Logo stockvoice

ブログ:Onevoice

気になる話題(中国新幹線建設)

中嶋 健吉

2021/05/13 08:34

63bb8f1f bbe1 4cb5 b2c9 d949c0883e6a castphoto14 nakajima
中国の新幹線(高速鉄道)は2007年に営業を開始、2020年末の総延長距離は38000キロを誇っています。一方日本の新幹線は前回の東京オリンピックが開催された1964年にサービスを開始、半世紀をかけておよそ3000キロの総延長距離になっています。中国は14年で日本の10倍以上の距離を建設したことになり、国家の威信をかけたすさまじさが分かります。

更に2020年の8月には国有企業の国家鉄路集団が、新幹線の総延長距離を2035年までに現在のほぼ2倍の7万キロに伸ばすと発表、その総投資額は少なくとも4兆5000億元(約70兆円)と巨額にのぼります。更に今年の全人代では向こう5年間で1.5万キロの建設を行うと発表し、計画を追認した形になっていました。5年間で150000キロ、年間3000キロになりますので、1年で日本の新幹線の総延長距離を作り上げる壮大なものです。

しかし最近中国メディアのバイドゥーが、中国の新幹線は北京―上海間を除きすべての路線で赤字、負債総額は5.6兆元(約93兆円)になると、これ以上の建設に批判的な記事を出したのです。7月の中国共産党創設100周年を前に、国家プロジェクトの新幹線建設を批判することは、何か政治的な意図がない限り考えられないことです。 そして新幹線建設予算の大幅な減額発表です。

此処から話題が飛びますが、アメリカのアフガニスタンからの撤退に中国が過敏になっていると言われています。各種マスコミが同じように報道しているアメリカの戦略は、アフガンでの余計な出費を無くし、その費用のすべてを対中戦略に投入するというものです。 

中国としてはこのアメリカの物量戦略に対抗するうえでも、国内での無用な出費を抑えたいのかもしれません。このアフガンですが、1979年にソ連が突然に侵攻し、ソ連は其の駐留費の増大、アメリカとの軍拡競争、1980年モスクワオリンピックの西欧諸国ボイコットによる威信低下1986年のチエルノブルイ原発事故等を通じ資金枯渇により崩壊した経緯があります。中国がソ連の崩壊を教訓として身を固めるのも当然でしょう。
米中の本格的冷戦の始まりかもしれません。
(中嶋)