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「アベノミクス」の検証が問い正す

鈴木 一之

2021/09/22 07:37

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連休明けの昨日(9月21日)、日経平均が3万円の大台を割り込みました。大騒ぎです。夜7時の報道番組ではそれをトップニュースで伝えたほどです。

株価の変動がお茶の間に、リビングに、キッチンに、生活の至るところ、とにかくどこにでも瞬時に飛び込んできます。それもほとんどの場合、値下がりしたケースです。株価が大きく上昇したことがニュースになることはごくまれです。悲劇はニュースになり、幸せな話題はニュースではありません。

立憲民主党が「アベノミクス」の政策効果を総括しています。株価の上昇に貢献しただけで、格差や貧困の問題の改善にはつながらなかった。むしろ格差を拡大させただけで、そのために日本はいまだに混迷から抜け出せていないとして、経済政策としては失敗だと断じています。

証券市場の末席に職を得ている私自身の立場としては、株価の上昇を促しただけでもよしとする部分はあります。しかし平均的な日本人のひとりとして、日本全体では何も変わっていない、まるでよくなっていないという批判の部分にもうなづけます。

増税もけっこうです。国の財政を立て直すため、将来世代に禍根を残さないため、あるいは年金の財源を確保するためであれば、増税も仕方ありません。受け入れます。

しかしここでの問題は、税金の使い道がまったくもってでたらめだという点です。社会のあらゆるシーンに歴然と残っている利権構造を残したまま、ただ増税だけを行っては何も変わりません。消費税の増税分がまるで社会保障費の補充に使われていません。それだけは勘弁してくれ、というのがこれまた平均的な日本人の率直な意見だと思います。

ひるがえって自民党総裁選。このような利権構造の象徴でもある「桜を見る会」、「森友学園問題」、「加計学園問題」への追及を今後も行ってゆくのか否か、各候補には態度をきちんと表明してもらいたいものです。

安倍政権を居抜きで継承した菅政権は一切の追及を行いませんでした。それが政権継承の条件だったのかもしれないとうがって考えてもしまいます。今後も「追及しない」という候補が勝つのであれば、日本の変化はさほど期待できません。株式市場は二極化相場をますます強めてゆくことでしょう。
(スズカズ)