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「夏にご用心」を越えて

櫻井 英明

2019/08/06 07:27

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8月というのは市場関係者にとって印象の良くない月らしいです。
先日の電子端末の記事は「魔の8月に突入する日本株」。
「海外勢売りや株価最悪の記憶」がサブタイトルでした。

日本株の良くないアノマリーがそろう8月になった。
年初来パフォーマンスが海外に見劣りする中、今年も「魔の8月」が繰り返される可能性がある。
海外投資家は2010年以降、毎年8月に売り越し。
最も多く売り越したのは15年で1兆1582億円。
日本株売買代金の5?7割を占める海外勢の動向は株価に影響を与える。
この9年間のTOPIXの8月騰落率平均はマイナス2.8%と12カ月の中で最低だ。
8、9月はファンドの運用上のターニングポイント。
期待できないと思った銘柄は見切り売りのような圧力もあるのではとの観測がある。

そんなコメントが紹介されていました。
あるいは「さえない月になるのではないか」という予想の声。
一方で「海外勢が既に足元で売り越しを続けていることやPBR1倍近い株価などからダウンサイドリスクも乏しい」。
結論のない「魔の月」論でもあります。

そういえこの電子端末は昨年もこう紹介していました。

TOPIXの年初来騰落率は7月30日時点で5.5%高。
先進24カ国でスペインと最下位を争っている。
先行きを楽観視する向きは少ない」。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのチーフ通貨ストラテジスト、サイモン・デリック氏のリポート。
「1970年以降で比較的危険な月の一つと証明されている月は8月」と指摘。
同氏はこの期間に月間ベースでNYダウが急落した50回のうち7回は8月だった。
これら7回の下落率は平均8.9%だという。

アノマリー的には「夏枯れ相場」
市場は閑散期に入り、出来高は縮小、株価は軟調となる傾向。
5月に売った資金を、値下がりの顕著な夏枯れ時期にまた投入する、というイメージもあります。
「8月後半の円高」で突然予期せぬ材料により大きく相場が動くというアノマリー。
これを投機筋が円買いによって狙う「8月は仕掛け時」という説。
逆に「サマーラリー」(夏休みで薄商いゆえに値が上下にぶれやすくなるというのもあります)
あるいは「ヘッジファンドの45日ルールによる軟調」。
アメリカ国債の利払い(8月15日)で円安。
米国債利払いの円への換金売りで円高(8月16日)。
お盆の週に上昇すれば8月月足陽線。
お盆の週に下落なら月足陰線。
結局どうととも取れるアノマリーの乱舞。
最近は聞かれなくなったスタジオ・ジブリのアノマリー。
今年の夏は8月16日「千と千尋の神隠し」。
23日「崖の上のポニョ」。
30日「天空の城ラピュタ」。
幸いに「魔女」と「トトロ」は登場しません。

今年こそは使わずに、と思っていたのが「夏にご用心」のポエム。
一部の投資家さんからは「まだですか」の声。
昨年は7月23日に使ったのですが、今年は我慢していました。

改めて・・・・。

「夏にご用心」

夏は株価の脇を甘くするわご用心
為替が株価の裾をくすぐるのよご用心
それでも相場から離れなれない
悩ましげな悩ましげな円高くれば
誰かが不意に売付けするかも
あぶないあぶない
夏は本当にご用心 
春の高値のあとが
眩しく見える夏の後場

夏は危険な相場みたくなるわご用心
板がくちびる寄せてささやくのよご用心
それでも相場などやめられない
キラキラしたキラキラした値動きの下
素敵な株に誘惑されそう
あぶないあぶない
夏は本当にご用心
熟れた株価の化粧
こぼれて落ちる夏の後場

敢えて使ったことで株価底打ちにつながれば・・・。
逆アノマリー期待ってやつでしょうか。


著名アナリストフィリップ・フィッシャーのフィッシャーの「株を売る3つのタイミング」。
(1)最初の株式購入時の判断が誤っていた場合
(2)環境・企業の変化により買うべき企業の条件を満たさなくなった場合
(3)もっと有望な企業を発見しそちらに乗り換える場合。

現状で考えてみたらどんな推論ができるのでしょう。

以下は今朝の場況。

「それでも200日線がサポートしてくれている」

週明けの5日のNY株式は大幅続落。
主要株価指数の下落率は今年最大となった。
NYダウは5日続落。
前週末比767(2.9%)安の25717ドルトと6月5日以来2カ月ぶりの安値で終えた。
背景は「貿易摩擦が激化するとの懸念から運用リスクを回避する動き」との解釈。
NYダウの下落幅は今年最大で2018年12月4日以来ほぼ8カ月ぶりの大きさとなった。
アップルが5%強下落するなど中国への収益依存度が高い銘柄などに売りが膨らんだ。
中国商務省が「米国からの農産品の購入を一時停止する」と発表。
米中の対立が深まり長期化は避けられないとの懸念が拡大した。
NASDAQは6日続落し6月6日以来の安値。
「対中制裁関税第4弾」にはノートパソコンやスマートフォンが含まれるており半導体セクターが下落の主役となった。
もっともNYダウは一時960ドル超の下落だったが、引け際に200ドル余り下落幅を縮小。
ここ数日の引け際の戻しは継続した。
ISM非製造業景況感指数は53.7と市場予想に反して前月から1.4ポイント低下。
低下は2カ月連続で16年8月以来2年11カ月ぶりの低水準。
「米中貿易摩擦の悪影響が製造業から非製造業まで広がってきた」との見方だ。
10年債利回りは午後に下落幅を拡大し1.71%と約2年10か月ぶりの水準。
ドル円は106円を挟んで推移。
NYダウの200日線(20556ドル)、S&P500の200日線(2790ポイント)、NASDAQの200日線(7552ポイント)がサポートラインではある。
FRBのパウエル議長が7月31日に利下げした時のコメントは「長期的な利下げサイクルの始まりではない」だった。
「市場に催促される形で大幅利下げに追い込まれる可能性が出てきた」という指摘もある。
ダウ輸送株指数は334ポイント下落。
SOX指数は4.26%下落。
VIX(恐怖)指数は6.98ポイント(39%)上昇し24.59。
SKEW指数は3.95ポイント下落し113.30。
恐怖と欲望指数は前日の36→22ポイントに低下。
ほぼ年末年始の水準だ。
25を割れこんできたということは反発ゾーンという解釈もある。
3市場の売買高は約94億株と拡大(直近20日平均は68億株)。

「PBR1倍割れ攻防戦」

日経平均は寄り付き178円安。
一時573円安があって大引け366円安。
2日で819円の下落となり7月18日以来の21000円割れとなった。
財務省、日銀、金融庁の三者による情報交換会の開催は「気休めミーティング」と評された。
それでも安値から200円程度戻した原材料となった。
「日経平均が2万円を割り込むような場合には秋の消費増税なんてとんでもないとの議論が高まる可能性もある」という見方もある。
ドル円は1月3日の瞬間安値まであと1円。
中国人民元は11年ぶりの安値。
「先行きの不透明感はいずれ通過して過去の明確な動きに変化する」と考えてもみたいところ。
これが相場のアヤだろう。
「相場は下げたから上がるものだし、上がったから下がるもの」。
トランプ大統領も会得しているであろうこのセオリーを思い出したいものだ。
東証1部の売買代金は2兆5151億円と5日連続の2兆円越え。
値上がり196銘柄、値下がり1914銘柄。
新高値17銘柄、新安値518銘柄(金曜は271銘柄)。
新安値だけを見ると「もうそろそろ」の感。
騰落レシオは92.38に低下した。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲6.735%。
買い方▲12.755%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲1.405%。
買い方▲17.490%。
空売り比率は51.5と7月18日の51.2を抜けバッケンレコード。
99日連続の40%超となった。
日経HVは15.7、日経VIは21.41。
日経平均採用銘柄のPERは11.71倍でEPSは1769円。
PBRは1.04倍でBPSは19923円(前日20083円)。
シカゴ225先物終値は大証日中比350円安の20240円。
高値20920円、安値20170円。
ボリンジャーのマイナス3σ(20808円)も割れ込んだ。
25日線(21536円)からは3.9%のマイナスかい離。
マド明け2日。
「3空に売りなし」の格言もある。
一目均衡の雲の下限21052円も割れ込んだ。
勝手雲は白くねじれたが下限は21388円。
気学では「前場高いと後場安の日。吹き値売り方針良し」。
水曜は「変化を起こす重要日。後場の足取りを注視」。
木曜は「前場の足取りに逆行して動く日」。
金曜は「安寄りは買いなれど上放れ高きは売り狙え」。
自然界では南に台風が2個。
台風が過ぎれば空は晴れるものだ。
PBR1倍割れ(19923円)が支えになった欲しいSQ週の火曜日。
(櫻井)。