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投資八策(令和2年版)

櫻井 英明

2020/05/26 07:21

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最近「二番底は?」と言う質問が多くなりました。。
考えてほしいのは「今の状況よりこれ以上悪いことの有無」。
世界中が巣籠りで消費も生産も停滞中。
これ以上の悪いことと言えば、新型コロナがさらに拡大蔓延していくことでしょう。
でも、そうなったとして今以上に経済面の悪さが出てくるものでしょうか。
おそらく企業の業績への影響として「これ以上」というのはないでしょう。
そして・・・。
「二番底の有無」というのは、自分にとってどうなのかという面が大きいのでしょう。
二番底が来るのならば「私は株は買わない」。
二番底が来るのならば「私は持ち株は売る」。
しかしあちらこちらで意見を求める人は多いですが「二番底がある」と言われて株の買いを止めるのかどうかは疑問。
そして一気に株を売る人もほとんどいないでしょう。
つまり意見は求めてもその意見に従うことは滅多にないもの。
誰かに万一の時の責任転嫁をして心理的なヘッジをしておきたいという側面が大きいような気がします。

そういえば・・・。
自分の思い通りでない市場展開を前にして「市場はおかしい。変だ」という市場関係者や専門家は多いもの。
しかし、市場は本来は常に正しい場所。
株価は正しいと考えたいものです。
もちろん株価の行き過ぎがあることは否定できません。
それでも株価が市場参加者の総意で形成された価格である以上、株価は間違ってはいない筈。
間違っているのは「おかしい。変だ」と言っている人の相場観かも知れません。
コチラの方が「おかしい」ことであることの方が多いのではないでしょうか。
そもそも「無誤謬」の相場観などありません。
「相場がおかしい」という一言は傲慢でさえあるような気がします。

「海外勢、14週連続売り越し」の指摘。
外国人投資家は累計8兆円(現物先物合計)の売り越し。
この間の日銀のETF買いは4兆円。
海外VS日銀の構図は絵になるのでしょう。
外国人の14週連続売り越しは08年以降で過去最長。
現物だけでも5週連続の売り越しでした。
「売りの主体はオイルマネーに政府系ファンド」という指摘はもっとも。
珍妙なのは「日本株から流出した資金はNYに還流しGAFA株の株価を押し上げた」。
結果論から逆に推論すれば成り立ちそうな見方ですが、すさまじい想像力でした。
というよりも・・・。
何より不自然なのが外国人が継続して売り越している市場の株がなぜ反騰しているのか。
確かにその途中の3月に日経平均は16000円台まで急落しました。
しかしその後は2ヵ月以上に渡って株価は戻り過程。
結果的には9週間で4000円ほど上昇しています。
この間の外国人売りを日銀のETFで吸収したという発想もありますがどうも腑に落ちません。
実は「外国人が売っても日本株上昇」という構図の前哨戦なのかも知れません。
あるいは外国人投資家は相場が下手という思考もありますが・・・。
もうそろそろ他力本願の外国人信奉主義は消えても良いような気がします。

「順張り」投資と「逆張り」投資ということが良く言われます。
経験則から行くと・・・。
「順張り」は素直な人に多くどちらかというとポジティブ。
「逆張り」は斜に構えたようなひねくれた人、あるいは頑なな人に多くどちらかというとネガティブ。
経験則でなくても、株価上昇に素直について行くのが順張り。
株価上昇を懐疑的に眺め、株価下落を喜んで株を買うのが逆張り。
当然そういう人たちの集団になります。
市場関係者の多くは順張り的発想。
投資家さんはどちらかというといつもは逆張り的発想、時折順張り的発想というところでしょう。
どちらも悪い投資法ではありません。
ただ違うのはおそらく時間軸が違うこと。
順張り投資は、勝ち負けいずれにしても結果が早いもの。
トレンドが上向きで買うのですから、目先勝負的感覚。
一方逆張り投資は、勝ち負けいずれにしても時間がかかり果実は忘れたころにやってきます。
トレンドが下向きの時に買うのですから、まだ下がる可能性も秘めた投資。
それぞれ好き好きですが、株式投資とはいえ性格は意外と表現されるものです。

「低いPBR株、上昇けん引」という見出しもありました。
結果的には低PBR銘柄の上場が目立ったということでしょう。
PBR1倍は解散価値。
それを下回っているのは本来異常事態。
それでもそういう「ダメ男君株」はゴロゴロしています。
19日時点でPBRが1倍を下回っているの東証1部の約半分ですから1000銘柄超。
しかし日経平均のPBRは3月6日以来の1倍台回復。
ココはゴールではなくスタ─ト地点と見たいところでした。
そういえば・・・。
「PBR1倍割れは割安ではない」という市場関係者もいます。
「解散価値よりも安いのだから」というのはフツーの感覚。
しかし「解散価値でも買う人がいないほど人気が離散した株」と考えれば決して割安ではないということ。
むしろ「解散価値以上の付加価値がなければ株式投資に値しない」という評価基準。
こちらの方が正しいような気がします。

《まとめ》

(1)IT化の流れ→生産性向上にスピード感
   
出来そうで出来なかった働き方改革も一気に進展。
政府ですらIT化が蟷螂の斧であったことが露呈。
笛を吹いても踊らなったことの幕尻がやってきた。
日本は本当に遅れていたのだ。
従って日本の弱点であった「生産性の低さ」が是正される。
   
(2)バイオの進展

コロナに出現で強くなったわけではなく数年以上前から厚労省に加え経産省が注力してきた分野。
どちらかというと「がん」だけが市場の興味の対象であったが範囲カバーは拡大。
薬品に医療機器も含めて今後の展開に期待がもてよう。

(3)買い手の論理→作り手の論理

マスク不足で露呈したのが「必要なものは国内でつくらないと不足する」という当たり前の現実。
そして今や世界は一気にモノ不足に陥る可能性があるという現実。
しかも価値観として長年に渡って市場の需要と供給を担ってきた「買い手の論理」は消滅。
対極にある「作り手の論理」が主流となり支配的な存在となってきた。


(4)AI・ロボットの拡大進化→職業としての「投資家」希望増加

この先、頭脳労働はAI、肉体労働はロボットが担う時代は必ず来る。
暇になった人たちはどうするかといえば、ゲームなどに陥る可能性は高い。
しかし、同時に稼ごうとするならば「投資家」という職業が人気になるのかも知れない。
最近の調査では「将来はユーチューバーになりたい」という子供たちが増えているという。
そんな感じで「将来は投資家になりたい」という人気が出てくる可能性も否定はできないと市場関係者。


魑魅魍魎が跳梁跋扈する株式世界の「投資八策(令和2年版)」

(1)株価はロー・セカンド・サード・トップ。今はどこかを考える。
(2)政府資料も数値も原典に当たり可能な限り自分で検証する。
(3)未来想像からの現実回帰が重要。
(4)限界水準の移行を肌感覚で甘受する。
(5)逆指標・反対意見を尊重する。
(6)株は下げなきゃ上がれない。株は上げなきゃ下がらない。
(7)最高のおもてなしと料理(相場シナリオ)は気概と覚悟と志から生まれる
(8)相場は乗り越えられる試練しか与えない。

大原則は「ヒ・ミ・ツの呪文を忘れない」(ヒミツ=必要・未来・強さ)。

以下は今朝の場況。

「休場」

週明けのNY株式市場はメモリアルデーで休場。
ロンドンもスプリングバンクホリデーで休場。
DAX、CACとも2%超の上昇。

「21000円台にトライ」

週明けの日経平均は寄り付き265円高、終値353円高と3日ぶりの反発。
日足は3日ぶりの陽線。
これで月曜は8勝10敗。
後場は値を消すことも多かったが久々に高値引けだった。
欧米の休場を前に自立した東京市場という印象だ。
日経ジャスダック平均は7日続伸。
東証REIT指数は6日続伸。
日経平均、TOPIXともに3月安値以降の戻り高値を更新した。
東証1部の売買代金は1兆7371億円と3日連続2兆円割れ。
値上がり1857銘柄(前日631銘柄)。
値下がり259銘柄(前日1463銘柄)。
新高値79銘柄(前日51銘柄)。
新安値銘1銘柄(前日1銘柄)。
騰落レシオは121.35(前日119.44)。
NTレシオは13.81倍。
サイコロは7勝5敗で58.33%。
右肩上がりの25日線(19942円)からは4.01%のプラスかい離。
右肩下がりの75日線は20341円。
横ばって来た200日線(21658円)から4.21%のマイナスかい離。
右肩あがりの5日線(20542円)から0.97%プラスかい離。
先週金曜に5日線と75日線はゴールデンクロスした。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.012%(前日▲12.263%)。
買い方▲8.751%(前日▲10.251%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲24.909%(前日▲23.560%)。
買い方▲10.056%(前日▲13.271%)。
空売り比率は39.1%(4日ぶりの40%割れ)。
空売り規制なしの比率は6.6%。
日経HVは22.8、日経VIは27.73。
日経平均採用銘柄の予想PERは22.88倍(前日22.10倍)。
EPSは906円(前日922円)。
東証1部全銘柄だと予想PERは25.05倍(前日25.03倍)。
前期基準では17.07倍。
225のPBRは1.02倍で1倍台キープ。
BPSは20334円(前日20338円)。
東証1部全銘柄のPBRは1.13倍。
225先物採用銘柄の益回りは4.37%(前日4.52%)。
配当利回りは1.67%。
日経朝刊投資指標面の暫定PERは16.33倍。
計算するとEPSは暫定1270円。
東証1部の暫定益回りは5.53%(3.85%)。
ドル建て日経平均は192.53(12月13日が219.64)。
東証1部単純平均株価は10円安の2017円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
売買単価は1732円(前日1572円)。
東証1部の時価総額は572円。
大証夜間取引終値は日中比150円高の20970円。
高値は20990円。
気学では「上寄りすると後下押す。逆に下放れると戻す」。
水曜は「後場高の日。前場安は買い狙い良し」。
木曜は「前日高かりし時は反落する日」。
金曜は「弱体日。吹き値売り方針」。
ボリンジャーのプラス1σが20399円。
プラス2σが20856円。
プラス3σが21313円。
一目均衡の雲の上限は20176円。
5日連続で雲の上。
6月19日に白くねじれている。
勝手雲の上限は20075円で27日連続勝手雲の上。
RSIが58.95。
RCIが82.97。
ラマダンは明けた。
今週は火・水・木と株高のアノマリー。
望んでいた21000円台を見られそうな火曜日。
「緊急事態宣言全面解除」を好感しない市場ならひねくれ過ぎだ。

《ポイント》

(1)ラマダンも明け、ザラバベースで3月6日以来の21000円台トライの火曜日

(2)25日線からプラス5%かい離の第一次限界水準を抜けられるか

(3)空売り比率は39.1%と4日ぶりの40%割れ

(4)日経暫定PERは16.33倍、従来の予想PERでは22.88倍

(5)新安値ゼロ、新高値3ケタに期待

(櫻井)。