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「失われた1か月半」を取り戻す、ここからが新年度の始まりです

鈴木 一之

2020/05/27 07:46

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昨日、首都圏でも緊急事態宣言が解除されました。そのニュースが流れ始めたこの週末から、私の家の中は大騒ぎでした。

家内と娘はスマホを見ながら、解除されたら近所の商業ビルのどこに行こうか、ずーっと相談しています。スタバは開いているのか、「MUJI」はやっているのか、ロフトはOKか、イケアはどうか、「GU」は何時までか、カラオケボックスはまだだめか、そんなたわいもない騒ぎが昼から夜まで延々と続きました。

あまりにうるさいので私もつりこまれて、まっ先にやりたいことは何かと尋ねると、とにかく美容院に行きたいと言います。まず髪を切ってさっぱりしたい、それから夏物の服をユニクロかMUJIで買って、新学期用に文房具店でノートを買って、スタバでもドトールでも何でもいいからカフェでまったりする。そんなごく普通のことをやりたいのだそうです。

おじさんの私もそのとおりだと思いました。仕事帰りに居酒屋で軽くビールを飲む、夕方から映画館で映画を観る、本屋で立ち読みする。図書館に行って次の原稿書き用のネタを探す。そんなごく日常のつつましい暮らしです。大きな夢や未来はありません。普通が一番です。

封印されていた日常生活が戻ってくるのはとにかく喜ばしいことですが、しかしそれもまだ完全ではありません。ゼロからいきなり100にはならずに、とりあえず50から70くらいを目指すことになります。それが現実的なところでしょう。

しかもイベント感にあふれているこの瞬間はよいとして、再開後の最初の訪問の喜びが一巡したあとはどうなるのか。スタバに行って2回も3回も感動を味わうことはありません。ごく普通の日常がいったん戻ったあとに、消費の水準はコロナ危機以前に戻るのかと問われれば、おそらくそれにはかなり時間がかかることでしょう。

緊急事態宣言の発令された4月7日から5月25日までの「失われた1か月半」。これを取り戻すのは容易なことではありません。この間に新しい生活の習慣が身につきました。かなりの世帯が所得水準も、それに合わせた暮らしぶりもおカネの使い方も、おそらくかなり変化していることでしょう。

1か月半遅れの新学期、新年度のスタートは、新しい常識、新しい生活態度、新しい暮らしのレベル、さまざまな分野でニューノーマルが試されます。まだ再開されていない部分も残されていますが、ひとまずうれしくもあり、不安でもありというところです。
(スズカズ)