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バブル相場はこうして作られた

中嶋 健吉

2020/11/26 07:48

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25日の日経平均株価は場中に26700円を超え、前回のバブル相場の起点となったブラックマンデー直前の1987年10月14日につけた高値26646円を抜いた形になっています。 当時は1985年9月のプラザ合意により極端な円高が進行し、対応策として金融、財政の両面から大幅な緩和策が取られ、余剰資金が株式市場に流れ込み89年末までのバブル相場に繋がります。 バブルを発生させた金融、財政政策に関しては改めて解説しますが、今回はその結果、当時の投資家がどの様な投資行動をとったかを見ていきたいと思います。 現在の急騰する市場を前に、バブル相場の再来と騒ぐ意見がありますが、過去と比較して現在がバブルにほど遠い水準であることが分かってもらえるかと思います。 以下は個人的な見解です。

【バブル相場の期間】
  • 1987年10月14日 日経平均株価26646円⇒1989年12月29日38915円
    この2年強間に日経平均は12200円強の上昇を演じます。
  • 1989年末のPERは68.4倍 配当利回りは0.45% と未知の水準です。
  • 異常な水準を説明する為、に土地の含み益を計上して計算するQレシオの考えが導入され、当時Qレシオは0.6倍だったので1 倍まで買えるとされた。

【相場を押し上げた銘柄】
  • 日経平均採用の20程度の品薄株が指数を押し上げます。 主な銘柄としては片倉、志村化工、東京ドーム、合同酒精、東洋製缶、松竹、高島屋、松坂屋ETC
  • 89年12月には片倉1社で日経平均を500円押し上げます。

【株価上昇の背景】
  • 1988年9月に日経平均先物が導入。 外資系証券中心に日本人の知らないところで裁定取引が始まります。
  • 裁定取引では品薄株も均一に買われるため、
    品薄株の株価が急騰し指数を押し上げる⇒上がるから買う⇒買うから上がる の繰り返しに。

【相場を支えたバイプレイヤー】
  • 銀行、信託銀行、事業法人の参入。 既に簿価の安い株を保有しているため、高い株価への投資は簿価の押し上げになります。 それを避けるため本体勘定から切り離して運用できる、特別金銭信託(特金)、ファンドトラスト等を設定します。 その資金の流れは
    1985年       9兆円
    1987年       30兆円
    1989年       46兆円

【インデックファンドの登場】
  • 指数だけ上昇するため運用成績では指数に勝てなくなり、連動するインデックファンドブームに
  資産の動向は
     1986年末      2000億円
     1989年末       9兆円

この様に品薄株が作った指数だけが乱舞する展開になっていました。 ちなみに当時の日本を代表する 大手都銀の三菱、住友。三和、DKB、富士等、東電、三菱重工などは揃って1987年10月に高値を付け、1989年末までに日経平均が更に1万2000円以上上昇したにも拘わらずその高値を超えることは有りませんでした。

さて現在はバブルでしょうか。
(中嶋)