Logo stockvoice

ブログ:Onevoice

  9月は最悪の月。この月の月間騰落を過去10年間でみると5勝5負と星取はイーブンですが、2000年ITバブル崩壊の年から昨年2018年まで遡ると19回のうち12回がマイナス。プラスになったのは5回しかありません。さらに、取引所再開の1949年まで遡ると、32勝38負と負け越し。この記録は12か月中最悪です。

 あの、2008年9月15日(米国市場。日本株は9月16日の日経平均605円=4.95%安が最初の下げ)のリーマン・ショックを筆頭に、グランビル・ショック(1981年)、タテホ・ショック(87年)、大和銀行事件(95年)、米ヘッジファンドLTCM破綻(98年)、ロシア金融危機(98年)、東海村で放射能漏れ事故(99年)、米国で同時多発テロ事件(2001年)、ウォール街で大規模デモ(11年)、中国で大規模反日デモ(12年)等々、今では忘れられてしまったようなものまで含め大小の“事件”や“ショック”が起こっています。どうにも、暗いイメージがつきまとう月です。

 とはいえ、「最悪の月」は逆に眺めてみれば「最良の月」でもあります。この9~10月が年間安値となったり、中勢相場の転換点になったりしたことは少なくありません。海外でも「セル・イン・メイ(5月に売り抜けろ)」に続けて「セントレジャーステークスまでには戻ってこい」とか、「レイバー・デイまでには戻ってこい」という格言があるように、春からの調整が一巡し、ここから相場が復活するタイミングとのアノマリーが語り継がれています。

 セントレジャーステークスは英国ドンカスター競馬場で行われる英クラシック三冠競技の最終戦。日本でいうと菊花賞に相当しますが、こちらは270年以上の歴史を持つ伝統的なレースです。今年は9月14日に施行されるようです。

 日経平均プロフィルで9月の月中騰落率カレンダーを見ると、下落特異日は3日です。この日の星取りは18勝37負。実に下落確率が67.3%。4回のうち1回しか勝っていません。この下落確率67.3%は年間で2番目の高さですから、正真正銘の下落特異日といっていいでしょう。逆に、上昇確率の高い日は13日で64.5%(これは年間で16番目の高さ)。3日と13日が要注意日ということですから、ちょうどレイバー・デイ(今年は2日)とセントレジャー(今年は14日)の前後と、符節が合います。

 最後に今月の材料。9月20日からラグビーのワールドカップが44日間の日程で開催されます。日本で初開催。英欧豪を中心に海外からラグビーファンが大挙押し寄せることで、インバウンド関連需要の盛り上がりが注目されますが、穴っぽいのはビール。ラグビーファンはとにかくビール好きのようです。1人当たりのビール消費量はサッカーファンの6倍に達するとか。

試合会場で飲めるのは公式スポンサーのハイネケンだけ。日本で製造販売するキリンビールはこの時期、大増産をかける計画といいます。

ちなみに、「あんなものは飲めたものでない」と騒々しい“エビスビール”党のわが友人は、「摘発・没収」の危険性を顧みずクーラーボックスにいつものマイビ-ルを複数缶持ち込む計画のようですが、果たしてどうでしょうか。

もちろん、会場の外ではアサヒやサッポロ、そしてタカラやオエノンも…。英国風パブのハブや居酒屋チェーン銘柄にも注意しましょう。(いわもと)
休憩時間?

 「日本の株式市場が開いている時間帯はまるで休憩時間」先日ラジオの株式番組を聴いていたらこんなコメントをある株式評論家の方がしていて思わず笑ってしまいました。


 確かに毎日売買金額は2兆円に遠く及ばない、海外の要人発言やイベントに過度に影響を受ける、裁定売り残が2兆円近くにまで増加(買い残が、ではありませんよ)、などというのを見ますと、まさかこれが日本株の「ニューノーマル」ではないだろうに、という気になります。


 日経平均の計算上の一株純資産辺りまで日経平均が下落してしまったので、売り方としても思い切り売りたたくのを躊躇するようになっている、というのはその通りではないかという気はします。


 としますと、そろそろ日本株は上に向けて動き出すのでは、何をきっかけにそうなるのかよく分からないものの、と思ってもいいのかもしれません。


 強気、弱気、いろいろあるでしょうが、年末には昨年10月の日経平均高値の2万4,270円辺りまでの上昇があるかもしれない、という見方をする強気派が居ても、それほど突飛ではないようにも思えます。


 以前はけっこういた強気派の意見が最近聞かれなくなっているのは残念です。しかし、強気派は別にいなくなったわけではないと思いますが。


 そうだとしますと、各月のSQ算出日辺りで、9月2万1千円、10月2万2千円、11月2万3千円、12月2万4千円くらいの水準、という推移を想定する買い方がいても不思議ないのかも知れません。


 売り方は相場を今の水準から崩す、というより、年末辺りまで少し大きめの上昇を見てから、その水準から売り崩されるのを期待しよう、となる向きが増えてもこれまた不思議はないでしょう。


 金相場は今は強調ですが、昨年の夏までダラダラと下落する局面があって、その当時空売り残高の異常な増加が話題になっていたものです。金相場と日本株相場はあまり似たところがなさそうではありますが、今の日本株は過度に売り方が前のめりになり過ぎているような気はします。


株式相場の大きな変動への対処

 相場変動への対処と言いましても、短期の変動、長期の変動、で違いますし、株式相場に対するスタンスが短期か長期か、によっても違います。


 そこで、以下のように場合分けして考えてみたいと思います。


 まず、短期、中期、長期をこんな感じで分けてみます。

・短期の変動=数か月以内の変動:米中摩擦によって起きる変動、といった具合でしょうか。

・中期の変動=数年以内の変動=半導体の需給サイクルを反映した変動、といったイメージです。

・長期の変動=10年以上の期間に起きる変動=リーマン・ショックが典型です。


 一方、株式投資や運用をする側として、資産形成層、と資産運用層、のふたつに分けて考えてみます。


・資産形成層とは、20年とか30年とかの時間軸で資産形成を目指す、という投資家家(主に、積立投資をするような人たち)を想定します。

・資産運用層とは、すでにある程度の資産を獲得したので、その一部を株式運用に回して、収益をあげようとしている人たち、というイメージです。


 相場変動のタイプが3種類で、運用側が2種類ですので、場合分けは6つになります。


1.資産形成を目指す投資家にとっての短期の相場変動への対応

 これは、基本「無視」ということになるでしょう。20年、30年の時間軸ですから、短期の相場変動は無視して、粛々と積立投資を続ける、というだけでしょうから。


2.資産形成を目指す投資家にとっての中期的な相場変動への対応

これも基本「無視」でしょうね。


3.資産形成を目指す投資家にとってのリーマン・ショック級の下げへの対応

 これも基本は「無視」だと思いますが、例えば、日経平均やトピックスが高値から半値に下落した、などということがあったら、過去の積立投資が大打撃を受ける、ということはあるにしましても、一時的に積立額を増加する、といった対応が有効でしょう。


 ただし、日本企業のROEが将来に亘ってまったく向上しないかもしれない、といった根本的なダメージがないかどうか?は確認する必要があるだろうと思います。


4.資産運用層にとっての短期的な相場変動への対応

 需給動向や材料を勘案して指数にせよ個別銘柄にせよ相場を当てに行く、というのが対応の基本だろうと思います。


5.資産運用層にとっての中期的な相場変動への対応

 株価が下落サイクルになりそうな銘柄は避ける、割高局面は売る、上昇サイクルに戻りそうな銘柄は割安局面で買いを考える、といった対応が基本でしょう。エクスポージャーの管理も重要な対応の要素となりそうです。


6.資産運用層にとっての長期的な相場変動への対応

 買いだけでなく、売りでも収益をあげる手法を手に入れておく、ということになるでしょうか。


令和元年8月30日

証券アナリスト

松下律

ツイッター・アカウント

@shokenanalyst

ストボフォーラムの募集が始まりました。
開局15周年の今年は、いつもの東京・名古屋・大阪に加えて
札幌と福岡でも特別開催し、公開収録を行います。
毎年たくさんのご応募を頂いて結果的に抽選になってしまい申し訳ないのですが、
今年も皆さんのお越しをお待ちしています。
私は東京と大阪会場を担当します。

ストボフォーラムというと必ず一緒に思い出してしまうのが、
胸がチクッとするこんなシーン。
大阪フォーラム、前日入りしてスタッフと一緒に夕食を食べた梅田の焼き肉屋で
同僚の肩越しに見た日本シリーズ。
我が応援チームが行けなかった頂上決戦を心から羨ましく思ったなぁ・・・
とか。

チクッどころかグサッと来るのは去年の名古屋。
もちろんフォーラムに全力投球しておりましたけれども
時同じくして、自チームが日本シリーズ進出をかけてCSファイナルステージを戦っていました。
親切な参加者の方がこっそり途中経過を耳打ちしてくれたりしましたが、
皆様を送り出して駆け戻った控室で敗退が決定。
スタッフの打ち上げを終えて一人になって向かった新幹線のホームで
うずくまって泣いていたところをスタッフのFUKUちゃんに見つけられ、
慰められながら二人できしめんを食べた・・・
ああ切ない思い出(涙)

もう一度言いますが、フォーラムには全力投球しております。

今年の日程を調べてみました。
【ストボフォーラム】
東京 9月28日(土)
札幌 10月12日(土)
名古屋 10月20日(日)
大阪 10月26日(土)
福岡 11月16日(土)

【プロ野球】
CSファーストステージ10月5~7日
CSファイナルステージ 10月9~14日

日本シリーズ 10月19~27日
10月19日(土) [第1戦] パ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月20日(日) [第2戦] パ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月22日(火) [第3戦] セ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月23日(水) [第4戦] セ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月24日(木) [第5戦] セ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月26日(土) [第6戦] パ・リーグ出場チーム本拠地球場
10月27日(日) [第7戦] パ・リーグ出場チーム本拠地球場

想像は自由ですから。
自分勝手に最高のシナリオを作らせて頂くと
9月中に我が埼玉西武ライオンズが混戦を制してパ・リーグ連覇!!
札幌フォーラムと時同じくしてファイナルステージを勝ち進み、念願の日本シリーズへ。
名古屋フォーラムと同時進行で日本シリーズを戦い、
そうだなぁ、ワンサイドゲームでは申し訳ないし、
できればホームで決めたいけど明らかに自分は応援に行けない試合なので
第5戦あたりで手を打ちましょう!!
大阪フォーラムの前に日本一決定!!
ぐふふふふ。

野球にもフォーラムにも都合がいいシナリオが完成しました。
ちなみに日本シリーズで対戦する可能性のあるチーム、
倉澤キャスターの巨人なのか、広島なのか、櫻井さんのDeNAか、中嶋さんの阪神か・・・
どうか喧嘩にならず(笑)スカッとした気持ちで大阪会場で皆様をお迎えできますように。
ちなみに西武は現在、まだ首位ソフトバンクと2.5ゲーム差の2位です。

過去このコーナーでも何度か取り上げた話題です。本日(28日)の日経新聞がアルゴリズムの取引手法が、個人投資家迄広がりを見せ始めたと報道しており改めて確認する必要がありそうです。 


【アルゴリズム取引 】

  1. あらかじめコンピューターに組み入れてある数理モデルに従い、コンピューター自らが機械的に売買を行う。売買のタイミング、売買一回当たりの数量を数理モデルに従い自動的に判断し執行するのです。 

  2. アルゴ取引では銘柄の「クセ」を自動計算し数量化する為、過去の膨大な値動き(ティック)のデータベース化が必要になります。更に最適な値段で執行するためには注文を小口に分ける必要があります。 

  3. その大量の小口注文を執行するためには執行速度が重要になります。高速取引の重要性がここにあります。 

【高速取引 】

  1. アメリカが先行していましたが、日本でも2010年1月からアローヘッドが導入され高速取引が幕を開けます。

  2. 従来発注から執行確認まで3秒掛かっていたものが、0.002~0.005秒のスピードになります。つまりミリ(1000分の1)秒の速さです。人間の瞬きの速度は0.1~0.4秒と言われていますが、瞬きの瞬間に数百から数千の注文が執行されるのです。そしてこの速度が現在ではナノ(10億分の1)秒迄進化しているのです。個人の想像を超えた世界です。 

アメリカでは大手機関投資家のほぼ全てがアルゴ取引を採用しており、日本でも6~7割が採用していると見られます。こうしたスピードに一般の個人は追随できず、証券会社のプロのトレーダーですら、あまりの速さに取引機会すら見つけられず廃業が相次いでいるのです。当初、高速取引は市場に流動性を与え、注文執行の確率が高まり、且つスプレッドの縮小の恩恵があると歓迎されていたのです。しかし優秀なIT技術者と、ある程度の資本を準備すればある意味誰でも参入でき、各自がそれぞれ独自のアルゴリズム取引を展開する為、市場構造が頻繁に変わり、過去のデーターも3か月程度で無意味になるケースも出始めています。何より追随できない個人が。市場から離反し始めており、市場出来高の盛り上がらない一因とも見られています。


個人までが参入し始めたアルゴリズム取引の過熱ぶりに執行速度を意図的に落とすなど新たな流れも見え始めていますが、まだ正解は無いようです。ただアルゴリズム取引は売買の執行に関わるもので、投資手法では無いことに留意したいものです。決して長期投資を否定するものではありません。

(中嶋)

大きな事件やニュースが発生すると、マスメディアの報道はそちらの方面に関する記事ばかりで塗りつぶされてしまいます。最近ではフランス・G7での各国政治家の立ち居振る舞いであったり、ブラジル・アマゾンでの山火事だったり、全英オープンでの20歳のシンデレラの活躍だったりします。

明るくハッピーなニュースばかりとは限りません。むしろそういう報道は少ないのが常で、大きく取り上げられる事件ほど陰惨で悲劇的なものが多いのが世の常です。そんなニュースばかり朝から晩までシャワーのように浴びていると、日々の生活に対して警戒的、防衛的に行動してしまうのはやむを得ません。

しかし世の中はそんなつらい出来事ばかりで動いているわけではありません。むしろ報道されない小さな分野で、次なる変化が始まっていることが多いものです。そのような新たな芽ばえや胎動が目にふれることはほとんどないので、気がついた時にはかなり大きなトレンドに成長していることが多いのも事実です。

最近感じることは、世の中から「人手不足」というキーワードが消えつつあるということです。人口減少が恒常化している日本では、人手不足がきれいさっぱりなくなることはあり得ないとは思いますが、少なくとも最盛期だった(ように感じる)1年ほど前よりもその手の話題が減っているように感じます。

人手不足があまりに常態化してしまって、もはやニュースにもならないということでしょうか。あるいは本当に人手不足が解消されつつあるのでしょうか。

小売の現場ではこの7月から、ローソンが深夜(午前0時~5時)の時間帯に無人営業の店舗を実験でスタートさせています。利用者は最初にアプリに本人情報を登録して、カギのかかっている入り口をQRコードで開錠してお店に入ります。

買いたい商品はスマホのカメラでバーコードを読み取って、無人のレジでクレジットカードや電子マネーで決済します。お酒、たばこ、チケット類は無人の時間帯は販売しません。

セブンイレブンは顔認証の技術を使った無人コンビニを開店しました。これもあくまで実験段階なので、決済は給料からの天引きです。ただ仕入れからAIが需要を予測して自動発注するので、物理的な作業が必要な商品の品出しや清掃を除けば、ほとんど人手はかからないそうです。

アマゾン・ドットコムがシアトルで無人店舗「アマゾン・ゴー」の第1号店をオープンしてからまもなく3年がたちます。この間に米中関係は泥沼となりましたが、それと並行してスマホの利用形態はますます進化し、日本ではキャッシュレス決済が猛烈なスピードで普及しています。無人店舗がまもなく現実のものとなろうとしており、人手不足がまるごと解消することはないでしょうが、新しい工夫や進化は小さな芽として静かに浸透しつつあります。
(スズカズ)