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中嶋 健吉 の投稿

日経平均は大幅に二日続伸、今まで何度も跳ね返された21000円の壁を突破し2月13日は21144円で終わっています。 言い換えればこの因縁の水準を数日間維持出来れば、出遅れた投資家の追随買いも期待できる可能性があります。 しかし絶対水準では欧米先進国の市場と比べ、依然として出遅れ感が指摘される水準でも有るのです。 世界の株式市場は昨年の12月3日にほぼ揃って戻り高値を付け、12月末にほぼ揃って安値を付け、今年2月に戻り局面を形成しています。 以下に数字で確認します。

 12月3日(高値)12月末(安値)2月(高値)戻り率
日経平均22574189482114493%
NYダウ25826230622542598%
DAX(ドイツ)11465103811136799%
CAC(フランス)505345985083100.5%
FT(イギリス)706265847177101.6%
MIB(イタリー)196221806419996101.9%

日経平均の戻りが一番鈍い事が分かります。 アメリカ市場はダウ以外にもSP500 、ナスダックともほぼ同じ戻り率を達成しており更新は時間の問題でしょう。

ドイツはメルケル首相の指導力低下、強すぎた中国への傾斜の反作用から景気が減速、2018年第3四半期のGDPは▼0.2%に減速。 第4四半期もマイナスなら2四半期連続となり、経済はリセッション入りと認定されます。  又最近発表になった欧州委員会の2019年経済見通しでも、経済成長率は従来の+1.8%から+1.1%に下方修正されています。 しかし株価はほぼ100%の戻りです。

イギリスはブレグジット問題を抱え方向が見えません。 イタリアは財政危機問題もあり成長率は+1.2%から+0.2%に、連日のデモ騒ぎに揺れるフランスも+1.6%から+1.3%にそれぞれ下方に修正されています。 しかしこの3国の株価は既に12月の高値を超えているのです。

一方日本の2019年の経済成長は、IMF予想で+1.1%と従来から0.2㌽上方修正されています。 買い戻し中心で大きく水準訂正を既に達成した、欧州市場から出遅れ感のある日本株への乗り換えが期待できる局面かもしれません。

2月2日に発表になった、恒例のメリルリンチの機関投資家調査(170以上のグローバルファンドを対象に資産合計55兆円以上)では日本株を割高とした回答はマイナス100%、つまり全員が日本株は割安と見ている結果が出ており、此れも力強い支えです。
(中嶋)

6日の日経新聞株式欄の「市場点描」でその巨大さゆえに、クジラと呼ばれるGPIFを話題として取り上げています。 2018年第3四半期(10-12月)の運用で、過去最大の▼14.8兆円の損失を計上したと伝えています。 GPIFは国民から年金の運用をプロとして請け負っている為、運用成績が良ければ当然とみなされ さして話題にもなりませんが、悪い場合は批判的に大きく取り上げられる宿命にあります。


GPIFが運用を開始したのは2001年からです。 2017年度末までの17年間の累積収益は63.4兆円、累積収益率は年平均3.12%を誇っていました。 この収益率はその間の長期債券の利回りのみならず、物価、賃金の上昇率を大きく上回っており、非難されるものではありません。 その結果、年度末の資産総額は155.5兆円まで拡大しています。


2018年第3四半期に大きな損失を計上したため、総資産は150.6兆円まで減少していますが、それも累積収益は56.6兆円、年平均収益率は2.73%を維持しており、此れも非難される運用成果ではありません。 日経の記事によると、株価の下落、それによる株式の組み入れ比率が24.1%に低下しており 基準の25%まで引き上げると1兆4000億円の買い余力があると試算しています。 依然として市場の注目を集める大きな存在で有る事に変わりはありません。


それでいながらGPIFの運用が悪い場合「年金が貰えない」、「年金の崩壊」ETC と報道されます。 何か大きな誤解がありそうです。  日本の年金は現役世代が老齢世代を支える「世代間扶養」が原則です。 つまり年金給付の財源は現役世代の保険料と国庫負担で全体の9割を賄っているのです。 GPIFは僅か1割程度の貢献に過ぎません。 ちなみに2017年の年金給付総額は約55兆円と巨額なものですが、その1割程度がGPIFに委ねられているに過ぎません。 一部マスコミはネガティブの材料を針小棒大に報じる傾向がありますが、そうした報道には距離を置きたいものです。   


注:第一生命経済研究所 藤代エコノミストのコメントを参考にしています。

当ブログでは、しばしば中国の抱える各種問題を指摘してきました。 この所各種メディアの報道する中国の問題は、米中貿易摩擦から予感される経済的側面に集中しており、その官民が抱える巨大な負債の処理の行方に集中しています。 その処理で、ソフトランディング出来るか否かは極めて重要な問題です。しかし仮にハードランディングになっても、共産党一党独裁支配を国是とする中国の体制を、根本から覆すことにはならないとみる専門家が多いようです。


1989年6月の天安門事件は、民主化を要求する学生が主体となる大規模なデモでした。 しかし一般大衆が其れを支持したのは、当時の食料品物価の高騰に対する不満があったからだと言われています。 国営の小売店で60%近い上昇、自由市場ではそれを遥かに超える値上がりになっていたようです。 特に中国料理に欠かせない豚肉の値段の高騰が、政府に対する攻撃の材料になりました。 結果は政府の武力弾圧で収束を迎えるのですが、どれだけの人間が亡くなったかも一切公表されておらず、今では事件そのものが抹殺されています。 しかし食に対する不満が大きなエネルギーになる事が、指導部に刻まれたことは間違いありません。


現在日本で豚コレラの蔓延が問題になっています。 中国人観光客が持ち込んだ豚ソーセージが発火点と言われています。 正に今中国では、豚コレラが蔓延しているのです。 現在20省以上に拡大しており収束の気配が有りません。中国は世界の豚肉の生産量の半分を占める豚肉大国ですが、それでも国内需要をまかないきれず一部輸入に頼っています。 アメリカからの豚肉の輸入には高関税をかけ抑制し、その分国内の増産で賄う方針でしたが大きな狂いが生じています。


経済の停滞による若者の就職難が顕在化しています、其処に食料価格の高騰が加われば過っての天安門事件のトラウマを思い出すとの政府高官の非公式な談話も出ています。 米国に対する対応以上に、中国の喫緊の課題は意外に国内に有りそうです。 

(中嶋)

政府はIWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を正式表明し、今年7月から日本の領海、排他的経済水域に限り商業捕鯨を再開することを決めています。直近の世論調査では、約半数以上がこの離脱を支持しており、政府としては一安心といったところです。


昨年12月8日には、70年振りになる「魚業法改正案」が国会で可決されています。骨子は、一定の漁場で排他的に特定の漁業を営める「漁業権」を従来は、地元の漁協に優先的に割り当てていたのですが、この優先順位を廃止し、都道府県の判断で企業にも割り当てられるようにするものです。又乱獲を防止する為、漁船ごとに漁獲枠を設定、価値の低い小魚の捕獲を自制させ、結果的に資源保護につなげようとするものです。


其の参考にしているのがノルウェーの漁業です。同国では1940年当時、現在の日本の漁業人口(約15万人)に近い12万人を擁していました。現在では1万人程度と十分の一迄激減しています。しかし1人当たりの生産性を10倍に拡大する事により、生産量を維持しているのです。それを可能にしたのが、漁船の大型化、自動化、高性能化です。その結果今では、漁船一隻当たりの漁獲量は、ノルウェーの634トンに対し日本はその二十分の一の31トン、に留まっています。


漁獲量と養殖量を合わせた日本の漁獲量のピークは、1984年の1282万トンでした。しかし現在では450万トンを切る水準まで激減しています。IWCからの脱退による商業捕鯨の再開、漁業法の改正は、過っての漁業大国への復活を目指し、企業を参入させることにより、その生産性を劇的に改善させることにあります。


海洋国家としての宿命から、対中国、対韓国と領有権問題など微妙な問題は避けて通れないところですが、海に関わる産業の衰退は何とか止めたいものです。 

余談ながらEU離脱の英国は、其の軸足をヨーロッパ大陸から、過っての海洋国家としてインド太平洋地域に移し始めています。TPP11参加にも意慾を示しており2019年は海を巻き込む新たな元年になりそうです。

(中嶋)

「亥年」の2019年が始まりました。 各メディアより過去の亥年を検証し、その特徴を取り上げた記事が数多く目に付きます。 改めてそうした記事を整理してみたいと思います。 当番組でお馴染みの証券ジャパンの大谷氏、および大和証券等のコメント、日経新聞の記事を参考にしています。


【2019年の干支は己・亥  つちのとい の株式市場 】

  • 亥年(1959、1971、1983、1995,2007) 開所以来の上昇率16.2% 第4位
  • 己年(1959,1969,1979,1989,1999,2009)“ の上昇率27.2% 第2位  
  • 開所以来の平均上昇率は11.05%ですのでその平均を大きく上回っています。 

順位は十干の中で2位、十二支の中で4位を示していますが、それぞれ平均を大きく上回っています。


十干の己、十二支の亥が重なるのは六十年に一度になります。では60年前の1959年の出来事は:

  • 皇太子明仁親王(今上天皇)、美智子妃殿下ご成婚 
  • 1964年夏季オリンピック東京に決定 
  • 東海道新幹線着工 

この三つの出来事は60年後の今再び形を変えて現れます: 

  • 今生天皇・美智子妃殿下のご退位 
  • 第2回目のオリンピック東京開催 
  • リニア新幹線 

【亥年の選挙 】

亥年は4年に1度の春の統一地方選挙、3年に1度の夏の参院選挙が重なる年でもあります。


*2007年(12年前)

  • 春の統一地方選挙で野党民主党大躍進 
  • 夏の参院選で自民党改選64議席↓37議席に激減  
    民主党改選32議席↑60議席に激増 
  • 2ヵ月後に安倍首相退陣 

*1995年(24年前)

  • 1994年に自民党は社会党、新党さきがけと連立政権を樹立 
  • 春の統一地方選挙では既成政党への不満から無党派知事が大都市で誕生 
  • 夏の参院選で社会党大敗、自民党議席大幅減、新進党が比例第1党に 

決して政権与党に追い風が吹いているは言えない過去2回の亥年の選挙でした 。

今回はこうした事実を認識し対応を取っているとの事ですが?

ただ1959年が、前回ブログにも書いたように、1989年までの栄光の30年の始まりであったことは心したいものです。。

(中嶋)