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グロース株バリュー株

中嶋 健吉

2020/09/10 09:10

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米国ナスダック市場の変調から、来るべき株式市場のリーダー役として、再びグロースORバリュー株論争が起こっています。一般的な理解として、グロース株は「割高成長株」、バリュー株は「割安成熟株」と位置づけられているようです。

一方経済の側面からは、活動を構成する産業はその成り立ちと性格から、概ね市況産業、成長産業そして公益産業を加えた三つの産業群から成り立っています。以下私なりのそれぞれの定義付けです。

成長産業
  • 独自技術、新商品、アイデアを待つ新規企業が相次ぎ参入し、市場そのものが拡大している。
  • 資金力のある大手企業が参入しても、技術革新競争が新たな市場を創る。
  • 更に大手の参入が続き、技術革新競争がシェアー競争に変貌していく。
  • 資金力のない企業は撤退を余儀なくされ、残った企業はシェアーと稼働率維持のため価格競争に突入する。

この辺りまでが、成長産業として認められる限界でしょうか。

市況産業
  • 市場そのものは充分な規模を持つが、既に飽和状態にあり、新商品に多くを期待できない。
  • 市場は限られた企業で棲み分けられており、新規参入は殆どない。仮に新規参入するとしても、膨大な立ち上げ投資と設備が必要。
  • このような市場では市場規模の増減は新商品ではなく、経済成長に左右される。
  • つまり経済の拡大局面では、棲み分けられた企業間で超過利潤を享受出来、すべての企業が黒字を達成できる。反対に経済の停滞とともに、市場が限界利潤率を下回る規模まで縮小すれば、すべての企業が赤字を余儀なくされる。

公益産業
  • 電力、ガスに鉄道、通信など社会インフラを構成する産業群。
  • 新興国が経済政策の最重点に置き、その整備と育成に全力で取り組む分野です。
  • 社会インフラが未整備のまま経済を発展させた国はありません。

成長産業の定義はグロース株そのものであり、バリュー株は市況産業、公益産業から発生していると言えます。今回のコロナ問題から大きく落ち込んだ経済は企業業を直撃、高く跳ね上がったPERを前に、グロース株=成長企業(産業)に割高なPERの正当性を求め、市場を牽引してきたのがグロース株相場と言えます。

そして今、中国、米国と経済回復の萌芽が見られます。バリュー株=経済成長の流れを構築出来るのか否か、日米の株式市場の大きなターニングポイントとして注目です。
(中嶋)