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予想の線の利下げ

松下 律

2019/08/02 08:20

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対する株式・FX相場の反応

 米時間7月31日のFOMCで決定した0.25%の政策金利の引き下げは、まさに予想の線の規模だったでしょう。


 で、市場の反応は?となったわけですが、「イベント通過、材料出尽くし」で株価反落、ということであればふつうだったのでしょうが、市場の大きな反応は決定の発表直後ではなく、FRBパウエル議長の記者会見をきっかけに起きたようです。


 パウエル議長の発言=今回の利下げが今後も続くとは限らない→米株下落・円ドルレート、ドル高


 日本株について見ますと、予想では、


・米金利引き下げ→円高→日本株下落


というシナリオが多かったと思うのですが、実際に起きたことは、


・追加利下げに消極的→円安、しかし、時間外の先物は米株につられて下落→東京市場では、円安を受けて日経平均急回復


 トランプ大統領が「期待」したように今後も積極的な利下げが続く、となれば、米株が急騰といったこともあったのかもしれませんが、予想以上に米国株式市場の参加者たちは冷静だった、というのが私の感想です。


 まだまだ楽観一色となるには時間が必要なようで、今後出て来るソフト、ハードデータと、トランプ発言などに反応するという相場展開が続くのでしょう。


 事実、昨夜の株式、FX相場では、トランプ氏の対中追加関税(第四弾)発言をきっかけに、大幅な円高+225指数先物下落が起きています。


 日本株は現状では基本的に需給が悪いことが買い方にとっては大問題(売り方にとっては有利な環境)なわけで、一度下がると戻すのに苦労するという状況のようです。


 日本企業がある程度以上のROEを保つ、自社株買いが地道に実施される、個人が「資産形成」目的で、イデコ、NISA などの仕組みを積極的に活用して日本株を買う、といったことが進行して行けば、徐々に需給は好転して、やがて「株価が上がりやすい」市場になって行くと思ってはいます。


米株バブルの可能性

 とりあえず現時点では、米国の株式市場参加者は割と冷静だなという印象を持つのですが、利下げ、資産圧縮の前倒し終了、IT関連株への市場参加者の興味、などを見ますと、米株のバブル化現象がやがて起きるのではないかというきにならなくもありません。


 これからトランプ政権は、あるいは次の大統領選挙で民主党が勝つとして、その民主党政権も、巨額のインフラ投資を目指す可能性があるでしょう。米国の財政事情からすれば、巨額のインフラ投資には制約があるはずですが、MMTなどという重宝な理論もあるわけで、政権がそれに乗るということもあるかもしれません。


 そうなれば、米経済は好調→株価は上昇→バブル相場到来の可能性、という図式になるでしょう。


 米国株式がバブル相場を演じるとすれば、どんなものになりそうか?いくつか思い浮かぶことはあります。


・ここから2年近く、2021年末辺りに向けて市場全体がバブル化する活況相場があり得る。(2021年末にNYダウ38,915ドルで大天井、などとなったら、何やら因縁めいていて面白いですね。)


・ITによる経済の活性化とか、関連企業の収益向上、が囃されてバブル相場到来、というシナリオでしょうね。


・個別銘柄では、PERが数百倍などという天文学的な株価水準のものが続出する。2000年のネットバブル、昨年のプラットフォーマー株バブルのようなものが多数出て来るということです。


・市場全体では、平均PERは25倍を上回る辺りでしょうか。


・個別株で、時価総額が2兆ドルを超えるものが出て来るかも。(マイクロソフト、か、アマゾン、か・・クラウドの勝者として評価されて・・というようなことはありそうですね。)


米株がバブル相場になる時、日本株がどうなりそうか?

 さすがに、日本株がまったく追い付かない、などということはないでしょうね。日経平均も、3万円を超えるくらいの上昇は見せてくれるのではないかと思います。


令和元年8月2日

証券アナリスト

松下律

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