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ブログ:Onevoice

アメリカ大統領の弾劾

中嶋 健吉

2019/03/07 08:03

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毎度お騒がせのトランプ大統領ですが、腹心だった顧問弁護士の議会での暴露証言で、弾劾訴追の可能性が取り沙汰されるようになってきました。 さてその弾劾ですが、一般的には以下のプロセスを踏むようです。


  1. 下院が訴追 
  2. 下院の過半数の賛成で上院へ 
  3. 上院では事実上の裁判が行われる
    下院代表が検事、陪審員は上院議員全員、裁判長は連邦最高裁長官 
  4. 三分の二の賛成で弾劾決定 
  5. 最終的には罷免の是非を問う2度目の採決を行う 

歴史を振り返ると1867年に当時のジョンソン大統領が、大統領権限の範囲をめぐり下院と対立、下院で弾劾決議を受けるが罷免にはなっていません。


ウォーターゲート事件のニクソン大統領も、下院で弾劾決議されましたが、その直後自ら辞任した為上院の裁判は行われませんでした。不倫問題のもみ消し疑惑のクリントン大統領も、上院の弾劾裁判まで進んだものの無罪が確定し罷免を免れています。


今回のトランプ大統領の場合、下院では民主党が過半数を握っている為、下院での決議の可能性は否定できませんが、一方上院は共和党が過半を握っているので弾劾は免れるとの見方が一般的です。問題は株価への影響ですが、ニクソン大統領のケースでは辞任前に株価は大きく下落しています。しかし時期的に第一次石油ショックと重なった為、不安心理が増幅した側面もあります。反対にクリントン大統領の場合は、経済が好調だったので株価への影響は殆ど無かったと指摘されています。


現在のアメリカは極めて経済が好調なため、過去の例からトランプ氏にはフォローの風が吹いていますが、対中貿易摩擦の行方次第で風向きの変化も考えられ、予断は許されないようです。 

(中嶋)