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ブログ:Onevoice

ゆるキャラの「ゆるさ」が日本を救う

鈴木 一之

2019/07/17 07:57

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日本には世界に誇れるモノがたくさんあります。1000年を超える王朝と武家の歴史と文化、南北に広く長くまたがる地域それぞれの伝承芸能、ノーベル賞受賞者を輩出する科学技術、四季折々の風景と海の幸、山の幸、それらを生み出す澄んだ水と青い海、青い空。その自然に触発された俳諧、短歌の詩情。

特別な観光名所ではなくても、ローカル線の無人駅を降りたすぐ目の前に、いくらでも日本の良さを見つけ出すことができます。なにげない普段の暮らしの中にありがたいもの、美しいものがごく自然にたたずんでいて、そのさりげなさを日本人の一人として誇りに思います。

そしてもうひとつ、「ゆるキャラ」です。世界に誇る日本発の文化にぜひともゆるキャラを加えたいと思います。日本では何か大きなプロジェクトを立ち上げる時、必ずといってよいほどゆるキャラが生み出されます。

世界を見回すとマスコット的なキャラクターや人形はいくらでも存在します。オリンピックが開催されるたびに主催国は大会マスコットを作成し、大リーグの球団にも必ずチームのマスコットがいたりします。しかしそれらと「ゆるキャラ」は少しニュアンスが異なります。

日本のゆるキャラの偉大なところは、「ゆるい」という点です。この「ゆるさ」という価値観がいつ頃から日本では尊ばれるようになったのでしょうか。厳密に調べたわけではありませんが、おそらく2000年代に入ってからのことでしょう。

バリバリ働いて生活の向上を目指して、明日は今日よりも必ずよくなる成長する、と素直に信じていられた80~90年代に、「ゆるい」という価値観はほとんど存在していなかったように思います。

それが社会の閉塞感が強まった2000年代半ば~後半から、この「ゆるさ」が尊ばれるようになりました。どうしようもなくなって、何かにすがりつきたくなるような時に、かつては演歌がありました。今はSNSがあります。その谷間に「ゆるさ」をまとったゆるキャラが生まれたのではないでしょうか。

今また日本では生産性の向上が求められています。急いで成果を出す器用さと「ゆるさ」との間合いを測ってゆくのは意外とたいへんです。たいへんですがこれからはそれを成し遂げなくてはなりません。

私の好みは、くまモン(熊本県)は揺るがないとして、バリィさん(今治市)、みきゃん(愛媛県)、しまねっこ(島根県)、です。りそにゃ(りそな銀行)もいいですね。ぜひともラグビーW杯か東京五輪で、全員集合してもらいたいものです。
(スズカズ)