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株式の取引にはその人の生き方が投影される

鈴木 一之

2019/05/15 07:46

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株式を取引すると、その人の生きざまがくっきりと表れます。

短期売買がよいのか、長期投資の方がよいのかという問いには答えはありません。どちらがよいというものではなく、どちらが自分の投資スタンスに合っているかすべてです。そしてそれは人の生き方にかなり関わってくることになります。

長期・短期という視点のほかに、順張りか逆張りかという選択もあります。買いを入れる時に上昇トレンドに乗っている銘柄を買うのが順張り。それとは反対に下落トレンドにある銘柄を買うのが逆張りです。ここ数年間は順張りが圧倒的に有利で、逆張り(「コントラリアン」とも呼ばれます)は成果としてはかんばしものではありませんでした。

2012年暮れに自民党が政権与党に復帰して以来、足かけ8年にも及ぶ景気の拡大が続いています。実感はありませんが戦後最長です。その間、株価は基本的に上昇トレンドの中にありました。順張り派が安定して収益をあげられたのはこれが最大の理由です。

いま景気の拡大が大きな曲がり角を迎えています。日本では「景気後退」の定義が明確には定められていないので、いつから、どの分野から景気が後退したのか、転換点ではいつも議論が紛糾します。今回もまた同じような状況に陥りつつあります。

内閣府が発表した3月の景気動向指数が下向きの動きを示しています。基調判断は6年ぶりに「悪化」とされました。「景気動向指数」という統計データは、景気の方向性を判断する際に最高度の重要性を持っていますが、先行も一致もかなりの部分が鉱工業生産の動きによって決まります。

その鉱工業生産指数は、製造業のものづくりの活発さを測る指数なので、中国や米国など海外主要国の動きが大きくかかわってきます。関税が引き上げられ海外市場の動きが鈍る、あるいは経済の不透明度が増すと製造業の生産や設備投資がとたんに委縮し、鉱工業生産が低下し、それが景気動向指数を押し下げます。

6月には各国首脳がG20で大阪に結集します。ここで米中首脳会談の機会がもたれ、貿易交渉になんらかの妥協策が見いだせるか。逆張りで行くか、順張りに徹するか、5~6月の過ごし方が問われるような時間帯が続きそうです。景気の転換点では株式投資の運用成果も変わり、その人の生き方が問われることになります。
(スズカズ)