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プチ・アップル・ショックで済むはずが・・

松下 律

2020/02/21 08:30

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 新型肺炎流行の影響で、中国経済が足踏みする、アップルは中国での生産が主力ですし、販売先としても中国は重要、ということで、アップルが今年第1四半期の売上について計画未達予想を出したからと言って、別に不思議なことではありません。


 しかし、新型肺炎の流行はいずれ収まるはずですし、中国の工場の生産設備が損害を被るわけではなく、スマートフォンの市場も、これから5G対応機の販売が本格化するわけですから、新型肺炎流行の影響は一時的と見て、株価への影響が小さくても、これまた不思議なことではありません。


 日本も同じことで、新型肺炎流行の悪影響は長期的に日本株式を売る理由にはならない、経済実態がそこそこ堅調で、企業収益もそこそこであれば、という話だったはずでした。


 アップル・ショックという言葉を過去2年位の内に何度聞いたことか・・それでもアップル株は上昇を続けて来ています。


 日本株もそうであってくれたらよかったのですが、昨年10-12月期のGDPが年率6%を超える減少となって、にわかに市場参加者の見る目が変わってしまったようです。今年1-3月について見れば、新型肺炎流行の影響で、二期連続のマイナス成長になりかねない、と多くの人が思っているでしょう。


 幸いなことに、アメリカ株が好調(まさにバブルへGO!)なので、売られれば買戻しで上昇、という様相を見せてはいますが、昨日の日経平均の動き、新型肺炎に関する悪材料が出ると、上昇が急速にしぼむ、といったのを見ていますと、なかなか本格的な上昇には進めないと思う人が多くいても致し方なし、という気になります。


 それに加えてここ数日の急速な円安。日本売りが本格化するのではないか、とか悪い円安、という言葉が頭をよぎります。


 日経平均で見て、2万3千円を割り込むと、あるいは近づくと買いが入るようだ、買いが入って少し戻すと売り方の買戻しが出て大きく上昇、ということを繰り返して行くのかな、という感じではありますが、相場対処とすれば短期のトレード中心、とせざるを得ないようです。


 ここから年度末に向けて、どこかで円高に転じると、円安でもあまり上がらなかった日本株が、円高傾向を見ると大きく売られる、などということがないかどうか、大いに気になるところです。上値が限定的、となれば売り崩せるのではないか、と思う人が増えるのは道理と警戒しいておくべき、という風に思います。


割安ということと再投資の意義

 300円の株と2000円の株、前者の株価が後者の株価より低いことは確かですが、これをもって「割安」と言う人は少数派でしょ


 割安の意味は、「何かに比べて・・」ということです。株価では、普通は「一株たり利益に比べて、PER」とか、「一株当たり純資産に比べて、PBR」とか、「同業他社と比べて」といった具合です。


 「投資」というものは何であれ「割安」なものを探して投資すべきである、という大原則のようなものがあります。


 株式投資では、「グロース」と「バリュー」、という流儀が有名なのですが、「グロース」であれば、将来の企業の利益と比べて現在の株価は割安、となりますし、「バリュー」であれば、現時点の収益・資産などに比べて割安、となりますので、実のところ、「グロース」も「バリュー」も「割安」に目を向けた投資手法であると言えます。


 ともに、「割安」が修正されることで利益をあげよう、と考えているというわけです。


 株式投資ではこのように「割安」に目を向けることが重要なのですが、もうひとつの視点として「再投資」ということがあります。


 「再投資」の意義については、多くのことが言い尽くされている感がありますからここでは触れませんが、株式投資によって資産形成をしようということであれば、「再投資の意義」は最大限の強調がなされるべき考え方です。


 再投資における効率を考えるからこそ、iDeCoやNISAといった「税制上の優遇を受けた」積立投資の成果に期待が集まるというわけです。また、再投資の容易さを提供できる投資信託の仕組みにも注目が集まるということなのでしょう。


令和2年2月21日

証券アナリスト

松下律