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ブログ:Onevoice

岩本 秀雄 の投稿

 ビーガン。聞きなれない言葉がブームになってきました。
株式市場でも注目されるようになったのは、5月に米NASDAQ市場に新規上場したビヨンド・ミートという代替肉(植物肉)メーカーの株価が公開価格の6倍以上に上昇、人気を集めていることがきっかけでしょう。筆者もこのIPOに関する記事を読んでいて、そんな言葉があることを初めて知りました。
肉だけでなく、卵や乳製品など動物由来の食品を一切口にしない人たちのこと「ビーガン」と呼ぶそうです。ベジタリアン(菜食主義)よりも厳格で「完全菜食主義」と訳されるようです。菜食主義というと何となく洗練された、優しいイメージがつきまといますが、このビーガンという言葉、なんとなく語感がいただけないな、という印象を持っていました。
ところが、先々週、6月9日の日経新聞の日曜特集「NIKKEI The STYLE」には「ヴィーガン」という表記があって、こちらの方がしゃれているではないか、と気に入りました。その別刷り紙面には、ヴィーガン向けの野菜料理が紹介され、健康・環境意識の強い人たちの間での人気の広がりが特集されていました。
もっとも、日経新聞の本紙では圧倒的に「ビーガン」のようです。

さて、いつごろからビーガンなる言葉が日経新聞に登場するようになったか。日経電子版で「ビーガン」という文字が登場する記事について検索をかけてみました。ヒットしたのは178件。先週土曜日22日の「温暖化懸念で『脱ミート』」という記事から2012年5月16日の「伏兵スズキが焦点か 日米自動車摩擦の帰趨」という記事まで遡ります。
実は、その昔米フォードモーターの国際交渉担当副社長であり、現在ではトランプ政権の北朝鮮担当特別代表という職務に就いているスティーブン・ビーガンという人がいて、この人が日米自動車摩擦や北朝鮮交渉でしばしばニュースに登場します(12年の記事はこれに該当します)。この交渉役・ビーガンに関する記事(107本ありました)を除くと、菜食主義者・ビーガンに関する記事は71本。それを振り返ってみました。

日経新聞でのデビューは2013年9月のニューヨークにおける食材事情を伝える記事だったようです。NY市民が日ごろ食材を選ぶ基準をキーワード化すると、①ローカル、②ビーガン、③グルテンフリー…など、という内容でした。13年はこの1本だけ。
14年も3本だけ。いずれも米国での話題で、アレルギー対策とか地球にやさしいといった視点から注目されています。
さらに、15年が4本、16年が2本、17年も5本と、いずれも年間を通じて1桁台の本数しか登場していません。ただ、15年頃から「東京駅地下にビーガン仕様の“ベジソバ”店が開店」とか、「NY発自然派バーガー店が日本で第1号店」など日本絡みの話題も目につき始めています。
記事本数が急増するのは18年。年間で33本ありました。8月1日付けで「完全菜食『ビーガン』市場広がる 日本でも対応」という記事がありましたから、18年夏にはもう市民権を得ていたということになるのでしょうか。この記事によると、ビーガン向け市場は加工食品だけで18年に100億ドル(1兆1000億円)に達するそうです。先のビョンド・ミートとそのライバル、インポッシブル・フーズの動きが紹介されています。「日本でも対応」というのは2020年の東京五輪に向けて何とかしなければ…ということのようです。

19年は半年でもう25本の記事ですから、きっと昨年を上回る話題となるでしょう。大手の日本企業によるビーガン対応ビジネスも活発化しているようです。ただ、いまや米国以上に肉好きな人の多い日本のことですから、消費者の間でビーガン志向がどれほど大きな流れとなるでしょうか。それに、残念ながら、日本にはビヨンド・ミートに匹敵するような企業が存在しません。これからの成長に期待、という状況のようです。

最後に、何らかの形でビーガン関連の話題が記事に取り上げられた企業を上げておきましょう。エイベックス、森永製菓、不二精油、ピエトロ、パルコ(Jフロント)、オイシックス・ラ・大地、亀田製菓、大塚HD…など。ビヨンド・ミートには三井物産が出資している模様です。(いわもと)

  S&P500が2%、ダウ30種があと3%、ハイテク批判で形勢の悪いNASDAQでも残り5%で最高値、という水準まで戻った米国株。今週はさらにどこまで迫れるか。特に18・19日に開かれるFOMC(連邦公開市場委員会)で連銀がどんなメッセージを送ってくるか(25%の確率ながら、FF金利先物は利下げも織り込んでいます)が最も注目されることになりますが、その他も米国発の材料に振り回される週になりそう。

 対中関税措置の「第4弾」となる3000億ドル相当の中国製品に対する追加関税について、USTR(通商代表部)が17日から25日まで1週間、公聴会を開くそうです。

今度は家電製品やおもちゃ、衣料品など日用品も含めた幅広い製品が対象となるため、各企業や業界団体から320人が参加して政府に意見を述べる見通し。日系企業では、ソニー、セイコーエプソン、三菱ケミカルなどの現地法人の名前が挙がっているようです。先週は150の業界団体から追加関税の撤回を求める公開書簡が発表されたとか。

米証券によると、この第4弾発動によってエレクトロニクスで最も影響を受けるのがノートパソコンとゲーム機だそうです。ノートパソコンではHPとデルが影響大。ゲーム機ではソニー任天堂が米国販売シェアの8割を占めていて、生産移管の方向性が見えていないことが懸念材料とみられています。

 実際に発動されるとしても、時期は7月上旬。6月末のG20での米中首脳会談で前進があれば、延期もということでしょう。だからこそ、ここでは強烈な揺さぶりをかけておく、というのが米政権の戦術でしょう。

 そういえば、18日にはトランプ大統領が選挙演説で20年大統領選挙への出馬を正規に表明するそうです。いよいよ米国は大統領選挙の季節。それでなくても騒々しいのですから…。(いわもと)
 米国の5月雇用統計は(市場の期待通り?)弱い数字となりました。
非農業部門の雇用者数は、市場予想(平均18万3000人増加)を大幅に下回る7万5000人の増加と、前月に比べて大幅な減速となりました。直前に発表されたADP雇用レポートの雇用者数がコンセンサスと乖離する2万7000人増加と極端に低い数字だったため、市場には戸惑いの声も多かったのですが、結局はこのADPの数字がそれなりに実勢の弱さを示唆していたことになります。平均賃金の上昇率も前年同月比3.1%増(市場予想3.2%増)と低調な数字で収まりました。

景気の減速懸念を示す指標は本来、株価にマイナスですが、現在の局面は位置づけが違います。すでに4日のパウエル発言以降、利下げ期待をさらに高めていた株式市場はこの弱い数字の発表を好感する人気となりました。

ダウ工業30種平均は一時2万6000ドル台を回復し前日比263ドル高の2万5986ドルと約1か月ぶりの水準で終わりました。5日続伸。この1週間の上昇率は4.71%(1168ドル)と、18年11月26日に始まる週の5.15%(1252ドル)以来の記録となります。

もっとも、この昨年11月最終週の上昇は、翌12月の暴落(3週間で14.7%、3800ドル下落)につながるものでしたから、気をつけなければいけません(あの時はFRBへの催促相場、今回は歓迎相場という違いがあるかもしれません)。6月FOMCは18~19日。ここでの利下げ予想は25%と低く、しばらくは利下げ期待と景気悪化懸念とが交錯する状態が続くであろうことを念頭に置かねければなりません。

とはいえ、ダウ平均の推移を振り返ると、4月24日のザラバ高値2万6680ドルに対し、6月3日の安値が2万4680ドルですから、この間の下落幅は2000ドル。それに対し、7日のザラバ高値までの戻り率は69.2%にも達していますから、ひょっとすると、4月高値ぐらいまでの戻りはあるかもしれません(その先が大変ですが…)。

過去、FRBの利下げ政策への転換は日本株にも上昇圧力となってきました。メキシコ関税問題の発動回避も日本株には心理的なプラス材料。この間、中途半端な足取りを続けてきた日本株ですが、ここからしばらくは方向感が出てくるかもしれません。
(いわもと)
本日から6月相場。3日ですから3日ポ。ちょっと珍しいような印象ですが、決してそんなことはなく、昨年も9月と12月が3日に月初の商いとなりました。初日の成績は9月が▲157円、12月△223円と区々。月間成績はその逆で9月がプラス、12月がマイナスでしたから、これも逆。「荒れる」とも、「荒れない」ともいいようがありません。

 6月の月次成績は過去10年間が6勝4敗。直近2年間がプラスの成果を残しています。外国人投資家は4勝6敗で売り越しが優勢。特に、最近4年間は連続して売り越し。傾向としては“セル・イン・メイ”の流れが続く、とみるべきなのでしょうか。

 過去のエピソードとしては、サラエボ事件(1914年6月28日)、ベルサイユ講和条約(1919年6月28日)、ノルマンディ上陸作戦(1944年6月6日)、朝鮮戦争勃発(1950年6月25日)-などが戦争に関連する出来事。株式市場に関わるエピソードでは、日本証券取引所に統合(1934年6月1日)、わが国初の先物取引(株先30)の取引開始、セブン・イレブン-ジャパン上場(1983年6月14日)、「日本版ビッグバン」発表(1997年6月13日)、ソフトバンク「ナスダック・ジャパン」創設発表(1999年6月15日)-などが上げられます。
 忘れてならないのが60年安保闘争。国会正門前で東大生の樺美智子さんが亡くなったのが1960年6月15日。中国の北京市、天安門広場で民主化を求めて集結したデモ隊に軍隊が介入し多数の犠牲者を出した天安門事件が1989年6月4日。
今年はこの天安門事件40周年ということで、神経質になっている中国政府がこの6月4日を通過すると、米中貿易戦争で融和的な態度を見せるようなるだろう-という観測もあるようですが、どうでしょう。
6月4日といえば、国内では、ファーストリテイリング(ユニクロ店)やユナイテッドアローズ、良品計画、ABCマートなどアパレル、雑貨、靴店など小売企業の5月の月次販売の動向が一斉に発表されます。前半は10連休の後半戦、後半はその反動減という流れが5月の販売状況。それがどんな数字になるか、年号が令和に変わって最初の月の消費の状況がここで検証されることになります。
5月22日に発表された西松屋チェーンの5月月次(20日締め)は12ヵ月ぶりで前年比プラスに転じるという好調ぶりでした。ユニクロ店など4日発表予定の各社(月末締め)も好調な数字が観測されています。今週も海外要因で荒れ模様が予想される株式市場ですが、局所的には明るい話題が現れそうなことは見逃さないようにしましょう。(いわもと)


 令和初のダービー馬は単勝支持率12番目の伏兵・ロジャーバローズ号。「ダービーは最も運のいい馬が勝つ」というジンクスがありますが、そんなことを思い起させる一戦だったような気がします。

  まず、(1)「無敗の2冠馬誕生」と期待された単勝支持率ダントツのサートゥルナーリアナ号はパドックからテンションが上がってしまい、ゲート前ではクライマックス。そのため出遅れ。ゴール前ではすでに余力なし(結局は4着)。それに、(2)逃げ馬リオンリオン号があそこまで引っ張らなくてもいいと思うようなハイペースを演出。(3)ロジャーバローズは1番枠の有利さもあって終始マイペースの走り。(4)ちょうど仮柵が外された内枠は走りごろ。4年ぶりでレースレコード更新というスピード走破、という好条件が重なっての勝利…などと書いてしまうと、馬の潜在的な実力とそれを引き出した騎手の手腕に失礼かもしれません。だって、初のGI勝利となったオーナーは、すでに凱旋門賞に登録済み、ということですから、自信はあったのでしょう。“運も実力のうち”といいます。馬券は外しましたが、いろいろと考えさせる好レースでした。

  ダービーの後は、トランプ劇場。優勝者が決まった後の千秋楽では、相撲自体は存外面白くなかったけれど、現職大統領の初観戦というイベントはけっこう楽しめた。あのトランプ大統領が神妙だったのはご愛敬ということでしょうか。

  「(貿易交渉について)7月の日本の選挙後まで待つことになる」という大統領のツイッター投稿は、この先、しばらくの相場的小康状態を意味するのでしょうか。その他、いくつかのニュースがそれを示唆しているようにも思われます。今週は5月の月末週。令和の時代になってから日経平均は1100円余り下落していますが、先々週からの底堅さが本物かどうか試される週ということでしょう。(イワモト)