Logo stockvoice

ブログ:Onevoice

ようやくウィズ・コロナへ

松下 律

2021/09/03 08:20

D5718516 997a 49b1 b8ed 3b901c12c91b castphoto15 matsushita

アノマリー破り

 先週ぜひ触れようと思っていたのですが、月末安のアノマリーのことを言い忘れたのを放送終了後に思い出しました。


 実際にはようやく月末安のアノマリーが崩れたわけですが、9月月初から二日間も上昇ですから、何か変化が起きたのかなと思わせるような動きとも思えます。


 世界各国でコロナ対策は違っているのですが、大別するとゼロ・コロナを目指す国とウィズ・コロナを目指す国に分かれるようです。


 わが国はどちらなのか、よく分からないところもあるのですが、おそらくはウィズ・コロナを目指しているように見えます。(ゼロ・コロナは現実的でない、ということなのでしょう。)


 ウィズ・コロナの肝はワクチン接種による集団免疫の獲得(完全ではないにしても、医療を守れる程度に)ということになろうかと思います。


 ウィズ・コロナで何とか経済が動くようになれば、コロナ前の経済状態に戻れるということで、株価は金融緩和の分だけコロナ前より高くなった状態を保てる、といった構図が描けるのでしょう。


 日本株の場合、デルタ株への対処がひょっとするとうまく行かないのでは、という懸念から4月から7月にかけてやや不調に陥ったものの、ようやくウィズ・コロナ路線に戻りつつある、という見方でいいのではないかという気がしています。


 とはいえ、いわゆるK字回復の状態は続いていますから、経済ファンダメンタルズと株価との関係を考える際には、なぜこんなに景気がいいのか?ということと、なぜこんなに景気が悪いのか?ということを同時に考えながら相場を見ていく必要がありそうで、なかなかに難しい感じです。


 中国経済は回復に陰りが見えて来ているようですし、米国経済もスローダウンという言葉がこれから増えそうな気配です。


 中国の経済政策が混乱の引き金を引いて、一時的に株式相場がパニック状態になるといった事態も今秋は想定しておく方が無難なような気はします。


今年ここまでの振り返り

 今年ももう8か月が経過したわけですが、いくつかの指標の今年ここまでの騰落を見ておこうと思います。


・日経平均      27444円 ⇒ 28543円 +4.0%


・ジャスダック平均  3719ポイント ⇒ 3992ポイント +7.3%


・マザーズ指数    1196ポイント ⇒ 1120ポイント -6.4%


・DJIA        30606ドル ⇒ 35443ドル +15.8 %


・NASDAQ       12888ポイント ⇒ 15331ポイント +19.0%


・円ドル相場     103円 ⇒ 110円 7%ほど円安


 米国株は豊富な資金流入でバブルまっしぐら、日本株は見劣り、といった図式ですが、ここからの動きを考えますと、日本株が米株を追いかけそうといったようにも思えます。


 割高な米国テック株がどこかで大きく下げる、といったことが起きないとも限りませんので、秋相場はけっこう油断ならない推移を想定しておくべきかと思いますが、日本がウィズ・コロナ状態で落ち着きを取り戻すにつれて、需給が徐々に買いに傾くことが多くなるような気がします。


 引き続き、日々のニュースや発表されるデータに反応しながら進む相場になると思いますが、(いつもそうですが)数か月スパンの変動も意識しておくべきだということを忘れないようにします。


2021年9月3日

証券アナリスト

松下律