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パンデミック

松下 律

2020/03/27 08:20

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小池ショック

 今週の火曜日、水曜日と二日続けての日経平均1000円超上昇で、ようやく株価的には最初の底を離脱したか、と思わせたのですが、一昨日夜の小池都知事の記者会見発言で昨日は大幅反落となってしまいました。


 COVID-19がパンデミック化したことは残念なことですが、人災とは言い難く、天災なのでしょう。一方で、マスコミの報道や登場する識者の発言には、不安パンデミックを起こしているかに見えるものもあって、そちらは場合によっては人災の側面が強くなりそうな気もします。


 もちろん、事態が深刻なことは確かですから、できる手立てはすべて講じることが必要かと思いますが、ことさらに人々の不安を掻き立てるような報道や解説はどうか、と思ってしまいます。


 そうした中で、専門家と言われる人たちの解説の中には、合理的でなるほどと思わせるものが多くあり、聞いていて安心できることも多いなと感じるところです。


 不安パンデミックに加えて、ひょっとすると世界中で、金融緩和パンデミック、財政支出パンデミック、も起きそうな情勢でもあります。混乱を乗り切るために、政策総動員となるのは当然なのですが、コロナ騒ぎが収束したときに、そうした異次元政策が何をもたらしそうか?について考えておく必要もありそうです。


 先週は金曜日が休日だったため、私の放送は2週間ぶりなのですが、その間に指数もそうですし、個別銘柄でも株価が大きくアップダウンしました。いくつかの個別銘柄の株価推移をチャートを見ながら番組の中で振り返りたいと思います。


・NTTドコモ 9437

・金価格 1326

・日医工 4541

・タカラリート 3492

・TKP 3479

など。


未来から飛んで来る矢

 主に株式投機という観点からの見方です。


 いつもお話しているのですが、相場変動の原因となる、データとか材料、ニュースは言わば、未来から飛んで来る矢のような感じです。


 それらが到達する前に、それらの影響度を考えて、場合によってはそれらに賭ける、ということもあるわけですし、無視する、ということもあるわけです。


 例として、今回のコロナ・ショックを考えてみます。新型コロナウィルスの感染蔓延、という矢はもう今年2月初にははっきり見えていたはずです。中国では問題になっていたわけですし、わが国でも豪華客船での感染がニュースになっていました。


 その時点で、しかしながら、株価、特に米国の株価はほとんど下落することなく、DJIAに至っては、2月12日に史上最高値を示現していました。


 2月上旬の時点で、未来から飛んで来る、コロナ・ショックの可能性、という矢を見て、それに賭けてやろう、という発想を持って、実際に株式と関連商品のショート・ポジションを取っていたら、その後の株価下落で大いに儲けることができた、ということになります。


 新型コロナウィルスの悪影響を懸念して、買いポジションを落としていた、としますと、損害を軽減することに成功した、ということになります。


 飛んで来る矢を無視してレバレッジを掛けた買いポジションを保っていたとしますと、大きな損失を被った恐れがあるでしょう。


 難しいのは、単にコロナ・ショックという飛んで来る矢を認識するだけでは不十分で、それにどれくらいどうやって賭けるか?ということまで実行しないとダメだ、ということです。


 コロナ・ショックはあるに違いない、しかし、その場合、例えば日経平均の下落は10%~15%くらいだろう、というシナリオに賭けて、実際10%~15%日経平均が下げて、2万1千円くらいから買いポジションを取ったとしますと、その後4000円以上の下落に見舞われた、ということになってしまうのです。


 各国で起きている医療崩壊が人々の不安を掻き立てているわけですが、2月上旬の時点で、COVID-19のパンデミックがあるとして、どの程度日経平均が下げそうか?という複数のシナリオを見せられたら、日経平均の下値は21500円くらい、というシナリオを選んで、ひょっとするとそれにに賭けたいと思ったかもしれません。そんな気もします。


 相場の見通しとそれに対する賭けは難しい、しかし、やってみたいという怪しげな魅力満点の対象ではあります。


 さて、現時点で、と見てみますと、とりあえず、どこかで行き過ぎたコロナ・ショックが収まって、株価の回復シナリオを想定しよう、未来からは相場回復につながる矢が飛んで来はじめている、という感じがします。


 その中で、個人的には、金融措置と財政措置の相場への影響にもっとも興味を持ちます。(ゼロ金利、量的緩和、財政出動で、いずれ米金利急騰、といったシナリオもあり得るでしょう。)それらに付随して飛んで来る矢のどれかに賭けてやろう、としている投機的な資金が膨大な額に上り、投機的な市場参加者が数多くいるのだろうと思っているところです。


令和2年3月27日

証券アナリスト

松下律