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相場には著効

松下 律

2020/11/13 08:20

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ファイザー効果

 新型コロナのワクチンが本当に実用化されるかどうかはしばらく経ってからでないと分からないのですが、株式相場には即効かつ著効があったようです。


 米大統領選の結果を気にすることが多かったのですが、実際には超金融緩和下でコロナワクチン実用化近し、ということで株価が世界的に大幅に上昇シフトした、というのが今週の(おそらくは先週からの分も含めて)上昇相場の実相だったのでしょう。


 トランプ大統領は、ファイザーが大統領選挙の投票日以前にニュースを発表する勇気を持たなかった、と恨み言ののようなツイッターを投稿したようですが、もしファイザーが投票日前に今回の発表をしていたとしたら、トランプ氏がすんなりと再選されていたのかもしれません。


 ワープスピード計画でワクチン開発を進めていたのは外ならぬトランプ政権であったわけですし、ファイザーの同計画への関わり方の濃淡は分かりませんが、ワープスピード計画に沿ったワクチン開発であったことは確かでしょうから、それはトランプ大統領の手柄でもあったはずです。トランプ氏は残念なことをしたものです。


 トランプ大統領の不運は別として、株式相場はファイザーのワクチン治験の結果を聞いてまさにソアーと言いますか、世界的に一斉に舞い上がった感があります。


 日本株で見ますと、大統領選挙前であれば、日経平均のイメージはじり高ながらそのレンジとしては、2万3500円プラスマイナス1000円くらい、というものだったでしょう。


 それが今では、ワクチン効果で2万5千円プラスマイナス1000~1500円くらいになっている感じです。(日経平均のみが先物主導で突出して上昇した原因については、投機筋の先物買戻し、いわゆる45日ルールに急かされて、といった感じもするのですが。)


 もちろん、世界的な超金融緩和と財政の支出増が前提ですが、今週月曜日と水曜日の米国株市場の大きな動きを見ていますと、パンデミックバブル相場はまだまだ続きそうだ、という感を強く持ちます。おそらくこれからも、バーチャルエコノミー関連株とリアルエコノミー関連株が時折主役交代しながら全体として強調相場を演じるのでしょう。


米民主党との付き合い方

 過去数代の米大統領を振り返りますと、どうも米国の政権が民主党だった時は日本と米国の関係が必ずしもうまく行かなかった、という印象を持ちます。


 カーター大統領の時はその後のレーガン大統領時代の日米関係とは比べ物にならないくらい関係が希薄だったように思いますし、カーター政権の対北朝鮮融和政策によって日本が難儀したと思います。


 クリントン大統領時代は、まさに日本パッシングとハイテク摩擦で日米間は険悪な関係だったでしょう。


 オバマ大統領の時代になって米国の対中政策が変更されたようで、日米同盟関係が強固になる方向に動き出した感はあるものの、どうも米民主党と日本は相性が良くないようです。


 米国の時期大統領は正式には未定のままでしょうが、バイデン氏が大統領になることはほぼ決まりでしょうから、日本は今後米民主党とどう付き合って行くか、いろいろ知恵を絞らなければならないのでしょう。


 米民主党の中には、サンダーズ上院議員、オカシオコルテス下院議員など、社会主義を信奉するリーダー達がおそらく相当の数いると見られます。そうしたリーダーたちが反資本主義的な政策を推し進めることがなければいいが、といった懸念もあります。


 日本では安倍氏から菅氏への首相交代があったのですが、もし今まだ安倍氏が首相であったとしたら、民主党バイデン大統領との関係はかなり微妙なものになっていたのではないか、という感じを私は持ちます。


 安倍前首相はすっかり健康を取り戻したと伝えられています。健康を取り戻した安倍氏という政治家が、これから4年と予想されるバイデン政権での日米関係に一定の影響力を持つことができそうな状況に勇気づけられる気が私はするのです。


2020年11月13日

証券アナリスト

松下律