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売り方主導

松下 律

2021/08/20 08:20

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困ったもので・・

 日米の株価はそれぞれ明後日の方向に進んでいる、というわけで、日本はそれが上向きではないので投資家と買いポジションを持っている人にとっては何とも腹立たしいと言いますか、残念なところです。


 新型コロナのデルタ株感染がひどい、という意味では日米のみならず全世界同じようなものだろうと思います。


 ワクチンの接種率でも日米の差はずいぶん縮まって来たというのが事実だと思います。新規感染者数は日米ともにひどいですが、決定的な差はなさそう、という意味でアメリカ株の一昨日までの連続史上最高値更新は、明後日の方向の感がありますし、日本企業の業績回復がかなりしっかりしていることからしまうと、日本株の不振は明後日の方向の感が強くします。


 内閣支持率が低下しており、中国の経済政策不安もあってアジア株が安くなっており、日本も確かにアジアの一国、ということもあるのかもしれませんから、全く理解に苦しむということでもないのかもしれませんが・・


 いずれにしましても、要するに日本株は需給が悪い、ということに尽きるのでしょう。


 しかしながら、昨日一昨日と、米国株も下落気味の動きになって来ました。上がる時は付き合わず、下がる時は倍付き合う、といったことにならなければいいのですが、米国株が下がってざまあみろなどと言っていられないところが困ったものです。


 それにしましても需給の悪さを背景に売り方が元気になっているのでは、と思わせるところがありそうです。


 今週の月曜日の相場、日経平均は終値で先週末比400円以上下落したわけですが、売り方の「根拠」がよく分からないという印象でした。(よね・・)


・売り方 アフガン政権崩壊で米株がうまくすれば大暴落になる ⇒ 日本株は売り崩せるかもしれない ⇒ 先物を売る


・買い方 地政学リスクが何となく心配だから少し買いポジを減らしておこう、あるいは、アフガン情勢などあまり関係ないと思うが、まずは様子見 ⇒ 買い手控え、となって、下げる、と。


 結局月曜日の米国株相場は下げなかった、どころか史上最高値示現となったわけですが、ほとんど何の影響もなさそうなアフガン情勢ですら、日本株の売り材料にできるかもしれないと思う人たちが日本株相場を動かしているのか、と思うと明るい気分にはなれないでしょうね。


 その後、米株は昨日のFOMC議事録公開で下げたのですが、テーパリングが米株の下落要因になるというのであれば、それはある程度納得の行くことではあります。


 話は飛びますが、昨年大きな話題となったキャシー・ウッド氏率いるETFに対して、大物投機家が大量のプットオプションを購入したというニュースがありました。どこかで大きく下げることを期待しての行動なわけですが、売りポジションを取られたキャシー・ウッド氏がファンドの投資の中の中国エクスポージャーをなくした、というニュースも出て来ました。なかなか面白い応酬です。


金融リテラシー

 「お金に関する知恵や能力のことを金融リテラシーと言うのだそうです。」


 「金融商品や金融サービスの選択、将来の生活設計などで適切に判断するために、最低限身につけるべき金融や経済に関する知識や判断力などを指し、社会人として経済的に自立し、より良い暮らしを送っていく上で欠かせない生活スキルとされています。」のだそうです。


 具体的に、と考えてみたいのですが、「他人から聞いて自分で決めて行動する」ことになるのが現実の社会生活であり自分の行動規範でしょうから、その観点からいろいろピックアップしてみます。


・他人から聞く、の観点から、

1. 情報、ニュース、データを収集する。 ⇒ インプット

2. 他人の意見や見解を収集する。 ⇒ インプット


 ここで重要なことは、収集能力ということになります。


・自分で決める、の観点から、

1.インプットされたものを分析して自分の行動に結び付ける。 ⇒ アウトプット

2.他人の意見や見解に振り回されないように気を付ける。


 ここで重要なことは、行動に結び付ける意思決定ということになります。


・学習と経験

 当たり前と言えば当たり前でしょうが、インプットにおいてもアウトプットにおいても、自分でこれでいいという領域に達するには多くの時間を掛けた学習と数多くの経験が必要、と言えるだろうと思います。


 インプットするための情報収集だけでもそうとうな時間数を掛けないといけないのでは、という気もしますし、自分の金融リテラシーの水準をある程度以上にするのはたいへんな気もします。


 では、ということで、自分が信頼できると思える専門家に自分の資産形成と資産運用を任せるというのが時間の節約には大いに有効と言えるのかもしれません。


 自分の期待する投資信託を使って資産形成のために長期・分散・積立を実行する、などがあたかも自分の金融リテラシーが十分に高いのと同様の成果をもたらす工夫なのかもしれません。


 ただ、少なくとも投機の観点からすれば、ある程度の時間と手間を掛けて収集した情報・ニュース・データを自分の理性と知性と良識を用いて「常識的に判断して行動」すれば、大きな失敗はしないし、運が良ければ大きな成果を手にできる、という感じが私にはします。


2021年8月20日

証券アナリスト

松下律