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ブログ:Onevoice

岩本 秀雄 の投稿

 いよいよ冬将軍の季節。けさは今シーズン一番の寒さでした。札幌はもう最高気温でも氷点下、だとか。少し前まで「立冬過ぎても夏日」なんて不思議な気候でしたが、あと2週間すれば冬至と、ようやく冬らしい暦になってきました。
国立感染症研究所が発表するインフルエンザ流行レベルマップによると、2018年第48週(11月28日~12月5日)現在のインフルエンザ患者数は4590人。前週の2572人に比べて8割近く増加しました(全国5000カ所の定点医療機関ベース)。この1週間の受診患者だけをみると、前週の1万8000人から3万4000人に増加していますから、急増気配が漂ってきます。
これをちょうど1年前の2017年48週(11月27日~12月3日)と比べると、1年前には1週間で12万人の受診患者(前週は7万人、患者報告数は1万2785人)があり、警報レベルを超えた地域保健所が出現。15の地域保健所から注意報が出されるという深刻な状態でした。
今年は、先週までの暖かい気候もあって、まだ警報、注意報ともに出されてはいませんが、いよいよ、という状況のようです。寒暖の差が激しく、体調管理が難しい時期。ケアしなければならないのは相場だけではありません。先週、調べ物をしていった鈴木ともみキャスターが何気なく「早めに、インフルエンザワクチンを打っておいた方がいい、」と呟いていました。まったく、彼女は的確なアドバイスをする人です。私も今週、行くことにしましょう。
インフルエンザといえば、塩野義製薬の新型インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」が初のインフルエンザシーズンを迎え、いよいよ真価を問われることになります(発売は18年5月)。
同薬剤は1日1回経口剤を投与するだけで済み、それで治療は完結します。先行薬の「タミフル」(中外製薬)が経口剤を1日2回、5日間投与。「リレンザ」(GSK)は吸入剤を1やはり1日2回、5日間投与しなければならないのと比べると、患者の負担は格段に低下します。しかも、ウイルスの抑制効果(予防効果)もあるという画期的な抗インフルエンザ新薬として期待されています。
会社側では英ロッシュと組んで海外でも展開し、年商3000億円規模のブロックバスターに育てたい、となかなか意欲的。ロッシュはタミフルではグループ会社の中外製薬と組んでいましたが、ゾフルーザで塩野義に鞍替えすることとなったことが極めて象徴的です。
(いわもと)
 本日から12月相場。師走相場が始まります。
まず、9月に続いて今年2回目の”3日新甫”。「2日新甫は荒れる」の市場格言をもとにすれば、”荒れる”の度合いがもっと強くなるのではないか、と考えてしまいます。果たして、どちらに荒れるのか。今年9月の“3日新甫”は月間で1254円高と今年最大の上昇幅でしたから、ちょっと楽しみです。
 この12月の騰落アノマリーは過去10年間でみると、8勝2敗と年間12か月で最高の上昇確率。「年末(クリスマス)ラリー」だとか「掉尾の一振」だとか、強くなりやすい印象です。2009年には月間で12.8%、2012年には同じく10.0%と高い上昇率を記録しています。ただ、ここ数年は不ザエな推移が続き、昨年は僅か0.13%と極めて小幅な上昇率で終わってしまいました。

 月間の流れとしては、月初から中旬にかけては節税売りが出やすくてやや弱含み、せいぜい横ばいという展開が平均パターンです。日経平均プロフィールによると、12月1~20日における日々騰落は半分の10日が50%割れ。つまり、下旬まではそれほど強くない地合いが続く、ということを示しています。
 25日以降になると、上昇確率が連日50%超。グッと強くなります。26日には71.43%(40勝16敗))という年間で最大の勝率を記録しています。逆に、下落確率が最も高いのは5日の41.07%(23勝33敗)です。5日に買って26日に売る(ともに水曜日)-月間アノマリーが示唆する最適戦略ということになりそうです。

 さて、注目された米中首脳会談。中国が米国産品の購入によって貿易黒字を縮小する一方、①米企業への技術移転教養の是正、②知的財産権の保護、③非関税障壁の是正など5分野の構造改革については協議を90日間継続し、それまでは来年1月に予定していた2000億ドル分についての25%追加関税の発動は見送る-ということで合意しました。90日間の猶予期間(言い換えれば、2か月間の発動猶予)が与えられたことで、最悪のケースで“決裂”まで意識していた株式市場は、この「一時休戦」を歓迎することになりそうです。

先週末の米ダウ平均は前日比199ドル高と反発。週間では1252ドル高と週間ベースで今年最大の上昇幅を記録しています。今週は雇用統計の発表週。年末商戦の好調など足元の景気に関心が向くようだと、一段の戻りを試す場面となるでしょう。日本株にとっても師走相場への入り口として、いい環境となってきました。(イワモト)

一往一来

岩本 秀雄

2018/11/26 08:11

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 三連休初めの23日、好天に誘われて鎌倉に出かけました。北鎌倉で電車を降り、まず浄智寺で澁澤龍彦先生の墓にお参り。その脇道から源氏山に入り、葛岡原神社を抜けて源氏山公園へ。途中で銭洗弁天に寄り、長谷の大仏へと下る行程1時間30分ほどのハイキングコースを歩きました。鎌倉には、建長寺脇から登って大平山、瑞泉寺、鎌倉宮へと「鎌倉アルプス」をぐるっとひと回りするコースがあって、そちらの方が展望がよく、見どころもたくさんなのですが、なにしろ、いささか健脚向き。日ごろから緩めっぱなしのわが両脚を考えて楽な方を選びました。それでも、久々のハイキング。登って下っての急な行路が少々キツかったことは確かです。
 さて、そもそもは「紅葉を見ようか」と思い立っての鎌倉行でしたが、実際には、気候のせいなのか、夏の台風の塩害なのか、あるいは当方の日ごろの悪行状の故なのか、なかなか素晴らしい紅葉には出会えず。源氏山公園ではそれなりの彩りを眺めることができましたが、大仏裏では銀杏の木の葉が黄色くならずに枯れてしまっているほどの惨状。ま、不満足ではあったけれど、長谷観音入口前にあったお店のカフェラテが疲れた体にはとてもおいしかったので「すべて良し」ということにしました。
 24日のうれしい便りは、2025年万博の大阪開催。決まりました。おめでとうございます。2020年の東京五輪・パラリンピック後の経済の落ち込みを埋める役目が期待できるでしょう。IR(統合リゾート)とともに新しい風を起こしてほしいものです。
ところで、夢洲って、これまで「ゆめしま」とは、なかなか読まれなかったでしょう。東京なら、八重洲とか、豊洲とか、ニッチなら鉄砲洲とか、「さんずい」に「州」の字は珍しくありませんが、いずれも「す」とか「ず」とか読んで「しま」とは読みません。「夢洲」という文字を初めて見たときは、はて何と読むか大いに迷ったものです。「夢洲」は大阪湾を埋め立てて造った人工島ですから、誰かが名づけたもの(大阪府が公募したらしい)のようですが、最初はずいぶんと違和感があったのではないでしょうか。でも、考えてみれば、「夢のしま(洲)」ですから、ドリーム・アイランド。それにふさわしい位置づけを今回得たことになります。松井・大阪府知事は開催決定後の記者会見でこの夢洲について「圧倒的に光輝くベイエリアにする。もう二度と、”負の遺産”などとは言わせない」と宣言していました。
 25日のうれしい話題はJRAジャパンカップでの3歳牝馬、アーモンドアイの勝利。一番若い女の子が歴戦の古牡馬たちを相手に過去最高のスピード(世界最速記録だそうです)で優勝してしまう、という素晴らしいレースでした。その名前がなんともかわいい。その昔、牝馬にしてはどうかと思う「ウォッカ」という名前の馬がいましたが、彼女はとにかく強かった。しかし、アーモンドアイは優しくて強い、なかなか得難い存在であります。
 もうひとつ、25日の好ニュースは小結貴景勝の優勝。高安が負けたのは残念ですが、貴景勝の勝利はそれを超えたものがあるかもしれません。今の大相撲。どんどん若返えればいいのです。新しい人たちの切磋琢磨が古くからあった、あるいは先輩たちの淀みを洗い清めていくはずです。

本日、26日は「いい風呂の日」。入浴が楽しいシーズンになりましたが、今でも入浴中に死亡する人が年間5000人ほどいるそうです。特に高齢者は気をつけましょう。(いわもと)

気候も影響

岩本 秀雄

2018/11/19 08:06

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 「お粗末な管理のせい」とトランプ大統領がツイートして批判された米カリフォルニア州の山火事は死者が70人を超して今なお燃え続け、被害も拡大中のようですが、その山火事の被害がFRBの金融政策にも影響を与えるかもしれない、との観測がウォール街に出ているようです。17日に現地視察した大統領も深刻そうな表情でした。経済損失がどの程度まで広がるか、この先マーケットの関心も高まるでしょう。先週末には利上げ予想確率も若干低下。8日に3.237%まであった10年債の利回りも3.065%まで低下しています。対中国の貿易戦争が「一時休戦」との観測もあるようですが、FRBのハト派スタンスへの期待も株価上昇につながったのかもしれません。

 一方、気象庁が先ごろ「10月にエルニーニョが発生した」と発表したことから、国内証券はそれによる株式市場への影響を警戒しています。エルニーニョが発生すると、「世界的に季節感が後退したり、異常気象が発生して景気抑制効果が働く」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)ことが気にされています。要は、冬にエルヌーニョが発生すると北半球は暖冬になりやすい、とか。暖冬は過ごしやすくていいのですが、景気にも相場にも悪影響があります。前回は2014年夏から16年発にかけて発生し、(1)チャイナショック、(2)原油価格の急激な下落、(3)企業業績の減額修正…と株式市場は散々な状況に。はて、ここまで心配しなければいけないのか、と思いますが、一応、頭に入れておいた方がいいでしょう。

今秋は勤労感謝の日があって4日立会い。あのマリー的には年末相場への入り口となりやすい週です。上昇特異日は22日。年間何回もないアゲアゲ確率の高い日です。(いわもと)


「中国は、今後15年間で30兆ドル相当の物品と10兆ドル相当のサービスを輸入する」

11月11日の「独身の日」。アリババグループのネット通販売上高は1日で3兆5000億円(昨年は2兆8000億円)の大台を超えたそうですが、その前日、10日まで上海の「国家会議・展示センター」では中国初の国際輸入博覧会が開かれていました。5日の開幕式でスピーチした習近平国家主席は冒頭のように、中国の市場開放姿勢と輸入能力の高さをアピールしました。世界から合計40兆ドルということですから、1ドル113円で邦貨換算すると、45兆2000億円と大規模。文字通り、“爆買い”を意思表示した、ということでしょう(以前の見通しでは合計「26兆ドル」でしたから、今回、大幅に増額修正されたようです)。

いくつかの報道によると、この博覧会には、170の国・地域から3500社以上の海外企業が出展。それに対し、16万人からの中国人バイヤーが参加し、当局から指示されたノルマを果たすべく、積極的に商談をまとめ上げた模様です。「中国華能集団が独シーメンス、米GE、米シェエブロンなどから機械類を購入」、「中国東方航空が英ロールスロイスから航空機エンジンを購入」、「北京市の北京病院など21の病院が米インテュイティブサージカルスから手術ロボット「ダ・ヴィンチ」を購入」といったリリースが相次いだようです。アリババグループも6日、「今後5年間で2000億ドルの国際商品を購入することを中国に約束した」と発表しています。

日本からもトヨタ、ホンダ、キヤノン、パナソニック、三菱重工、オムロンなど、1国としては最多の企業が出展。10日付日経新聞では、参加したオムロンの立石文雄会長がインタビューを受け「スマート製造で中核となるFA技術を紹介するいい機会」とその意義を強調しています。

しかし、共同通信には、日本の企業関係者の話をもとに「中国企業と取り交わした覚書には具体性を欠く内容が多く、実際に実行されるかは不透明」との記事。こちらも「例によって…」の類の話です。

輸入博覧会を開いて購買力をアピールする前に、国内景気の減速をどうするか。習政権にとっては、そちらの方が緊急課題ではないか、という見方が日米ともに共通認識。上海株h先週1週間ずっと下げ続けました、今週は14日(水)に鉱工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資などの軽罪統計が発表されますから、弱い内容だと一段の株価下落につながりかねません。
一方、アジア歴訪の途に就いた米ペンス大統領はAPEC首脳会議の場で中国の「一帯一路」政策に対抗すべくインド太平洋地域に対する大規模な経済支援策を発表する模様です。各国の反応はどうか。今週も中国が相場の焦点になるようです。(いわもと)