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久しぶりのまとまった下げ

松下 律

2019/11/01 08:20

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予想通りのFRB利下げ

 昨日の米FRBの金融政策変更(利下げ)が材料としては今週最大のものだったと思いますが、「想定通り」の0.25%政策金利引き下げでした。


 いろいろあっても株式結局は「材料出尽くし」で「一旦」下落、というところなのでしょう。


 日経平均で見れば、8月下旬から3000円弱上昇して、ここからどれくらい反落するのか?あるいは、今週のザラ場高値の2万3千円超えが当面の高値となるのか?今のところどちらとも言えないでしょうね。


 買い方の中には、日経平均が3千円方上昇したのだから、今回はこれで十分、という向きもあれば、もうはまだなり、で、年内2万4千円を期待、という向きもいそうです。


 一方売り方の中には、ここからいよいよ大幅下落だ、という見方の人たちもいれば、ここは単に短期の下落を期待、という人たちもいるでしょう。


 日本は、マクロ景気はよくない、企業業績は今期減益傾向が確実、ということで、株価の上昇は違和感がある、という見方に反論するのは難しいところです。


 そうであるからこそ、8月下旬にかけて売られ過ぎたのであり、ここまでの上昇はその反動(売り方の買戻し中心)というのが真相に近そうです。


 さて、ではここから年末辺りまでを見て、どういった相場見通しなら賭ける価値があるか?とみますと、新規の買いは躊躇する、というのはその通りでしょう。


 仮に買いポジションがあるとすれば、買い持続を「爪を伸ばすな」という目で慎重に見るのか?それともそれでOKとするのか?個人的には、まだはもうなり、ではなく、もうはまだなり、買い方にとって、という感覚を持ちます。


 それにしましても、日銀はほんとうに「ちゃんと何もしない」のだな、と思ったところです。何もやりようがないのかどうか、分からないところではありますが、FRBが利下げして、ECBが緩和強化、という時にフォワードガイダンス修正のみはないだろう、と当てが外れた買い方が恨んだとしたら同情すべきという気がします。(逆に売り方はほっとした、というところでしょうか。)


向こう1年くらいの相場想定

 そろそろ年末に近くなりますし、来年と言いますか、向こう1年くらいの日本株相場見通しを考えておくのもいいかもしれないという気になっています。


 向こう1年くらいの想定、ということですと、私は以下の2点が大いに気になります。


1.株式相場の変動(具体的には日経平均の変動幅)が大きくなっているのは確かですが、向こう1年でそうした変動をどう想定するか?


2.アップルの株価がまたぞろ史上最高値、などという現象が米国では起きており、そろそろ「バブル化」を意識する局面に入りつつある、と見えるのですが、向こう1年で米国株のバブル化をどう想定するか?


 2.については、個人的にはやがて米国株のバブル化を目の当たりにすることになるだろう、と思っています。その際に、日本株にも多少なりとも後押し材料になるはずですから、その局面での日本株の上昇に期待しよう、という気持ちを持ちます。


 1.については、例えば、過去5年を振り返って、「2、3か月で日経平均が2千円幅で上下動したことが何回あったか?」と見てみますと、数えるのがなかなか難しいのですが、私の数え方だと、以下の通りでした。


・2千円幅の上昇 → 11回

・2千円幅の下落 →  7回

   合計      18回


 日経平均は、過去5年で約50%の上昇となっています。(およそ1万5千円⇒2万3千円へと約8千円の上昇。)


 おおまかな計算をしますと、2千円ずつ11回上昇、合計2万2千円上昇、一方、2千円ずつ7回下落、合計1万4千円下落、上昇と下落を合計して、2万2千円ー1万4千円=8千円、で、5年間で8千円の上昇、となります。(大いにラフな計算です。)


 むこう1年くらいを想定しますと、予想は難しいのですが、1年後には今より日経平均が高いところに居そうだ、という気はします。理由は、企業業績が今よりは向上していそうだから、です。


 さらには、上記2.の米国株バブル化がありそう、ということもあります。


 そのように考えますと、向こう1年を見た場合、3か月くらいのスパンで日経平均が2千円幅で上下動する、という相場を繰り返しながら、1年後には日経平均が今の水準より上に居るという想定に「賭ける」という人が居るとしたら、それなりに理解できる、ということになりそうな気がします。


 一方で、「グレー・リノ(=おそらくは、CLO)」が暴れだして、最悪リーマン・ショック級の暴落を引き起こす、というリスク要因を忘れるわけには行きません。


 ただし、私は、リーマン・ショック級の暴落相場がやって来るとしたら、それは米国株がある程度以上のバブル化を遂げた後だろう、と思っていますので、まずは米国株のバブル相場化を想定した投機行動を考えておく方がいいのではないか、と思っています。


令和元年11月1日

証券アナリスト

松下律