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うなぎの匂い

櫻井 英明

2019/12/03 07:14

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過去10年間の日経平均株価を振り返ると、年度前半は横ばい圏で推移。
年度後半は上昇基調で推移するアノマリー。
9月末から翌年3月末までの騰落率。
過去10年間の平均はプラス10.6%。
上昇確率は8割(10回中8回上昇)。
1970年度まで遡っても平均騰落率はプラス6.4%。
上昇確率はおよそ7割(49回中34回上昇)。

次に気になるのはサンタクロースラリー。
12月24日のクリスマスイブの終値から年末までは株高というアノマリー。
1971年以降の12月24日の日経平均終値と年末値を比較した騰落率。
48年間で39回上昇。
8割近い確率だから「サンタラリー」という感覚は間違いないでしょう。
ただし昨年はブラッククリスマス。
今年がホワイトに戻るかどうかが課題。

バフェット指数は「株式時価総額÷名目GDP×100」。
100を超えると割高、ボトムラインは50。
因みに先週末時点のNYのバフェット指標は149,79。
東京市場の同指標は119.00。
18年1月の133に近づいてきました。
株式時価総額は「期待」を表現。
名目GDPはは「事実」を表現。
わかりやすい説明でした。

ところで・・・。
今だに仕組債がはびこる市場。
ダウンリスクのみでアップサイドメリットのない商品がまだ売れているという現実。
目先の疑似利回りへの期待が多いということなのでしょう。
単純にプットの売りのオプション料を分配金と称していだけなのだが、これは理解されているのかどうかは微妙なところ。
20年前に初めて個人向けにEB債やリンク債を組成した時に記者に説明したことがありました。
人気があって1年で6000億円以上組成しましたが、その仕組みは取材に来た記者氏にまったく理解されませんでした。
時代は進んで大分理解は進んだのかもしれませんが、それでも本当に理解されているのかどうか。
まだ疑問です。
大方の解説を聞いていても薄ぼんやりで核心は見えず。
言葉は難しくありませんが、体が受け付けていない格好。
そもそも発行体がなぜ海外の銀行なのかというところから始めなければならないのかも知れません。
海外の金融機関という発行体は単なる「箱」。
資金調達のために債券を発行する必要などまったくありません。
募集のために条件をよくする必要も全くありません。
主役はアレンジャーの外資系証券。
ここがボラとオプション料の差益を稼ぐ構図。
つまり裏の黒子が実は主役という構図が見えないといけないはず。
加えて黒子はリスクをオールヘッジし最終投資家にリスクはすべて転嫁されます。
先週、ある記者氏からの質問は「どうして仕組債のやさしい解説書がないのでしょうか。
例えば5分でわかる仕組み債なんてないですかね」。
それに対する当方の答。
「儲けの源泉を暴露すると思いますか?
皆がカラクリに気が付いたら売れなくなるのでたぶん出てこないでしょうね」。
あのボラと手数料の微妙な関係は実務をしてないと全く理解不能でしょう。
学問チックに表面をなでて実務から遠ざかるのも最近の市場の常ではありますが・・・。
やはりドロドロとした世界です。

投資家さんからのメール。

むかし、ある町に、けちんぼうな男がいました。
男は毎日毎日ご飯どきになると、
うなぎ屋の前へ出かけて行っては腹いっぱいにうなぎのにおいを吸い込み、
そのまま家へ飛んで帰ってうなぎのにおいでご飯を食べるのです。
それに気づいたうなぎ屋の親父。
「よし、あのような奴からは、においのかぎ賃を取ってやろう」
と、さっそく帳面(ちょうめん)につけておき、
月末になると男の家ににおいのかぎ賃を取りに行きました。
すると、けちんぼうな男は、
「やい、おれはうなぎ屋に、借金をした覚えはないぞ!」
「いえいえ、これは、うなぎのかば焼のかぎ賃でございます。
えーと、しめて八百文ですな。
においをかいでうなぎを食べたつもりになっておられますので、
こちらも食わせたつもりで銭を取りに来ました」。
うなぎ屋がすましていうと、男は仕方なくふところから八百文取り出しました。
「へい、確かに八百文。ありがとうございました」。
チャリーン。チャリーン。
お金が景気の良い音をたてると、男はうなぎ屋に言いました。
「においの代金は、音で払おう。
今、銭の音を聞いただろう。
本当に銭を受け取ったつもりで、帰んな!」
この勝負、うなぎ屋の負けでございます。
・・・・・・・
追伸が「セミナー参加していつも株式投資のにおいを聞いて投資しています」。

そうか、当方は「うなぎやさん」だったかの感。

ま、株式市場も米中貿易摩擦の匂いを嗅いで右往左往。
実はなくても匂いで満足なのですから一緒かも知れません。

以下は今朝の場況。

「ISMが期待外れ」

週明け月初のNY株式市場で主要3指数は続落。
NYダウは268ドル安の27783ドルとほぼ安値圏で引けた。
ISM製造業指標は48.1と前月から0.2ポイント低下。
市場予想(49.4)に反して落ちこみ50ポイントを4カ月連続で下回った。
「米製造業の悪化が米経済成長の重荷になるとの懸念」からの売り物優勢の展開。
ボーイングやユナイテッド・テクノロジーズなど製造業関連銘柄が下落のけん引役となった。
アップルやエヌビディアなども下落。
余計なことにトランプ米大統領は「ただちにブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課す」とツイート。
「米国とその他の諸国で貿易摩擦が広がる」と解釈された。
冴えない経済指標は債券市場にも影響し2年債と10年債の利回り差は前週末から拡大。
10年国債利回りは1.820%。
2年国債利回りは1.604%。
米国債利回りの上昇には反応薄でドル円は108円台後半。
恐怖と欲望指数は79→73に低下。


「せめて日足陽線期待」

月曜の日経平均は寄り付き95円高、大引け235円高と3日ぶりの大幅反発。
中国の経済指標の復活感と米株の先物高、そして109円台の円安トレンド。
重なったことで上げ要因になったという感じだ。
日足は6日ぶりの陽線で日経平均は終値で年初来高値を更新。
先週のザラバ高値23608円が見えてきた。
その先は11月SQ値23637円。
そして2018年1月の23723円。
終値(23529円)は5日線(23408円)を上回った。
値上がり1515銘柄、値下がり542銘柄。
新高値109銘柄。
新安値2銘柄。
騰落レシオは111.11。
NTレシオは13.72倍。
サイコロは5勝7敗で8.3%。
25日線(23228円)からは1.30%、200日(21626円)からは8.80%のプラスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲13.534% 。
買い方▲6.175%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.266%。
買い方▲10.578%。
売り比率は38.1%で5日ぶりの40%割れ。
空売り規制なし銘柄の比率は6.5%。
日経HVは10.6、日経VIは13.85。
日経平均採用銘柄のPERは14.16倍。
EPSは1661円。
PBRは1.15倍。
BPSは20460円。
シカゴ225終値は大証日中比345円安の23215円。
高値23590円、安値23070円。
気学では「高下荒く始め高いと後安の日。戻り売り良し」。
水曜は「下寄りすると戻し、上寄りすると押し込む日」。
木曜は「前場安いと後場戻す。突っ込み買い良し」。
金曜は「前日高かりし時は反落する日」。
12月は「乱高下あり。翌年に期待。強気に買い進めよ。春を楽しみに」。
勝手雲が黒くねじれるのは12月4日。
12月9日にはまた白くねじれる。
アノマリーは7月と12月の正相関。
7月上昇→12月上昇、7月下落→12月下落。
因みに今年の7月は前月比245円高ながら月足陰線。
微妙なところだ。
シカゴではまた23590円で跳ね返された。
せめて寄り付き安の後場高での日足陽線に期待の火曜日。
(櫻井)