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その先は増税?

中嶋 健吉

2021/09/09 07:47

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ポスト菅の争いが混沌として来ました。株式市場は誰が選ばれても大型の景気対策、コロナ対策、の二つを外しての政権構想は無いと踏んでおり、新首相への期待が株価高騰を支えています。新首相は就任早々に対策を打ち出し、先ずはその実行力を示す必要があります。

更に世界に目を向けると一つの傾向が見えます。例えば米国の場合、トランプ大統領が掲げてきた新自由主義、つまり市場が総てを決める「市場原理主義」から、バイデン政権の「成長の果実は各利害関係者に公正に分配されるべき」との分配重視政策に変貌しています。現在下院では既に決議された、子育て・教育支援などに向こう10年で3.5兆ドルを支出する財政政策の具体的な振り分けを各種委員会で審議しています。最終的に総額が減らされる可能性があるものの、採択に近付いています。基本になる考えは富の再分配で、財源は主に富裕層への増税になります。

中国でも習近平主席の唱える「共同富裕」の考えから、富の再分配が具体化しています。労働市場での所得の格差是正、税制の見直し、自主的な社会への還元(富裕層に寄付を促す)など具体的です。法治ではなく人が決める人治が基本の中国では、当局に睨まれる事を恐れすべてが粛々と進むでしょう。

日本でも小泉政権下から続いてきた、新自由主義=市場原理主義も菅政権の終焉と共に見直しの気運が出ています。特に岸田候補は「果実は関わった関係者に分配されるべき」として分配政策を支持しています。高市候補も基本政策は大きな政府であり、政府主導で経済を活性化させた上での、富の分配を目指しています。そして財源として証券関係の増税を示唆しているのですが、投資家=富裕層との考えなのでしょうか。

富の再分配の掛け声の前では、増税に対して100%否定しがたい面もあります。
しかし増税が先行する事は無いため、やはり株式市場の関心は先ずは政策が経済および企業業績を、いかに活性化させるかを見極めることになります。増税を容認し得る、新首相の政策を期待したいものです。
(中嶋)