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グレタ・トゥンベリさんのこと

鈴木 一之

2019/05/08 07:49

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令和元年。文字に書いても発音してもとても心地よい響きです。

令和相場の初日となった昨日、「タリフマン」トランプ大統領の中国に対する関税引き上げが急浮上しました。それによって世界中で起きた株価急落の流れに東京市場も巻き込まれています。

令和相場2日目の本日は、株価ばかりでなく円高も進行し、昨日よりもさらに「リスクオフ」の流れが強まっています。世界のどこかでひとつでも不都合な事態が発生すると、突如としてスイッチが切られます。スイッチオフ=リスクオフで株価は全世界が一斉に売られます。

反対に何かのきっかけでスイッチがどこかで入るとスイッチオン=リスクオンとなって、世界中の株価がいきなり、それこそほとんど同時に上昇します。前回は3月31日(日)に発表された中国の3月製造業PMIの好転がきっかけでした。

問題は、世界の「何」が「どのように」変化したときに「オン」になるのか、「オフ」なのかがまるでわからないことです。雇用統計や原油価格などこれまで重視されてきた伝統的な指標にはさほど反応しなくなりました。使い古されたツールに対する感応度は急速に低下しているようです。

このようなマーケット参加者の変化は、環境規制を訴えるグレタ・トゥンベリさんの行動とも相通じるような気がします。

グレタ・トゥンベリさんは15歳。スウェーデンの学生です。昨年8月に国会議事堂までひとりで自転車で行って、「気候のために学校でストライキをしよう」という抗議活動をひとりで行いました。

そこから欧州の小・中・高校生の間で「気候のための学生ストライキ」が急速に広がりを見せました。隣国のノルウェーやドイツを中心に40か国以上で、金曜日になると子どもたちが学校を休んでストライキに参加しています。今年に入って日本も含め世界中で報道され、いまなお広がりを見せています。

気候変動が地球環境に与える影響に関してはすでにあらゆる方面で報道されています。米国のアル・ゴア元副大統領の「不都合な真実」が世界的なベストセラーになったのは2007年のことです。

あれから12年がたち地球環境を取り巻く状況は何が変わったのでしょうか。海洋プラスチック投棄の問題が新たに浮上し、モンスーンやハリケーンの被害はますます拡大し、絶滅危惧種は動植物合わせて100万種に達しています。

気候問題が本当に地球環境に影響を与えるのは、今の子どもたちが大人になってからです。大人はいま目の前のことに手いっぱいで、とても未来のことにまで気が回りません。ところが本当に気候問題で影響を受ける子どもたちは選挙権を持たず、大人が決めるやるべきこと、あと回しにすることのスケジュールに従うほかありません。

グレタ・トゥンベリさんの行動や子どもたちの声にもっと耳を傾けるべきです。どこから変化が起きるのかわかりにくい世の中になりました。だからこそ新たに始まりつつある変化には、それが多少受け入れにくい事柄であってもできるだけ注意を寄せるべきです。
(スズカズ)