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まちぶせ

櫻井 英明

2020/09/16 10:43

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リーマンショック12周年。
2008年は3連休明けの9月16日が火曜日で最初の洗礼を受けました。
当時書いていたこと。

前場の日経平均は618円安。
東証で放送していたが、普段は静かなブースが、今日は全社出勤体制。
しかも、現場中継など滅多にないのに、各社入り乱れてのマイク合戦い。
犬が人を咬んでも、ニュースにはならないが、人が犬を咬むとニュースになる世界。
ただ「現場から」といっても、「事件は現場で起きている」といっても、現場には人がいないから、臨場感は薄い。
リーマンはヒルズから引っ越すべきとしたが、間に合わなかった感。
リーマンはチャプターイレブン。
メリルはバンカメが救済合併。
一夜にして、米大手証券4社は、2社になってしまった。
確か、サブプライム問題のアドバイザーはリーマンに決まっていたと記憶するが・・・。

20年ほど前に勃興期のインターネット証券で営業企画を担当していたときのこと。
日経新聞の全面広告のキャッチコピーで使ったのは「一秒の戦略化」のコピー。
極端すぎるかも知れませんが、どんな事柄でもおそらく決断に要する時間は最終的には1秒程度。
その凝縮された瞬間の意思決定がその後の運命を左右することが多いもの。
その「1秒」を迎えるまでの準備、そしてその「1秒」の判断を通過した後の時間の長さ。
単に「1秒」とはいえあだや疎かには出来ません
もっとHFTの世界などではもはや「1秒」などというスピードでは戦いにもなりませんが・・・。

電子端末にあった比較。
先週末時点でS&P500「IT」の予想PERは26倍。
ITバブルの2000年3月には53倍だった。
あるいは株式益回りと債券利回りとの比較。
現在は10年債利回り0.7%、株式益回り3.8%。
2000年は10年債利回り6.0%、株式益回り1.9%。
半導体売上高は今回2カ月で0.3%減少。
2000年は年間43%減だった。

日本株についてはJPモルガン証券のレポ─トの声を覚えておきたいところ。
「市場が先々の正常化を見込む仮定ではバリエーションが機能しない『空中戦』はしばしば起こる。
今年の3月→5月上旬の相場がそうだった。
主要中央銀行が大規模緩和を実施している局面ではなおさら」。
成功体験を持った人たちの市場分析は明るい。

一方で過去に成功体験に恵まれなかった人たちの市場分析は常に暗い。
下落こそが市場本来の姿としか見ることができない傾向。
当然ながら「空中戦」など理解不能。
「こんなはずはない。間違っている」と考えるのでしょう。
未来は明るいと信じられないから過去の悪材料の経験則だけに固執。
そしてまた過去に成功体験に恵まれなかった人たちがそういう枝葉末節的弱気論に組するという構図。
過去何度も弱気で外してきたのに、たまたま下落に遭遇した時の「当たった」という記憶だけが残っているのでしょうか。

「木を見て森を見ず」という格言があります。
「細かい部分にこだわりすぎて、大きく全体や本質をつかまないこと」という意味です。
逆に「森だけ論じて木を見ない」。
個別銘柄を斟酌しないで日経平均やTOPIXばかりを論じるのがこれに当たるでしょうか。
かといって木を見ないからと言って、指数の全体像や本質をつかんているんのかといえばそうでもない場合もあります。
「上か下、天国か地獄」みたいな二者択一だけで相場を論じるのはFXの世界だけで良いでしょう。
あるいは、日経平均は下がっていても例えば昨日のサンバイオのようにストップ高していた銘柄もあります。
「木も見ず、森も見ず」でただ上下を論じるだけでは相場に申し訳ないような気持ち。
数字と紙芝居をひっくり返しているだけで儲かるとはとても思えません。
指数を構成しているのは企業。
そしてその企業を構成しているのは人間。
データでも機械でもありません。
これを忘れてはいけないところ。
本来は「木も見て森も見る」が正しいような・・・。

相場には追っかけと待ち伏せがあります。
上がっている銘柄を追いかけるのは、上がっていることが分かっているだけに結構簡単。
しかし待ち伏せは時間軸が見えないだけにやりにくいもの。
それでも「いいものはいい」であるならば、
そして「市場はしばしば間違う」ものであるならば、
市場の評価は常に正しい訳ではないでしょう。
間違いもひずみもあります。
そういう意味ではIPO後9か月経過した多くの新興企業群。
鳴かず飛ばずの銘柄がそろそろ動きだすこともあるかも知れません。
IPO直後だけ騒ぐことが投資ではないでしょう。
特に抽選に当たらなかった株は要注意だと思います。

以下は今朝の場況。

《今日のポイント9月16日》

(1)火曜けのNYは続伸。
   VIX指数は25.85と低下。
   SKEW指数は132.95と上昇(前日130.95)。
   恐怖と欲望指数は59→59。

(2)ダウ輸送株指数は96ポイント高の11476ポイントと3日続伸。
   SOX指数は1.72%高の2219ポイントと続伸。
   3市場の売買高は89.9億株と低調(20日平均は93.3億株)。

(3)日経平均は4日ぶりに反落。
   終値ベースでメジャーSQ値23272円を大きく上回り3勝。
   日足は6日連続の陽線。
   6月2日までの7日連続陽線以来。
   ドル建て日経平均は221.96(前日222.13)。

(4)東証1部の売買代金は2兆1352億円と6日連続の2兆円超。
   新高値67銘柄(前日130銘柄)。
   新安値1銘柄(前日1銘柄)。
   騰落レシオは117.03(前日125.93)と低下。
   
(5)右肩上がりの25日線(23174円)からは△1.21%。
   26日連続で上回っておりサポート。
   横ばいの200日線(22015円)からは△6.54%。
   右肩上がりの5日線(23337円)から△0.50%。
   4日連続で上回りサポート。

(6)空売り比率は39.5%(8日ぶりに40%割れ:前日40.2%)。
   空売り規制なしの比率は5.2%(11日が10.8%、9日が13.5%)。
   5%台は8月25日以来。
   空売り比率のボトムは6月3日の35.4%。
   昨年9月21日が35.2%。
   ピークは3月6日の52.1%。
   9月11日時点の信用売り残は694億円増の9905億円。
   2週連続の増加。
   同信用買い残は342億円増の2兆3863億円。
   4週連続の増加。
   2兆円台は18週連続。
   金額ベースでの信用倍率は2.41倍(前週は2.55倍)。

(7)ボリンジャーのプラス1σが23360円。
   プラス2σが23547円。
   一目均衡の雲の上限が22286円。
   31日連続で雲の上。
   瞬間的ねじれは17日。
   勝手雲の上限は23200円で下限は23038円。
   4日連続で勝手雲の上。

(8)シカゴ225先物終値は大証日中比10円高の23330円。
   高値23360円、安値23195円。
   大証夜間取引終値は日中比10円安の23310円。
   9月配当落ちは試算では144円。
   再投資額は日経平均で1000億円、TOPIXで5000億円。

(9)昨年末終値は23656円。
   大発会終値は23204円(始値23319円)なので年足は陽線。
   東証1部の時価総額は623兆円(前日626兆円)。
   ここが重く立ちはだかっている。
   「変化日」の水曜日は今年16勝18敗。

《兜町ポエム》

「まちぶせ」

大引けの兜町のぞいた株式市場
微笑み上がってる見覚えある銘柄
あの株急になぜかきれいになったのは
みんながこんなふうに買ってるからなのね
好きだったのよあなた胸の奥でずっと
もうすぐ私きっと相場甦らせる

気のないそぶりして市場に加わった
ウリカイをはさんで相場を熱く見た

あの株買われたと噂に聞いたけど
私は自分から買い上がったしない
別の動きしてたチャートを見せたり
偶然をよそおい戻り道で待つわ
好きだったのよあなた胸の奥でずっと
もうすぐ私きっと相場甦らせる
(櫻井)。