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ブログ:Onevoice

舞台上のアーティストよりも、メイクさんに惹かれるというクセ

鈴木 一之

2019/07/10 07:45

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ものごとの裏側に回り込んで見てみたいという衝動にとらわれます。白鳥が優雅に水面上に浮いていられるのは、水面下で水をかいているためです。その水面下の足かきを見てみたいという衝動です。

表面的に目に見えているものは世の中のごく一部でしかなくて、本質的な部分は目に見えないところに隠れている。当たり前のことですが、気をつけていないとつい忘れてしまいます。

夏が本格的に始まる直前、今ごろの季節、日米ともにプロ野球の世界ではオールスター戦が行われます。野球選手としてチームのレギュラーポジションを獲得するだけでもたいへんなのに、スター中のスターが選ばれる大舞台で、連続三振を取ったり、剛速球投手からホームランを打ったり。時代のヒーローになるには才能もありますが、その裏側には隠れた不断の自己鍛錬の日々があります。

私はアウトドア派ではなく、疑いの余地なくインドア派です。それゆえに、地下街が好きです。全国どこへ行っても地下街に遭遇すると、ついうろうろと歩いてみたくなります。迷子になるまで歩きます。地下街はワンダーランド、ひとつの自治区です。

その地下街の裏側が知りたくて、エレベーターで表示されている最下層階のさらにその下の階に行ってみたり、用もないのに監視ルームや管理室をこっそりのぞいてみたり、裏側を探索してみます。鉄道の大きな駅や空港や新築ビルでも、入っていったら怒られそうなギリギリのところまで、行けるところまで入ってみたりします。

ホテルの部屋に入って洗面所の水道栓をひねると、当たり前のように熱いお湯が出てきます。それが不思議でなりません。どのようにしてお湯が出てくるのか、毎度のことながら洗面所の鏡の前でしばし固まって考えます。ホテルの見えないところにある給湯システムや空調、ガス、換気ダスト、電気系統、それらがトータルで誰かがメンテナンスしていて、すべてがうまく機能しているのだと思うと、くらくら目まいがします。

大病院のシステム、巨大なショッピングモールから、スターバックスコーヒー、マクドナルドの店舗、スーパーの食品売り場のバックヤード、目に見える華やかな部分の裏側には、必ずや目に見えない広大な部分があって、その領域に対して無性に心が惹かれます。

株式市場でもついそういう銘柄に目が行ってしまいます。アズビル(6845)とか、JALUX(2729)とか、椿本興業(8052)とか。要するに好みの問題です。脚光を浴びるアーティストよりも、メイクさんや大道具さんに惹かれるという、このクセは治りませんね。
(スズカズ)