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2020年11月、100年ぶりのパンデミック、日経平均は29年ぶりの25,000円

鈴木 一之

2020/11/11 07:30

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日経平均が25,000円にタッチしました。29年ぶりの高値です。

29年前の1991年と言えば、私はまだ生まれておりません(うそです)。30才になろうとしているところです。

30才の私はおおいに悩んでいました。証券会社の株式部に所属してマーケットにたずさわっていましたが、株価はこの先どうなるのだろうと動揺と不安の毎日でした。証券市場にとって長く続く暗黒の時代の幕開けにたたずんでおりました。

80年代バブルは相場の上では2年前に終わりを告げていました。「終わりを告げていた」というのは今だから言えることで、当時はまだ明確にはわかっていませんでした。1989年の大納会に株価は絶頂のピークに達して、高揚感のうちに年が明けて、1990年の大発会から株価の凄まじい下落が始まりました。

結局のところ1990年の1年間は、終わってみれば年初の頂点から10月の安値まで▲48%もの歴史的な下落を記録しました。その後に起きたことを知っている今ならわかるのですが、当時はそれでも何が起きているのかはっきりとはわかりませんでした。

機関投資家の名だたる戦略家でも、「日経平均で3万円以下の水準は割安だから買い」と堂々とインタビューに答えていました。そうして始まった1991年です。

29年前、誰もかれもが株式投資で損失をこうむり、土地の価格もますます下がり、銀行の経営基盤は足元から蝕まれていきました。多くの上場企業が消えてなくなり、世界最大の預金残高を誇った日本の銀行は、今も意気消沈したままです。絶頂期に数兆円を売買していたファンドマネージャー諸氏は今どこで何をされているのでしょう。

「失われた10年」という表現はいつの間にか「失われた20年」に変わり、今では「失われた30年」に変わりつつあります。小泉改革、アベノミクスとさまざまな改革の試みがなされましたが、変わったようで何も変わっていないようにも感じます。

そうしてたどり着いた29年ぶりの日経平均25,000円です。100年ぶりの「パンデミック」の年、コロナ危機の年に株価がこの水準に達するとは。。。プレーヤーの顔ぶれは確かに変わりました。変わったもの、変わらないものを目を凝らして見つけ出してまいりたいと思います。
(スズカズ)