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経験はあるけど未体験ゾーン

櫻井 英明

2020/11/10 07:48

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米大統領選を見ていて茶番劇というのが脳裏に浮かんできました。
本来は「茶番狂言」。
江戸末期の歌舞伎に由来。
下手な役者が手近なものを用いて滑稽な寸劇や話芸を演じるもの。
楽屋でお茶を給仕していた大部屋の役者が、余興で茶菓子などをオチにしたそうです。
そこでこの寸劇は「茶番」と呼ばれることになりました。
見物客の中には寸劇ではなく配られる品物を目当てにするものもいたそうです。
つまり「茶番」は即興の素人劇。
底の見え透いたバカバカしいことを「茶番劇」というようになったという由来。
中世のヨーロッパでは「道化芝居」とも言われました。
「茶番劇、道化師たちのソネット」という表現ができそうな米大統領選。
市場が何を望んでいるのかは不明なまま。
バイデン優勢で上昇し、トランプ優勢で上昇が先週水曜の日経平均。
そして結果が出ずに混沌としていても上昇したNY株。
「決まらないことが株安」という常識を逸脱し「なんでもかんでも株高」。
セオリーも解釈もいらない状況で、通過することだけを頼りに上昇する存在となりました。
もっとも雇用統計など経済指標にしても通過することが最重要課題。
今回も結果は問わず通過することに意味があったと考えればそれで済むもの。
4年に一度のイベントで踊ったのが市場と市場関係者。
ああだこうだと論評し、刹那的な結果はいずれにしても株高継続。
論じたエネルギーの蓄積はまさに「茶番の集積」。
これは4年前にも経験したことでもあります。
人の家の選挙に付き合って24時間。
米大統領選のTV中継を一番見ていたのは東京市場。
そんな笑える構図も浮かんできます。
そして「道化師のソネット」も聞こえてきそうな気配。
俳優でも不動産屋でも大統領はなんでも構わないところ。
表の傀儡は常に変えることは可能ですが、裏の傀儡子は永久不変の存在。
これが日本と一番違う米政治という見方も出来そうです。
証券マンは得てして決まらない仕事は嫌いなもの。
しかし得てして市場は「決まらないこと」も歓迎することがあります。
たとえば米大統領選挙。
あるいはコロナ渦の帰趨。
混沌とした状況で連日の株高。
「混沌」とした状況こそ市場にとって最高の状況みたいな印象。
セオリーと逆のことは市場ではまま起こることなのでしょう。

それにしても・・・。
「脱炭素」を一番に打ち出した菅政権。
先見の明ということになるのでしょう。

ちなみに1日に行われた今年の全日本大学駅伝。
1区は順天堂が首位でユニフォームは紺色。
2区は城西で赤色。
3・4・5区は早稲田でえんじ色。
6区が東海でブルー。
7区が青学でユニフォームは緑ですが大学名には「青」。
最終8区は駒沢で紺。
2位東海、3位明治、4位青山、5位がえんじの早稲田でした。
これも先見の明でしょうか。


土曜の日経朝刊では「日経平均26000円も」の見出し。
来年3月までに25000円を超え場合によっては26000円。
一方で下値は「23700円」という見方。
いったいこの上値と下値のメドって何なのでしょう。
聞く方は簡単に聞くもの。
しかし聞かれる方は特に根拠がある訳ではないのでしょう。
聞かれたから答えるだけ。
それでも、株価が上昇基調なら上値メドが上がるもの。
当選株価が下落基調なら下値目途が下がるもの。
そもそも器用に上値と下値の目安が決められて当たるのならば、聞かれる方はファンドマネージャーなどやっていないでしょうに・・・。
時折感じる株式市場の矛盾の一つでもあります。


先週は「調整待ったなし」として弱気だった市場。
24800円台まで上がってくれば何もなかったように「急変」という言葉片づけられてしまいます。
「急変」というのは上昇も下落も都合の良い言葉のようです。
「23000円はもう売れない。
24000円では止まらない。
どこまで行くかわからない」。
こんなのは「分析」などではなく、ましてや「解析」でもないでしょう。
「ご都合主義の支配するいいとこどり解釈で無誤謬」。
これが市場の本質みたいなものかも知れません。
とはいえあまりにもいい加減過ぎ。
下落基調は弱気の材料、上昇基調は強気の材料。
ただ相場のトレンドのベクトルを延長して数字やデータを用いるだけのこと。
相場の先を読み間違えたら他のデータを持ち出して視点をそらす優れワザ。
ここに気が付かないと騙されそうです。
基本的に弱気筋が突如強気に転じるとろくなことがなかったのも歴史。
できれば弱気筋はずーと弱気でいて欲しいもの。
ただ・・・。
過去には株価のメドがあります。
それはバブル崩壊以降何回も株価は下落してきたからというのが理由。
しかし上は確かに目途がありません。
30年の歴史をたどってみれば高値ば下落途中の株価。
上向いた時の節や壁など探しようがないですし、30年の時間は長すぎます。
リーマンショックの時も60年移動平均を持ち出してきと御仁がおられましたが、今度は何を持ち出しても効かないかも知れません。
なぜなら上昇基調の節目ではバブル時高値の38915円しかないから。
ココが罫線屋さんの弱いところ。
レンジ相場では豊富に数字が出てきますが、ワープ相場ではメドが出てきません。
ある程度、移動平均やボリンジャーなどが平時に戻るまではメドの話などできないのでしょうか。
「どこまで上に行くかわからない」はむしろ正直な気持ちなのかも知れません。
「経験はあるけど未体験ゾーン」という印象。

以下は今朝の場況。

「ワクチン好感」

週明けのNY株式市場はNYダウとS&P500は反発。
NASDAQは6日ぶりに反落。
好材料はファイザーのワクチンの治験。
参加者の9割超で感染予防の効果があったとの報告を好感。
「深刻な副作用も起きておらず、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可の承認を申請する方向」との見方だ。
また「強力な経済対策が続くとの見方も多く、潤沢なマネーが株式に向かった」との声も聞こえる。
JPモルガンは「S&P500の2021年初見通しは4000ポイント、年末は4500ポイント」とのレポート。
コロナの打撃の大きかったボーイングやウォルト・ディズニーの株価は10%以上上昇。
レジャーや金融、エネルギー関連の株価も急騰。
原油価格が急伸し、エネルギー株を押し上げた。
一方、コロナ渦で収益が伸びると期待されていたアマゾンやズームなどは下落。
「NYダウの上昇幅は一時1600ドルを超えており、834ドル高では物足りない」という声もある。
原油先物は8%上昇。
NY連銀消費者調査で失業を巡る見通しは改善。
ただし将来的に失業した場合の再就職を巡る見通しは悪化。
今後1年間に失業する可能性があるとの見方は前月の16.6%から15.5%に改善。
ただ新型コロナウイルス流行前の2月(13.8%)の水準までには至っていない。
また、今後失業した場合、再就職できるとの見方は、前月の49.9%から46.9%に悪化。
2014年4月以降で最低となった。
10年国債利りは0.923%。
2年国債利回りは0.174%。
新型コロナウイルス感染症ワクチンの高い効果を発表したことで、円を売ってリスク資産を買う動きが拡大。
ドル円は105円台前半。
SKEW指数は127.41.
3日連続での130ポイント割れ。
恐怖と欲望指数は40ポイント→52ポイント。

「Sturm und Drang(疾風怒濤)」

週明けの日経平均は寄り付き243円高。
終値は514円高の24849円と5日続伸。
6月16日の1051円高以来の上場幅。
一時600円超の上昇で25000円にあと38円まで迫った。
5日連続で3ケタ高。
日足は5日連続の陽線。
TOPIXも5日続伸だが年初来高値はまだ遠い。
日経ジャスダックは4日続伸、東証マザーズ指数は反発。
東証1部の売買代金は2兆6493億円。
8日連続の2兆円超え。
値上がり1399銘柄(前日1367銘柄)。
値下がり695銘柄(前日714銘柄)。
新高値122銘柄(前日66銘柄)。
新安値9銘柄(前日1銘柄)。
騰落レシオは97.19(前日89.94)。
NTレシオは14.77倍(前日14.67倍)。
今年最大値。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
右肩上がりの25日線(23599円)からは△5.26%。
4日連続で上回った。
右肩上がりの75日線は23207円。
横ばいの200日線(22003円)からは△12.89%(前日△10.57%)。
10%プラスかい離は限界ではなく加速となった。
(昨年12月17日が△10.57%だったがこの時は3日だけの滞在だった)。
右肩上がりの5日線(24052円)から△3.27%。
4日連続で上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲16.836%(前日▲15.837%)。
買い方▲8.206%(前日▲8.921%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲11.755%(前日▲8.499%)。
買い方▲16.098%(前日▲17.714%)。
空売り比率は35.1%(2日連続の40%割れ:前日37.3%)。
空売り規制なしの比率は7.6%(前日7.3%)。
日経VIは21.40と低下。
日経平均採用銘柄の予想PERは22.99倍(前日23.36倍)。
前期基準では18.61倍。
EPSは1080円(前日1041円)。
225のPBRは1.14倍。
BPSは21789円(前日21718円)。
225先物採用銘柄の益回りは4.35%(前日4.28%)。
配当利回りは1.87%。
東証1部全銘柄だと予想PERは25.64倍。
前期基準では20.44倍。
東証1部全銘柄のPBRは1.25倍。
ドル建て日経平均は239.98(前日234.89)。
連日の年初来高値更新。
東証1部単純平均株価は25円高の2265円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
東証1部売買単価は2157円(前日2096円)
東証1部時価総額は642兆円(前日633兆円)。
週明けのシカゴ225先物終値は大証日中比580円高の25440円。
高値25900円、安値24365円。
225先物大証夜間取引終値は日中比710円高の24570円。
気学では「押し込んでも戻す日。悪目買い方針良し」。
水曜は「大いに高いと反落する。逆の時は翌日強し」。
木曜は「相場が分岐する日。足取りに注意肝要」。
金曜は「下寄りすると戻し、上寄りすると押し込む日」。
拡散しているボリンジャーのプラス2σが24310円。
プラス3σが24665円。
完全に上抜けたのは昨年12月13日以来のこと。
一目均衡の雲の上限が23197円。
5日連続で雲の上。
勝手雲の上限は23439円。
下限は23338円。
4日連続で勝手雲の上。
勝手雲は明日に黒くねじれる。
RSIが70.97。
RCIが68.96。
「6月8日以来の6連騰。6月3日まで7日連続日足陽線」に挑戦。
思い出すのはバブル時の「円高、債券高、株高」のトリプル高。
80年代のトリプルメリットは「円高、低金利、原油安」だった。
今日も「Sturm und Drang(疾風怒濤)=理性に対する感情の優越」の一日の気配。

《今日のポイント11月10日》

(1)週明けのNYダウは834ドル高の29157ドルと反発。
   高値29933ドル、安値29130ドル。
   上昇幅は一時1600ドルを超えた。
   NASDAQは171ポイント安の11723ポイントと6日ぶりの反落。
   高値12108ポイント、安値11720ポイント。
   S&P500は38ポイント高の3548ポイントと反発。
   高値3645ポイント、安値3548ポイント。


(2)ダウ輸送株指数は285ポイント高の11900ポイントと3日ぶりに反発。
   SOX指数は1.32%安の2495ポイント6日ぶりに反落。
   VIX指数25.67(前日は24.86)。
   シカゴ225先物終値は大証日中比580円高の25440円。
   高値25900円、安値24365円。
   225先物大証夜間取引終値は日中比710円高の24570円。
   ドル円は105.37円。


(3)日経平均終値は514円高の24849円と5日続伸し29年ぶりの高値水準回復。
   6月16日の1051円高以来の上場幅。
   一時600円超の上昇で25000円にあと38円まで迫った。
   5日連続で3ケタ高。
   日足は5日連続の陽線。
   TOPIXも5日続伸だが年初来高値はまだ遠い。
 
(4)東証1部の売買代金は2兆6493億円。
   8日連続の2兆円超え。
   新高値122銘柄(前日66銘柄)。
   新安値9銘柄(前日1銘柄)。
   騰落レシオは97.19(前日89.94)。
   NTレシオは14.77倍(前日14.67倍)。
   今年最大値。

(5)右肩上がりの25日線(23599円)からは△5.26%。
   4日連続で上回った。
   横ばいの200日線(22003円)からは△12.89%(前日△10.57%)。
   10%プラスかい離は限界ではなく加速となった。
   (昨年12月17日が△10.57%だったがこの時は3日だけの滞在だった)。
   右肩上がりの5日線(24052円)から△3.27%。
   4日連続で上回った。

(6)空売り比率は35.1%(2日連続の40%割れ:前日37.3%)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは22.99倍(前日23.36倍)。
   前期基準では18.61倍。
   EPSは1080円(前日1041円)。
   225のPBRは1.14倍。
   BPSは21789円(前日21718円)。

(8)ドル建て日経平均は239.98(前日234.89)。
   連日の年初来高値更新。

(9)拡散しているボリンジャーのプラス2σが24310円。
   プラス3σが24665円。
   完全に上抜けたのは昨年12月13日以来のこと。
   勝手雲は明日に黒くねじれる。
   「6月8日以来の6連騰。6月3日まで7日連続日足陽線」に挑戦。
   思い出すのはバブル時の「円高、債券高、株高」のトリプル高。
   80年代のトリプルメリットは「円高、低金利、原油安」だった。
   今日も「Sturm und Drang(疾風怒濤)=理性に対する感情の優越」の一日の気配。
  (櫻井)。