Logo stockvoice

ブログ:Onevoice

下がったのか、変動したのか・・?

松下 律

2018/12/28 08:15

D5718516 997a 49b1 b8ed 3b901c12c91b castphoto15 matsushita
  今年も大納会となりました。

  いつも番組をご覧いただきありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。

  

トレンドフォロアーの売りで・・

 今年は10月以降に大幅で継続的な下げに見舞われた相場でした。この下落をどう位置付けるか?いろいろ考えさせられるところだと思います。


  「慎重に見極める」、と言うだけであれば簡単に尤もらしく言えてしまうのですが、株式運用の場合、ポジションをどのような状態にして「見極める」かによって評価損益が大きく変動してしまいます。評価損が大きくなれば平静ではいられないのは当然です。(例えば、追証が発生すれば対処が必要になってしまいます。)


  実際、保有株式ゼロの状態で「見極める」のと、株を目一杯買った状態で「見極める」のでは、評価損益が天と地ほど違って来ます。さて、現実にどのように対処しておけばいいのか?大いに迷うところです。


 私の結論は、少なくとも現時点の見通しからすれば、運用資産のリスクの程度が「基本方針の近傍の水準」であることを条件に、静観+短期トレード対処、という戦術でオーケーというものです。


 現時点の状態は、来年企業収益が大きく落ち込まないのであれば株価は割安、というものです。崩壊する恐れのあるバブルがないかどうかを確認して、そうしたバブルがないのであれば、株式相場は投機筋の動きによって大きく変動するとしても、90年台の日本のバブル崩壊、2000年のネットバブル崩壊、2008年のリーマンショック、のような大きな下げ相場につながる恐れは大きくない、と思うことができそうです。


バブルがあるとすれば

 振り返りますと、株式が本格的下げ相場に至った局面では必ず何らかのバブル崩壊がありました。(と言いますか、大きな下げ相場の前に必ず「バブル化の暴騰相場があった」のです。)


1.1990年代日本の下げ相場 → 資産バブル崩壊

2.2000年春からの下げ相場 → ネット関連銘柄の株価バブル崩壊

3.リーマンショック → サブプライムバブルの崩壊


 加えて、そうしたバブル崩壊に対して、政府や金融当局の対応がまずいと相場下落に拍車をかけてしまいます。


 現時点で株価がバブル状態にあるとはとても思えませんが、仮に「何か崩壊しそうなバブル」があるとするなら、来年以降に日経平均が1万円を意識するような下げ相場を覚悟しなければならないかもしれない、ということもありえます。そういうバブルがあるのかどうか・・


 一部には、企業の負債(社債)が高水準であり、バブル崩壊に至るのではないかと懸念(売り方からすれば期待)があるようです。注視すべき事柄であろうと思いますが、デフォルト続発といったバブル崩壊に至るものなのかどうか疑問というのが今の認識です。そのシナリオに賭けよう、という気になるかどうか・・


 他にも、相変わらずの中国バブル崩壊、EUの崩壊、中東の地政学リスク、などの懸念が考えられますが、どうなのだろう?という程度のものばかりな気がします。


来年への期待

 私は来年への期待として以下のことを願っています。


1.いわゆるアベトレードからの脱却: 金融緩和 → 円安・株高、にはもう期待できないでしょうから、(できれば)国内投資家主導による株高に期待したいと思っています。


2.大規模な自社株買いによる需給の改善: わが社の株価がこれこれ以下になったら自社株買いでいくらでも買う、と宣言すれば、その株価以下にはなりません。(自社株買いプット。)


3.強固な企業収益基盤の確立: 来年が踊り場的な推移になるにしましても、将来に亘って8%以上とか10%以上のROEを確保するという経営者の強い意思が示されること。


 皆様、どうぞよいお年をお迎えください!


2018年12月28日

証券アナリスト  

松下律