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「波高きは天底の兆し」

鈴木 一之

2020/03/18 07:53

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世界的な株価の急落が経済の根幹を揺るがしています。イタリア、スペインに続いてドイツまでが国境を封鎖しました。世界最大の観光立国であるフランスはカフェやレストランの営業が停止されました。国民に対して2週間の外出自粛を求めています。

かつて世界が踏み込んだことのない領域に踏み込みました。「異例中の異例」とも言うべき措置が世界中で講じられ、猛烈なスピードで広がる感染症の拡大を封じ込める作業が続けられています。

G7首脳はテレビ電話会議を通じて対策を講じました。政治家はなによりも成果が求められます。FRBは再びゼロ金利に戻り、量的緩和を再開します。2015年から金利を段階的に引き上げてきた効用がこの非常時に生きてきました。

金融緩和はウイルスには効きめがないとも言われますが、観光・レジャー産業や航空会社で支払い不能に陥る大企業が相次ぐ事態も考えられることからも、やはり金融緩和は不可欠です。

さらに各国政府は財政政策の発動にも踏み込みました。米国は100兆円。日本でも現金給付が検討されています。ドイツですら所得補償に動き出す構えです。たび重なる欧州債務危機の渦中にあってもドイツは財政支出には消極的でした。それが今回は機動的に動いています。

昨日の東京株式市場は、日経平均が取引開始からすぐに▲600円まで売られたのちに、△550円まで急上昇しました。米国もNYダウが2万ドルを割り込んだ後に△1000ドルを超える上昇に戻りました。株価の値動きが上下に激しいことを「波が高い」と言います。

「波高きは天底の兆し」です。最近はボラティリティと呼ばれることが多いのですが、以前はこう言い表しました。天井と底値では強弱感が激しく対立するので波が高くなりがちです。ひとつの変化の現れとなるかもしれません。

本日のニュースはもうひとつ、大相撲・春場所での千代丸関の復帰です。38度を超える発熱で8日目から休場していましたが、ウイルス検査の結果が陰性だったため本日(3月18日、11日目)から再び土俵に上がります。

大阪府立体育館では観客を入れずに春場所が開催されています。力士の中からひとりでも感染者が出たら、その時点で春場所そのものが中止となる方針でした。春場所はなんとか続行されることとなり一安心です。

先場所は徳勝龍で今場所は千代丸、平幕力士に注目が集まっています。邪気を払い暗い世相を吹き飛ばすのは力士の役目です。東京では桜の花も咲きました。今年の梅の季節は「ダイヤモンド・プリンセス号」一色でした。桜の季節は国境封鎖です。ここから明るさが戻ってくるといいですね。
(スズカズ)