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Sell in May?

松下 律

2021/05/14 08:20

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SQを前に急落

 GWの連休明け3日間で日経平均の上昇幅は706円、その後昨日までの3日間の下落幅は2070円、でした。まさにセル・イン・メイだったか、といった感じでしょうか。


 昨日の日経平均の終値は27440円、昨年末の日経平均は27444円でしたから、今年の上昇分を昨日時点でほぼすべて失った計算です。

とはいえ、昨年の大納会での東証トップの挨拶の中の、「あっさりと27000円を上回った」というコメントを思い出せば、日経平均の水準はまだそんなにひどいものではない、ということになりそうです。


 今年を振り返りますと、日経平均は2月16日の高値30714円を高値として、ここまでで4回2000円規模の下げを経験しています。


 この間のチャートを見ますと、上値と下値が徐々に切り下がっていますので、日経平均は全体として、昨年春のコロナショック以降、特に11月から今年2月中旬までの上昇トレンドを描いた局面とは明らかに違うものになっている、と見るべきなのでしょう。


 ただ、今週の大幅下落に対しても、ファンダメンタルズの悪化から来る相場下落、という感じはあまりしないように思います。


 もちろん、米国経済が回復順調でややインフレ気味になっており、米政策金利の引き上げにつながるかもしれない⇒高PERのハイテク株下落⇒日本株下落、といった連想が働くこととか、日本の場合はコロナ感染者数の増加が心配、といったことはあるのでしょうが、企業業績は明らかにコロナショックから立ち直りつつありますし、日本でもこれからワクチン接種が本格化することは確実ですから、この先半年から1年後の経済状況が非常に懸念される、といったことでもなさそうです。


 今週の下落もどちらかと言えば今年2月の下落局面と同じ性格のもの、ただし、買われ過ぎて来た半導体関連銘柄とか、ネット関連企業の株価は、米国で一部議論された「フロス」だったので、少しきつい下落を見るのかもしれない、といったところではないでしょうか。


 今週の大幅下落は、投資の観点から見れば、買われ過ぎて「フロス」状態にまでなっていたグロース株を一部売っていた、という人から見れば何の問題もなし、売ってポートフォリオを軽くしようと思っていたのだが、し損なっていた、という向きに残念な相場だった、というところではないでしょうか。


 一方、投機の観点から見れば、この下げ(ショートポジションを取ることで利益をあげられた状況)を活用できたかどうか?で、満足、か、あるいは地団駄踏む思い、か、大きく分かれるのでしょう。


決算と株価の反応

 3月期決算会社の決算発表が今日でほぼ終わります。今回の決算ではさまざまな驚くようなことが起きました。企業によって明暗が鮮明だった、ということもありますし、発表された数字(実績と見通し)に対する株価の反応もなかなかに複雑なものでした。


 トヨタは2兆円を超える最終利益を計上してさすがの貫禄でしたし、見方はいろいろあるもののソフトバンクGの5兆円近い利益は驚くべきもの、と言えると思います。


 今日の放送でも投資と投機の観点をはっきりさせた上で発表される決算と株価の反応を見てみたいと思っています。


2021年5月14日

証券アナリスト

松下律