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恩讐の彼方

櫻井 英明

2019/02/05 07:29

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人類は悪い方向へ進まないというのが相場観の大前提。

もし相場が悪化し株価が下落するとしたら、それは次のステップのための準備。

そんな思考法は間違っていないでしょう。

そうでなければ、地球そのものあるいは人類社会は進化しないはずです。

そういう壮大な相場勘も必要です。

今日とか明日だけを考えるというか見るから、しばしば相場予測は間違うもの。

あるいは先のことを見ていても、その結果をなかなか深く考えない傾向。

経済指標の発表スケジュールには詳しくても中身は吟味しないというような風潮。

しかもその経済指標そのものの信頼性は薄いもの。

中国のGDPや米雇用統計、あるいは厚労省の不適切統計などが代表例でしょう。

そこに相場動向の根拠を持ってくるから見間違えるのかも知れません。

そうではなく、リズムを感じることのほうが大切。

あるいは信用動向、裁定動向などのキャッシュの動きの方が重要です。

単に投機筋の動向などを追い求めるのではなく、市場指標の公表数字だけを見つめること。

経済統計ほどはいい加減ではない筈です。

たとえ週間遅れの数字でもそこに真実はある筈。

個々人、各機関投資家の動いた軌跡が市場の売買動向や指標。

何を考えこの結果になったのか。

そしてこれからどう考えるのか。

日夜これを考えることで相場観は磨かれてくるに違いありません。


どうしても株を買わなければならない需要というのは少ないもの。

一方でどうしても株を売らなければならない換金需要は多いです。

だから株価は上昇に時間を要し、下落は瞬時に訪れます。

万有引力の法則が働いているわけではありません。

需要の差が株価の時間軸の差となっているだけ。

どうしても株を買わざるを得ないのは機関投資家の勤めて運用受託をしているサラリーマンが大半。

個人にとって「どうしても」はレア。

これは結構重要なポイント。

格言では「上げ100日、下げ3日」。

似たようなのは「天井三日、底百日」。


1月第3週金曜は今年初の「西向くサクライ」。

熊本に向かったら金曜の日経平均は上昇。

そして言っていたのは「勝手雲は31日に白くねじれ」。

加えれば「2月1日は株高のアノマリー」とも。

すべて根拠は希薄。

過去の経験則の延長線上でしかありません。

でも、それなりに市場がそういう動きをすることもあります。

コレがいわゆる「理外の理」ということ。

「理外の理」とは「普通の道理や常識では説明のできない不思議な道理」。

あるいは「普通の道理では判断することの出来ない難しい道理」。

つまり「理外」は理屈だけでは説明のつかないこと。

「相場は必ずしも通常考えられる理屈通り計算通りには動かないこという意味」とされます。

昔の証券会社の株式部や市場部など「理外の理」の典型みたいなもの。

「調査部」とか「リサーチセンター」などど相容れそうもない話題ばかりでした。

しかし、真面目な経済指標を使った相場予測よりもこの「理外の理」みたいな予測の方が好きな人は多かったです。

数字だけで予測を結論付けることができないのが相場でもあります。

「理屈に当たり、相場にはずれる」という格言の通り。

別の格言では「理と非との中にこもれる理外の理、株の高下の源と知れ」。

自分の経験則による「理外の理」をたくさん持つことでできれば、相場は更に楽しく面白くなるでしょう。

しかめっ面で数字をこね回すから相場は縁遠くなるもの。

罫線だって紙芝居と思えば、ややこしくなくなるでしょう。

難しく語る話の多くに本質はないものです。

あるIR担当者の言葉は「人に優しくわかりやすいIR情報の発信に努める」。

もっとも、「儲かれば何でもいい」というのがおそらくは投資家側の本音なのでしょうが・・・。


市場関係者とか投資家さんというのは職人さんのようなもの。

アチラコチラに右顧左眄するのではなく泰然自若。

自信と誇りと情熱をもって相場に対峙しなくてはなりません。

頑固に相場を見続けること。

終わりのない旅を日々続けること。

誰も見つけていない法則やシナリオを描き続けること。

これは結構キツイことです。

しかし原料や製法にこだわるのが職人さん。

あるいは技術や製品にこだわり続けるのが職人さん。

ある意味で完璧なこだわりの世界です。

市場は職人の世界なんて考えたこともないという人も多いでしょう。

そんな域に達するまでは途方もない時間がかかるのも事実。

そしてそれでAIに勝てるとも思えないのですが、どうしてもそう思ってしまいがちです。


「サンバイオ(4592)。 2年かけて10倍、3日で半値、4日で3分の1。

でも、お疲れ様と言いたい。

また、どこかで暴れるときもあるでしょう。

それまでじっくり養生して下さい」と市場関係者。

相場を彩ってくれた銘柄に感謝の心。

その銘柄で大損をしているとなかなかそんな気持ちになれるものではありません。

しかしこの感謝の心というのは悪くありません。

「株塚」とかいう名前で祀ることも悪くないでしょう。

相場は永遠に続くものでもあります。

教訓は2つ。

一つはアノマリー。

「仕手株急騰は安値から10倍まで。理由は10倍で仲間割れ」というのがあります。

まさに10倍になると不思議と下がることは多い気がします。

今更仕手筋などおらず、仲間割れもないでしょうが、アノマリーというのは面白いもの。

もう一つは「ストップ高した銘柄はその後どこかで上昇する。 あるいは何回かストップ高する」。

これらの教訓を忘れないことが大切です。

加えれば・・・。

「サンバイオ。 スタート時点の1000円台前半まで下がるとしたら最短で営業日10日。

2年かけて石積みしたものが10日で崩れて元に戻ってしまいます。

まさに賽の河原の石積みみたいなものです」。

深いです。

「相場はあなたの都合には あわせてくれません。

相場と会話をしてください。

相場と仲良しになってください」。

この市場関係者の言葉も深いです。


月曜朝7時15分からの兜町での「朝活」。

聞いてみたのは「ホンマルキとハナマルキの違い知ってますか」。

会場はシーン。

「では誠備は?マルキは?」。

誰も知らない世界と化してました。

仕手株なんて既に失われた言葉。

記憶の彼方の世界でもあります。

これは証券市場の世代交代の印でもあるのでしょう。

良いことや悪いことが混在しているのが相場の歴史ですが歴史は消えつつあるということ。

当然ながら「仕手」なんて言葉は市場から消えました。

そのうち「手振り」とか「手張り」なんて言葉も消えるのでしょう。

きれいになった市場にはきれいな相場が似合うようになってくるのかも知れません。


「100%儲かる指示を出すAIに従いますか?」の質問に「ハイ」と答える人は少しづつ増えてきました。

でも「全資金をAIに任せますか。 あるいは半分はAI、半分は自分の判断にしますか?」と伺うと・・・。

ほぼ全員が「半分は自分の判断で投資したい」。

これが本音。

相場にはやはり「生き様」が必要ということ。

相場に人生を投映している投資家さんは多いということ。

相場は常に「恩讐の彼方」と言えるのかも知れません。



以下は今朝の場況。

「5年連続でのスーパーボウルアノマリー崩れに期待感」


週明けのNYダウは175ドル高と続伸。

昨年12月上旬以来ほぼ2カ月ぶりの高値となった。

「アップルなど主力のハイテク株が軒並み買われ、相場上昇をけん引」との解釈。

朝方は利益確定売り先行。

一時80ドル超下落した場面もあった。

ただFRBは金融引き締めを急がない姿勢。

米中の閣僚級の貿易協議もが合意に向けて前向きな姿勢。

これらを再認識し取引終了にかけて上昇幅を拡大。

終値は高値圏のままだった。

「相場上昇の勢いが強く投資家心理が強気に傾いた」という声が聞こえる。

特にハイテクセクターの上昇が目立った格好だ。

マイクロソフトとアップルは2.5%以上上昇。

NASDAQは反発。

昨年12月上旬以来の水準を回復した。

S&P500は4日続伸。

一方で原油先物価格の下落を背景にエネルギーセクターは軟調展開。

VIX(恐怖)指数は15.73まで低下した。

グーグルの持ち株会社アルファベットが発表した10~12月期決算は最終損益が89.48億ドルの黒字。

ただ営業利益は7%増の82.03億ドルで市場予想(86億ドル)を下回っての着地。

時間外取引でアルファベットの株価は約4%下落。

週末の第53回スーパーボウルはAFCのペイトリオッツがNFCのラムズを13対3で破り2年ぶりに王者となった。

アノマリー的にはAFCのチームが勝ったことから株安が警戒される。

ただ2018年まではスーパーボウル・アノマリーと正反対の展開。

「アノマリーが4年連続で破られるなら今年の米株は上昇となりそう」という逆解釈も聞こえてきた。

10年国債利回りは2.72%と上昇。

ドル円は109円台後半。


「モヤモヤを払拭したい火曜日」


週明けの日経平均は小幅高ながら3日続伸。

寄り付き43円高で終値95円高は4日ぶりの日足陽線。

ただ「金曜の高値を超えず上値が重い印象」との声。

2000年ITバブル高値を抜ける苦しみという見方もある。

TOPIX上昇率1.07%に対して日経平均上昇率は0.46%。

日経平均は重い。

しかし値上がり1888銘柄、値下がり203銘柄は「よくできました」の格好。

値上がり14銘柄は今年最高。値下がり12銘柄。

騰落レシオは119.80まで上昇。

120を越えればたぶん弾みがつくだろう。

「TOPIXは直近高値を上回っており、日経平均も追随するかが注目される」という見方もある。

しかし結論は「モヤモヤ」だ。

NT倍率は13.21倍。

25日線からは2.6%のプラスかい離。

200日線からは5.7%のマイナスかい離。

松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.330%。 買い方▲12.905%。

売り方買い方が逆転すれば相場は復活の狼煙となる。

マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.502%。 買い方▲22.276%とまだきつい。

空売り比率は42.7%。

やや低下したとはいえ39日連続40%超。

日経HVは14.3、日経VIは17.23。

日経平均採用銘柄のPERは12.04倍でEPSは1234円。

PBRは1.11倍。

シカゴ225先物終値は大証日中比30円高の20880円。

高値20895円、安値20740円と狭いレンジでの展開だった。

日経平均の今年のザラバ高値は金曜の20929円。

昨日の前場高値は20922円。

因みに2000年4月の高値は20833円。

この動きは20年近い「恩讐の彼方に」のようだ。

気学では「不時の高下を見せる日」。

水曜は「戻り売り方針の日。逆に高いと翌日安し」。

木曜は「初め高いと後安し」。

金曜は「前場安いと後場戻す日。突っ込み買い良し」。

(櫻井)。