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ブログ:Onevoice

岩本 秀雄 の投稿

「サウジアラムコ株、ESG視点で投資できない理由」という記事をロイターが流していました。化石燃料を輩出し環境破壊の元凶のような存在だから、「環境」(E)面からみて投資にふさわしくない、というのは分かりますが、どうもそれだけではないようです。筆者によると、反体制派記者が殺害されたり、活動家が不当に逮捕されたり、女性が様々な差別をうけたりというサウジの政治体制が「社会」(S)的な面でふさわしくない。現在でもサウジ政府の予算の「資金面でのエンジン」になっており、IPO後も少なくとも発行株式の95%をサウジ政府が保有し続ける、ということは「企業統治」(G)の面からも問題あり-ということらしい。2番目の政治体制の問題までサウジアラムコ会社の責任にされてしまうのは可哀そうな気もするけど、そもそも「ESG」投資とは、ということを分かりやすく説明されたようで、何となく合点がいく記事でした。

 要するに、責任ある機関投資家は買わない方がいいですよ、ということらしいのですが、実際には1~3%がサウジ国内の投資家(ムハンマド皇太子の息がかかった人、競合する王族)が購入するのでしょうし、残りは中国系資金が応募するようなので、IPOの成否にはESGも関係なし、ということになりそうです。「最高級の軽質油、世界最低ランクの算出コストだから、環境面ではむしろ他を圧するものがある」との理屈もあるようです。でも、それで、過去最大級のIPOということとなると、何だろうな…という気もします。

 ともかく、日経新聞の記事によると、来週から公開価格決定のためのブックビルディング(需要積み上げ)が始まり、12月中旬ごろには上場が実現する模様。最大500億ドル規模の資金調達になりそうだ、との観測です。サウジ証券取引所の上場株式は「MSCI新興国」指数に採用されているため、先行きは国際的なインデックスファンドの組み入れ対象にもなり、グローバル運用にも影響が出ます。そうなると、今度こそ「ESG視点でどうか…」という問題で機関投資家が頭を悩ますことになるでしょう。

 ま、11月にはアリババ株が香港にも上場するそうですから、超大型IPOがしばらく話題を集めそう。これが、上げ潮の世界株式市場にとっても追い風になりますか。あれ、わが国では…?(イワモト)
25日に千葉、福島県などを襲った集中豪雨によって不幸にして命を落とされた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた多くの方々にお見舞い申し上げます。立て続けの災害には心も萎えるところでしょうが、一日も早いご復興、願っております。

 26日のストボフォーラム・大阪。たくさんの方々にご参加いただき、ありがとうございました。ここでも写真を撮っていただいたり、握手したり、激励をいただいたり、懐かしい方から近況報告をいただいたり、とても楽しい時間を頂戴しました。来年もまた、会場でお会いしましょう。

 さて、今週は10月から11月へブリッジの週。11月は過去10年間の成績が7勝3敗と、10月の8勝2敗に次ぐ好調ぶり(取引所再開以来70年間では40勝30敗=勝率57%と下から数えた方が早い!)でした。10月末のハロウィーンを経て、年末高へ向けた重要ポイントに位置する月。その、11月相場を決めるかもしれないのが、今週の日米金融会合、経済統計、決算発表…重要イベントが目白押しの週です。(いわもと)
 20日・名古屋の「ストボフォーラム2019」。三重県尾鷲市で河川氾濫があったり、名古屋まつりのパレードが中止になったりと、事前に気になる情報がいくつかありましたが、それも杞憂のほぼ満員の盛況。たくさんの皆さんにお出でいただき、ありがとうございました。握手したり、写真を一緒に取っていただいたり、“パンダ本”をご持参いただいたり、とても楽しい交流の場ともなりました。多くの方々からご相談をいただいた内容では、ソフトバンク株と銀行株の行方を気になさっておられる方が意外に多かった印象です。毎年ご参加されている方も少なくなく、私にとって、とても勇気づけられる1日となりました。次は大阪で、そして来年も名古屋で…お会いしましょう。
 
 さて、先週末の米ダウ平均は255ドル安と1%近い下落率となりました。しかし、下げた255ドルのうち、220ドルは「技術操縦士による虚偽報告」が伝えられたボーイングと「ベビーパウダー自主回収」を発表したジョンソン&ジョンソンの2銘柄の下げによるもの、だそうです。
 
「なかなかうまくいかないものだ。先週は株式市場が上昇してもおかしくない材料が十分にあったにもかかわらず…」とバロンズ誌最新号も嘆いています。ユナイテッドヘルス・グループの予想を上回る好決算や銀行の好業績がその「好材料」として挙げられています。今週はいよいよハリバートン、P&G、テキサス・インスツルメンツ、ユナイテッド・テクノロジーズ、キャタピラー、インテル、アマゾン、マイクロソフト、テスラなど注目企業の決算発表が始まります。バロンズ誌を納得させられるような株価展開となるかどうか注目でしょう。
 
 わが国でも、23日には日本電産が4~9月期決算を発表します。果たして、永守節が炸裂するかどうか、その数字とともに関心を呼んでいます。米国と違って、こちら日本の株式市場はやや期待先行、“納得したがっている”かのような株価推移。ちょっと気になりますが、どうでしょう。(いわもと)
先週の米国株式市場。1日のISM製造業景況感指数、2日のADP雇用レポート、3日のISM非製造業景況感指数と、連日の経済統計発表が市場予想を下回るものだったため、景気後退への警戒感が広がり、3日朝方にかけてダウ平均は一時は前月末終値に比べて1173ドル安と、1200ドル近い下げを演じました。しかし、売り一巡後は「指標悪化なら利下げ」へと市場の“期待”の方向感が転換。結局、安値から450ドル以上引き戻し、この日のほぼ高値で終わりました。

翌4日も同様。この日発表された9月雇用統計も市場予想を下回る内容でしたが、株価は終日じり高となり終値は372ドル高と続伸。週間での下げ幅を246ドルまで縮小しました。テクニカルな面では、3日に200日移動平均線を一時割り込んで切り返すという、理想的な推移となっています。

 

(1)    非農業部門の雇用者数は前月に比べて13万6000人の増加。市場予想の14万5000人増加には届かず。上方修正された8月の16万8000人から減速。19年1~9月平均16万1000人と比べても伸びに頭打ち感。

(2)    平均時給は前年同月比2.9%増(8月3.2%増)と伸び鈍化。上昇率3%割れは1年ぶりのこと。賃金の伸び鈍化は消費や物価へ影響を与える。

(3)    失業率は3.5%と前月(3.7%)から0.2ポイント改善。市場予想も上回った。1969年12月以来、実に50年ぶりの水準まで低下。

 

 結局、(1)と(2)はマイナス材料ですが、(3)はプラス材料と、濃淡を交えた内容となりました。が、前者は景気後退懸念を煽るほどの内容ではなく、(3)を加えてもFRBが利下げを躊躇するほどに強くはない、というゴルディロックス的な状況を補強するものとなりました。ハト派として知られるカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁はこの雇用統計を「文句ない結果だった」と語ったそうです。

 

 なお、GM工場でのUAWストライキが9月15日から行われていますが、それによる就業者減少は今回の雇用統計には織り込まれていないそうです。それでも、製造業の雇用者数は今回の統計で2000人減少していますから、10月統計でGM分がカウントされるようだと、製造業の雇用状況はなお深刻化する可能性もありそうです。トランプ大統領の米中貿易交渉姿勢にも影響があるかもしれません。

 

 4日に発表された米国の8月貿易収支は対中赤字が289億ドル(前月は296億ドル)に縮小しました。全体からみると、減少率は小幅なものですが、輸出が5か月ぶりの水準となるなど、変化の兆しも。これが貿易交渉にとって明るい材料となる可能性もあります。  

今週10日からはワシントンで米中の閣僚級レベルでの交渉が再開されますが、果たしてスウェーデンで5日まで開かれた米朝交渉のように、何も進展しなくても「素晴らしい成果があった」という話で終わるかもしれませんが…。

ま、それはそれで、マーケット的には歓迎かもしれません。あと、利下げの確度と濃淡を探るため、8日のパウエル議長講演や9日発表のFOMC議事要旨が注目されるでしょう。(いわもと)
 「ストボフォーラム2019」(東京会場)が9月28日、開催されました。ほぼ満員の盛況。「来年は日経平均3万円」なるゲストスピーカー・武者さんの激励のお言葉に勇気づけられましたか。キャスターの座談会、参考になりましたでしょうか。休憩時間の交流、楽しんでいただけましたか。私は、多くの皆さんの元気なお姿を拝見でき、とても安心しました。来年もまた、お会いしましょう。
 さて、本日で9月相場が終幕。27日は2万1878円(▲169)でしたから、8月末の2万704えん、9月2日の2万620円と比べると、大幅なプラス着地、それも月間足大陽線はほぼ確実。中旬にかけて10連騰があり、前日比マイナスだったのは27日を含めて4日だけという極めて強い1か月でした。9月末は年度の中間期末ですから、3月末の2万1205円と比較すると上半期の成績は3%前後のプラスということになりそうです。
 前週は25日移動平均が75日線、100日線、200日線をまとめて上抜く(トリプルゴールデンクロスというのでしょうか)チャート面での大きな変化が起こっています。背景材料として最も大きいと思われる米中貿易交渉の行方は依然として不透明なままですが、ここでの相場の変化(まだ、途中ですが…)がいったい何を意味するのか、その結論は10月増場ではっきりすることでしょう。
 10月相場というと、ブラックマンデーだの、リーマンショックだのが過去にあり、アノマリー的には危険な月といっていいのですが、過去10年間に限ると日経平均の騰落は6勝4敗。外国人投資家は8勝2敗の確率で買い越しという平穏な記録が残っています。もともと、海外では投資家が市場に戻ってくる時期。なかで割安な日本株が見直されるかどうか…。ただ、今年は10月1日からの消費増税が日本経済にどんな影響を与えるか(与えないか)、内外で注目されています。その他、日銀短観、企業の中間決算発表、各国金融会合、中国の国慶節(建国70周年)、英国のEU離脱、米大統領の弾劾問題など注目イベントが目白押し。底値圏で荒れ模様となるのは相場の常。警戒しつつ陽転に期待しましょう。
(イワモト)