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ブログ:Onevoice

岩本 秀雄 の投稿

 上野恩賜公園の花見客観察に(というか、どんな風景か確かめたくて)出かけたい誘惑をぐっと堪え、“巣ごもり”に徹した2日間でした。特に、昨日は東京でも朝から雪。隣のお寺さんの庭の桜の花に雪が積もるという、なかなか見ることができない光景を窓から眺めることができ、それはそれで得をした1日でした。けさの日経新聞によると、83%の人が「普段よりも外出を控えている」と世論調査に応えたそうですから、皆さん、政府の呼びかけに模範的な行動だったようです。「あと1週間がカギ」と疫学の専門家がTVインタビューでアドバイスしていました。多くの人が警戒する“首都封鎖”という最悪の事態を招かぬよう、もうしばらくの辛抱でしょう。

 今週は日米で重要な経済統計の発表が予定されています。4月1日には日銀が企業短期経済観測調査、いわゆる日銀短観の3月調査分を発表します。大企業・製造業の業況判断が13年3月以来のマイナス圏に落ち込み、非製造業もリーマン以来の落ち込み幅を記録する-というのが平均的なエコノミスト予想です。3日には米国で3月の雇用統計の発表。こちらも、非農業部門雇用者数6万人強のマイナス、が市場予想のようですが、先週発表された失業保険申請件数などは過去最悪を記録しています。

 コロナウイルスの感染拡大による経済への影響。その深刻度が具体的な数字として見えてきます。先週の株価の戻りが確かなものであったのかどうか、試されることになるでしょう。(いわもと)
アダストリア(2685)、コロプラ(3668)、ティーガイア(3738)、久光製薬(4530)、生化学工業(4548)、理想科学(6413)、フジミインコ(5384)、竹内製作所(6432)、アマノ(6436)、マブチモーター(6592),日東電工(6989)、ウシオ電機(6926)、カシオ計算機(6952)、ローム(6963)、三菱鉛筆(7976)、セイノーHD(9076)…。

株価と自社株買いには「逆相関」の関係があるそうです。確かに、株価が大幅に下落すると、自社株買いの発表が増える、という現象は株式市場で多く見られること。株価が不当に、割安を通り越した水準まで下落していることを市場にメッセージとして送る行為が「自社株買い」です。自らの経営に自信のある経営者ならなおさらのこと。株式市場ではこれから、1年で最大の決算発表シーズンを迎えます。コロナ禍で迎える決算発表。翌期の見通しに関するガイダンスを含め、どんな数字が明らかになるか注目されていますが、決算発表と同時に自社株買いを発表する企業が多いのではないか、と考える市場関係者が多いようです。

ある大手証券の投資調査部がまとめた、過去に株価が大幅に下落した際、自社株買いを実施した経緯のある銘柄(PBR1倍以下の銘柄だけピックアップ)の一覧が上記の銘柄です。株価の下落率が高いだけでなく、キャッシュフローが潤沢、株価に強い割安感がある、といった指標も大事です。そして、経営者の明確な“意志”のようなものも株価に安心感を与えてくれることでしょう。名前の挙がった銘柄が発表するかどうか、注目しましょう。

先週19日の引け後には、IDEC(6652)、セレス(3696)、マネジメントソリューション(7033)、BEENOS(3328)など9銘柄が自社株買いを発表していました。(いわもと)
  先週金曜日(6日)のNY株式市場、ダウ平均は256安で終わりました。これは取引終了前45分ほどの時間で660ドルほど一気に戻したものです。下ヒゲを引くような形となっているため、下げ渋り感が出てきた、期待されましたが、残念なら週末の一コマに過ぎなかったようです。CMEのダウ先物夜間取引では1000ドル近い急落が続いています。それを受け、日経平均先物も2万円割れ。ドル円は104円台前半まで円高加速となっています。恐らく、新型コロナの感染拡大への警戒感だけでなく、サウジの原油戦略転換報道を嫌気する形で売りが加速しているものでしょう。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁は6日の講演でFRBの量的金融緩和の対象拡大に言及した模倣です。利下げから量的緩和の拡充へとFRBの施策が一歩踏み込むとの期待が6日引け際の株価引き戻しにつながったようです。今週はECB理事会、来週はFOMCと日銀金融政策決定会合が予定されていますから、いよいよ各当局の決意を促す催促相場が強烈に演じられそうです。

  米国は8日から夏時間に移行しました。取引所の取引開始・終了時間や経済統計の発表時間が今週から1時間早くなります。日本でも20日が春分の日。昼の時間が長くなる季節となります。季節も巡って、もういいだろうと願う日々ですが、嵐の相場,まだ続くのでしょうか。(いわもと)
 2月28日のNY市場。357ドル安で終わったため、7日続落。週を通じては全敗、合計3583ドル安と「週間での下げ幅はリーマン時を上回って過去最大」とか。この28日の午後2時半ごろ、FRBが緊急声明を発表し、「新型コロナが経済活動に与えるリスクを高めている。経済活動を支えるため、適切に行動する」と発表、適切に行動=利下げを検討するという意味ですから、緊急利下げ宣言、それにもかかわらず357ドル安ですから、“魔法の杖”も効かなかった、という印象の株価推移ですが、果たしてどうでしょうか。

 終値だけを見ているとよくわかりませんが、この日のダウ平均はとても興味深い推移となりました。

 

(1)    始値は▼495ドル安

(2)    10:05に▼1085ドル安まで下げ、この日の安値

(3)    11:47に▼272ドル安まで引き戻し、この日の高値

(4)    FRB声明を受け▼400ドル安近辺まで買い直し

(5)    取引終了20分前に▼1002ドル安まで売られる

(6)    その後、取引終了にかけて引き戻し、終値は▼357ドル安

 

グラフで見ると一目瞭然なのですが、この(2)と(5)のやすねによって、いわゆるW底を形成。(6)終値は(3)の日中高値まで届かないけれど、もう一息という水準まで切り返しています。そのため、このダウの動きを日足にしてみると下ヒゲが長い陽線となりました。

 ダウ30種のうち高かったのは7銘柄。エクソンモービルやマイクロソフト、ダウ、ナイキ、キャタピラーなど。中国関連銘柄が含まれています。

 恐怖指数のVIXは一時49まで急上昇したけれど、40台の終わり。

 NASDAQ総合は26日に続いてプラスの終わり。

 

最高値からの下落率が10%超となるなど、調整局面入りがはっきりした株価チャートですが、ごく短期的には反発を期待していいのでは…。朝方のCMEダウ先物は300ドル超の上昇。東京市場も今週はもう少し、冷静に見られるようになるかもしれません。(いわもと)
 「今、東京大学はベンチャー企業が生まれるメッカとして注目されています」。
昨年4月の東京大学入学式、五神真総長の式辞の中に、あまり聞きなれない言葉がありました。東大総長の式辞といえば、その時々における“知”のあり方を問うものとして、その内容が注目されることが多いものですが、この、いささか世俗的な「ベンチャー企業…」発言。実はある意味で、極めてタイムリーなものだったような気がします。
 五神総長は、毎年30社~40社のベンチャー企業が東大発で誕生し、その合計は355社に達する。その中で東証1部上場企業となったのがユーグレナ、と紹介しています。1998年に文科3類に、1999年に理科1類に入学しともに農学部に進学した出雲充さん、鈴木健吾さんの2人が設立。動物と植物の両方の特性を持ち、活発な光合成機能とともに豊富な栄養素を備えるミドリムシ(学名ユーグレナ)を、食品や環境にやさしいエネルギー源として実用化する。それによって、人類に役立つ事業を展開することをミッションとして定め、数多くの研究者のアドバイスを受け、試行錯誤を続けた果てに大量培養技術にメドがついたことで2005年に設立(2012年に東証マザーズ上場)…そんなエピソードを紹介するとともに、このユーグレナのケースが「東京大学が社会変革を駆動する、すなわち社会に新しい流れを吹き込む大きな可能性を持っていることを示唆している」と、その象徴的な意味を五神総長は読み込み、新入学生を鼓舞しています。
 企業社会とのかかわりという意味では、ここ数年、東大の積極的な姿勢が目につきます。昨年12月には、ソフトバンクとの間でAIに特化した研究所を2020年度内に設立、米IBMの量子コンピューター研究拠点を本郷キャンパス内に設置する-と相次いで発表しました。18年末にはダイキン工業との間で10年間100億円の資金を拠出した「産学協創協定」を締結し、日立やNECとの間でも似たような共同研究協定を結んでいます。また、五神総長は、1月下旬に発足した総務省の「Beyond5G(5Gの次)推進戦略会議」の座長に就任しました。
 東大の駆動力-。ひょっとすると、先の先では日本の産業や企業・社会に大きな変革を起こすのではないか、そんなことを期待してもいいかもしれません。ユーグレナは1月31日、「ミドリムシから絞った油を活用した航空機用バイオ燃料が世界で初めて国際規格を取得した」と発表しました。(いわもと)