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サマーラリーか、夏枯れか?

松下 律

2020/07/10 08:20

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 昨日の日経平均は前日に比べて90円ほど高かったものの、引けにかけてやや売られる展開でした。円ドル相場も、午後3時過ぎに円高に振れる場面がありました。新型コロナウィルスの新規感染者数が昨日は東京で224人に上り、過去最多となったことが影響したのかもしれません。


 COVID-19の感染がどうなるにせよ、経済活動が阻害されないのであれば悪影響はない、と言えます。ただ、わが国の場合、コロナ対策としてスウェーデンでも、ブラジルでも、アメリカ方式でもないやり方を取って来ましたし、これからもそうだろうと思います。経済活動に対してどの程度の阻害要因となるのか、なかなか予想し難いところです。


依然として

 株価は実体経済から見て割高と見える位置にあり、米ナスダック指数は史上最高値を連日のように更新しています。日本株も同様で、わが国には米国のGAFAMのような銘柄はありませんが、半導体関連銘柄とかデジタルトランスフォーメーション関連銘柄などが活況のうちに上値を追うという展開が見られます。


 多くの国の株式市場が、米中の株式市場がリードする形で「バブルへGO!」の様相を強めているわけで、おそらく年単位のタイムスパンでこうしたバブルが膨張して行くのだろう、という気はするのですが、一方でそろそろ盛夏から秋口に反落局面がなくもなかろう・・という気分にもなります。


 今年の7月~9月は、サマーラリーと想定するのか?あるいは、夏枯れを想定するのか?株式相場と外国為替相場をどんな風に想定するか?興味深いところではあります。


「サマーラリー」

米国の株式市場において、7月から9月までの夏場にかけ株価が上昇しやすい現象のこと。具体的には7月4日の米国独立記念日から9月第1月曜日のレーバーデー(労働者の日)までの期間を指し、バカンスに入る前に投資家がボーナスなどで株を買いだめするためなどともいわれる。アノマリー(経験則)のひとつ。

(野村證券 証券用語解説集)


「夏枯れ相場」

夏期の証券市場では、値動きが小幅推移となる期間が存在します。これを夏枯れ相場と言い、夏枯れ相場中の最安値を「夏底」とも言います。夏期は海外では夏季休暇、日本ではお盆休みや夏休みと時期が重なることから、市場参加者が減少することで取引量も減ってしまう事に由来した言葉です。取引量が減った相場は、ちょっとした材料にも敏感に反応し、上下しやすくなることからリスクが高まると言われていますが、近年ではインターネット取引による個人の参入も活発であるため、そのような基調は以前ほど顕著ではなくなったと言われています。

(東海東京証券 証券用語集)


バブル相場を快適に過ごす工夫

 こういう質問を受けたらどう答えますか?「今の株価で新規にアップル株を買いますか?」


 投資で株を買う人もいればトレーディングで株を売買する人もいます。それぞれ全く違う行動をとる可能性があるわけですが、私の答えはこうです。


「投資として買うというのなら、アップル株はもはやまったく不適当な対象。4年前にはPER10倍でいくらでも買えたアップル株を今さら新規投資する必要などありません。」


 しかし一方で、トレーディングの対象というのであれば、値動きの大きいアップル株は魅力ある対象のひとつでしょうね、と付け加えたいと思います。


 株式市場がバブルの様相を強めますと、それこそ百花繚乱のごとく、数多くのバブル化した銘柄が出現します。今さら何倍にもなったバブル株価を買わなくても、次のバブル銘柄、そのまた次のバブル銘柄を探す方がいいと思います、と。


 では、すでにアップル株を持っていて、かなりの含み益がある、という株主はどうすべきか?


 儲かっているのだからけっこうなわけですが、対処は?となりますと、それはそれで難しいものです。


 いろいろ考え方はありますが、私のおすすめは、「半分売って、残りは徹底的に保有継続、ガチホ、ですね。」というものです。その理由はご自身でお考えください。


 私は株価バブルという現象は、賞賛すべきものでもないし、批判すべきものでもない、そういう対象にはならない経済現象であり、投資家、投機家、市場参加者はそれをどう活用するかを考えるべきものだとの立場です。


 基本的な工夫として次のようなものを示したいと思います。


バブル相場の乗り切り方

1.バブル化を享受し、活用を心掛ける、という心構えを持つ。(バブルは別に善悪、好悪を論じる対象ではない。)


2.株価のバブル化を活用して、自分の株式ポートフォリオの中に、コストゼロ、あるいはコストマイナスの銘柄を作ることを目指してみる。


3.バブル崩壊には付き合わない。(バブルが崩壊した時、決定的なダメージ=破産、を被るようなリスクはとらない。)


 では皆さん、株式市場のバブルを存分に楽しむことにしましょう。


令和2年7月10日

証券アナリスト

松下律