一方国内勢は揃って大幅な売り越しですが、金額的には特に個人の▼4兆4000億円の売り越しがが目立っています。 しかし個人も信用取引では、直近8週連続で買い越し、且つ通算でも15勝7敗(金額で+5400億円)の買い越しです。 合算すれば 通算では▼3兆8600億円の売り越しに縮小します。 その他の国内勢の売り越しは金額的にも極めて限定的ですのでザックリと言えば個人の売りを外国人、事業法人の買いが相殺したのが下期の形になります。

新年度入りの4月には外国人が買いから入る事が知られています。 結局市場動向をきめるのは新年度入りからの個人、信託の動向が鍵になりそうです。
(中嶋)

コメント(31)

ボーナスのなくなる日

k.suzuki |2017/03/15 8:05 am

「働き方改革」。いつの間にかこの言葉が世の中に定着しつつあります。いったい誰が考え出したのでしょう。

世界に冠たる「課題先進国・ニッポン」に、山積みとされた問題のあらゆる面を短い言葉でうまく言い表しているように感じます。その一方で、そこまで政府が関与するのか、「大きなお世話」と感じる部分も少なからずあるような気もします。

どのような職業に就き、どのように生きてゆくのか、働くのか、働き方こそ人の一生にとってすべてです。そう考えれば、この分野に国が丸々関与するのも少し行き過ぎのような感じです。世界から見て日本という国はどのように映っているのでしょうか。

3月中旬は例年、春闘の一斉回答日です。今週は日本経済の先行きを大きく左右する賃上げがニュースに頻繁に取り上げられます。90年代半ばに日本の労使交渉は、それまでのベアを丸ごと放棄して成果報酬、能力給という欧米型の世界に突入したはずでした。企業に人生をささげる主従関係を結ぶことが就職ではなく、単なる契約であるというごく単純な原則を追求したものです。

しかし不良債権問題に翻ろうされた2000年代前半、非正規雇用の拡大と歩調を合わせて、成果報酬のかけ声はほとんど聞かれなくなりました。企業と労働者の関係は、契約ではなく以前の主従関係、江戸時代の「家制度」に逆戻りした感があります。

アベノミクスが登場した2014年、春闘が復活しました。労使関係を巡る20年間のあらゆる議論は一切忘れ去られて、いきなり賃上げです。様々な国籍の社員が交わるダイバーシティ、多様性の実現はますますむずかしくなります。グーグル日本法人、アップル日本法人、アマゾン日本法人の社員はどのように今の日本企業を見ているのでしょう。

「働き方改革」にはテーマが9つあります。同一賃金、生産性、残業時間、再就職支援、在宅勤務、高齢者雇用、女性活用、子育て・介護、外国人受け入れ。いずれも実現の道筋は容易ではありません。ボーナスの伸び、あるいは減少が日本の雇用問題のバッファーとなっていました。働き方改革を推し進めることは、日本のボーナス制度、および雇用慣行の見直しにダイレクトにつながります。

ボーナスはあくまでボーナスです。賃金ではありません。これは日本人に相当の覚悟を突きつけることとなるはずです。甘い話ばかりではありません。
(スズカズ)

コメント(16)

「小手先でなく」

e.sakurai |2017/03/14 7:38 am

あまり関係ないかも知れませんがようやく冬から脱出できました。
東京は雨模様出しNYは雪予報。
一体何かといえば、NY市場の大引けが冬時間だと日本時間午前6時。
これbが夏時間になったので日本時間午前5時には引けます。
6時が待ち遠しかった冬時間。
タッタ1時間早まるだけですが、心のゆとりは結構大きくなるもの。
毎年のことながらようやく春が来た=フツーに戻ったという感じです。

今週号の日経ヴェリタスの特集は「企業VSトランプ」。
特に注目したのは「法人減税で6800億円増益効果も」の部分。
「追い風として期待集めるのが大幅な法人減税。
野村証券試算では法人税率が10ポイント下がると、日本企業の純利益を1%程度押し上げる効果。
現状の35%→20%に引き下げを目指す共和党案なら1.5%押し上げ効果。
35%→15%に引き下げるトランプ案になれば2%の押し上げ効果。
上場企業の純利益(34兆円)で計算すると約6800億円の増益効果が期待できる」。
トランプ政策の明るさも登場してきた印象。

数えだすと達成できなくなるのが相場の記録。
昨日気になった日経ジャスダック平均の行方。
先週末まで21連騰で月曜に上昇すれば22連騰。
1989年につけた22連勝という過去最長記録に並ぶまであと1日。
これも明るい記録でしたが、記録は数えだすと止まるというマーフィーの法則みたいに潰えました。

最近の市場で聞かれる声。
「課題はFOMCの利上げ。
『年内4回の利上げ』を匂わせるのか『あとは年末』と言うのか。
あるいは『次の利上げも近い将来』と言うのか。
これで展開が大きく違うのではないか」。
いずれにしても利上げトレンドは変わらず時間軸が違うだけ。
その時間軸で相場は多少左右されるかも知れなませんが結果は一緒でしょう。
トレンド変化ならば重大でしょうがこれは所詮技術的な問題にしか過ぎないもの。
しかしそれしか材料がなければ大きく話題にするというのが市場のトレンド。
このレトリックに術に嵌ってはいけないでしょう。
必要なのは小手先ではなく王道の筈。

以下は今朝の場況。

「10年債利回りは上昇」

週明けのNY株式はまちまちの展開。
NYダウは3日ぶりに小反落。
一方NASDAQは4日続伸。
S&P500は3日続伸。
「ヘルスケア」や「生活必需品」など3業種が下落。
「素材」や「公益事業」セクターが上昇。
月曜のM&A案件に反応する部分もあったが、原油先物価格の続落が重石となりほぼ週末水準での推移。
ダウの下落はインテルの2%下落が影響した。
「15日にかけて米東部で大型の積雪があるとの予報も投資心理の後退の一因」との声も聞こえる。
10年国債利回りは一時2.6%を上回る水準まで上昇(債券価格は下落)。
2014年9月18日以来、2年6カ月ぶりの高水準となった。
FOMC待ちの状況ながら債券利回りは上昇した。
金は10日ぶりに反発。
フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は6日続伸し52週(過去1年)高値を更新した。
半導体関連株への投資継続がうかがわれ米国でも第4次産業革命路線は歩まれている印象。
VIX(恐怖)指数は11.35まで低下。
欧州株は続伸。

「今年初の4日続伸に期待」

週明けの日経平均は小幅に3日続伸。
連日の高値更新となったが売買エネルギーは低水準。
日経ジャスダック平均の連騰記録は残念ながら21で止まった。
「中小型株から主力大型株に資金が移ったような印象」という声も聞かれる。
13日から日経中小型株指数算出が始まったが、こういうイベントは相場の転機となることもままあること。
新興市場は15日からIPOラッシュ。
昨年も3月はIPOラッシュで需給悪化が懸念されたが、
昨年3月のマザーズ指数は月間で21.7%の大幅上昇(日経平均は4.6%上昇)。
新たなヒーロー登場に期待する向きも多く、この流れは今年も継続しそうな気配だ。
シカゴ225先物終値は大証日中比20円高の19540円。
3月権利配当落ち分を約130円とすれば現物は19600円水準だろう。
ドル建て日経平均は171.20まで上昇し高値接近(3月2日が172.24)。
25日線からのかい離はプラス1.7%。
松井証券経由の信用評価損率速報で買い方はマイナス3.575%。
空売り比率は35.7%と問題ない水準。
火曜日ながら今年初の4日続伸に期待がかかる。
(櫻井)。

コメント(13)

山場は15日

iwamoto |2017/03/13 7:36 am

 飛行機10機に分乗した1000名以上の大訪問団。都心の高級ホテル1200室を予約、ハイヤー500台をチャーター…。専用機の、専用エスカレーターから降り立ってサウジアラビアのサルマン国王が来日しました。

 サウジ国王の来日は1971年5月のファイサル国王以来46年ぶりのこと。当時と違って、現在のサウジは「脱原油」戦略に舵を切り、石油産業に依存しない経済構造の構築を推進中。そこで、わが国の経済協力が求まられています。本日、安倍首相とサルマン国王が会談し、経済協力方針として「日・サウジ・ビジョン2030」を打ち出す、と日経が伝えています。株式市場でもサウジ関連銘柄が人気を集めることになるのでしょうか。そういえば、以前ここで書きましたが、日経新聞が「サウジ、日本株を大量買い」と報道し、中東関連株ブームに火をつけたのは1981年3月18日のこと。どうやら3月はサウジと縁の深い月のようです。

 さて、サルマン国王が次の訪問国・中国に向かうため離日するのが15日。この15日が今週、最も重要な日となります。

 最大のイベントが14〜15日に開かれるFOMC(米連邦公開市場委員会)。0.25%の誘導目標引き上げは市場がすでに織り込み済みですが、問題はこの先。「年4回はちょっと厳しい」(みずほ証券・鈴木健吾氏)と言うことですから、FOMCメンバーの金利予測。イエレン議長の記者会見が注目されています。その15日にはオランダの議会選挙が行われ、欧州選挙イヤーの開幕となります。わが日銀がこの15日から金融政策決定会合を開催し、一方では中国の全国人民代表大会がこの日閉幕し、李克強首相の記者会見が行われる模様です。

 東芝はこの15日までに内部管理体制確認書を東証に提出することになっています。そもそも、14日には17年3月期第3四半期決算を発表するのですが、果たして大丈夫…。米子会社WHの破産法11条申請を検討するものの、同社に対する米連邦政府の債務保証が政治問題になる可能性が…などと伝えられており、周辺はかなり慌ただしい。

 15日にはティラーソン米国務長官が来日し、翌16日には安倍首相と会見。16日にはトランプ大統領が予算教書を議会に提出するのでは、とみられています。

 先週10日には今年初のメジャーSQ、2月雇用統計発表と重要イベントを無事に通過した日米株式市場(日経平均286円高、ダウ工業株30種平均44ドル高)ですが、この先、もっと大きな山場が待っています。そこを大過なく乗り越えれば、いよいよ春がやってくるでしょう。(イワモト)

コメント(16)

イベント待ち

r.matsushita |2017/03/10 8:00 am

 ジャスダック平均は昨日までで20連騰ですから、個人の積極的な資金の株式市場への流入が続いている、ということになるのですが、日経平均、トピックスは?と見ますと、何ともモタモタした動きで出来高は盛り上がらず、依然として「イベント待ち」という感じです。ポジションを一方に傾けたくないというところなのでしょう。

 待っているイベントは、今日のSQ、今夜の米2月雇用統計(非農業部門の雇用者の増加数と賃金の動向)、来週15日に予定されているFOMCの政策金利引き上げ、トランプ大統領の予算教書、オランダの選挙、等々、ということになるのですが、今段階でだいたいどんな風になるかある程度想像がつくようになっているのですから、イベント待ちで相場がこんなにもおとなしくなるというのは少し不思議な感じもします。

 現に、日経平均は年初からわずか1%かそこらの上昇(円高分を勘案してドル建てで見てもせいぜい3%くらいの上昇)、ジャスダック平均、マザーズ指数ともに優に10%を超える上昇を今年ここまでで見せているわけですから、市場参加者の間で、国内個人、海外勢と分断が起きているのかもしれません。(あるいは、主力株については、いわゆる期末要因→利益を出すための売り、があるのかもしれません。外債の損を日本株の利食いで埋める、といった。)

 慎重な海外勢が正しくて、新興株を買いあがる日本の個人が間違っているということもなかろうと思いますので、イベントを通過すれば日経平均、トピックスなどももう少し上に行くのではないか、その後にそれこそ今年は「セル・イン・メイ」になるかもしれない、そんなところなのではないかと思います。

 世界的に経済は少し上向きと見ておいていいのだろうと思います。選挙の年である欧州の政治的な混乱、東アジアの地政学的な懸念、アメリカの通商政策の不透明感、などはあるのですが、日本企業の業績動向ということからしますと、今年度(2017年3月期)は当初の経常若干減益予想から増益予想に上方修正、来年度(2018年3月期)も小幅の経常増益予想、円レート上昇が多少あっても、といったところではないかと思いますので、株式相場は基本強気ということでいいのではないかという気がします。

アメリカの通商政策
 自由貿易という流れに完全に逆行するような通商政策をトランプ政権がとるとは思われません。(トランプ氏自身も自分は自由貿易の信奉者だと言っているようですし。)

 しかしながら、トランプ新大統領も、米議会も、今のグローバル自由貿易体制が、アメリカから見て「公正でない」という認識を強く持っているようだ、という点は理解しておく必要があろうかと思います。

 結局のところ、米国は欧州主導で進んだように見えるグローバル化、アメリカであればIT系に代表される国際企業のグローバル化に違和感とか不公正感を抱いているのでしょうね。

 番組の中で何回か指摘しているのですが、アメリカの連邦税制には一般消費税がありません。(売上税という州税はありますが。)欧州はもちろんですが、わが国も消費税(付加価値税)を導入しています。消費税徴収はやり方によっては輸出企業優遇となる(と言いますか、そう見える)のは致し方ないところですから、アメリカがこれから消費税に関わる不公正性を突いて来るのは必定だろうと思いますね。

 日本という国は、欧米の制度を導入するということを組織的にやって来ているわけですが、事柄によって、欧州流のやり方を取り入れたり、米国流のやり方を取り入れたり、と良いとこ取りで行動しています。

 この10〜20年くらいの流れを見ますと、消費税にせよ、企業統治制度にせよ、けっこう欧州流に傾斜して来たように私には見えます。そこにトランプ流が襲い掛かるという構図ですから、これからどんな対応をわが国がして行くのか、興味深いところです。

平成29年3月10日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(11)

緊張続く北朝鮮情勢

k.nakajima |2017/03/09 8:15 am

核開発、ミサイル発射など妥協を示さない北朝鮮の強硬姿勢が際立っています。金正恩体制の本音が見えない不透明感が、周辺諸国を苛立たせ、且つ不安にしているのです。 いつの時代でも株式市場で最もネガティブな材料は「不透明感」であり、北朝鮮情勢が日経平均の膠着感を強める最大の要因と言えます。

しかし人口2400万人程度の国が、あれだけの軍備支出を賄う資金をどのように捻出しているのか誰もが疑問に思うところです。 北朝鮮の対外貿易の約9割は中国が占めます。 北朝鮮からは石炭(無煙炭)、鉄鉱石が主な品目で特に石炭の中国への輸出は2015年に10億ドル、2016年には11億8094万ドル(約1334億円)と増加しています。 中国は国連の北朝鮮制裁の決議を受け2016年4月から石炭の輸入規制を実施したとしていますが、水面下の統計に表れない輸入が続いたとされています。 特に昨年の8月頃から急増し規制にも拘らず2016年に石炭輸入が12 %増加しているのです。 核・ミサイル開発に必要な外貨獲得の重要な資金源になっており、制裁は形骸化しているのです。 更に麻薬、偽タバコ、偽札、武器輸出等外貨獲得のためには手段を選びません。
金正恩の隠れた資金は数十億ドルとの試算もあります。

中国に於いて北朝鮮を支援してきたのは江沢民元書記長を筆頭にする上海閥と言われています。 そして北朝鮮側の窓口は張成沢(チャン・ソンテク)が担っていたのですが、彼が2013年12月に粛清されたことにより、金正恩と中国との関係は切れたと言われています。 事実金正恩はいまだに習近平との会談を果たしていません。 しかしそれでも中国が北朝鮮を支援してきたのは対日・米・韓の防波堤と見ていたからです。 しかし北朝鮮の挑発的な行動が結果的に米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備を許し、中国が何よりも懸念し、容認し難い自国の防衛網までもTHAADの監視体制下に置かれることになったのです。

今回のミサイル発射が在日米軍基地を念頭に置いたとの北朝鮮の発言は、強い米国、安全な米国を標榜するトランプ政権に何らかの行動を許すきっかけになる恐れがあります。 一方中国も金正恩体制を変えない限り米軍の関与を許すことになり、米軍の行動を容認する可能性も否定できません。 何か一触即発の前の静けさが不気味です。
(中嶋)

コメント(25)

春一番とはまさにこのことです

k.suzuki |2017/03/08 8:04 am

日に日に春の息吹きを感じます。冬から春へ。一足飛びに変わることはありません。寒さが続いた日に昼間の暖かさが増してきたことをふと感じたり、風向きが南寄りになってきたり、空気が湿り気を帯びてきたり、雲の形が変わったり。

何といっても季節の変化は朝夕の日の長さに一番表れます。日暮れの時間がゆっくりとなってくると、生活のリズムがずいぶんと違ってきます。

株価の天底も同じように訪れます。ある日突然、株価がいきなり上昇から下落に転じることは少ないもので、通常はそれまでになんらかの兆候が現れています。それよりも上昇相場が続いて、強気の心理状況に長く包まれていると、ある日訪れる弱気の兆候を見落としてしまうことにあります。

冬から春への季節の変わり目が、寒さと暖かさが入り交じって訪れるように、強気と弱気も常に混在しており、それがいったいどの時点でどちらが優勢になるか、その点が普段から意識していないとたいへんなことにつながるのです。

日経平均のボラティリティが記録的な低いレベルまで低下していることが注目されています。米国ではボラティリティは「恐怖指数」と言われるだけあって、この数値が急上昇するとマーケットは例外なく大騒ぎとなります。リーマン・ショック以降は、一般のテレビニュースでも恐怖指数が上昇していることを伝えるケースが増えており、そうなると皮肉なもので、今度は逆に暴落ケースはめったに起こらなくなります。

一般論として、ボラティリティが上昇して大騒ぎをするのなら、これが低下していれば喜ばしいかというとそうでもないようで、低すぎるボラティリティはこれはこれで別のリスクなのだそうです。このあたりの事情はよくわかりません。どこかの機会に専門家に詳しく尋ねてみたいと思っています。

ただ、マーケット全体のボラティリティが歴史レベルに低下している状況とは反対に、個別銘柄のボラティリティは猛烈に高まっています。こちらは正確にデータを集めたわけではなく、あくまで感覚的なものですが、実感として小型株市場を中心に個別銘柄では連日のように乱舞が続いている状況です。

かつて株式市場には「仕手株相場」という状況がありました。裏づけのない銘柄が理屈もなく文字通り、乱舞するのです。そういう時は半年後に衆院解散・総選挙が実施されることが多かったようにぼんやりと記憶しています。今の状況がそうだとは断言できませんが、今の市場の雰囲気はそれとよく似ています。

いずれにしても市場全体はシーンと静まりかえっており、かたや個別銘柄だけが猛烈に乱高下している状況というのは、株式愛好家にとっては案外心地よい状況です。これぞまさに春一番です。いつまでもこのような状況にひたっていたいと、実はひそかに願っております。
(スズカズ)

コメント(23)

「野望と執念」

e.sakurai |2017/03/07 7:22 am

週末の日経新聞の題字が横書きになりました。
おまけに日曜版の全32ページの中は16ページがほぼ広告。
残りの16ページのうち6ページ位全面広告でラテ欄も連載小説もあります。
となると実質は9ページ程度。
まざに新聞の本質を具体化して見せてくれましたのでしょう。
ただ日曜とはいえ実質2枚でしかない新聞。
これってクオリティがあるのでしょうか。
まさか記者のプレミアムサタデー結果ではないと思いますが・・・。

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の10〜12月期の運用実績。
10兆4973億円の黒字でした。
黒字は2四半期連続。
2001年度以降、四半期ベースの運用益としては過去最高。
背景は米トランプ政権に対する政策期待などによる円安・株高の進行。
2016年末時点の運用資産は144兆9038億円。
10〜12月期の運用利回りはプラス7.98%。
運用資産は昨年9月末(132751億円)を上回りました。
国内株式は4兆6083億円の黒字、外国株式が4兆8213億円の黒字。
運用益は拡大。
債券よさようなら、株式よコンニチワは正解だったことになったようです。

昨日IRをお手伝いした企業のトップの言葉。
「経営は、野望と執念」。
野望は前年比何%の伸びなんて数字をいじるものではなく夢の実現の世界。
そして一度決めたら、執念を持ってやり遂げることが重要。
「管理者と経営者はまったく違うもの」とも言われました。
これは頭にスッとはいる言葉でした。
たぶん株式投資も野望と執念の産物。
ここに覚悟が加わることになります。

以下は今朝の場況。

「週明けのNYは反落」

週明けのNY株式は反落。
とばっちりみたいな解釈は「北朝鮮の弾道ミサイル発射で地政学リスクの高まりを警戒した売りが先行」。
確かに地政学的リスクの高まりではあるが「安全資産の円買い」同様に取ってつけたような説明に聞こえる。
むしろ高値圏での利益確定売りに押されたとした方がまだスッキリしようか。
トランプ大統領が移民や難民の入国を制限する新たな大統領令に署名。
イスラム圏7カ国などからの入国制限への制限条件は緩和された。
「国境強化が優先され、税制や規制改革といった経済政策の進展は遅れる」という警戒感も聞かれる。
素材・金融・ヘルスケアなどのセクターが下落。
エネルギーセクターは上昇。
鳥インフルエンザウイルスが検出されたと報じられた食肉のタイソン・フーズが下落。
独オペル事業を売却すると正式に発表したGMも下落。
過去最高値圏で推移していたアップルが目標株価の引き下げから下落。
時間外取引ではクラウドコンピューティングのセールスフォース・ドットコムが一段高。
欧州でドイツ銀の株が下落したことも悪材料視。

「火曜日だけに」

月曜の日経平均は続落。
週末のFRBのイエレン議長が「3月利上げの可能性」について明言したのに為替の動きは期待外れ。
メジャーSQ週というのに売買エネルギーも盛り上がらず東証1部の売買代金は1兆7200億円レベル。
強いサポートの13週線(19304円)が支持してくれるのだろう。
日経VIは昨日14.88まで低下。
2014年7月の14.00以来の水準まで落ちた。
「日経平均が上昇することを諦めてしまったのか」という声もある。
いずれにしても上昇のためのすくみは必要な時期なのだろう。
ゴールドマン・サックスのレポートは「安倍政権は、最長で2021年9月までの長期政権へ」。
「欧米でポピュリスト的な機運から政治不安要素が高まる。
日本の政治・経済両面での際立った安定感は、海外投資家から、投資環境としても高く評価される可能性」と指摘された。
消費増税が再々延期される可能性も否定できないとなれば日本株高の条件は一つ揃うことになろう。
シカゴ225先物終値は大証日中比10円高の19370円。
松井証券信用評価損益率速報で買い方はマイナス3.466%と前日のマイナス3.724%よりも好転。
足元は意外と悪くないようだ。
日経平均のPERは16.06倍でEPSは1206円。
空売り比率は37%台で売り込む水準ではない。
25日線(19225円)もサポートとなる動きだろう。
火曜日だけに過大な期待はないだろう。
(櫻井)。

コメント(22)

春近し

iwamoto |2017/03/06 7:36 am

 チュンチュン、チュンチュン、チュンチュン…けさの午前6時半少し前のこと。東京証券取引所北玄関の前を歩いていると、植え込みの中から、うるさいくらいに鳴くスズメの声が聞こえてきました。巣作りでもしているのか、それとも縄張り争いか、立ち止まって耳を澄ますと、あちこちから聞こえてきます。覗き込んで、その声の主をしばらく探してみたのですが、見つからず。そうするうちに声のトーンが上がってくるような…。はて、もしかすると、この不穏な闖入者を威嚇しているのかもしれません。そう思って静かに立ち去ることにしました。

 昨日は「啓蟄」。二十四節気の三番目、「長い間、土の中で冬ごもりをしていたいろいろな虫(蟄)が穴を啓(ひら)いて地上に這い出してくる」という意味だそうです。春が近く、春分に向けた時期ですから、桃の花が咲き、青虫が羽化して紋白蝶になる…といったイメージ。

でも、そんな喩えを出さなくとも、むしろ無粋に、相場的な意味でも、ここからは次第に先高期待が高まりやすい時期となります。ファンドのお化粧や配当・優待の権利取りなどの年度末事情に加え、新年度相場入りする4月は外国人投資家が買い越す月(過去10年そうでした)。今年は特に米国株がバスト・パフォーマンスですから、ここからは日米の株価比較感からもポートフォリオ事情からも日本株が見直されてくる可能性が大きいと思われます。

 14〜15日のFOMCなど重要な金融イベントが予定される来週の日程が注目されていますが、今週だってメジャーSQ算出、米雇用統計と10日に大事なイベントが控えるなか、相場の強さが試されます。今週強ければホンモノ、と考えています。(イワモト)

コメント(14)

イベント通過

r.matsushita |2017/03/03 7:52 am

 アメリカの大統領の議会での演説が日本株の動向を占う大きな出来事になる、などというのがそもそも妙な気がしますが、それだけ日本株のアメリカ依存(いろいろな意味で)が強いということなのでしょう。

 結果は、特に問題になるようなことはなかった、ということで日本株は上昇。しかし、3月1日を含む週の日本株は高い、とか、東京国際マラソン直後の週の日本株は上昇、といったアノマリーで説明する方が気が利いていそうにも思いますが、とにもかくにも、日本株は上昇しました。

 上昇したとはいえ、昨日の日経平均の終値はまだ大発会の終値に届いていませんし、日経平均2万円は近いようで遠いという感覚ですね。(あと4、5百円で2万円台ですから、ちょっと活況になれば数時間で到達する至近距離なのですが。)

 アメリカ市場は、と見ますと、さすがに「アメリカ・ファースト」を確認できた、ということなのでしょうか、ダウ工業株平均は2万1千ドルの大台を突破しています。減税、インフラ投資を期待して買われた、ということに加えて、FRBの3月利上げまで織り込まれた、ということのようです。(利上げ+規制緩和期待で大手銀行株が上昇。)

そろそろ一服局面も、という感もありますし、ひょっとすると今年のアメリカ株は典型的な「セル・イン・メイ(5月に売れ)」の年になるのかもしれませんね。

 アメリカ景気が良くなる→日本企業に恩恵、という図式ですから、日本株はもう少し強調でもいいように思うのですが、「アメリカ・ファースト」は日本には厳しいかもしれない、特に、国境税は大いに気になる、ということでしょうか。

 日経平均、トピックスは少し慎重な動きですが、ジャスダック平均やマザーズ指数はダウ工業株平均と同じくらい、もしくはそれ以上の好調な動きを見せています。こちらは、市場参加者の主力が海外勢ではなく国内の個人ということで、うまく相場に乗ることができた個人資金の回転が利いている、ということの反映なのでしょう。

 トランプ演説というイベントを通過して、次は3月中にFRBの利上げ有りや無しや、となるでしょうか。3月の利上げはほんの数日前までは確率が高くない、とされていたと思いますが、FRB理事の発言などを受けて、にわかに現実味を帯びてきています。今日予定されているイエレン議長の発言があるいは大きな影響を円ドル相場と株指数先物相場に与えるかもしれません。

 アメリカの利上げが3月にある、としますと、それに向けて円は対ドルで下落、というのがふつうの想定です。3月利上げ予想で円が売られて、予想に反して利上げがなければ、円急騰、という読みになるでしょうか。あるいは、予想通り利上げがあったら、その時点で「噂で買って事実で売る」ということで円が買われる展開になる、とか。いずれにしましても、いろいろな思わくが働くところだろうと思います。その意味で来週の金曜日、3月10日発表の米2月雇用統計の数字は注目です。

日米株価の違い
 今年の株式相場の展開が1987年(つまり今から30年前)の相場に似ている、といったことを指摘する人がいます。興味深い見方だと思うのですが、当時のダウ工業株平均はおおむね今の10分の1の水準、一方、日経平均は今よりちょっと下のの水準、ということで、一体何が原因でそんな差がついてしまったのだろう、と不思議な気分になります。

 いろいろな原因を考えることができますが、もっとも大きな原因はPER(株価収益率)の水準とです。日本株の当時のPERは市場平均で30倍くらいでしたから、今は15、6倍ということで、それだけで株価水準が半分になる話です。PERが下がったのに、日経平均の水準はだいたい1987年ころに近づいているのだから、日本の企業収益はそれなりに向上したと言えなくもないわけですが、アメリカの企業収益は今は当時の10倍くらいだ、という計算ですから、彼我の差は大きいと言わざるを得ません。

 アメリカ企業の収益の向上は、個々の企業の収益が向上したということもありますが、それよりもダウ構成銘柄がより収益の向上する銘柄に入れ替えられて来たという面が強いでしょう。彼我の差をもたらす最大の要因はここにある、と思います。

 株価指数の上昇の要因としてよく「生き残り効果」ということが言われます。株価指数がトレンドとして上昇して行くのは、収益力の低い企業(銘柄)が淘汰・排除されて収益力の高い企業(銘柄)「のみ」が指数の構成銘柄として残って行くからだ、というわけです。

 株式市場の「機能」のひとつとしてそうした「淘汰」があるとしますと、わが国の株式市場にそういう機能が十分あるかどうか?あるいは、そういう機能があるべきである、と、市場参加者の多くが思っているかどうか?なかなかに疑問なところです。

平成29年3月3日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(19)

トランプ大統領演説

k.nakajima |2017/03/02 8:49 am

本日3月1日、日本時間11時から注目のトランプ演説が始まりました。 結論から言えば目新しい政策への発言は無く、従来からの主張が繰り返された印象です。 それでも注目すべきいくつかのポイントが印象に残りました。 以下に列挙します。

(1)1兆ドルのインフラ整備投資を行う為の法律の制定を「議会に求めた」。
(2)国境税に関しては目新しい言及はなかった。 安心感からマツダ株上昇。
(3)安全保障ではNATOの支援を表明。 しかし同時に同盟国は応分の負担 をすべきと発言。
(4)オバマケアの撤廃を表明。 代わりに低コストで多くの人が利用できる医療保険制度を「議会に提案」。

従来は支持者向けに一方的な発言が目立ったのですが、今回は政策の実行の為の「議会に向けての」演説との識者の指摘にも納得です。 その意味では大統領らしくなってきたのかもしれません。 政策目標として具体的に数字が提示されたのは1兆ドルインフラ・財政投資のみですが、観点を変えればこれで財政拡大路線が明確になったとも言えます。

数字が明確に示されたもう一つの政策としては、2月27日に表明した2018会計年度に於ける国防費の約10%の大幅増額です。 金額で540億ドル(約6兆円)と日本の一年間の防衛予算に匹敵する金額です。 トランプ政策の柱になる「強いアメリカの復活による平和の維持」を数字で裏付けた形です。 国防費増額の是非に関しては専門家の評価を待ちたいのですが、間違いなく言えることは中ロを大きく刺激するであろう事です。 しかし中ロには経済が絶好調のアメリカに対抗してどこまで軍需費を増額できるかは疑問が残ります。

1990年のソ連崩壊は、アメリカとの軍拡競争に敗れた為と説明されていますが正確には軍拡競争を続ける資金が枯渇した為です。 1985年から86年にかけて原油価格は31.82ドルから9.75ドルまで三分の一に下落します。 国家財政の50%以上を石油収入に頼るソ連邦には、軍拡競争どころか輸入食料品の支払いにも事欠く始末で体制の崩壊に繋がります。 現在は石油価格も50ドル台を回復していますが、2014年には107ドルのWTI価格は30ドルを割る水準まで下落しています。 その結果ロシアの2015年のGDPは▼3.7%の減少です。 軍拡競争にどこまで耐えられるか疑問が残ります。

一方中国も財政的に余裕が有るとは言えません。 中国経済は基本的に固定資産投資が支えています以下の数字を確認ください。

       固定資産投資額     GDP       固定資産依存率
1986年   2970億元(約5.5兆円) 1.8兆元(32兆円)  15.8%

2016年   59.7兆元(約1015兆円) 74.4兆元(1265兆円 80.2%

この30年間で固定資産投資は201倍増加していますが、GDPは40倍の増加に過ぎません。 いかに効率の悪い投資を続けてきたが分かります。 これ以上効率の悪い固定資産投資を拡大し続けるには無理がありそうです。 又何も付加価値を生まない南沙諸島の軍事要塞化を含め、軍備の拡大を続けると何処かにひずみが出そうです。 軍備拡張競争にはこうした側面が有る事も認識したいものです。
(中嶋)

コメント(16)

センチメンタルな思い出にひたってみました

k.suzuki |2017/03/01 8:01 am

厳しかった今年の冬の寒さも峠を越えて、はや3月。この季節になると、やはり卒業式を思い出します。

卒業式と聞くだけで、遠い目をして思い出の世界に入り込んでしまいます。あの日、学校の校庭で別れてから一度も会っていない友人のことを最近はよく思います。

当時は毎日、クラスで顔を合わせていた友人、ころげるようにふざけあっていた友人たちと、卒業式を境にもう2度と会えなくなるなんて。当時はまるで想像もしておりませんでした。明日は今日の続きである、といつまでも信じてました。

小学校、中学校時代の友人たちと会いたいと最近は切に願います。同窓会には久しく参加しておりません。思い出がまぶしすぎて足を踏み入れられないというのがその理由ですが、同窓会に集まる人々はいつもだいたい同じような顔ぶれで、その頃の時代に戻るのが苦痛ではない人たち。いつ会っても話すことはだいたい同じ。正直なところ、本当に会いたい友人はその中にはおりません。学校にはよい思い出ばかりではありませんからね。

今の時代は「スクールカースト」という言葉があるそうです。震え上がってしまうような概念ですが、私が小・中学生だった40余年前も、クラスの中には確かに目に見えない階層のようなものが確かに存在しました。

男の子も女の子も人気者の数人が頂点にいて、だんだんと末広がりの階層ができあがっています。無口でおとなしい子、本ばかり読んでいる子どもはどうしても下の方の階層に置かれてしまいます。

私は自己採点では真ん中くらいの層でした。今になって会ってみたいと思い出す友人は、その階層で言えば下の方の集まりに入ってしまう人が多いように思います。みんなおとなしくて、ニコニコと静かに笑っているばかりでした。運動会でもヒーローではありません。ひょっとしたら学校時代に戻るのがいやなのかもしれません。そうでないかもしれません。大人になって会っていないのでまるでわかりません。

そういう人たちに今になって無性に会いたくなります。時々地元の小学校に立ち寄ってフェンス越しに校庭を眺めてみます。昭和40年代のあの頃、確かにこの校庭でみんなと毎日走り回っていたのです。今ごろはどこでどうしているのでしょう。小林くん、樺沢くん、望月くん、竹内さん、河内さん、細井さん、きっとみんなよいお父さん、お母さんになっていることでしょうね。
(スズカズ)

コメント(20)

「レトリッック」

e.sakurai |2017/02/28 7:31 am

週末の東証IRフェスタ。
たくさんのストボファンの方においでいただきました。
ありがとうございました。

最近思うのは「相場はレトリック、銘柄はレトリック」。
日本語でいえば「修辞」。
古代のギリシア語レトリケに由来する弁論の技術とその体系。
(1)発想(主題の問題点を探し出すこと)
(2)配置(発想をどのように順序立てるか)
(3)修辞(発想と配置ををいかに効果的に表現するか)。
かつての日本語では文彩(ぶんさい)、また単に彩(あや)などといっていたそうです。
「銘柄の彩」と言ってしまうと焦点がボケますが意外とあてはまりそうです。
優れた修辞に彩られた銘柄は舞う可能性は高いのでしょう。

トランプ大統領の指摘。
「米国がNAFTAに参加した1994年以降、
国内の製造業部門で約3分の1の雇用が失われた。
中国がWTOに加盟した2001年以降で約7万の工場が閉鎖した」。
ただし米労働統計局は、2001年から昨年までの民間製造業施設の減少数は約5.6万。
辻褄の合わないことは多いもの。
だからいちいち反応しないことが重要です。。
因みにトランプ大統領の懇談の席に出席したのは以下の企業のCEO。
GE、ロッキード・マーチン、ダウ・ケミカル、インターナショナル・ペイパー、
フォード、デル、J&J、コーニング、ワールプール、エマソン、キャンベル・スープ、
メルク、キャタピラー、3M、USスチール、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、
ゼネラル・ダイナミクス。

以下はアノマリー。
(1)「米国の新任大統領就任年と、3〜5月の米国株相場」
1961年のケネディ大統領以来2月の終値よりも3〜5月の方が高い。
(2)3月の第一営業日を含む週の日経平均株価は過去7年連続で上昇。
(3)前年10月が高いと3月も高い。

以下は今朝の場況。


週明けのNYダウは15ドル高の20837ドルと12日続伸。
30年ぶりの続伸記録が継続している。
軍事費の1割増やオバマケアの撤廃などトランプ政策が改めて評価された格好だ。
S&P500は3日続伸し過去最高値を更新した。
ロッキードやマーチンなど軍事関連が堅調。
建機のキャタピラーヤ石油のシェブロンなども上昇しトランプ相場の復活感となった印象。
明日のトランプ演説では「オバマケア改革と税制の簡素化」が強調される見通しとされる。
バークシャー・ハザウェイのウォーレン・バフェット氏。
「明日には20%下げるかも知れないが。米株はバブルの状態ではない」とコメント。
今年アップルの保有を2倍にしたという。
FEDの3月利上げ確率は前日の26.6%から33.2%に上昇。
5月は54.6%、6月は71.4%となった。
10年国債利回りは2.374%。

今年初の4日続落となった東京株式市場。
歴史的上昇が継続しているNYダウとは対照的な動きとなった。
もっとも週明けのNY株式はダウ12連騰でS&P500は最高値更新と堅調な展開。
ドル円も112円台後半まで戻ってきた。
シカゴ225先物終値は大証日中比55円高の19195円。
25日線復活で弱い火曜日のアノマリーは先週同様払拭されようか。
月末最終日だけに気になるのは月足陽線。
微妙な位置にあることになる。
日経VIは上昇したとはいえ18ポイント台。
空売り比率が41%まで上昇したのは反発タイミングと読みたいところ。
日経平均採用銘柄のEPSは1204円でPERは15.86倍。
16倍台復活が直近の目標となろうか。
(櫻井)。

コメント(11)

あれから8年

iwamoto |2017/02/27 7:06 am

 今週から3月相場。この月末に決算を締める企業が最も多く、同時にファンドの決算月ということで、月末にかけて権利取りの買い物も交えて何となく先高感に包まれるのがこの月。が、取引所再開以来の星取り(月末値の前月末比騰落)は40勝27敗ですから、勝率は59.7%。12か月中5番目の成績です。過去10年でも●●○○●○○●○○と、6勝4敗です。2年連続で白星の後は黒星、という流れですから、今年は…ということにならなければいいのですが…。

 過去の3月相場というと、色々と思い出深いエピソードを残しています。以下の表は、戦後の年表からみた、3月の出来事。あくまでも思いつくままにピックアップしたもので、意図的に並べたつもりはありませんが、スターリン暴落からスリーマイル島事故、オウム真理教、東日本大震災と、あまり印象は良くありません。

 それと、OPEC初の原油値下げや地価下落など「下げ」のエピソードも。一方で、1981年の「サウジ大量買い」の新聞記事。夕刊での報道でしたから、あの日、後場から相場つきが一変したことをよく覚えています(今年も似たような記事があってもいいと思うのですが…)。

<主な3月の出来事>
1954年3月5日  「スターリン・ソ連首相重態」の報道で株価暴落
1968年3月1日  欧州でゴールドラッシュ
1970年3月14日  大阪万博開幕
1970年3月31日  新日本製鉄発足(八幡・富士合併)
1979年3月2日  米、スリーマイル島原発放射能漏れ事故
1981年3月18日  日経新聞夕刊、「サウジ、日本株大量買い」の記事掲載
1981年3月30日  レーガン米大統領狙撃事件
1983年3月14日  OPEC臨時総会、初の値下げ決定
1987年3月27日  レーガン米大統領、日米半導体協定違反で報復措置
1989年3月6日  リクルート事件・真藤NTT前会長逮捕
1990年3月19日  NTT株が初めて売出価格を割りこむ
1992年3月27日  公示地価が17年ぶりに下落
1995年3月26日  警視庁がオウム真理教山梨施設を捜索
1999年3月29日  NYダウ、史上初の1万ドル乗せ
2001年3月19日  日銀が「量的金融緩和」決定
2005年3月10日  ガンホー・オンライン上場
2006年3月9日  日銀が「量的金融緩和」解除
2009年3月10日  日経平均が平成期の最安値記録(7054円)
2011年3月11日  東日本大震災

 忘れてならないのが、2009年3月10日の日経平均最安値7054円。前年秋に起こったリーマンショックから半年、阿鼻叫喚の果てに辿りついたのがこの安値。この3月でちょうど満8年となります。米ダウ平均も3月9日に6547ドルのリーマン後安値をつけ、それから8年間の上昇相場。こちらの株価はなんと3.1倍になっています。

 今週火曜日、2月28日にはトランプ米大統領が米議会上下両院で大演説。さて、市場が期待するような内容となるのでしょうか。すでに米ダウ平均は先週金曜日までで11日連続の最高値更新(上昇率はわずか3.8%ですが)、期待値をかなり高めています。演説の内容次第でどちらかに、下振れも覚悟をしておいた方がいいかもしれません。ただ、リスキーな米国株に対し、割安感が強い日本株。ウォール街でも日本株を見直す動きが出ているようですから、仮にここから下に振らされる場面があっても、そこでの対応は自ずと決まってくるでしょう。

 最後に、「日経平均プロフィル」による3月の騰落特異日は最大勝率が11日の80%ですが、これは12勝3負と対象日数が少なすぎ。第2位の25日(40勝14負)ですが。これも今月は土曜日。1日が勝率68.52%(37勝17敗)で、この日が「勝ち日」となります(大統領演説の結果が伝わる日…)。逆に、最大負け率は21日の20勝31負です。下旬から要注意、ということでしょうか。(いわもと)

コメント(24)

かい離

r.matsushita |2017/02/24 7:45 am

 アメリカ株はこれから出て来るトランプ大統領の政策に期待してラリー継続、日本株はトランプ政策のネガティブ面を懸念して慎重な動き、ということのようです。トランプ大統領はアメリカ・ファーストですから、アメリカ以外の国にとっては、その政策はネガティブなものとなるかもしれない、と思うのは理解できるところです。

 しかしながら、日本でも日経平均、トピックスを見ずにジャスダック平均、マザーズ指数を見ればラリー状態になっていて、さすがに日本株は世界景気(今の状況では世界景気≒米国景気)敏感というそのとおりの推移なのでしょう。あるいは、個人のやや投機的な資金流入で、森を見ず木を見るという展開になっているのかもしれません。

 DJIAと日経平均とのかい離については、やはり円ドルの為替相場見通しが強く影響していそうです。FRBはこれから米国の政策金利を引き上げて行くわけですが、トランプ大統領とのバトルがあるかもしれませんし、米国の景気拡大で金利上昇以上にインフレ率が高くなって行くとすれば、日米の実質金利差の推移は、どちらかと言えば円高に働くことも考えられます。(実質金利で見て、日本の方が金利水準が高い状態が続く可能性が強いかもしれない、ということです。)

 加えて、日本には東アジアの地政学的リスクがあります。このところの出来事と事件を見ますと、かなりリスクが高まりつつある、と見る人が増えても仕方がないところです。(私は実のところかなり心配しています。何が起きるか分からないということで。来月には米韓の合同軍事演習がありますし。)

「驚くべき税制改革」で、「誰」が「どう」驚くか?
 アベノミクスは「3本の矢」でしたが、トランプ経済政策も3本の矢っぽいところがあるようです。第1の矢は「(主として法人)減税」、第2の矢は「インフラ投資(財政支出増)」、第3の矢は「規制緩和」ということで、確かに似ています。

 第2、第3の矢は、日本におおむね好影響だろうと思いますが、第1の矢は、日本(の輸出企業)にはかなりマイナスになる恐れがあるかもしれない、まだ中身が分かっていませんので何とも言えないが、警戒は怠れない、そんな感じなのでしょう。

 特にトランプ大統領は、国境税に注目しているようだ、ということで、日本からの輸出品に対してどんな負担が掛かりそうか、今のところよく分からないでしょう。(個人的には国境税などというのは無理筋だと思いますが。自由貿易に明らかに反しますから。)

 法人減税は即企業の純利益増=株主の取り分(利益)増、ですから、アメリカ株が買われる理由として分かりやすいところですが、国境税=アメリカの輸入品に対する税、は日本の輸出企業が負担(最終的にはアメリカの消費者が負担することになりますが)するのでしょうから、日本の輸出企業にとっては懸念材料ですね。

ジャスダック平均とマザーズ指数
 日本株は全体としては沈滞した動きなのですが、個人が中心のジャスダック市場、マザーズ市場、あるいは東証第2部市場について見れば、アメリカ株と同じようにラリー状態が続いています。

 企業業績が好調で、「増益」、「増配」、「自社株買い」の三点セットを株主に提供できる企業の株価は、(これは特にジャスダック銘柄、マザーズ銘柄に限りませんが)とりわけ順調に買われています。

 今年年初来の指数の騰落率で見ますと、ジャスダック平均とマザーズ指数はそれほど違わないのですが、「感覚的には」ジャスダックの方がずっと上がっている、という感じです。その原因と言いますか、理由と言いますか、おそらく両市場の主要銘柄の違いによるところが大きいのではないかと思います。

ジャスダック市場の時価総額上位5銘柄
1.2702 日本マクドナルド(時価総額4,254億円)
2.6324 ハーモニック・ドライブ(同3,354億円)
3.6425 ユニバーサルエンタ(同3,352億円)
4.2782 セリア(同3,253億円)
5.4628 エスケー化研(同1,615億円)

 ジャスダック市場の時価総額上位は、消費関連、ハイテク関連銘柄で占められています。

マザーズ市場の時価総額上位5銘柄
1.2121 ミクシィ(時価総額3,897億円)
2.7779 CYBERDYNE(同2,491億円)
3.4565 そーせいG(同2,293億円)
4.8922 日本アセットマーケティング(同820億円)
5.4593 ヘリオス(同772億円)

 マザーズ市場の上位は、ゲーム関連、(まだ十分収益化していない)ロボット関連、バイオ関連、となっています。

 世界景気の上昇(期待)という経済環境を考えますと、ジャスダックの上位銘柄の方が今は市場参加者の注目を集めやすい、というのは理解できるところです。

 振り返りますと、昨年の春、バイオ関連の株が活況の内に大相場になる、ということがあり、それにつれてマザーズ指数が上昇、ということがありました。

 当時、その前の年の夏から始まったチャイナ・ショックのあおりと原油(を初めとする資源価格)の下落を受けて、外国人株主の日本株売りが顕著となって、日経平均(やトピックス指数)が大幅に下落していました。そうした中で、外国人売りを避けるように個人中心のバイオ銘柄買いが起きたのでしょう。

 大相場になる株式の特徴の大きなものとして「将来の夢」の要素があるわけですが、私はその「夢」はほぼすべて、「IT(エレクトロニクス)関連」、「新素材関連」、そして「バイオ関連」に集約できると考えています。

 その中で、「バイオ」はどちらかと言いますと「消去法的に」、他に注目するものが乏しいときに選ばれる、と思っています。

 景気が上向きで、企業業績の先行きに期待が持てる、といった環境(業績相場と言ってもいいかもしれません)下では、IT関連とか新素材関連といった方面に目を向ける方が、大相場銘柄を探そう、という観点で効率が良いのではないか、ということで、今現在は着目するとすれば、IT(今なら、AI関連とIoT関連で決まりでしょう)、新素材(セルロース・ナノ・ファイバーなど)といった「キーワード」を頭に入れておくといいのではないかと思っています。

 消費関連、設備投資関連などの銘柄が順調に上昇トレンドを描いて、その中でIT関連や新素材関連銘柄の一部の株価がバブル化する、といった相場展開がここから1年くらい続くことになれば、これはかなり楽しい相場になるでしょう。「思わく」の視点からしますと、そんな感じがします。(日本株の場合、輸出関連株と金融株がどうなるか、もよくよく見ておく必要があるのでしょうが。)

シムズ理論
 先日、国会の答弁の中である野党議員が「金融緩和のみでデフレ脱却ができないことはすでに証明された。首相の指南役の一人である浜田教授もデフレ脱却を金融緩和のみで可能とするという理論は間違いだったと認めている」という趣旨の発言をしていて驚きました。

 いろいろな発言の中から都合のいいものだけを取り上げた、という感じがするのですが、浜田教授はもともと「金融政策と財政政策の組み合わせでデフレ脱却を」と言っていたような気が私はします。

 そういう意味では、浜田教授の考えは「統合政府」による政策、ということを言っている(とのことである)シムズ理論と相通ずるものがあるような、そんな印象を私は持ちます。

 今の時代、たいていの経済学者は「市場メカニズムありき」でものを言っているだろうと思いますので、統合政府の支出増(=金融緩和+財政支出増)が、現実に不都合なインフレをもたらしていない以上、今の日本は過度の財政健全化(収支均衡化)を目指す必要などないというのは、理論的にはたぶん正しいのでしょう。

 そういう意味で、日本において現在支配的である「日本の財政はこのまま続くと将来大変なことになる」という感覚は杞憂なのかもしれません。日本は、消費税増税によってどちらかと言いますと緊縮気味の財政運営を(財政健全化のために)実施して来たわけですが、それをやっていたのでは、デフレから脱却するのはおぼつかない、となるかもしれません。

 おそらく、そうなのでしょう。日本は財政支出を増やす方向に動く方がいいのかもしれません。(もちろん無駄遣いはダメですが)そうしたとしても、将来どうしようもないインフレに見舞われる恐れは小さいのかもしれません。(そして、政府債務は将来の税収とインフレで返済可能、と。)

 しかしながら私は、理論的にはそうであっても、「市場」を前提とする以上、そこで起きてしまう恐れのある「投機」には気を付ける方がいいと思っています。理論的には不都合なインフレにならなくても、投機によって「一時的に」壊滅的な金利上昇(=債券という資産の価格の壊滅的下落や株価、不動産価格の下落)に見舞われる「恐れ」はあって、そうなれば日本の経済は大混乱に陥ることになるからです。(信用不安を惹起しますので。)

 日銀が大々的に国債を買い、(統合政府から見れば)国債を事実上「償還」してしまった状態にしている(代わりに「無期限・無利子の国債」である日銀券の発行に替えてしまったということ)、という作戦が、実は将来における投機筋の攻撃に対する備えだ、とすれば、これは黒田総裁を始めとする日本の金融政策のトップ達は大した戦略家ぞろいだ、という気がします。(もちろん、円が安くなると得をするという構造=競争力ある輸出企業の確保+巨額の対外純資産の温存、といったことが前提です。)

平成29年2月24日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(18)

東芝と半導体業界

k.nakajima |2017/02/23 8:27 am

日本の半導体業界の衰退は、1986年9月の日米半導体協定が始まりと言われています。 半導体メモリーのDRAMはインテルが最初に開発した商品ですが、日本メーカーはその技術力を駆使し、歩留まりを高め価格競争力を高めていきます。 1980年前半には NEC、日立、東芝など日本の半導体メーカーがDRAMを中心に世界の80%のシェァーを握っていたのです。 その結果85 年には開発者のインテルが、半導体メモリーのDRAMからの撤退を余儀なくされます。 米国の強い反発を受け結ばれたのが半導体協定です。 米国が求めたのは日本国内における外国製半導体シェァーの数値目標の設定、日本メーカーのコスト構造の開示、そして販売に於ける最低価格の設定等でした。 米国の半導体メーカーを守るための一種のカルテルといっても過言ではありません。 その後パソコンの普及の急拡大から、日米とも業界はブームに沸き最低価格の設定で米国のメーカーにも大きな恩恵となります。

最低価格の設定は当然日本のメーカーにも恩恵を与えますが、徐々にその弊害が表れ始めます。 日本のメーカーの強みは其の歩留りの高さにあり、各メーカーは熾烈な技術開発競争を通じ競争力を維持してきたのです。 しかし最低価格の設定はそうした競争をしなくとも利益を確保できるため、次第に技術開発が疎かになってきたのです。 こうした流れに不満を感じた優秀な技術者は最低価格制度に縛られない韓国台湾メーカーからの誘いに海を渡ります。 金銭の問題以上に、技術者の開発スピリッツを揺さぶられたからだとも言われています。

徐々に衰退しその存在感を失っていく日本の半導体メーカーの中で、唯一10位圏内を維持してきたのが東芝です。 東芝はDRAMにこだわらず独自の開発を進め、NAND型フラッシュメモリーを発明します。 東芝技術者の勝利で、今やサムスンと世界シェァーを二分する高い競争力を持つ商品です。 その東芝が原子力ビジネスの失敗から巨額損失を計上、虎の子の半導体ビジネスを手放さざるを得なくなっているのです。 NANDを製造する東芝の工場は、現在可能な限りの最先端技術を集積した、世界最先端の工場です。 中国を筆頭に海外メーカーが強い関心を寄せています。 かって米国政府が自国の半導体業界を守るため強い保護政策を発動したのですが、今回は日本が東芝のNAND技術を守る為保護政策を発動しても問題ないと思えるのですが。
(中嶋)

コメント(17)

「80年代バブル」の頃ってどんな世の中だったのですか?

k.suzuki |2017/02/22 7:51 am

株式市場に関わる今のような仕事を30年も続けていると、同じような質問にたびたび出くわします。

中でもかなりの頻度で尋ねられる質問が「80年代のバブルの時はどんな様子だったのですか?」というものです。当時の株式市場の様子、バブル経済の時の社会の様子、その頃の(激務であろう)証券会社の様子など、様々な角度からたびたび問われてきました。

最近ふと思うのですが、いまの株式市場で起こっている現象は少しばかり当時の相場の様子に似ているところがあるようです。

日米首脳会談も無事に終わり、決算発表もつつがなく終了して、目の前には喫緊の不安材料はいったんは消え去りました。トランプ政権の行方は不安と言えば不安ですが、空前のNY株高がそれを包み隠しています。つかの間の平安です。そのような時ほど相場の地力が問われます。

今週はプレジデントデーで月曜日のNY市場が休場。手がかりがほとんどない状況で、週明けの月曜日にはドラッグストア株が突如として一斉高となりました。薬王堂(3385)、ゲンキー(2772)、クスリのアオキ(3549)あたりの地方本社の企業が多かったようですが、昨日(火曜日)はJ.フロント リテイリング(3086)や高島屋(8233)、松屋(8237)の百貨店、それに良品計画(7453)、パルコ(8251)などの小売セクター全般にまで物色が広がりました。

2月決算銘柄の小売セクターに再び物色が戻ってきたか、と思っていたらそうでもないようで、昨日はまたジェイテクト(6473)、NTN(6472)、日本精工(6471)というベアリングの中核がそろって急伸しています。小売とベアリング、どちらも業績はまずまずよいことが確認されていますが、普通の相場であれば両セクターは物色対象としては並存しません。完全なる対極に位置している業種です。

さらにタイヤメーカーでもブリヂストン(5108)が上限1500億円の自社株取得枠の設定で月曜日に買われたあとに、火曜日には東洋ゴム工業(5105)が大幅高となりました。日本製紙(3863)や王子HD(3861)というすべての上場企業の中でもウルトラ地味な紙パルプの両巨頭が、製品価格の値上げに関する観測記事だけで急動意しています。三菱ケミカルHD(4188)や三井化学(4183)という石油化学セクターの最大手も、株価は連日のように新高値を更新中です。

半導体、および製造装置に関するセクターは早くから上昇トレンドに入っており、今さら指摘するまでもありません。本日の日本経済新聞・投資情報面では、東京エレクトロン(8035)の河合利樹社長がインタビューに答える形で、来期の業績に関してきわめて重要なコメントを述べています。

総合商社でも昨日は三井物産(8031)が静かに高値を更新しました。機械、化学、鋼材、電子部品の専門商社は軒並み直線的な値上がりを続けています。ここ2〜3日、株価はさほど動いてはいないように見えるメガバンク、鉄鋼、エレクトロニクス大手も、次の上昇波を狙うような高値レベルに位置づけています。

こんな調子ならいくらでも書き続けられますが、思いつくままにつらつらと記したように、要するにこのような状況が80年代バブルの相場状況と非常によく似ている光景なのです。

どのセクターからも脈絡なく上昇銘柄が出現する相場。個別の材料など何もなくてもひとりでに(勝手に)株価が上がる相場。ぐるぐると物色対象が移り変わりながらそれがいつまでもエンドレスで続く相場です。

過熱感などどこにもありません。材料ベースで上がる銘柄はむしろ少数派で、材料などないままに個別銘柄がただ高値を更新し続けてゆく相場です。「80年代バブル」って、案外静かで地味な世の中だったのです。
(スズカズ)

コメント(10)

「遠くない世界に」

e.sakurai |2017/02/21 7:28 am

「トレンドは転換するまで続く。
上げトレンドのものに行く。
下げトレンドのものは底入れ反転を確認してからでも遅くない。
確認してからじゃないと丁半バクチに過ぎません」。
と市場関係者のコメント。
こういう名言があるのに逆らう人がいるから儲からない市場になるような気がします。
間違いなく理の通った説。
頭でも体でも会得することが鉄則です。
「中途半端に売ったり買ったりするから儲からない」。
そして「株の売買には覚悟が必要」。
そうすれば中途半端からは脱却できるかも知れません。
腹八分目なんて芸当はなかなか出来ません。
所詮、自己説得材料でしかないでしょう。
結論を出さない投資理論。
玉虫色でどうとも取れる解釈。
もちろん断定的判断の提供は禁じられていることですが、だから玉虫色というのも何だか・・・。

NYダウは2015年5月19日18351ドル→2015年8月24日15370ドル。
下落幅2981ドルの倍返しでは21332ドル。
日経平均株価は昨年4月25日17613円→6月24日14864円。
下落幅2749円の倍返しで20362円。
そんなに遠い世界ではありません。

先週開催された経済財政諮問会議に提出された内閣府の資料は「米国等の国際経済について」。
頭の整理には役に立ちます。

★日本の対米直接投資残高は着実に増加。
(2015年に4110億ドル)
英国に次いで2位。

★日本の対米直接投資残高(2015年)を業種別にみると・・・。
「卸売」(自動車・電機等の販売部門)29.6%。
「金融・保険」(銀行・証券等の米国法人)20.5%。。
「輸送用機器」(自動車工場)10.8%が高い。

★米国における日系企業により雇用者数は83.9万人。
英国に次いで2位。

★日系企業による雇用者数はリーマンショック時にも安定的に推移。

★製造業分野での日系企業による米国での雇用者数は国別で1位(2014年38.3万人)、
業種別では輸送用機器(自動車等)、プラスチック及びゴム(タイヤ)が上位。
米国での過去5年(09年〜14年)の雇用者増加数は9.1万人で国別で1位。

★日系企業の米国における研究開発支出は2011年以降国別で2位(1位はスイス)。

★日本の輸入額(2016年66兆円(速報))の国別内訳は、米国の割合が第2位(11.1%)。
○日本の米国からの輸入割合のうち最大の品目
(1)食料品(穀物類、肉類等)(18.1%)、
(2)化学製品(医薬品等)(16.9%)、
(3)電気機器(半導体電子部品等)(15.5%)、
(4)一般機械(航空機用内燃機関等の原動機等)(15.0%)。
○品目別で米国のシェアが特に大きい輸入品目
航空機類(飛行機、同部品等)、
原動機(航空機用エンジン等の原動機等)、
食料品、化学製品(医薬品等)。

★EUのシェアが高い品目。
輸送機器。特に乗用車は8割がEUからの輸入。
○中国のシェアが高い品目。
電気機器(スマートフォン等の通信機、テレビ等の音響映像機器等)、
一般機械(パソコン等の電算機類、同部品等)、
原料別製品(鉄鋼製建設機材等の金属製品、織物用糸及び繊維製品等)。

週末は2年ぶりの東京国際フォーラムで東証IRフェスタ。
ストボの「上場企業インタビュー」を担当します。
株式見通しをフリー・インプロビゼーションで出来たらいいのですが・・・。

以下は今朝の場況。

「ようやく火曜日にも明るさが戻ってくる気配」

月曜日は先週に続いて上昇で2連勝。
「日経平均は19100円が買い場で19500円が壁」との指摘通りの動きとなってきた。
もっとも上昇幅は16円。
これを反発というには少し苦しいところでもある。
東証1部の売買代金は1兆71277億円と今年最低。
「閑散に売り無し」の格言通りならば今年初の火曜上昇への期待。
「エネルギー不足」とみるならば残念ながらやはり火曜安のアノマリー。
気になったのは経営統合観測が報じられた関西アーバン銀行とみなと銀行の急伸。
スーパーリージョナルバンクの登場への一里塚と見れば金融が相場の柱に戻る可能性はあろうか。
NY市場はプレジデンツデーで休場。
為替は1ドル113円台前半で円高トレンド一服。
225先物大証夜間取引は日中比20円高の19270円とプラスで終了。
2月月足陽線基準19142円を上回りSQ値19272円と同水準。
前週末まで4日連続で陰線だった日経平均が5日ぶりに陽線となったのは好材料。
「息切れ」から「希望」への脱皮だったのかも知れない。
NYの7連騰を横目に見ながら追いかける展開に期待感はある。
モルガンタンレーMUFJ証券のレポートは「日銀には逆らうな」。
TOPIXの目標値を1800ポイントの設定。
現在水準から17%の上昇を見込んでいる。
背景はTOPIXのEPSが前期比28%増加の見通し。
外部材料に右往左往しながらも足元日本企業の業績が着実に増加している点は見逃せないだろう。
気になるのは「米市場のプレジデンツデー前後の株価は軟弱」というアノマリー。
1990年以降プレジデンツデー前の金曜は平均0.15%の下げ。
プレジデンツデー後の火曜は平均0.20%の下げ。
ただ最近は2年連続でこのアノマリーは崩れておりジンクス消滅に期待したいところ。
ドルベースの日経平均は170.15。
1月26日の170.57に接近してきた。
日経平均採用銘柄のPERは15.98倍でEPSは1204円。
25日線(19122円)からのかい離はプラス0.7%。
25日線にサポートされて今年初の火曜日高に期待だろう。
まずは5日線19302円の奪還が求められようか。
(櫻井)。

コメント(19)

底堅いが、上値も重く

iwamoto |2017/02/20 7:51 am

 前週は4日続落して株価が26.4%下落。時価総額は8000億円を割り込んだ東芝。金曜日の売買代金はソフトバンクGの倍近い規模に膨らんでいました。「3月末までに半導体事業の売却ができない」との観測が台頭し、債務超過不可避=第2部指定替えへの警戒感から見切り売りが嵩みました。一部には、機関投資家の売りが出ている、との観測も。
恐らく、今週も騒々しい動きになりそう。先週の大引け後、この週明けにかけても新しい材料が出ていますから。

 会社側発表では、「IHIがWH出資分の出資分について買い取り請求。189億円」との発表があり、けさの日経新聞は「米国テキサス州で2008年に単独受注した原発建設から撤退する見通し」との報道。ともに重要度ではそれほど大きくないものの、事件の広がりを感じさせます。

 一方、このほど発売になった会員制月刊誌「FACTA」3月号には「東芝会長が『隠蔽メール』」の記事。15日に辞任した志賀重範会長(原発事業担当)が東芝幹部と極秘に交わしたメール、というのが紹介されています。

また、米国の週間投資雑誌「バロンズ」最新号には、「東芝は今が買い時 リスクは高いが、半導体事業は過小評価されている」との刺激的な記事がありました。

 マッコーリー証券アナリストなどのコメントを紹介しつつ、(1)日本では大企業の上場廃止や倒産はまれな事態。シャープが鴻海支援を得て上場を維持している。(2)メモリー事業は魅力的。この事業の価値は1兆5000億円、1株当たり354円になる。競合企業のバリュエーションをもとにすれば425円以上にも。一方、東芝の全事業の企業価値は1株339円あり、新たな問題が発生しない限り、大幅な株価上昇の可能性がある−とか。数字の根拠には良くわからないところもありますが、果たして…。

 市場が期待するトランプ大統領の「驚異的な税制改革」の発表は恐らく月末になるでしょうから、今週はそれを待つ週。週明けがプレジデンツデーで米国市場は休場。このプレジデンツデーの前後は株価が安い、というジンクスもあり、週前半はもたつき気味。後半も…となりそう。FOMCの議事要旨発表以外にはマクロベースで重い発表はありません。

 国内でも決算発表一巡後の材料不足時期となります。東芝のように話題が豊富な銘柄はともかく、ここ物色された銘柄には人気一巡感が台頭する可能性も。週末の「プレミアムフライデー」もどこまで注目されるか…。国内機関投資家の決算控えの売りが出ているとすれば、3月初旬まで、底堅いけど、上値も重いみたいな展開を覚悟しなければならないようです。(イワモト)

コメント(14)

温度差

r.matsushita |2017/02/17 8:08 am

 NY株は連日の最高値更新ですし、FRBのイエレン議長は「タカ派=金利引き上げ派」色を鮮明にした、ということで、ここは「日本株高・円安」が一気に進行、となっても不思議ないのでは、というところ(日本の企業業績はそこそこ好調ですし)なのですが、現実には日本株の動きは慎重、となっています。特に個人の市場参加者はどちらかと言えば利食い方向に動いているようだ、という感じですね。(値上がりした新興市場株を中心に。)

 アメリカでも高値警戒感が高まっている、という報道がありました。東アジア情勢は何やら不穏ですし、トランプ政権が「画期的な減税策」を打つ、としましても、イスラエルに加担などして大丈夫か、とか、積極財政+金融引き締め=ドル高、ですから、過度のドル高をトランプ政権が嫌がるとしますと、近い将来トランプ政権(と言うより、トランプ大統領本人)とFRB(のイエレン議長)とが「対立」する恐れもある、等々、「買い方がリスク・オフ」、「売り方がリスク・オン」になりそうな材料が確かにあるのですが、それにしましても、NY株は好調、とやや違和感のある動きが起きているのです。(売り方の買戻しが急だから、というテクニカルな事情でしょうか。)

 日本の市場参加者とすれば、現実的な対処として、少し買いポジションを抑えめにして、これから起きるイベントに対処しようというのがよさそうだ、という局面でしょうか。

 トランプ政権の政策、FRBの利上げ(3月にあるかどうか)、東アジアの地政学的状況、欧州の政治情勢、等々を見ながら機敏に対応できる「余地」を確保しておこう、といったところでしょうか。

ケーススタディーとしての東芝株
 私はいつも、「(株式)投資」と「投機(思わく)」を区別して考える方がよりストレスのない株式運用ができますよ、といったことを強調しているのですが、東芝株を見ますと、このことを説明する格好のケーススタディーになるように感じます。

 子会社の原子力ビジネスで7千億円もの損失を抱えることになった東芝はまさにお気の毒としか言いようがないのですが、こうなった以上、東芝という株式には「投資価値」を見出すのは困難、という気がします。投資対象として東芝を位置付けていた投資家は、根本的に対処を変えざるを得ないでしょう。(つまりは売るということです。)

 もちろん、これをチャンスと捉えて、東芝を買収しよう、といった「戦略的投資家」もいるのかもしれませんが、ポートフォリオ投資の一部として東芝株を見ていた投資家は、投資対象リストから東芝株を外す、という結論になるだろうと思います。

 しかし、一方で、「思わく(投機的な観点)」で今の東芝株を見ますと、これは実に妙味ある銘柄が出現したものだ、ということになると思います。

 今後の東芝を巡るイベントによって、株価は急落・急騰を繰り返す可能性が極めて強い、と思えます。一方で上場廃止、破たん、といった見方が出、また一方では再建に向けた明るい材料が出る、といったことが、次々に起きると想定されるからです。強弱が対立することで出来高も大きく膨らむでしょう。(流動性が高まります。)

 「株式投資」という観点からは、リストから排除されるような状況の株式が、「思わく(投機)」という観点からは、極めて妙味ある株式となる・・実に面白いことです。

 それにしましても、東芝はこれからどうするのでしょうか。140年の歴史を持つ企業として、株主が資産を預けるに足る潜在的な能力を持っていることは間違いない、という気はするのですが。
 
平成29年2月17日 金曜日
証券アナリスト
松下律

コメント(20)

バブルという言葉

k.nakajima |2017/02/16 8:09 am

連日3指数揃って新高値を更新するNY株式市場に対し、恒例の「バブル」懸念の声が出始めています。 日本のマスコミも東京株式市場が予想外の高騰を続けると躊躇なく「バブル」という見出しを使いたがります。  バブルの定義は難しいのですが、80年代終盤の日本のあのバブルを経験している年代としては、バブルを次のように捉えています。

* バブルは景気の良い時にしか発生しない
* 特定の専門家が指摘するのでは無く、あまねく一般大衆が受け入れる現象
* バブルは数年以上継続する
* 其の為一般大衆は永遠に続くと思ってしまう
* そしてバブルは必ず崩壊する
* その修復には相応の時間が必要になる

では80年代終盤のあのバブルはどの様にして発生したのでしょうか。 発端は1985年9月22日のプラザ合意於いて、各国がドル安を認めた事です。 以下にその当時の出来事を追いかけてみます。

(1)プラザ合意を受け、それまで対ドルで250円前後の為替が、年末には200円を切り、更に87年末から88年初めには120円台まで急騰します。

(2)円高が景気に与える影響に懸念が高まります。 しかし後からの検証ではその景気は86年1月に既に底を打ち回復軌道に入っていたのです。

(3)円高により確かに外需はマイナス1.4%を記録しますが、内需がプラス4.1%を記録していたのです。 円高により輸入物価が大幅に下落、つまり交易条件が33%向上し、実質所得が増大した事に等しい効果を表したのです。

(4)更にこの間原油価格が30ドルから9.5ドルまで1/3も下落し、日本経済を潤します。

(5)しかし円高不況と円高による輸出不振を恐れた政府は金融緩和に走ります。
86年1月には公定歩合を0.5%カットして4.5%したのに続き、3月、4月、11月、87年4月まで引き下げを続け、公定歩合は2.5%まで当時では異例の低水準まで引き下げられます。

(6)更に87年5月には緊急経済対策として5兆円の財政支出、1兆円の所得税減税まで実施されます。

経済が回復しているにも関わらずこれだけの金融緩和と財政支出、減税を行った結果バブルが発生したのです。 そして今のアメリカです。 経済が着実に回復しているにも拘らずトランプ政権は金融緩和、公共投資拡大、そして減税を意図しています。 何かあの当時の日本を彷彿させますが、冒頭に指摘した私なりのバブルの定義からは、バブルではなくそれに向かう第一歩を踏み出した程度かもしれません。
(中嶋)

コメント(18)

(1) 2 3 4 ... 109 »
PAGE TOPへ
ストボ!ライブ(TV) 
番組表!
ストボ!
オンデマンドPodCast
ログイン 
ID
PASS
  ログインを保存
 
ご協力各社 
Yahoo!検索 
Yahoo!検索
番組情報はこちら
福永キャスター株式手帳
櫻井キャスター最新刊
尾河眞樹さんの本
岩本秀雄の本