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ブログ:Onevoice

鈴木 一之 の投稿

相場観とはなにか?とよく考えます。いまの私にとって相場観とはふたつあります。

ひとつはあらゆるモノの適正な価格で、もうひとつは株式市場に関するあらゆる知識です。

ひとつめの相場観は、価値観と言い換えることができます。白菜でもブロッコリーでもリンゴでもよいのですが、いくらなら高くていくらなら安いという価格のレベルです。安ければよいというものではありません。質のよいものは高くて当たり前、安物にはそれ相応の期待しか寄せられません。

どのレベルで満足するかは人それぞれです。そこに相場観を持つ必要性が出てきます。

株式投資にはPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)という投資尺度がありますが、あらゆる人がそれを見て知っているはずなのに、それでも割安に放置されたままでいる銘柄とはいったいどう評価されているのか、そこに各人各様の判断が必要になります。

価値観にはその人の人生が丸ごと投影されますので、何が安くて何が高いのか一概には言えません。そこがむずかしいところであり、かつ奥が深くおもしろいところでもあります。

もうひとつの相場観は、株式市場に関するあらゆる知識です。これは自分で学ぶというよりも、私の場合は先輩や周囲の人から教わることが多かったように思います。

社会に出て最初に証券会社に勤務した時、仕事のイロハを片っ端から先輩方に教わりました。聞いて教わり見て学び、会社の勉強会や講義、課のミーティング、時には先輩の自宅や居酒屋で、数えきれないほど有形無形の知識を身につけました。それが間違いなく現在につながっています。

リモートワークの是非が問われています。今の若い世代の人たちはクレバーでしなやかで柔軟性に富んでいるので、きっと上手に今の世の中を生きてゆくことでしょう。デジタルツールも実装しています。社会的距離を保つことが強いられて気の毒だなあ、かわいそうだなあと思いますが、その反面でまったく違った行動原理の世代が生まれつつあるようにも思います。

古い相場観はそれはそれとして、若い人たちの疾走するうしろをなんとか追いかけてゆきたいものです。
(スズカズ)

リモートワークで自宅にいる時は、ストックボイスの「東京マーケットワイド」(前場)を視聴していることがほとんどです。昨日(2月15日・月)はいつもの週明けと同じように、岩本キャスターと小川キャスターの番組を見ていました。

寄り付き直後から小川キャスターの声が緊迫してきたのが伝わってきました。日経平均3万円乗せの瞬間です。私も30年ぶりの出来事をリアルタイムで目撃しました。とても有意義な瞬間でした。

新興市場担当の中村記者に切り替わった時、中村記者が残念そうに「3万円乗せの瞬間は私がお伝えしたかった」と述べました。なぜならば「2015年4月の2万円乗せの瞬間をリアルタイムで伝えた」からです。それくらいまでに皆さん、「その瞬間」に賭けています。私にはその意識が足りないようです。

その代わりに2015年4月の2万円乗せから、2021年2月の3万円乗せまでの期間の、個々の銘柄の株価騰落率を調べようと思い立ちました。午前9時30分少し前のことです。

(1)パソコンの電源を入れる
(2)東証1部全銘柄の終値データを取り込む
(3)2015年4月と2021年2月の銘柄をそろえる
(4)Excelで計算する

ここまで約30分。そうしてできあがったのが以下のランキングです。数の関係で大型株のカテゴリーだけに絞っておきます。

「2015年4月と2021年2月の比較」

【上昇】

(1)2413 エムスリー 669.9%
(2)8035 東京エレク 551.4%
(3)4568 第一三共 367.6%
(4)4519 中外製薬 322.5%
(5)6098 リクルート 280.8%
(6)4911 資生堂 269.7%
(7)6861 キーエンス 259.0%
(8)7832 バンダナムHD 257.5%
(9)6594 日本電産 230.4%
(10)7974 任天堂 226.5%


【下落】

(1)7011 三菱重工 -54.7%
(2)2914 JT -53.0%
(3)5401 日本製鉄 -52.5%
(4)7201 日産自 -49.8%
(5)8601 大和証券 -46.6%
(6)7270 SUBARU -45.3%
(7)7751 キヤノン -44.3%
(8)4502 武田 -40.1%
(9)8306 三菱UFJ -38.2%
(10)8308 りそなHD -34.8%


日経平均が3万円に乗せるのは30年ぶりのことです。たかが30年、されど30年。バブル直後の当時と現在とを比較してもあまり意味はないように思いますが、上に掲げたような計算は当時は個人では絶対にできませんでした。

まずデータが手元にありません。データを取り寄せるにしても、どこに問い合わせたらよいかわかりません。とりあえず図書館に行って、縮小版を繰って株価をひとつずつ手書きで書き移すしかありません。それらを時間順に比較して、電卓をたたいて騰落率を計算します。必死でやってもおそらく丸1日はかかるでしょう。まず根気が続きません。

いまは小川キャスターの緊迫した声と中村記者の残念そうな感想を聞いてから、騰落率を計算してみようと思い立って30分もしないうちに2600銘柄の騰落率がすべて計算できます。

日経平均が2万円に乗せた2015年4月当時、私は「iPhone6」を使っていました。自分史上では2台目のスマホでした。スパコンに匹敵する強力な計算マシンが通信回線とWi-Fiによって、いつでもどこでもネットにつながる環境が実現していました。

上昇率上位の銘柄は「ネット革命」、「スマホ革命」をフルに駆け巡った企業です。個の力と言っても良いかもしれません。反対に下位に位置する銘柄は組織の力、系列の力に頼って事業を展開していた企業です。

米国はもちろんですが、日本はあっという間に変わりました。日経平均が4万円に乗せるころ、いったいどのような銘柄が活躍して(没落して)いるのでしょうか。

ストックボイス「東京マーケットワイド」ではその変遷を、これからもリアルタイム・命でお伝えしてまいります。今後とも末永くよろしくお願いいたします。
(スズカズ)
私は株式畑の人間です。株式市場の動向や個別企業について興味をもってさまざまな角度から調べたり、考えたりしています。「考える」というところが重要です。

株式市場はマネー運用のひとつのジャンルと位置づけられているので、ごくまれに資産運用の全体について尋ねられたりします。「なにかよい投資信託はありませんか?」、「金投資はどうでしょうか?」、「REITの先行きはどのようにご覧になりますか?」、などがご質問としては多いのですが、私はこれらの問いかけにはまるでお答えできません。

それではいけないと思うのですが、日ごろあまり関心をもって考えていないので、すぐには回答が出てきません。いったん家に持ち帰って、資料を集めてしばらくしてからご返事することとなります。それでもアマチュア的なお答えしかできません。専門家とはとても言えないレベルです。

専門家という部分が重要です。あらゆる組織はその道の専門家で構成されています。宅配便を集配する専門家、郵便を配達する専門家、新聞記事を書く専門家、それを編集する専門家、パソコンを組み立てる専門家、パソコンを販売する専門家、パソコンの中の電子部品を作る専門家。

よく見ると世の中は専門家ばかりです。およそ組織というものは、専門家が大勢集まって構成されるものです。できるだけレベルの高い専門家が集まっている組織がよい組織ということになります。

ストックボイスも専門家の集まりです。みんなプロ意識を持って参加しています。普段はみんなバラバラに活動していますが、曜日ごとに割り振りを決めて、その日は各自の持つ専門性をストックボイスに持ち寄って、毎日の番組をお送りしています。

電話インタビューにお応えいただくゲストの方も専門家ばかりです。インタビューする時はとても緊張します。へたな質問しかできなかった日は、家に帰ってから落ち込んだりします。

株価は上がる日もあれば下がる日もあります。番組はそんな毎日の状況を送り続けています。見えないところに様々な人の専門知識や工夫がちりばめられています。日経平均は30年ぶりの高値に進みました。コロナウイルスが変えた日常で、ぜひ株式市場の専門家の皆さまの見方、考え方に触れてください。
(スズカズ)

(今日は代打です。)

決算発表のシーズンです。今年の決算はいずれも好調で、連日のように増額修正が相次いでいます。決算発表後の株価もおおむね好意的に反応しています。

コロナ危機で9か月前、半年前にまったく決算見通しが組み立てられず、「今期は未定」としていた企業がほとんどだったという特殊な事情もあります。ごくごく控えめな数値だけを出しておいて、それを少しだけ見通しが立ってきた今になって普通の決算内容に戻しただけ、という企業もあります。

それでも増額修正には変わりはありません。株価は堅調で発表後には驚くほど株価が上昇する企業も目立ちます。

最近は四半期決算が徹底されており、以前とは比較にならないほど株式市場の情報開示という点では恵まれています。昔は決算発表の時期もばらばらで、メガバンクなどはいくら遅く発表しても誰も文句を言わない、という「殿様商売」的なディスクロージャーがまかり通っていました。今はそんなことをしたら誰からも相手にされません。

オンラインによるタイムリーな決算発表の環境も整えられたので、ほぼリアルタイムで東証の開示情報ページや日本経済新聞、会社四季報オンライン、みんなの株式、ヤフーファイナンス、などあらゆる情報サイトから手軽に閲覧できます。なんと便利になったことでしょうか。

ひとつだけ気になることがあります。速報性やリアルタイム度がとことん追及されて開示情報が充実した分だけ、どの企業も発表される内容がとても似かよってしまった点です。

最近ではほとんどの企業がホームページの最も目立つところで「ESG」を重視する姿勢や「環境対策」を前面に打ち出しています。「デジタルトランスフォーメーション」への尽力も同じように力説されています。

それはそれでとても重要なのですが、あまりに力強く訴えるがために、その部分では企業間でまったく差がなくなってきてしまっているように思います。それどころか本業への訴求が手薄になってしまい、何をやっている企業なのかよくわからないという企業も多くなっています。

それが投資家の求めていることだと企業が考えているがゆえに、ESGや環境対策の情報開示が増えるのでしょう。しかしなんだか本末転倒のような気もします。わがままな言い分かもしれませんが、「地球にやさしい」、「ダイバーシティ」、「課題解決型ソリューション」というきれいごとばかりでなく、もっとがつがつと企業の野心やもうけ話への追及を訴えてほしいものだとひそかに考えております。
(スズカズ)
不要不急の外出を自粛しなくてはならないため、どうしても日常の活動が制限されます。家でじっとしていることが増えました。

すると話題が少なくなってきます。最近テレビで見たニュース、お笑い番組、ネットで見かけた話題、家で読んだ本、観た映画、こんなところに限定されてしまいます。

だからたまに友人と休日の昼に待ち合わせして、食事をしながらおしゃべりしていると、それが新鮮で新鮮で。ついつい長居をしてしまい、この前などダラダラと6時間も過ごしてしまいました。これではとても緊急事態とはいえません。逆効果ですね。

ひとりの時間の過ごし方ですが、私の場合はほぼ間違いなく家で本を読んでいます。「積ん読」状態が甚だしいため、読むべき本にはまったく不自由しません。最近は家の中に置くスペースがなくなっているので、もっぱら図書館で手当たり次第に借りています。

1度に借りられる限度いっぱいの6冊をまず借りて、2週間の期限できっちり返却します。読み切れなかった本は繰り返し借ります。最近は電力業界および電気工事関係の専門書を集中して読んでいます。こういう本はかなり高額なので、図書館のサービスはとても助かります。図書館で暮らしたいほどです。

リモートワークで会議を行うと、背景に自宅の雑然とした部屋の一部が映り込んでしまいます。おしゃれな部屋ならいいのですが、なんとなく生活臭が出てしまうものです。それを回避したいために世界のエグゼクティブの間で、最近は本がよく売れているそうですね。分厚い哲学書や法律書などをシリーズでずらりと壁の本棚に飾るためです。

確かにそれもありだと思います。「その人の人となりを判断するには、まず本棚を見ろ」というくらいですから。読みもしない本でも、置いておくだけで知的に見えるのですから、トップクラスのエグゼクティブには安いものです。コロナ禍で何が売れて、何がはやるのか。売れ筋商品の予測というものは本当にむずかしいですね。
(スズカズ)