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中国、中国、2020年も中国です

鈴木 一之

2019/10/30 07:54

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世界的に株価が上昇しています。ドイツのDAX指数、フランスのCAC40が年初来高値を更新しました。米国でもS&P500が週明け早々に最高値に達しました。日本でも日経平均が昨日、瞬間的に2万3000円の大台に乗せました。

米国で長短金利が逆転する「逆イールド現象」が発生し、それをきっかけについ先日まで、世界経済そのものが低迷に向かうという論調がマーケットには渦巻いていました。それが足元では海運株や化学、機械セクターなど、景気動向に敏感に反応する銘柄が物色されています。ドイツは最も景気の落ち込みが激しいとみられていましたが、そのドイツが上昇率では顕著なパフォーマンスを示しています。

何がここまでマーケットの心理状況を変えたのでしょうか。

最大の理由として挙げられるのが米中貿易紛争の好転です。10月11日(現地・金曜日)に米国と中国との貿易協議で、中国が米国産農産品の年間購入額を500億ドルまで広げることで合意に至りました。そこからほぼ3週間にわたって世界の株式市場は上昇し続けています。

政治の舞台裏はよくわかりません。政治は、政治家というそれぞれの背負う選挙区の事情を抱えた人間どうしの交渉ごとであり、グローバリゼーション下の価値観も多様化していますから、理解しようと努力することもむずかしい領域です。先行きを憶測してもあまり意味のある成果は得られません。

昨年から激化している米中貿易紛争の推移を見てゆくと、その時々の局面の変化において重要なカギを握るのが中国の行動です。追い詰められている側の中国がどのような行動に出るか、それが世界の経済とマーケットの反応を決定づけているように見えます。

その中国は、目下のところ国内経済を刺激する政策に出ています。インドのタタ自動車が昨日、7-9月期の決算を発表しましたが、中国での自動車販売が好転して最終赤字が▲21億ルピーまで縮小しました(前年は▲104億ルピー)。傘下のジャガー・ランドローバーが中国での販売が持ち直したことが最大の要因です。

落ち込んでいた中国の自動車販売が持ち直してきた感が強まっています。日本でも自動車および自動車部品株の上昇が徐々に明らかとなってきました。自動車セクターの株価が動き出せば、産業構造的にもすそ野が広いので、恩恵を受ける産業は化学、機械、塗料、ガラス、タイヤ、ゴム、ノンバンクにまで広がります。半導体や電子部品株ばかりでなく製造業の大半に及びます。

やはり中国ですね。まもなく11月に入り、すぐに2020年がやってきます。来年も中国の政策がどちらの方向に向かって動いているか、今後も注意深く見てゆく必要があります。上海に行ってこようかな、と思っています。
(スズカズ)