Logo stockvoice

ブログ:Onevoice

3連休を前に

松下 律

2021/08/06 08:20

D5718516 997a 49b1 b8ed 3b901c12c91b castphoto15 matsushita

決算プレー

 今週は大所の4-6月決算が発表された週、ということでさまざまな「決算プレー」が見られたと思います。


 一時は、よい決算が出れば材料出尽くしで「売り」、悪い決算が出たらやはり「売り」ということで、とにかく売りの材料にされるという感じだったのですが、さすがによいものは買い、悪いものは売る、といった「ふつうの」反応が主流になりつつあるようです。


 売りで儲ける、という発想からしますとやは流動性があって値動きも激しい日経平均先物のショートで取れれば重宝、ということでしょうから、売りが日経平均先物の売り中心に出て来るのは自然なのかもしれません。


 4月以前であれば、前場で下げると後場に日銀の日経平均型ETFの買いが入る、ということで売り方は警戒しならが売ったのでしょうが、もう日銀の買いは(ほぼ)入って来ない、ということで、売り方は安心して売れるということもあるのでしょう。


 日経平均型では売られる、ということを反映して、指数間の値動きがずいぶんと変わって来ている、と見ることもできそうです。


 日経平均を見ますと、今にも売り崩されそうな感じがするのですが、TOPIXで見ますとそれほどでもない、とか、日経500指数の動きが日経平均と違っている、といったことが感じられます。


 日経平均のチャートを見ますと、小動きになって煮詰まった感じに見える、ということで、しばらくは夏枯れ相場が続くとしましても、どこかで大きく(上か下か?)動く局面が到来するのではないか、と思わせる動きでもあります。


 コロナの感染者増、中国の規制の動き、米国経済指標の動向、等々、相場の動きを不安定にさせそうな材料が多くあります。じっくり腰を落ち着けて投資ポジションを増やす、といった状況ではなさそうですが、トレーディング・チャンスを窺うという立場からすればけっこうエキサイティングな局面なのかもしれません。


ミーム・バブル

 アメリカの株式市場を見ますと、世界で突出して時価総額が大きくなっているのは事実で、これはバブルに違いないと思う人がいても少しも不思議ではありません。


 1980年代の日本株のバブル相場を何と名付けるのが適当か?と考えてみますと、資産バブル、とか、新人類ファンドマネジャー相場、とか、特金・ファントラ相場、とか、いろいろに言えると思うのですが、私の感じでは、新人類トレーダーが作り上げたバブル相場、というのが一番しっくり来ます。


 今のアメリカ株がバブルであるか、あるいは、バブルに向かって突き進んでいるとしますと、それにどんな名前を付けるのがふさわしいか・・


 私は、ミーム・バブルと呼ぶのがけっこう有力な感じがしています。


 金余りの中で主として個人が、インターネットを経由して情報収集して、新しいインターネット証券で株を買ってバブルを作り上げている、といった感覚だからです。


 彼らは主力株から構成されるETFや投資信託も買いますから、GFAMといった銘柄も恩恵を受けてバブルに向かって進むことができています。


 また、海外からの資金流入もミーム・バブルの後押しをしてしまっています。


 ネット経由で注目を集めて株価が上昇する銘柄をミーム株などと呼ぶわけですが、このミームという言葉、と言いますか、概念と言いますか、はけっこう面白い気が私はしています。


 ミームという言葉(meme)の語源は、模倣を意味するギリシャ語由来のmimに、接尾語の-emeを付けて、遺伝子(gene)のような語感の言葉にしたのだそうです。(1976年、動物行動学者のリチャード・ドーキンスによるとのことです。)


 人々が模倣によって文化の拡散が起きる場合、遺伝子のように作用してひとびとの行動を引き起こすものを「ミーム」と呼ぶ、といった感じでしょう。


 株式がブームになる「元」といった見方をするとしますと、投資や投機における「ファッション」といった言い方もできるのかもしれません。


 アメリカ株の高値のかなりの部分は、アメリカ株は素晴らしい投資対象だ、という「ミーム」が作り上げているように思いますGAFAMを素晴らしいと思う気持ちもミームのせい、ロビンフッドを革新的な証券会社と評価するのもミームのせい、ということになるのでしょう。


2021年8月6日

証券アナリスト

松下律